9 / 15
第9話 初夜④
しおりを挟む
「ああ、サラサ……気持ち良さそうだな。指と舌、どちらが良かった?」
「レ……イっ……い、一緒は……一緒はだめ……あっ、ああっ!」
「つまり、どっちも良かったんだな? サラサは欲張りだな」
「ち、ちがうっ……や、あぁあああっ!」
蕾に強く吸い付かれ、サラサの上半身が仰け反った。
途切れることのない快楽の連続に、何も考えられなくなる。
レイが彼女の汗ばんだ谷間に顔を埋め、肌に舌を這わせた。舌からもたらされる柔らかな刺激は途絶えたが、代わりに指先で同時に、はしたなく硬く尖った頂きを攻められる。
ただただ両胸を卑猥な方法で嬲られながら、淫らに喘ぎ続けることしかできない。快楽の本流に流され、痺れるような秘所の疼きを感じながら、出口の見えない悦楽に身を任せるしかなかった。
肌に吸い付いていた彼の舌が、ゆっくりと移動を始めた。
わざと唾液の線を残しながら、胸の谷間、鳩尾、腹へと落ちていく。薄い桃色から卑猥な赤へと色を変えた蕾を弄んでいた指が離れ、彼女の腿に触れた。
喉から溢れる艶声によって呼吸の自由を奪われていたサラサは、唾液のいやらしい跡が残る胸の頂きを上下させながら、ぐったりと脱力する。
しかしレイの手が彼女の腿を持ち上げ、膝を立てさせた。彼のいる角度からだと、寝衣の中が丸見えだと気づき、慌てて両腿を閉じる。
「だめっ、中が見えちゃうから!」
「何を今更……さっき何をされるか分かってるって言ってただろ? 本当に分かってるなら……どうするのが正解かも分かってるよな?」
サラサは口ごもった。
分かっているが、実際されるとなると反射的に拒んでしまう。もちろんレイが嫌というわけでなく、未知なる行為に対する不安と恥ずかしさからくるものだ。
彼にも分かっているのだろう。ニヤリと口元を歪めると、意地の悪い声色を響かせる。
「なら、俺が手を貸さなくてもできるな?」
「……え?」
「自分で足を開いて、中を俺に見せて」
「ええええっ⁉︎」
赤い瞳が大きく見開かれる。それと同時に、自分がすべきあられもない姿を想像し、身体中の血液が沸騰しそうなほど熱く煮えたった。
しかし、ぞくりとした感覚に子宮が沸き立ったのも事実。
理性と本能がぶつかり合う。
「サラサ」
獣欲を孕んだ瞳で見つめられ、命令されるように低く名を呼ばれ、理性は呆気なく本能に屈した。彼に、自分の痴態を見られるかと思うと、グラグラと煮立った欲望を抑えられない。
(私の中に……こんなはしたない気持ちが潜んでいたなんて……)
でも、こんな気持ちを抱くのは、目の前の彼に対してだけ――
ぎゅっと瞳を閉じて羞恥心を抑えこむと、寝衣を押さえる手の力を緩めた。躊躇いが含むゆっくりとした動きで手をどけ、両足を拳一つ分だけ開く。
「こ、これで……いい?」
全身が燃えているかと思うほど熱い。自身が発する熱に炙られているように、額にじっとりとした汗がにじむ。
たったこれだけの動作だが、サラサにとっての精一杯。
しかし、
「スカートで隠れて見えないんだけど?」
笑いを含んだ声色で言われ、頭の芯が羞恥で焼ききれそうになった。
精一杯を超えた精一杯を求められ、赤い瞳が潤む。
何をすべきかは、分かっていた。
溜まった唾液を飲み込み、もうどうにでもなれ、と言わんばかりに唇を硬く結ぶと、ゆっくりとスカートをたくし上げた。寝衣の布が上がり、膝を超えて太腿の上で止まる。
長いスカートを恥ずかしそうに手繰り寄せる彼女の動作を、表情を、情欲塗れた視線が追う。
頭を持ち上げると、先程まで布で覆われていたはずの太腿の肌が見えた。その向こうには、サラサの大切な部分を覗きこむように茶色い髪が揺れている。
興奮を押さえ込んだようなレイの言葉が、彼女の羞恥心をさらに加速させる。
「すっげ……もうぐっしょりだな」
「そ、そんなこと、ないわっ!」
「何言ってるんだよ。肌が透けるほど、下着に大きな染みを作っておいて、よく言うな?」
「ち、違うの……これは――」
「……頑張ったご褒美をやらないとな」
彼の指が秘裂を下から上へとなぞった。
布から滲み出す愛液を指先に纏わせながら、指で引っかかった尖りをぐいっと押し込むと、サラサの喉が仰け反った。
「レ……イっ……い、一緒は……一緒はだめ……あっ、ああっ!」
「つまり、どっちも良かったんだな? サラサは欲張りだな」
「ち、ちがうっ……や、あぁあああっ!」
蕾に強く吸い付かれ、サラサの上半身が仰け反った。
途切れることのない快楽の連続に、何も考えられなくなる。
レイが彼女の汗ばんだ谷間に顔を埋め、肌に舌を這わせた。舌からもたらされる柔らかな刺激は途絶えたが、代わりに指先で同時に、はしたなく硬く尖った頂きを攻められる。
ただただ両胸を卑猥な方法で嬲られながら、淫らに喘ぎ続けることしかできない。快楽の本流に流され、痺れるような秘所の疼きを感じながら、出口の見えない悦楽に身を任せるしかなかった。
肌に吸い付いていた彼の舌が、ゆっくりと移動を始めた。
わざと唾液の線を残しながら、胸の谷間、鳩尾、腹へと落ちていく。薄い桃色から卑猥な赤へと色を変えた蕾を弄んでいた指が離れ、彼女の腿に触れた。
喉から溢れる艶声によって呼吸の自由を奪われていたサラサは、唾液のいやらしい跡が残る胸の頂きを上下させながら、ぐったりと脱力する。
しかしレイの手が彼女の腿を持ち上げ、膝を立てさせた。彼のいる角度からだと、寝衣の中が丸見えだと気づき、慌てて両腿を閉じる。
「だめっ、中が見えちゃうから!」
「何を今更……さっき何をされるか分かってるって言ってただろ? 本当に分かってるなら……どうするのが正解かも分かってるよな?」
サラサは口ごもった。
分かっているが、実際されるとなると反射的に拒んでしまう。もちろんレイが嫌というわけでなく、未知なる行為に対する不安と恥ずかしさからくるものだ。
彼にも分かっているのだろう。ニヤリと口元を歪めると、意地の悪い声色を響かせる。
「なら、俺が手を貸さなくてもできるな?」
「……え?」
「自分で足を開いて、中を俺に見せて」
「ええええっ⁉︎」
赤い瞳が大きく見開かれる。それと同時に、自分がすべきあられもない姿を想像し、身体中の血液が沸騰しそうなほど熱く煮えたった。
しかし、ぞくりとした感覚に子宮が沸き立ったのも事実。
理性と本能がぶつかり合う。
「サラサ」
獣欲を孕んだ瞳で見つめられ、命令されるように低く名を呼ばれ、理性は呆気なく本能に屈した。彼に、自分の痴態を見られるかと思うと、グラグラと煮立った欲望を抑えられない。
(私の中に……こんなはしたない気持ちが潜んでいたなんて……)
でも、こんな気持ちを抱くのは、目の前の彼に対してだけ――
ぎゅっと瞳を閉じて羞恥心を抑えこむと、寝衣を押さえる手の力を緩めた。躊躇いが含むゆっくりとした動きで手をどけ、両足を拳一つ分だけ開く。
「こ、これで……いい?」
全身が燃えているかと思うほど熱い。自身が発する熱に炙られているように、額にじっとりとした汗がにじむ。
たったこれだけの動作だが、サラサにとっての精一杯。
しかし、
「スカートで隠れて見えないんだけど?」
笑いを含んだ声色で言われ、頭の芯が羞恥で焼ききれそうになった。
精一杯を超えた精一杯を求められ、赤い瞳が潤む。
何をすべきかは、分かっていた。
溜まった唾液を飲み込み、もうどうにでもなれ、と言わんばかりに唇を硬く結ぶと、ゆっくりとスカートをたくし上げた。寝衣の布が上がり、膝を超えて太腿の上で止まる。
長いスカートを恥ずかしそうに手繰り寄せる彼女の動作を、表情を、情欲塗れた視線が追う。
頭を持ち上げると、先程まで布で覆われていたはずの太腿の肌が見えた。その向こうには、サラサの大切な部分を覗きこむように茶色い髪が揺れている。
興奮を押さえ込んだようなレイの言葉が、彼女の羞恥心をさらに加速させる。
「すっげ……もうぐっしょりだな」
「そ、そんなこと、ないわっ!」
「何言ってるんだよ。肌が透けるほど、下着に大きな染みを作っておいて、よく言うな?」
「ち、違うの……これは――」
「……頑張ったご褒美をやらないとな」
彼の指が秘裂を下から上へとなぞった。
布から滲み出す愛液を指先に纏わせながら、指で引っかかった尖りをぐいっと押し込むと、サラサの喉が仰け反った。
22
お気に入りに追加
80
あなたにおすすめの小説

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?


甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる