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【睡姦】夜な夜な誰かに襲われてしまう事がクセになった話

1話

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それはある夏の日、蒸し暑い夜だった。

友人と遅くまで宅飲みで思う存分騒ぎ、玄関で見送り就寝した時のこと。

最初は寝苦しくて起きたのだと思った。寝汗で身体がべとべとで不快で、身体をよじっていた。
しかし明らかに服の擦れではない、何かの、無骨な人の手が自分の肌を直接這いまわっていたのだ。

(なっ……何?何だよ……これ)

思わず目を開けそうになるが何とか堪える。
何者かの手が自分の体を弄っている事実に嫌悪感を抱きつつも、相手が何者なのかわからない以上、万が一逆上される事を恐れて寝たふりを続ける。

その手はまるでこちらの身体の輪郭という輪郭を確かめるように、細かく凹凸をなぞっている。鎖骨、胸、脇、鼠径部──指の一本に一本に至るまで。

「っ」

不意に乳首を摘ままれる感覚に襲われて息を飲む。そのまま指先で転がされるような未知なる動きに、少しばかり身をよじらせてしまう。
相手は何も言わない。執拗に乳首だけを責められる。

「ふ……ぅ」

次第に甘い吐息が漏れ始める。こんな得体のしれない奴相手に感じてしまっている自分に羞恥心を覚えながらも、体は正直に反応してきている事に困惑する。
必至に声を抑えているが、意識しすぎると寝ているにしては身体がこわばってしまう。感付かれないよう意識しすぎないようにすると、声が出そうになってしまう。
そんな事をしているうちに下半身に手が伸びてきた。下着ごしからでもわかるくらいそこは膨らみを帯びていて、相手の手がそこを中心に撫でまわし始めた。
布ごしではあるが的確に攻められ続ければ嫌でも反応してしまう。

(やば……そこはやめてほしい……っ)

そこはたとえそんな気がなくても、それなりの刺激を与えられれば反応せざるをえない。相手は明らかにわかっている触り方をしてきて、否が応でも同性に犯されているのだと実感してしまう。
しかし抵抗はできない。もし起きてしまったら何をされるかわからないからだ。だからと言ってこのままでは本当にまずい。
そう思っていた矢先、唯一自分に残されていただろう下着が取り払われてしまった。そして直に触れてくる。直接握られ上下にしごくように動かしながら、後ろにも手を回してきた。

(うそ……だろ……そんなとこまで)

相手は後ろに回した手にローションを付けていたのか、後ろの穴は指の侵入を容易に進めていってしまう。
自身を上下に擦られつつも、後ろの穴を拡張されていく未知なる刺激に息がどんどん熱っぽく上がっていくのが止められなくなっていき、もう限界を迎えようとしていたその時だった。
追い詰めきていた動きは唐突に終わり、代わりにベルトが外されるカチャカチャという音と、ファスナーが降りる音が聞こえてきた。

ここまでされてきた事から最悪の想像が働いて背筋に冷たいものが走る。

それだけはやめてほしい。しかし今抵抗したらどうなるかわからない。そんな混乱をよそに無慈悲にソレはそこに押し付けられていたのだ。

ぬるぬると入口を確かめた後、ゆっくりとその剛直は奥へと進められていく。呼吸を整えるので精いっぱいだった。心の整理が追い付かず、努めて寝たふりをするのも限界を感じていた。
やがて全て入りきった頃、相手の腰がゆっくりと内壁の形を確かめるように動き出す。

すると自分には思いがけない事が起こった。

「ふ……ぁん……ぁ」

その行為は恐怖でしかなく、暴力でしかないと思っていた行為が、次第に甘い刺激に変わり全身がしびれていく思いだった。

自分の意思とは裏腹に漏れてしまう甘い声を極力防ごうとするもの、その吐息は止められず、徐々に喘ぎとして漏れ始めてしまう。
それをいいことに相手は徐々に激しく打ち付けてくる。

「あっ、あ、あんっ、ひゃっ」

ついに我慢できずに声を上げてしまうと、ピタリとそれは止まった。

二人の荒く呼吸を繰りかえす音だけが部屋を支配してる。

(まずい……バレたのかな……)

これだけされて、今さら、起きて、中断させてしまうなんて、どうなるかわからない。
なにより自分の奥が、きゅう、と相手を欲しがるように疼いていた。

するとしばらくすると、ゆるゆるとまた腰が動き出す。

「ふ……ぅ……ぅ……」

またゆっくり抽挿が始まる。
先ほどとは打って変わって、こちらの様子を伺うような、こちらの快楽を引き出すような、そんな優しい動きだった。
様子を見ているのか時折、優しく胸を揉まれる。

「んっ……!」

胸を揉まれつつ、乳首を摘ままれると、一段と高い声が出てしまい、同時に中もキュッと締まってしまった。

弄ぶ手を胸から離すと腰をつかみ、次第にその抽挿が激しさを増していく。肌同士がぶつかる音と共に、結合部からの水音が響く。
それに合わせて、段々と自分が高みへ昇っていく感覚に襲われる。

「ん……っ……ぁ……っ」

最早声を抑える事も忘れ、ひたすらに快楽に打ち震えていた。
すると、今まで一番深くまで貫かれたと思った瞬間、お互いに限界が来た。

「──────────っ!!!!!」

ぴったりとお互いの腰が密着したまま、ビクビクと身体が痙攣していう事を聞かなくなった身体は、また微睡みに意識を奪われていった。


  ◆


それからというもの。頻繁にソレは訪れる事になった。
相手は気づいているのか気づいていないのか、構わずに自分の身体を貪り、自分は寝たふりを努めている。

最初は恐怖でしかなかったソレが、今となっては夜が来るたびに奥がじんと痺れ待ち焦がれるようになっていた。


  ◆


今日もまた友人と宅飲みをしていた。もう友人の終電近くまでの時間であると同時に、アレが来る時間帯を過ぎている事に気づいた。
身体が欲しがっているのがわかる、奥が勝手に切なく疼くのだ。そんなそわそわした様子に、友人は「どうした?」と声をかけてきた。

「え、ね、眠くなってきたかなって!それよりそっちもう終電だろ?」

すると友人はお構いなしに「いいんだよ」と言い、自分を抱き寄せてきた。

「もう酔っ払いす……あんっ?!」

突然胸の突起をクリクリと弄られ思わず甲高い声が出てしまう。その様子にクスクスと友人は微笑んでいる。

「かーわい。最初は豆粒だったのに、随分つかみやすくなったなあ」
「や……待って……あっんんっ」

摘まんでは突起を指で擦ったり、自分の突起がみるみる育ち主張していくのがわかる。
友人は何を言っているのか頭の整理がつかない。ただ確かなのは、この動き、まるで……

「ね、今日も。しようか」

そう耳元で囁かれた言葉は脳天に届き全身に甘い疼きを沸き立たせた。

「今日は……泊まっていって……♡」
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