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目覚め編
第15話 弟子は思い出した
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あの婆め……。
苦々しい気持ちしかありません。
もう少しでお師匠様を手に入れることが出来たというのに、とんだ邪魔が入っていしまいました。
想定していた時間よりも、余りにも早いセリスの帰還。恐らく、口約束では心配になり、急いで戻って来たのでしょう。
勘のいい婆さんですよ、ほんと。
まだ首の後ろが痛みます。あの婆は、ほんと容赦なく肉体強化の魔法で力を増強し、俺を締め上げたのが分かります。この痛みは、しばらくは続きそうです。
俺は、地面に座るとそのまま二人の様子を見守ることにしました。
本当は、あそこでお師匠様を抱きしめているのは俺のはずなのですが……、まあセリスはお師匠様の育ての親でもあります。
不本意ではありますが、ここは邪魔せずに二人に時間をさしあげる事にしました。
何故なら、お師匠様が泣きそうな顔をしながら、セリスに謝っていたからです。
今まで、自分の為に力と時間を費やしてくれたのに、その期待に応えられずお師匠様は罪悪感を感じていらっしゃいました。
しかしセリスは、お師匠様に労いの言葉を掛け、生きて帰ってきたことの喜びを伝えていました。
お師匠様。
セリスが飾らない言葉の裏で、彼女がどれだけあなたの目覚めを心待ちにしていたかを、俺は知っています。ずっと近くで、見て来たのですから。
10年前、俺が転移珠を使い逃げた先は、セリスの自宅でした。
俺とセリスには、一度だけ面識がありました。それはたまたまお師匠様が自宅に戻られた時、俺を紹介したからです。
あの時、セリスは俺の存在を見ると眉をひそめました。
「……リベラ。そいつは、いずれお前の足を引っ張る。今ここで、捨て置いた方がいい」
「何言ってるの、セリス母さん。シオンにはちゃんと、見捨てる事があるって説明して納得して貰ってるから大丈夫だよ」
何も心配いらないと、お師匠様が笑顔で説得されていたのを覚えています。
そしてセリスが心配した通り、俺の存在はお師匠様に敗北をもたらしたのです。
気が付くと、傷の治療をされた状態で俺はベッドに寝かされていました。その横には、厳しい顔をして俺を見下ろすセリスの姿がありました。彼女は俺が目覚めたのを認めた瞬間、胸ぐらを掴んできました。
「お前……、確かシオンとか言うガキだったな……。リベラに一体何があった、全てを説明しろ」
そう怒りと不安に満ちた声で、俺に説明を求めたのです。俺の話を全て聞いた後、一発俺を殴るとそのまま部屋を出ていきました。
傷む頬を擦りながら、俺も慌ててセリスの後を追いました。彼女が、どこに向かっているのか分かっていましたから。
セリスは家の奥の一室にいました。少し隙間の開いた扉から、俺を殴り倒した初老の女の後姿が見えました。そして……、その両膝は崩れ落ち、ベッドの上に横たわるそれに突っ伏すように身体を伏せました。
透明な結晶に包まれたお師匠様に。
気配で分かったのでしょう。セリスはそのままの状態で、俺に低く、しかし決意に満ちた声で言い放ちました。
「……リベラをこんな状態にした罪は、お前のその身で償って貰う。今日からお前は私の弟子だ。私がお前を勇者候補として鍛えてやる。拒否権はないと思え。必ず……、魔王を倒せ」
そう言ってセリスは、少し身体を俺の方に向けると、下から睨みつけるように鋭い視線を投げかけてきました。
普通の人間なら、その鋭さにすぐに視線を外し、底の見えない怒りに恐怖したでしょう。
しかし、俺はそれを真っすぐ受け止めると、唇の端を持ち上げて答えました。
「丁度いい。俺も今、それをあんたに言おうと思っていたところだ。どんな事をしてもいい。どんな手を使って貰っても結構。どんな苦痛も問題ない。必ず……、俺を魔王を倒せるレベルまで鍛え上げろ」
セリスの話は、よくお師匠様から聞いていました。
自分が認めた勇者候補を弟子にとり、あらゆる手を使ってその者の力を最大限に引き出す事が出来る優れた指導者。
力のないこの時の俺には、正直この婆に頼るほかなかったのです。
てっきり俺がセリスの言葉に恐れ、拒絶すると思っていたのでしょう。
予想外の言葉と態度に、彼女は少しだけ目を見開きましたが、すぐにその表情に呆れが浮かびました。
「……お前、それが人に物を頼む態度か? ったく、リベラは……。弟子の言葉遣いもちゃんと指導してやらなかったのか?」
まあ世間一般的に、目上の人間に対する態度としては、適切ではないでしょう。
しかし、年齢で相手を敬う気持ちなど、俺にはありません。
歳を重ねても、愚かなままな奴らは山ほどいますからね。
「俺が敬意を示すのは、お師匠様だけだ。後、一つだけ言っておく」
「何だ」
挑発的な俺の態度が面白いのか、少しだけ口元を緩め、セリスが続きを促しました。
俺は、セリスの後ろで横たわるお師匠様の姿を見つめると、ぎゅっと両手を握りました。
「俺の師匠は今までもこれからも……、リベラ・ラシェーエンド様たった一人だけだ」
この言葉を聞き、セリスが吐いた台詞を今でも覚えています。
「……リベラも、やっかいなガキに好かれたようだな」
「……褒め言葉として受け取っておくよ」
こうして俺は、セリスによって徹底的に鍛え上げられました。
俺たち二人のたった一つの目的――魔王を倒し、お師匠様の呪いを解くために。
苦々しい気持ちしかありません。
もう少しでお師匠様を手に入れることが出来たというのに、とんだ邪魔が入っていしまいました。
想定していた時間よりも、余りにも早いセリスの帰還。恐らく、口約束では心配になり、急いで戻って来たのでしょう。
勘のいい婆さんですよ、ほんと。
まだ首の後ろが痛みます。あの婆は、ほんと容赦なく肉体強化の魔法で力を増強し、俺を締め上げたのが分かります。この痛みは、しばらくは続きそうです。
俺は、地面に座るとそのまま二人の様子を見守ることにしました。
本当は、あそこでお師匠様を抱きしめているのは俺のはずなのですが……、まあセリスはお師匠様の育ての親でもあります。
不本意ではありますが、ここは邪魔せずに二人に時間をさしあげる事にしました。
何故なら、お師匠様が泣きそうな顔をしながら、セリスに謝っていたからです。
今まで、自分の為に力と時間を費やしてくれたのに、その期待に応えられずお師匠様は罪悪感を感じていらっしゃいました。
しかしセリスは、お師匠様に労いの言葉を掛け、生きて帰ってきたことの喜びを伝えていました。
お師匠様。
セリスが飾らない言葉の裏で、彼女がどれだけあなたの目覚めを心待ちにしていたかを、俺は知っています。ずっと近くで、見て来たのですから。
10年前、俺が転移珠を使い逃げた先は、セリスの自宅でした。
俺とセリスには、一度だけ面識がありました。それはたまたまお師匠様が自宅に戻られた時、俺を紹介したからです。
あの時、セリスは俺の存在を見ると眉をひそめました。
「……リベラ。そいつは、いずれお前の足を引っ張る。今ここで、捨て置いた方がいい」
「何言ってるの、セリス母さん。シオンにはちゃんと、見捨てる事があるって説明して納得して貰ってるから大丈夫だよ」
何も心配いらないと、お師匠様が笑顔で説得されていたのを覚えています。
そしてセリスが心配した通り、俺の存在はお師匠様に敗北をもたらしたのです。
気が付くと、傷の治療をされた状態で俺はベッドに寝かされていました。その横には、厳しい顔をして俺を見下ろすセリスの姿がありました。彼女は俺が目覚めたのを認めた瞬間、胸ぐらを掴んできました。
「お前……、確かシオンとか言うガキだったな……。リベラに一体何があった、全てを説明しろ」
そう怒りと不安に満ちた声で、俺に説明を求めたのです。俺の話を全て聞いた後、一発俺を殴るとそのまま部屋を出ていきました。
傷む頬を擦りながら、俺も慌ててセリスの後を追いました。彼女が、どこに向かっているのか分かっていましたから。
セリスは家の奥の一室にいました。少し隙間の開いた扉から、俺を殴り倒した初老の女の後姿が見えました。そして……、その両膝は崩れ落ち、ベッドの上に横たわるそれに突っ伏すように身体を伏せました。
透明な結晶に包まれたお師匠様に。
気配で分かったのでしょう。セリスはそのままの状態で、俺に低く、しかし決意に満ちた声で言い放ちました。
「……リベラをこんな状態にした罪は、お前のその身で償って貰う。今日からお前は私の弟子だ。私がお前を勇者候補として鍛えてやる。拒否権はないと思え。必ず……、魔王を倒せ」
そう言ってセリスは、少し身体を俺の方に向けると、下から睨みつけるように鋭い視線を投げかけてきました。
普通の人間なら、その鋭さにすぐに視線を外し、底の見えない怒りに恐怖したでしょう。
しかし、俺はそれを真っすぐ受け止めると、唇の端を持ち上げて答えました。
「丁度いい。俺も今、それをあんたに言おうと思っていたところだ。どんな事をしてもいい。どんな手を使って貰っても結構。どんな苦痛も問題ない。必ず……、俺を魔王を倒せるレベルまで鍛え上げろ」
セリスの話は、よくお師匠様から聞いていました。
自分が認めた勇者候補を弟子にとり、あらゆる手を使ってその者の力を最大限に引き出す事が出来る優れた指導者。
力のないこの時の俺には、正直この婆に頼るほかなかったのです。
てっきり俺がセリスの言葉に恐れ、拒絶すると思っていたのでしょう。
予想外の言葉と態度に、彼女は少しだけ目を見開きましたが、すぐにその表情に呆れが浮かびました。
「……お前、それが人に物を頼む態度か? ったく、リベラは……。弟子の言葉遣いもちゃんと指導してやらなかったのか?」
まあ世間一般的に、目上の人間に対する態度としては、適切ではないでしょう。
しかし、年齢で相手を敬う気持ちなど、俺にはありません。
歳を重ねても、愚かなままな奴らは山ほどいますからね。
「俺が敬意を示すのは、お師匠様だけだ。後、一つだけ言っておく」
「何だ」
挑発的な俺の態度が面白いのか、少しだけ口元を緩め、セリスが続きを促しました。
俺は、セリスの後ろで横たわるお師匠様の姿を見つめると、ぎゅっと両手を握りました。
「俺の師匠は今までもこれからも……、リベラ・ラシェーエンド様たった一人だけだ」
この言葉を聞き、セリスが吐いた台詞を今でも覚えています。
「……リベラも、やっかいなガキに好かれたようだな」
「……褒め言葉として受け取っておくよ」
こうして俺は、セリスによって徹底的に鍛え上げられました。
俺たち二人のたった一つの目的――魔王を倒し、お師匠様の呪いを解くために。
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