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第46話 到達②
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彼女への愛おしさで、声が詰まった。
だがそれ以上の想いが、たった一つの言葉となる。
「ありが、とう……」
「いいえ。私も、申し訳ございませんでした。自分で自分を傷つけるなと、あれほどあなたに言われていたのに……」
「ああ、そうだな。俺も、お前の心の傷を完全に癒やせたのだと過信していた。全てが終わったら、ビアンカと一緒に、お前の良いところをたくさん伝えてやらないとな」
そして、自分を卑下する暇などないくらい、彼女が大好きなキメ顔を見せてやって、一緒に過ごして、照れて表情筋がドロドロになるような言葉を雨というか滝並みに浴びせてやって、もっともっともーーーーーーーーーーーーーーっっっっっっっと、愛してやらないとな‼
「……何か良くないことを企んでいらっしゃいます?」
「ん? いいや?」
だって愛することは、良くないことじゃないだろ?
ってことで、心の底から否定してやる。
アリシアはまだ疑わしそうな目でこちらを見ていたが、一つ息を吐くと俺から手を離し、表情を真剣なものへと変えた。
「さあ、行ってください。今この瞬間も、他の時間軸の狭間の獣が目覚めようとしていますから。そしてどうか救ってください。私の半身を……」
「ああ、もちろんだ」
「それと……狭間の獣は、強力な一手を隠しています」
「強力な一手?」
「結界内に、膨大な数の雷を呼ぶと同時に、巨大な剣で辺り一帯をなぎ払う攻撃です。ビアンカの力で防御結界を張ればいいのですが、いつその攻撃をしてくるのか分かりません。予備動作もないので」
予備動作がないのか。
それにアリシアの言葉から察するに、狭間の獣が俺にその攻撃をあまりしていないから、身体が攻撃パターンを覚えているってわけでもなさそうだしな。
厄介だな、それは。
「分かった。心しておく。まあ、そいつを使わせる前に、俺が倒せば良いだけの話だ」
「気をつけてください。別の時間軸のあなたは、それで何度か殺されていますから」
なにそれ、めっちゃこっわ‼
だがここまで来て、怖がっている場合じゃない。
ようやくここまで辿り着いたのだ。
何をすべきか分かった今、もう失敗は許されない。
このチャンスを逃せば、次はいつ俺が旧レオンの記憶まで思い出せるか分からないのだから。
もし失敗すれば、今度こそアリシアは絶望し、ファナードを枯らして、その後悔を胸に生きていくことになる。
……絶対に駄目だ、そんなこと。
愛する妻が、後悔しながら死んだように生き続けるなんて、想像しただけで胸が苦しくなってしまう。
もうこれ以上、アリシアに苦しい想いをさせたくない。
リュミエールを苦しめたくはない。
ビアンカを悲しませたくない。
俺は決意を固めるとアリシアに近付き――唇を重ねた。抱きしめた彼女の身体が一瞬だけ緊張し、すぐに俺に身を預けるように力を抜いた。
唇を離し、リュミエールと同じように頬を赤らめながらこちらを見上げる彼女に、自信満々に伝える。
「行ってくる。さっさと全てを終わらせ、お前を苦しめた長き戒めから解放してやる。そして……取り戻そう。俺たちが失った幸せの形を」
アリシアの瞳から、再び涙が零れた。
しかし嬉しそうに口角が上がっていた。
「……はい。信じています。あなたがファナードを救ってくださることを」
「ああ、行ってくる」
「いってらっしゃいませ」
アリシアが頭を下げた瞬間、彼女の姿が消えた。
目の前が、この世界にやって来た時と同じように、白い光で一杯になる。
そういえば井上拓真に転生前、副管理者が言っていた【とある島国で流行っている娯楽】ていうのが、今になってやっと理解できたな。
手のひらサイズの画面ってのは、スマホ。
そしてピコピコは、家庭用ゲーム機のことだろう。PS○とかSw○tchとかのやつ。
てか、ピコピコて……
どれだけ家庭用ゲーム機が進化しても全部同じように呼んじゃう、かーちゃんなのかな?
気が付くと俺は、現実に戻ってきていた。
慌てて自分の身体を確認するが怪我は増えていないし、俺が最後に記憶していた場所から狭間の獣が動いていない。
つまりアリシアとのやりとりは、現実時間だと一瞬だったようだ。
だがその一瞬が、この世界の命運を変える。
俺が願うべきチート能力は、決まっている。
さあ、今こそ――
そう思った瞬間、頭上にゾッとするような恐怖を感じ、俺は慌ててその場から退避した。俺のいた場所に雷が落ちる。
もしかしてこれが、アリシアの言っていた狭間の獣の最強の一手ってやつか⁉
振り向くと、狭間の獣の手には巨大すぎる剣が握られていた。アレを振られたら、俺は間違いなく真っ二つになってしまう。
ビアンカの力で、防御結界を張らなければ――
しかし、相手が動く方が早かった。
気付けばすぐ目の前に狭間の獣の剣が迫り、俺は為す術なく立ち尽くすしかなかった。
。.ꕤ‿‿‿‿‿‿‿‿‿‿‿‿‿‿‿‿‿‿ꕤ.。
ここまでお読みいただき、本当にありがとうございます!!
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目の前が、この世界にやって来た時と同じように、白い光で一杯になる。
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てか、ピコピコて……
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慌てて自分の身体を確認するが怪我は増えていないし、俺が最後に記憶していた場所から狭間の獣が動いていない。
つまりアリシアとのやりとりは、現実時間だと一瞬だったようだ。
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さあ、今こそ――
そう思った瞬間、頭上にゾッとするような恐怖を感じ、俺は慌ててその場から退避した。俺のいた場所に雷が落ちる。
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しかし、相手が動く方が早かった。
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