102 / 117
word41 「黒いパソコン 材料」①
しおりを挟む
僕は年末年始休み中のある日、黒いパソコンをいじっていた。机に置かれた黒いパソコンのキーボードを叩いたり、マウスを動かしたりしていた――。
普通のパソコンの場合、パソコンをいじっていると言えば、パソコンを使って好きなように遊んでいるということである。人によってその遊び方は諸々だろうが、ネットサーフィンをしたりちょっとしたゲームをしたり、あるいは動画を見ているだけでもパソコンをいじるに入るか。
物好きな人はExcelやWordを使って作業したりするのが好きという人もいる。そして、それもまたパソコンをいじるという言葉の意味に含まれるだろう。
今さら言うまでもなく黒いパソコンではそのどれもできない。この黒いパソコンは1日に1回しか機能を使えないため、長時間の操作をすることは無いし、できない。チートアイテムであることは間違いないが、普通のパソコンにできて黒いパソコンにできないことも実は多くあるのである。
メールの送受信もできないし、データの保存やコピーもできない。資料のまとめや作成もできない。暇を極めた時にやるソリティアもできない。最近のパソコンにはカメラやマイクも内蔵されているから、電話やビデオ通話ができるけれど、それもできない。
じゃあ僕が今なぜそんな黒いパソコンをあれこれいじっているかと言うと、黒いパソコンを手に入れてから100日が過ぎているということに気づいたからである――。
それというのも、僕は黒いパソコンを手に入れてから100日が過ぎれば、黒いパソコンを無限に使えるかどうかが分かると言われていた。それは黒いパソコンを手に入れてから2回目の検索でのことである。無限の検索を望んだ時に、100日後に答えが分かるというお告げがあったのだ。
あれから100日と少しの時が過ぎた。そのはずなのに、僕は黒いパソコンから答えを聞かされていなかった。だから、今こうして黒いパソコンを思いつく限り操作して捜査しているのだ。
キーボードを左上から順に押してみる。普通のパソコンでもどういう時に押して、どういう効果を得られるのか分からないボタン達だ。escと書かれたボタンにファンクションキーという謎の集団。それらを2つ同時、3つ同時に押したりもしてみる。
しかし、どうしても何も起こらないか、ワードボックスにただ入力されるだけである……。こうしていれば、何か分かることがあるかもしれないと思ったが、今まで同じことをやった時のようにうんともすんとも言わなかった。
だとすれば……。
だとすれば……だ。そうだとするならば……。もしかしたら……。
もしかしたら、僕はもうその答えを知っているということになる。
黒いパソコンが言ったことが間違っているとは思えない。僕が黒いパソコンを手に入れてから100日後に無限検索の答えを知ったというの間違いではないはずなのだ。つまり、あの検索結果は真実で僕は既に答えを知っているということ。だと思われる。
実は既に、僕は1つの予想を胸の中にはっきりと持っていた。黒いパソコンを無限に使おうと思ったらあの方法しかないのではないのかというもの。ついこの間思いついたことだ。もしかしたらちょうど100日後の日だったかもしれない。
それが合っているのだ。黒いパソコンで無限に検索できるかという答えと。
一体それがどんなものかと言うと……。
“黒いパソコンで「黒いパソコンの入手法」や「黒いパソコンの作り方」を検索する。”
というものである……。
普通のパソコンの場合、パソコンをいじっていると言えば、パソコンを使って好きなように遊んでいるということである。人によってその遊び方は諸々だろうが、ネットサーフィンをしたりちょっとしたゲームをしたり、あるいは動画を見ているだけでもパソコンをいじるに入るか。
物好きな人はExcelやWordを使って作業したりするのが好きという人もいる。そして、それもまたパソコンをいじるという言葉の意味に含まれるだろう。
今さら言うまでもなく黒いパソコンではそのどれもできない。この黒いパソコンは1日に1回しか機能を使えないため、長時間の操作をすることは無いし、できない。チートアイテムであることは間違いないが、普通のパソコンにできて黒いパソコンにできないことも実は多くあるのである。
メールの送受信もできないし、データの保存やコピーもできない。資料のまとめや作成もできない。暇を極めた時にやるソリティアもできない。最近のパソコンにはカメラやマイクも内蔵されているから、電話やビデオ通話ができるけれど、それもできない。
じゃあ僕が今なぜそんな黒いパソコンをあれこれいじっているかと言うと、黒いパソコンを手に入れてから100日が過ぎているということに気づいたからである――。
それというのも、僕は黒いパソコンを手に入れてから100日が過ぎれば、黒いパソコンを無限に使えるかどうかが分かると言われていた。それは黒いパソコンを手に入れてから2回目の検索でのことである。無限の検索を望んだ時に、100日後に答えが分かるというお告げがあったのだ。
あれから100日と少しの時が過ぎた。そのはずなのに、僕は黒いパソコンから答えを聞かされていなかった。だから、今こうして黒いパソコンを思いつく限り操作して捜査しているのだ。
キーボードを左上から順に押してみる。普通のパソコンでもどういう時に押して、どういう効果を得られるのか分からないボタン達だ。escと書かれたボタンにファンクションキーという謎の集団。それらを2つ同時、3つ同時に押したりもしてみる。
しかし、どうしても何も起こらないか、ワードボックスにただ入力されるだけである……。こうしていれば、何か分かることがあるかもしれないと思ったが、今まで同じことをやった時のようにうんともすんとも言わなかった。
だとすれば……。
だとすれば……だ。そうだとするならば……。もしかしたら……。
もしかしたら、僕はもうその答えを知っているということになる。
黒いパソコンが言ったことが間違っているとは思えない。僕が黒いパソコンを手に入れてから100日後に無限検索の答えを知ったというの間違いではないはずなのだ。つまり、あの検索結果は真実で僕は既に答えを知っているということ。だと思われる。
実は既に、僕は1つの予想を胸の中にはっきりと持っていた。黒いパソコンを無限に使おうと思ったらあの方法しかないのではないのかというもの。ついこの間思いついたことだ。もしかしたらちょうど100日後の日だったかもしれない。
それが合っているのだ。黒いパソコンで無限に検索できるかという答えと。
一体それがどんなものかと言うと……。
“黒いパソコンで「黒いパソコンの入手法」や「黒いパソコンの作り方」を検索する。”
というものである……。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説

ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる