5 / 21
第5話
しおりを挟む
レナータはテーブルの上に肘をつきながら、息つく間もなく語り出す。
「あたしはね、アルと昔からの付き合いなの。小さい時はいつも一緒にいたし、一緒のベッドで寝たこともあるんだよ? あいつは昔から気が小さくて争い事は望まないような男だったけど、剣術の筋は良くてね。良くあたしの剣術の訓練に付き合わせていたの」
アルバートが今の地位にいるのが、まるで自分の手柄だと言いたげに、レナータは得意げに話す。そして、どこか含み笑いをした。
「まあ、十三歳ぐらいのとき突然『見聞を広げ学者になりたい』とか言って、隣国に十年も行ってたけど、戻ってきたかと思ったら騎士になってあたしの隊に入ってくるんだもん。びっくりしたわよ。あのひょろひょろだったアルが、いっぱしの男になって現れるんだもんね」
「確かに……昔のアルバート様は細かったですね……」
ナディアも自身の記憶を探りながら、レナータの言葉に同意した。
それを聞き、上機嫌に語っていたレナータの表情が一変した。眉間に皺を寄せ、はぁっ? と大袈裟な声をあげる。
「確かにってあんた……小さいときのアルを知らないでしょ? 何、知ったかしてんの?」
「いえ、十年前、アルバート様が隣国にやってこられたときにお会いしたことがありますので。確かにあの時のアルバート様は今よりも細身で、小さな御方だったと記憶しております。食が細かったせいでしょう」
さらに目を丸くするレナータ。
チッと小さく舌打ちをしたが、すぐさま両腕を組むと鼻で笑った。
「そ、そうだね! あいつ、小さいときから食が細くて、あたしの手作り料理をよく食べさせていたものだよ。本当は事前に毒見が必要なんだけど、あいつはあたしの料理を毒見させることなく食べてくれていた。つまりあたしたちは、信頼しあってる関係ってことなんだよ」
誰も聞いていないのに、レナータは早口でまくし立てた。
言いたいことは分かる。確かに貴族ともなると命を狙われる機会も増える。自分が口にするも毒見無しで食べるということは、信頼関係がなければできないのだ。
レナータの発言が本当であれば、アルバートと彼女の間に信頼関係があるのだろう。
ナディアの思いを感じ取ったのか、レナータは満足げに息を吐きだすと、話題を変えた。
「そういや、あんたとアルは確か王命での結婚だったらしいね」
「……左様でございます」
レナータの質問に、ナディアは僅かな空白の後、頷きながら答えた。
アルバートとナディアは、訳あって、ワイドルク王国国王からの命令で結婚をした。
夫は、ナディアに愛情をもって大切に接してくれているし、何一つ不満はない。だがレナータには、そう思われていないようだ。
「あたしの隊に入って来て二年後に、突然あんたと結婚を王様から命じられるんだもん。びっくりしたよ。可哀想だよねえ、アルも。王様も、結婚相手ぐらい自分で決めさせてやりゃいいのにさ。学者になるって言ってた甘ちゃんが、やっと心を決めて騎士になり、あたしの隊に入って来たっていうのに」
「……は、はぁ」
夫のどの辺が可哀想なのか意味が分からず、ナディアは気が抜けた返事をすることしか出来なかった。だがその声色が寂しげに聞こえたのか、レナータの瞳が、可哀想なものを見るように細められる。
「ああ、もちろん、あんたにも同情してるよ。あんたにだって心を寄せていた相手ぐらいいたんじゃないのかい?」
「まあ……父が決めた相手はおりましたが、でも――」
「ああっ、やっぱりあんたたち夫婦には同情するよ! 神様も酷いことをするもんだよ! お互い、本来結ばれるべき相手と引き裂かれているんだから」
「あ、あのっ……?」
やはり、レナータが何を思ってナディアたち夫婦を可哀想だと言っているのか、意味が分からない。
確かにナディアには父親が決めた結婚相手がいたが、それは正式な手続きを踏んで、きちんと解消されているし、相手も納得している。
アルバートと結婚したことに、何一つ落ち度は無いのだが。
レナータの演説はしばらく続いていた。アルバートがどれだけ自分と親密な関係だったかを語り、彼とナディアが可哀想だと嘆いた。
ナディアは、疑問が顔に出ないように、ひたすら微笑みの仮面をかぶり続けた。
ふと窓を見ると、陽が傾きかけていた。意外と長い間、滞在していたようだ。
そろそろ帰らなければならない。何故なら今日はアルバートが遠征から帰ってくる日からだ。
立派に務めを果たした夫を、笑顔で出迎えたかった。
「レナータ様、私はそろそろ……」
「えー? まだいいじゃないか」
「申し訳ございません。アルバート様がそろそろお戻りになると思いますから……」
「妻は夫よりも早く帰って、出迎えなきゃなんないってわけ? そうやって旦那に媚びを売ってるのかい? はぁー、やっぱり女ってめんどくさ。アルは、王命で結婚した妻が出迎えても出迎えなくても、気になんてしないよ」
やれやれと、レナータは呆れたように首を横に振った。
何か誤解をされているようだ。
そう感じたナディアは、ゆっくりと口を開いた。
「そういうわけではございません。アルバート様はいつも優しく、私が出かける時は、ご自身のことなど気にせず楽しんでくるようにと仰ってくださいます。戻ってこられるアルバート様をお出迎えしたいのは、私の我が儘なのです」
アルバートが心の狭い人間だとは思われたくない。
その一心で、ナディアは自分の我が儘なのだとレナータに訴えた。レナータが口を挟む暇も無いほど早口になっていたことには、本人は気づいていない。
口を薄く開きながら、目を激しく瞬かせているレナータに向かって、ナディアは深々と礼をした。
「ありがとうございます、レナータ様。私のことを案じ、私が出迎えなくても気にしないと、アルバート様が心の広い方だと仰ってくださった優しさ、伝わりました」
「あ、うん……あー……そっ……」
笑顔で礼を言うナディアに、レナータは何とも歯切れの悪い返答をした。完全に虚を衝かれたような表情をしていたが、ハッと何かに気付いたように息を呑むと、頬杖を付きながらニヤリと笑った。
「それじゃあさ、あんたからアルを迎えに行ったらどう?」
「私から、ですか……?」
予想もしない提案に、ナディアは軽く目を瞠った。レナータが頷く。
「ああそうだよ。いつも遠征が終わったら、親睦を深めるって意味で宴会をするんだ。まあ、アルはいつも参加しないんだけど」
「そうなのですか?」
「どうせあんたが、寂しいとかそんなことを言ってるからだろ? あーあ、夫を黙って待っていられない妻ってどうなんだろうねえ?」
呆れたようにレナータが鼻で笑った。
知らなかった。
寂しいから早く帰ってきて欲しいなんて、一度も言ったことはないが、ナディアの言動に、そう思われてしまう何かがあったのかもしれない。
自分のせいで、夫が他の騎士たちとの親睦会を断っているなど、言語道断だ。
知らなかったこと、知ろうとしなかったことへの罪悪感が胸をよぎる。
「あんただって、部下との親睦を深めることがどれだけ大切か分かるだろ? だから――-」
俯くナディアの耳に、レナータの誘うような声が届く。
「あんたが宴会に参加するんだよ。そうすれば、アルだって無理して帰る必要がなくなる」
「あたしはね、アルと昔からの付き合いなの。小さい時はいつも一緒にいたし、一緒のベッドで寝たこともあるんだよ? あいつは昔から気が小さくて争い事は望まないような男だったけど、剣術の筋は良くてね。良くあたしの剣術の訓練に付き合わせていたの」
アルバートが今の地位にいるのが、まるで自分の手柄だと言いたげに、レナータは得意げに話す。そして、どこか含み笑いをした。
「まあ、十三歳ぐらいのとき突然『見聞を広げ学者になりたい』とか言って、隣国に十年も行ってたけど、戻ってきたかと思ったら騎士になってあたしの隊に入ってくるんだもん。びっくりしたわよ。あのひょろひょろだったアルが、いっぱしの男になって現れるんだもんね」
「確かに……昔のアルバート様は細かったですね……」
ナディアも自身の記憶を探りながら、レナータの言葉に同意した。
それを聞き、上機嫌に語っていたレナータの表情が一変した。眉間に皺を寄せ、はぁっ? と大袈裟な声をあげる。
「確かにってあんた……小さいときのアルを知らないでしょ? 何、知ったかしてんの?」
「いえ、十年前、アルバート様が隣国にやってこられたときにお会いしたことがありますので。確かにあの時のアルバート様は今よりも細身で、小さな御方だったと記憶しております。食が細かったせいでしょう」
さらに目を丸くするレナータ。
チッと小さく舌打ちをしたが、すぐさま両腕を組むと鼻で笑った。
「そ、そうだね! あいつ、小さいときから食が細くて、あたしの手作り料理をよく食べさせていたものだよ。本当は事前に毒見が必要なんだけど、あいつはあたしの料理を毒見させることなく食べてくれていた。つまりあたしたちは、信頼しあってる関係ってことなんだよ」
誰も聞いていないのに、レナータは早口でまくし立てた。
言いたいことは分かる。確かに貴族ともなると命を狙われる機会も増える。自分が口にするも毒見無しで食べるということは、信頼関係がなければできないのだ。
レナータの発言が本当であれば、アルバートと彼女の間に信頼関係があるのだろう。
ナディアの思いを感じ取ったのか、レナータは満足げに息を吐きだすと、話題を変えた。
「そういや、あんたとアルは確か王命での結婚だったらしいね」
「……左様でございます」
レナータの質問に、ナディアは僅かな空白の後、頷きながら答えた。
アルバートとナディアは、訳あって、ワイドルク王国国王からの命令で結婚をした。
夫は、ナディアに愛情をもって大切に接してくれているし、何一つ不満はない。だがレナータには、そう思われていないようだ。
「あたしの隊に入って来て二年後に、突然あんたと結婚を王様から命じられるんだもん。びっくりしたよ。可哀想だよねえ、アルも。王様も、結婚相手ぐらい自分で決めさせてやりゃいいのにさ。学者になるって言ってた甘ちゃんが、やっと心を決めて騎士になり、あたしの隊に入って来たっていうのに」
「……は、はぁ」
夫のどの辺が可哀想なのか意味が分からず、ナディアは気が抜けた返事をすることしか出来なかった。だがその声色が寂しげに聞こえたのか、レナータの瞳が、可哀想なものを見るように細められる。
「ああ、もちろん、あんたにも同情してるよ。あんたにだって心を寄せていた相手ぐらいいたんじゃないのかい?」
「まあ……父が決めた相手はおりましたが、でも――」
「ああっ、やっぱりあんたたち夫婦には同情するよ! 神様も酷いことをするもんだよ! お互い、本来結ばれるべき相手と引き裂かれているんだから」
「あ、あのっ……?」
やはり、レナータが何を思ってナディアたち夫婦を可哀想だと言っているのか、意味が分からない。
確かにナディアには父親が決めた結婚相手がいたが、それは正式な手続きを踏んで、きちんと解消されているし、相手も納得している。
アルバートと結婚したことに、何一つ落ち度は無いのだが。
レナータの演説はしばらく続いていた。アルバートがどれだけ自分と親密な関係だったかを語り、彼とナディアが可哀想だと嘆いた。
ナディアは、疑問が顔に出ないように、ひたすら微笑みの仮面をかぶり続けた。
ふと窓を見ると、陽が傾きかけていた。意外と長い間、滞在していたようだ。
そろそろ帰らなければならない。何故なら今日はアルバートが遠征から帰ってくる日からだ。
立派に務めを果たした夫を、笑顔で出迎えたかった。
「レナータ様、私はそろそろ……」
「えー? まだいいじゃないか」
「申し訳ございません。アルバート様がそろそろお戻りになると思いますから……」
「妻は夫よりも早く帰って、出迎えなきゃなんないってわけ? そうやって旦那に媚びを売ってるのかい? はぁー、やっぱり女ってめんどくさ。アルは、王命で結婚した妻が出迎えても出迎えなくても、気になんてしないよ」
やれやれと、レナータは呆れたように首を横に振った。
何か誤解をされているようだ。
そう感じたナディアは、ゆっくりと口を開いた。
「そういうわけではございません。アルバート様はいつも優しく、私が出かける時は、ご自身のことなど気にせず楽しんでくるようにと仰ってくださいます。戻ってこられるアルバート様をお出迎えしたいのは、私の我が儘なのです」
アルバートが心の狭い人間だとは思われたくない。
その一心で、ナディアは自分の我が儘なのだとレナータに訴えた。レナータが口を挟む暇も無いほど早口になっていたことには、本人は気づいていない。
口を薄く開きながら、目を激しく瞬かせているレナータに向かって、ナディアは深々と礼をした。
「ありがとうございます、レナータ様。私のことを案じ、私が出迎えなくても気にしないと、アルバート様が心の広い方だと仰ってくださった優しさ、伝わりました」
「あ、うん……あー……そっ……」
笑顔で礼を言うナディアに、レナータは何とも歯切れの悪い返答をした。完全に虚を衝かれたような表情をしていたが、ハッと何かに気付いたように息を呑むと、頬杖を付きながらニヤリと笑った。
「それじゃあさ、あんたからアルを迎えに行ったらどう?」
「私から、ですか……?」
予想もしない提案に、ナディアは軽く目を瞠った。レナータが頷く。
「ああそうだよ。いつも遠征が終わったら、親睦を深めるって意味で宴会をするんだ。まあ、アルはいつも参加しないんだけど」
「そうなのですか?」
「どうせあんたが、寂しいとかそんなことを言ってるからだろ? あーあ、夫を黙って待っていられない妻ってどうなんだろうねえ?」
呆れたようにレナータが鼻で笑った。
知らなかった。
寂しいから早く帰ってきて欲しいなんて、一度も言ったことはないが、ナディアの言動に、そう思われてしまう何かがあったのかもしれない。
自分のせいで、夫が他の騎士たちとの親睦会を断っているなど、言語道断だ。
知らなかったこと、知ろうとしなかったことへの罪悪感が胸をよぎる。
「あんただって、部下との親睦を深めることがどれだけ大切か分かるだろ? だから――-」
俯くナディアの耳に、レナータの誘うような声が届く。
「あんたが宴会に参加するんだよ。そうすれば、アルだって無理して帰る必要がなくなる」
1,234
第18回恋愛小説大賞にエントリーしています!お好みに合いましたら、投票していただけると嬉しいです!
お読みいただきありがとうございます♪
匿名で何か残したい場合は、マシュマロ(メッセージ送るやつ)・WEB拍手をどうぞご利用下さい。次作の励みとなります♪
Web拍手(別作品のおまけSS掲載中)
【Web拍手】
マシュマロ
【マシュマロを送る】
お読みいただきありがとうございます♪
匿名で何か残したい場合は、マシュマロ(メッセージ送るやつ)・WEB拍手をどうぞご利用下さい。次作の励みとなります♪
Web拍手(別作品のおまけSS掲載中)
【Web拍手】
マシュマロ
【マシュマロを送る】
お気に入りに追加
3,553
あなたにおすすめの小説

【完結】婚約者は自称サバサバ系の幼馴染に随分とご執心らしい
冬月光輝
恋愛
「ジーナとはそんな関係じゃないから、昔から男友達と同じ感覚で付き合ってるんだ」
婚約者で侯爵家の嫡男であるニッグには幼馴染のジーナがいる。
ジーナとニッグは私の前でも仲睦まじく、肩を組んだり、お互いにボディタッチをしたり、していたので私はそれに苦言を呈していた。
しかし、ニッグは彼女とは仲は良いがあくまでも友人で同性の友人と同じ感覚だと譲らない。
「あはは、私とニッグ? ないない、それはないわよ。私もこんな性格だから女として見られてなくて」
ジーナもジーナでニッグとの関係を否定しており、全ては私の邪推だと笑われてしまった。
しかし、ある日のこと見てしまう。
二人がキスをしているところを。
そのとき、私の中で何かが壊れた……。

【完結】美しい人。
❄️冬は つとめて
恋愛
「あなたが、ウイリアム兄様の婚約者? 」
「わたくし、カミーユと言いますの。ねえ、あなたがウイリアム兄様の婚約者で、間違いないかしら。」
「ねえ、返事は。」
「はい。私、ウイリアム様と婚約しています ナンシー。ナンシー・ヘルシンキ伯爵令嬢です。」
彼女の前に現れたのは、とても美しい人でした。

【完結】婚約破棄したのに殿下が何かと絡んでくる
冬月光輝
恋愛
「お前とは婚約破棄したけど友達でいたい」
第三王子のカールと五歳の頃から婚約していた公爵令嬢のシーラ。
しかし、カールは妖艶で美しいと評判の子爵家の次女マリーナに夢中になり強引に婚約破棄して、彼女を新たな婚約者にした。
カールとシーラは幼いときより交流があるので気心の知れた関係でカールは彼女に何でも相談していた。
カールは婚約破棄した後も当然のようにシーラを相談があると毎日のように訪ねる。

【完結】野蛮な辺境の令嬢ですので。
❄️冬は つとめて
恋愛
その日は国王主催の舞踏会で、アルテミスは兄のエスコートで会場入りをした。兄が離れたその隙に、とんでもない事が起こるとは彼女は思いもよらなかった。
それは、婚約破棄&女の戦い?

【完結】好きでもない私とは婚約解消してください
里音
恋愛
騎士団にいる彼はとても一途で誠実な人物だ。初恋で恋人だった幼なじみが家のために他家へ嫁いで行ってもまだ彼女を思い新たな恋人を作ることをしないと有名だ。私も憧れていた1人だった。
そんな彼との婚約が成立した。それは彼の行動で私が傷を負ったからだ。傷は残らないのに責任感からの婚約ではあるが、彼はプロポーズをしてくれた。その瞬間憧れが好きになっていた。
婚約して6ヶ月、接点のほとんどない2人だが少しずつ距離も縮まり幸せな日々を送っていた。と思っていたのに、彼の元恋人が離婚をして帰ってくる話を聞いて彼が私との婚約を「最悪だ」と後悔しているのを聞いてしまった。

そんなに優しいメイドが恋しいなら、どうぞ彼女の元に行ってください。私は、弟達と幸せに暮らしますので。
木山楽斗
恋愛
アルムナ・メルスードは、レバデイン王国に暮らす公爵令嬢である。
彼女は、王国の第三王子であるスルーガと婚約していた。しかし、彼は自身に仕えているメイドに思いを寄せていた。
スルーガは、ことあるごとにメイドと比較して、アルムナを罵倒してくる。そんな日々に耐えられなくなったアルムナは、彼と婚約破棄することにした。
婚約破棄したアルムナは、義弟達の誰かと婚約することになった。新しい婚約者が見つからなかったため、身内と結ばれることになったのである。
父親の計らいで、選択権はアルムナに与えられた。こうして、アルムナは弟の内誰と婚約するか、悩むことになるのだった。
※下記の関連作品を読むと、より楽しめると思います。

【完結】何故こうなったのでしょう? きれいな姉を押しのけブスな私が王子様の婚約者!!!
りまり
恋愛
きれいなお姉さまが最優先される実家で、ひっそりと別宅で生活していた。
食事も自分で用意しなければならないぐらい私は差別されていたのだ。
だから毎日アルバイトしてお金を稼いだ。
食べるものや着る物を買うために……パン屋さんで働かせてもらった。
パン屋さんは家の事情を知っていて、毎日余ったパンをくれたのでそれは感謝している。
そんな時お姉さまはこの国の第一王子さまに恋をしてしまった。
王子さまに自分を売り込むために、私は王子付きの侍女にされてしまったのだ。
そんなの自分でしろ!!!!!

【完結】偽りの婚約のつもりが愛されていました
ユユ
恋愛
可憐な妹に何度も婚約者を奪われて生きてきた。
だけど私は子爵家の跡継ぎ。
騒ぎ立てることはしなかった。
子爵家の仕事を手伝い、婚約者を持つ令嬢として
慎ましく振る舞ってきた。
五人目の婚約者と妹は体を重ねた。
妹は身籠った。
父は跡継ぎと婚約相手を妹に変えて
私を今更嫁に出すと言った。
全てを奪われた私はもう我慢を止めた。
* 作り話です。
* 短めの話にするつもりです
* 暇つぶしにどうぞ
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる