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最初の村

燃える砦と俺一人の援軍。

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ちょっと勘違いしていたことがある、

帝国軍が攻めてくるなら、帝国と隣接している関所だと俺は考えた。
あそこらへんは山っていうか断崖絶壁の要塞みたいな場所で山菜取りに入ったら戻ってこれないみたいな感じだ。
関所には騎士団の精鋭が常駐しているし、関所で帝国軍を迎え撃つのが一番いい。


ユウキの誕生日は5日後で、俺の村から関所までは荷馬車で4日。
だからぎりぎり間に合って、騎士団の人に話して警備を固めてもらおうと思っていた。

……帝国軍も移動してるんだから、それじゃ間に合わないよね。

大絶賛襲撃中。

「櫓は捨てろ! ファイアボールの的だ!!」
「投石、第二波来ます!!」
「正面門がもう持ちません!! ヒビが――!!」

「……ここまでか。白旗を上げろ」
「し、しかし、それでは隊長が」
「私の命でお前たちが助かるなら安いものだ」
「……いえ、最後までお供します!!」
「馬鹿が……!!」

「あ、あのー……通りまーす」
あんだか熱い会話をしている横を、俺の荷馬車が進む。
「お前、時々野菜運んでくる……」
「民間人!? 避難させろ!!」
「あ、はい。うちの商品をごひいきにしてもらってありがとうございます。えっと、今日は――」

関所の正面門が、破られた。騎兵隊が流れ込んでくる。

「加勢しに来ました。チートスキルで」
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