14 / 51
最初の村
絶望の未来を回避しろよ。
しおりを挟む
「と、とりあえず、警吏さんに言って」
「田舎町の警吏に何ができるんだよ。5人とかだろあの組織」
「村長さんに言って王国軍に来てもらう」
「さすがに来週は無理じゃねえか? 今から騎士団を結集しても、間に合わないって」
「みんなで逃げよう!」
「帝国軍の騎馬隊相手に? グリフォン兵とかいたらあっという間に追いつかれるぜ」
「ええっと、ええ……」
「な、無駄なことしないで、次に住む場所考えようぜ。あ、俺みそ汁も飲みたい。味噌作って」
いや、味噌とか言ってる場合か!!
「……そうだ、ユウキがいる。ユウキ強いよな、あのチートスキルでこの村を守ってよ」
「え、ヤダ」
「ヤダって……」
「面倒くさいし……七五三とか全力回避するやつもあんまいないだろ。ほら、流れに身を任せといたほうがラクなんだよ。経験者の言葉だぜ」
キレた。
キレるときって、意外と頭に血が上らない。むしろスッと冷たくなる。
「そっか、じゃあいらない」
「あ、わかってくれた? 次はさ――」
「もうお前には頼らない」
「え?」
「いいやつだと思ってた。結構仲いいと思ってた。今後もずっとこういう気楽な関係が続くんだろうなって思ってた。全部俺の勘違いだったわ。じゃーな。来世ではもう話しかけてくんなよ」
「おい、レン、怒りすぎろだろ。そんなガチな話じゃ――」
ユウキを無視して、俺はうちの荷馬車に向かった。
「田舎町の警吏に何ができるんだよ。5人とかだろあの組織」
「村長さんに言って王国軍に来てもらう」
「さすがに来週は無理じゃねえか? 今から騎士団を結集しても、間に合わないって」
「みんなで逃げよう!」
「帝国軍の騎馬隊相手に? グリフォン兵とかいたらあっという間に追いつかれるぜ」
「ええっと、ええ……」
「な、無駄なことしないで、次に住む場所考えようぜ。あ、俺みそ汁も飲みたい。味噌作って」
いや、味噌とか言ってる場合か!!
「……そうだ、ユウキがいる。ユウキ強いよな、あのチートスキルでこの村を守ってよ」
「え、ヤダ」
「ヤダって……」
「面倒くさいし……七五三とか全力回避するやつもあんまいないだろ。ほら、流れに身を任せといたほうがラクなんだよ。経験者の言葉だぜ」
キレた。
キレるときって、意外と頭に血が上らない。むしろスッと冷たくなる。
「そっか、じゃあいらない」
「あ、わかってくれた? 次はさ――」
「もうお前には頼らない」
「え?」
「いいやつだと思ってた。結構仲いいと思ってた。今後もずっとこういう気楽な関係が続くんだろうなって思ってた。全部俺の勘違いだったわ。じゃーな。来世ではもう話しかけてくんなよ」
「おい、レン、怒りすぎろだろ。そんなガチな話じゃ――」
ユウキを無視して、俺はうちの荷馬車に向かった。
30
お気に入りに追加
21
あなたにおすすめの小説

どうやら生まれる世界を間違えた~異世界で人生やり直し?~
黒飴細工
BL
京 凛太郎は突然異世界に飛ばされたと思ったら、そこで出会った超絶イケメンに「この世界は本来、君が生まれるべき世界だ」と言われ……?どうやら生まれる世界を間違えたらしい。幼い頃よりあまりいい人生を歩んでこれなかった凛太郎は心機一転。人生やり直し、自分探しの旅に出てみることに。しかし、次から次に出会う人々は一癖も二癖もある人物ばかり、それが見た目が良いほど変わった人物が多いのだから困りもの。「でたよ!ファンタジー!」が口癖になってしまう凛太郎がこれまでと違った濃ゆい人生を送っていくことに。
※こちらの作品第10回BL小説大賞にエントリーしてます。応援していただけましたら幸いです。
※こちらの作品は小説家になろう、カクヨム、ノベルアップ+にも投稿しております。
転生したけど赤ちゃんの頃から運命に囲われてて鬱陶しい
翡翠飾
BL
普通に高校生として学校に通っていたはずだが、気が付いたら雨の中道端で動けなくなっていた。寒くて死にかけていたら、通りかかった馬車から降りてきた12歳くらいの美少年に拾われ、何やら大きい屋敷に連れていかれる。
それから温かいご飯食べさせてもらったり、お風呂に入れてもらったり、柔らかいベッドで寝かせてもらったり、撫でてもらったり、ボールとかもらったり、それを投げてもらったり───ん?
「え、俺何か、犬になってない?」
豹獣人の番大好き大公子(12)×ポメラニアン獣人転生者(1)の話。
※どんどん年齢は上がっていきます。
※設定が多く感じたのでオメガバースを無くしました。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
社畜だけど異世界では推し騎士の伴侶になってます⁈
めがねあざらし
BL
気がつくと、そこはゲーム『クレセント・ナイツ』の世界だった。
しかも俺は、推しキャラ・レイ=エヴァンスの“伴侶”になっていて……⁈
記憶喪失の俺に課されたのは、彼と共に“世界を救う鍵”として戦う使命。
しかし、レイとの誓いに隠された真実や、迫りくる敵の陰謀が俺たちを追い詰める――。
異世界で見つけた愛〜推し騎士との奇跡の絆!
推しとの距離が近すぎる、命懸けの異世界ラブファンタジー、ここに開幕!

嫁側男子になんかなりたくない! 絶対に女性のお嫁さんを貰ってみせる!!
棚から現ナマ
BL
リュールが転生した世界は女性が少なく男性同士の結婚が当たりまえ。そのうえ全ての人間には魔力があり、魔力量が少ないと嫁側男子にされてしまう。10歳の誕生日に魔力検査をすると魔力量はレベル3。滅茶苦茶少ない! このままでは嫁側男子にされてしまう。家出してでも嫁側男子になんかなりたくない。それなのにリュールは公爵家の息子だから第2王子のお茶会に婚約者候補として呼ばれてしまう……どうする俺! 魔力量が少ないけど女性と結婚したいと頑張るリュールと、リュールが好きすぎて自分の婚約者にどうしてもしたい第1王子と第2王子のお話。頑張って長編予定。他にも投稿しています。
聖女召喚に巻き添え異世界転移~だれもかれもが納得すると思うなよっ!
山田みかん
ファンタジー
「貴方には剣と魔法の異世界へ行ってもらいますぅ~」
────何言ってんのコイツ?
あれ? 私に言ってるんじゃないの?
ていうか、ここはどこ?
ちょっと待てッ!私はこんなところにいる場合じゃないんだよっ!
推しに会いに行かねばならんのだよ!!

転生当て馬召喚士が攻め度MAXの白銀騎士に抗えません
雪平@冷淡騎士2nd連載中
BL
不幸体質大学生の青年が転生したのは魔術師ファンタジーBLゲームの世界だった。
当て馬として生まれたからには攻略キャラの恋の後押しをする事にした。
しかし、この世界…何処か可笑しい。
受け主人公が攻めに、攻め攻略キャラが受けになっていた世界だった。
童顔だった主人公は立派な攻めに育っていた。
受け達に愛されている主人公は何故か当て馬に執着している。
傍観者で良かったのに、攻めポジも危ぶまれていく。
究極の鉄壁一途な白銀騎士×転生当て馬召喚士
ゲームを忠実にするためには、絶対に受けとしてときめいてはいけない。
「君といられるなら、俺は邪魔する奴を排除する」
「俺はただの当て馬でいい!」
※脇CP、リバキャラはいません、メインCPのみです。

異世界無宿
ゆきねる
ファンタジー
運転席から見た景色は、異世界だった。
アクション映画への憧れを捨て切れない男、和泉 俊介。
映画の影響で筋トレしてみたり、休日にエアガンを弄りつつ映画を観るのが楽しみな男。
訳あって車を購入する事になった時、偶然通りかかったお店にて運命の出会いをする。
一目惚れで購入した車の納車日。
エンジンをかけて前方に目をやった時、そこは知らない景色(異世界)が広がっていた…
神様の道楽で異世界転移をさせられた男は、愛車の持つ特別な能力を頼りに異世界を駆け抜ける。
アクション有り!
ロマンス控えめ!
ご都合主義展開あり!
ノリと勢いで物語を書いてますので、B級映画を観るような感覚で楽しんでいただければ幸いです。
不定期投稿になります。
投稿する際の時間は11:30(24h表記)となります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる