異世界転生しすぎたコイツと初めての俺のアルファレードぐだぐだ冒険記

初心者冒険者と他１名編

ファイアボールって危なくね？

「じゃファイアボールみせてやるよ。倍倍倍」
「あ、その倍ってどう言う意味？」
「そこから？　あー……まず、これが普通のファイアボール」
「うん、盗賊たちの足が止まったな」
「で、これが俺の魔力のファイアボール」
「盗賊団の先頭の人の髪が焦げてるんだけど」

「で、倍って要するにブーストのことで、まあ見てもらえば早いかな。倍倍倍倍倍」
「やめろ！　とてつもなく近所迷惑なことはわかったから！！」

盗賊団が逃げ去った後。
「ファイアボール怖い」
「でもファイアボールとレジストができれば大体何とかなるぜ」
「そうなんだ」
「戦闘では圧倒的に実用的だから。火属性で範囲も広いし、覚えやすいし、魔術兵は大体ファイアボール戦が基本」
「へー、もっといろんな魔術使うもんだと思ってた」
「防衛系の組織は樹木系とか冷気系とか使う時もあるけど」
「あ、そういう特徴って面白いよな！」
「興味ある？　じゃ、次の盗賊団が来たら樹木系呪文で穴だらけにしてやるな」
「素直にこえーよ」