7 / 15
第7話 初夜②
しおりを挟む
初めは拒んでいたサラサだったが、本能的なものに突き動かされるようにたどたどしく舌を絡め始めた。それに応えるように、彼女を抱く腕に力がこもり、互いの密着が深くなる。
舌の動きは大胆になり、口内で擦り合いながら互いの唾液をかき混ぜた。
(……音……恥ずかしい……こんなにクチュクチュ鳴って……)
きっとレイにも聞こえているだろう。
その事実と、耳を塞いでも防ぐことのできない卑猥な音に、サラサの心が羞恥と得体の知れない昂りで一杯になった。腰のあたりに撫でられるようなこそばゆい感覚が走り、両腿がモゾモゾと切なく動いてしまう。
互いの唇を繋ぐ銀色の糸が、プツリと途切れた。
「んっ、はぁっはぁっ……レイ……今のは……」
「ほんと、何も知らないんだな? いつも読んでる本には書いてなかったのか?」
「かっ、書いてるわけないでしょ⁉︎ もしかして……あれもキス?」
「ああ、俗に言う≪大人のキス≫ってやつだな。で、初めての感想は?」
感想を求められ、サラサの頭の中がカアっと熱くなった。しかし相手が嬉しそうに返答を待っているため、先ほどの感覚を思い出しながら、モゴモゴと答える。
「そ、その……な、なんか……凄く……は、恥ずかしかった……」
感じたものはたくさんあるのに、こんなありきたりな表現しかできない自分が恥ずかしい。だがそれ以上に、先ほどの行為を思い出すほうが恥ずかしかった。
普通なら、決して触れ合うことのない部分。
そいつが触れ合っていること自体、サラサにとっては衝撃的であったし、舌で救い上げられた唾液が掻き回される音を思い出すと、身体の中心が切なく疼いた。
緊張を逃すように洩らした吐息に、微かに艶声が混じる。
彼女の耳に、熱を帯びた囁きが届いた。
「ふふっ、何言っているんだ? これから、もっと恥ずかしいことをするんだぞ?」
「……う、うん、分かってる……けど」
どういう理屈で子どもができるかは、一応知識としては知っている。
知ってはいるが、
(知っていることと実際やってることが違うじゃない……)
少なくとも、子作りするために≪大人のキス≫などという段階を踏むなど、彼女の知識にはない。
まだまだ知識と現実との乖離があるのかと心の中で頭を抱えていると、彼が動いた。
剣の訓練を積み、厚くなった手が、薄い寝衣の上から内腿を撫でる。サラサの身体が小さく震えたが、構うことなく指先が上へ上がり、突き当った部分で止まった。
寝衣と下着で隠された秘部の上で。
節くれだった太い人差し指が、大切な場所で弧を描く。
「ひっ、あっ……やぁっ……」
寝衣と下着の上からだとはいえ、誰にも触れられたことのない場所だ。
表面をすくうような小さな動きではあったが、身体は敏感に未知なる刺激を伝えて来る。反射的に両腿を閉じて拒もうとしたが、両腿の間にレイが入り込んでしまい逃れることができない。
その間にも彼の指は、クルクルと秘部を覆う布の上を踊りながら、両手で口を塞ぎ身体を震わせるサラサの顔を覗き込んだ。
「嫌? 本当に分かってるのか? これからここが、何されるのか……」
「し、知ってる……からっ! だから触っちゃだめぇ……」
涙目になりながら懇願するサラサ。
しかし泣きそうな表情に加虐心をかきたてられたのか、レイの手が彼女の両足を軽く開いて持ち上げた。彼の腰がぐっと近づき、股の間に熱く膨らむモノが当たる。
「ほら、俺のここが……サラサのナカに入るんだ。分かるか?」
レイが目を眇めながら、布の中で膨張する自身をサラサの秘部に押し当て動く。太い棒のようなもので、大切な部分をグイグイ押されている感覚が襲った。
(やだ、こんなに……硬くなるなんて……)
布の上からでも感じられる男の滾り。
見えなくても、服の下で窮屈そうに収まっているのが伝わってくる。恥ずかしさで歪む顔を見られたくなくて、思わず両手首で目元を覆ってしまった。そんな彼女の意識を向けさせるように剛直を押し付けられるたびに、下腹部の奥に苦しくも熱い昂りが溜まっていく。そいつを吐き出したいとばかりに、秘所がヒクヒクと物欲しそうに震えた。
「あ、やば……気持ちいい……」
彼女の秘部に自身を押し付けていた腰遣いが、大胆になった。息があがり、不規則な呼吸を繰り返しながら、熱く勃つ欲を夢中でサラサに擦り付けてくる。
「あんっ、れ、レイ、止まって……」
拒絶しながらも、喉の奥から洩れるのはねだるような甘い声。彼のモノが当たるたび、快楽を纏う刺激がサラサの理性を翻弄していた。
舌の動きは大胆になり、口内で擦り合いながら互いの唾液をかき混ぜた。
(……音……恥ずかしい……こんなにクチュクチュ鳴って……)
きっとレイにも聞こえているだろう。
その事実と、耳を塞いでも防ぐことのできない卑猥な音に、サラサの心が羞恥と得体の知れない昂りで一杯になった。腰のあたりに撫でられるようなこそばゆい感覚が走り、両腿がモゾモゾと切なく動いてしまう。
互いの唇を繋ぐ銀色の糸が、プツリと途切れた。
「んっ、はぁっはぁっ……レイ……今のは……」
「ほんと、何も知らないんだな? いつも読んでる本には書いてなかったのか?」
「かっ、書いてるわけないでしょ⁉︎ もしかして……あれもキス?」
「ああ、俗に言う≪大人のキス≫ってやつだな。で、初めての感想は?」
感想を求められ、サラサの頭の中がカアっと熱くなった。しかし相手が嬉しそうに返答を待っているため、先ほどの感覚を思い出しながら、モゴモゴと答える。
「そ、その……な、なんか……凄く……は、恥ずかしかった……」
感じたものはたくさんあるのに、こんなありきたりな表現しかできない自分が恥ずかしい。だがそれ以上に、先ほどの行為を思い出すほうが恥ずかしかった。
普通なら、決して触れ合うことのない部分。
そいつが触れ合っていること自体、サラサにとっては衝撃的であったし、舌で救い上げられた唾液が掻き回される音を思い出すと、身体の中心が切なく疼いた。
緊張を逃すように洩らした吐息に、微かに艶声が混じる。
彼女の耳に、熱を帯びた囁きが届いた。
「ふふっ、何言っているんだ? これから、もっと恥ずかしいことをするんだぞ?」
「……う、うん、分かってる……けど」
どういう理屈で子どもができるかは、一応知識としては知っている。
知ってはいるが、
(知っていることと実際やってることが違うじゃない……)
少なくとも、子作りするために≪大人のキス≫などという段階を踏むなど、彼女の知識にはない。
まだまだ知識と現実との乖離があるのかと心の中で頭を抱えていると、彼が動いた。
剣の訓練を積み、厚くなった手が、薄い寝衣の上から内腿を撫でる。サラサの身体が小さく震えたが、構うことなく指先が上へ上がり、突き当った部分で止まった。
寝衣と下着で隠された秘部の上で。
節くれだった太い人差し指が、大切な場所で弧を描く。
「ひっ、あっ……やぁっ……」
寝衣と下着の上からだとはいえ、誰にも触れられたことのない場所だ。
表面をすくうような小さな動きではあったが、身体は敏感に未知なる刺激を伝えて来る。反射的に両腿を閉じて拒もうとしたが、両腿の間にレイが入り込んでしまい逃れることができない。
その間にも彼の指は、クルクルと秘部を覆う布の上を踊りながら、両手で口を塞ぎ身体を震わせるサラサの顔を覗き込んだ。
「嫌? 本当に分かってるのか? これからここが、何されるのか……」
「し、知ってる……からっ! だから触っちゃだめぇ……」
涙目になりながら懇願するサラサ。
しかし泣きそうな表情に加虐心をかきたてられたのか、レイの手が彼女の両足を軽く開いて持ち上げた。彼の腰がぐっと近づき、股の間に熱く膨らむモノが当たる。
「ほら、俺のここが……サラサのナカに入るんだ。分かるか?」
レイが目を眇めながら、布の中で膨張する自身をサラサの秘部に押し当て動く。太い棒のようなもので、大切な部分をグイグイ押されている感覚が襲った。
(やだ、こんなに……硬くなるなんて……)
布の上からでも感じられる男の滾り。
見えなくても、服の下で窮屈そうに収まっているのが伝わってくる。恥ずかしさで歪む顔を見られたくなくて、思わず両手首で目元を覆ってしまった。そんな彼女の意識を向けさせるように剛直を押し付けられるたびに、下腹部の奥に苦しくも熱い昂りが溜まっていく。そいつを吐き出したいとばかりに、秘所がヒクヒクと物欲しそうに震えた。
「あ、やば……気持ちいい……」
彼女の秘部に自身を押し付けていた腰遣いが、大胆になった。息があがり、不規則な呼吸を繰り返しながら、熱く勃つ欲を夢中でサラサに擦り付けてくる。
「あんっ、れ、レイ、止まって……」
拒絶しながらも、喉の奥から洩れるのはねだるような甘い声。彼のモノが当たるたび、快楽を纏う刺激がサラサの理性を翻弄していた。
22
お気に入りに追加
80
あなたにおすすめの小説

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?


甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる