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第一章
第一話:研究への没頭
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目が覚めると、暗い森の中にいた。
地上にいるってことは、成功したってことか。
『衝撃操作』は地面にぶつかるまでの時間を考慮して、創造した能力だ。
発動条件を限定することで、体感時間を引き延ばした。
初めての能力行使にしてはうまく扱えたな
「・・にしてもここどこだろうな。」
サクヤに魔術の世界を立体図にしたものを見せてはもらったが、あくまでも"全体図"だ。
詳しい地理までは聞いていない。
「見た感じは周りは森だらけ。先行き不透明で進むのもいいが、まずは‥‥」
能力がどこまで造れるのか試してみたい
せっかく能力をもらったんだ、これをしない手はないだろう。
「まあそれに‥‥この世界は、話を聞いた感じ何もなしで生き残れるとは思えない。」
不老不死に近い体ではあるらしいが・・
「目的半ばで捕えられたりしたら、たまったもんじゃないからなー」
手っ取り早くこの能力で創造れる範囲を知るために
創造する能力は決めてある。
それは、時間操作系の能力。
未来に行くってだけならこの能力ならできるとは思うが、
止める、戻るってのはかなり難しい。
俺自身、理論は立てたが、まだ実現はできていない‥‥
手っ取り早く、この能力でできる範囲を知るにはこれが最適だろう。
「まあ今回は、止めるだけだが。」
今過去に戻っても、未来へ行っても意味がないしな。
「一応時を進めたりとかもできる能力に統一はする。
さっきの能力創造で大体内容は思っていた通りだった。必要な情報(知識)が多ければ多いほど"枷"が少ない。」
「統一して創造った方が、制限数に触れないで済むしな。」
この能力には一日に創れる制限数がある。
現時点では、一日で約五つ創造することができる。
「そんじゃあ創造るか。」
一つ一つ知識を能力に当てはめて、組み上げていく。
今回は創造る時間が多くある。
丁寧に創り上げていく‥‥
「不完全だとワンチャン死ぬかもしれないしな‥‥」
時を止めたりするってのはそれだけ危険ってことだ。
まあそれでも音や熱、光の動作。様々な問題をクリアして俺は理論を作った。
この能力の性質上、理論が分からなければ創造ることはできない。
次元の多重性を利用した時間停止。
並行世界の軸と線を利用した時間遡行。
体感時間を極限まで短くし、人間の無意識を利用した未来遡行。
この理論で足りなかった莫大なエネルギーは能力で補填される
‥‥全てを組み立て終えると同時に
初めて創造した時の感覚が全身を駆け巡った。
「――まあ、これで完成しただろ」
"リスト"を確認してみたが、能力はしっかりと記されていた。
言い忘れていたが能力は、言葉として発することで、
神に届き使用することができるらしい。
まあ、要するに
能力を使うたびに"あいつ"があの水晶から俺を観察するってことだ。
何ともいい趣味をしている
「とにかく、まずは試してみるか‥‥能力『時間操作』『停止』」
能力発動と同時に、あたりから3秒ほど色がなくなった
ここまでは想定通りだ。
「本当に時間が止まっているのか確かめるには‥‥」
そういうと俺は、下に落ちていた石を軽く投げた。
すると一瞬ノイズがはしり、石は宙に浮いたまま止まった
「おーホントに時間止まってんだな。
ここまでできるエネルギーの補填と、即座に造り出せる性能ほんとにどうなってんだろうな?」
「いつか研究してみるか。」
まあ、ここからが本番だ。
俺はこの能力をもらった時ある疑問を抱いた
それは、制限にある一日というのは実際の時間経過のことなのか。
はたまた体内時間での一日なのか。
普通なら実際の時間経過だと思うだろうが、果たして"サクヤは時間が止まっている中"で動けるのだろうか。
まあ十中八九、神はこの能力の効果を受けず、動けるだろう。
となればだ。この能力を与えた神は時間停止の影響を受けない。
その神の時間の感じ方は"体内時間"によるものだとなる。
同じく、俺は時が止まっている中で動くことができ、その時間の感じ方は"体内感覚"に依存している。
とにかく試してみる価値はあるだろう。
ひとまず今日の制限である五つの能力を消化しないとな
そう考えた俺は、創造ろうと思っていた能力を
残りの制限分、
『空間固定』
『シールド』
『アシスト』
この三つを造った。
空間固定は空中に浮いたり、宙に物を置いたりできそうで便利だから。
シールドは安全対策。
アシストは、コンピュータの能力版
まあ簡単に言うとそんな感じだな。
とりあえずこれで、時が止まっている状態でも、能力の創造はできることが解かった。
「これでますます、仮説の可能性が上がったなー。」
ここからは、まあ考え事でもしながら体内感覚で一日待つしかない。
実証できないからな。
時を止めているんだ、時間は有り余っている。
それに、『アシスト』で体内時間は可視化される。
「まあ気長にやっていこう。」
――約二十四時間後
「っと結構時間たったかな。」
没頭しすぎて、(アシストの)タイマー見るのを忘れてた。
「うわ!もう二十四時間すぎてんな。」
とりあえず試すか。
これでできたらかなりの収穫だ。
おそらくこの時間停止状態の中、
動けるものは少なくとも、この世界にはいないだろう。
"ほぼ"無限に力を蓄えることができる。
「能力創造:『探索』。」
「設定、範囲指定。周囲半径五キロ」
能力の発動と同時に、
定点カメラを覗いているような視界が見え始めた。
「うっし!仮説は正しかったな。」
これで、時が止まっている間も能力が使えることが立証されたな。
「本当に理解さえしていれば、等価交換とはいえどなんでも創造れるんだなー」
「これで、満足するまで時間を気にせず研きゅ・・いや力を培うことができるな。」
俺が殺さなければいけない神シナツは確証はないが、
この"世界"と同様の時間経過が起こる場所にいるはずだ。
おそらくこの能力の影響は受けるだろう。
それに、これからその"保険"も創るしな。
「とりあえず、魔術ってやつも試してみるか。」
「一番気になっていたしな。」
"魔術"なんてものがなかった世界から来た俺にとって、これはとても興味深い。
サクヤに聞いた話ではあるが、
俺の体は、生まれてすぐは死にかけだったそうだ。
そこから俺が無意識的に、
魔力を循環させていたことによって、今の肉体になっているらしい。
だが、それでも魔力を出力する機能は他の人と同じく
進化の過程で衰えていたため、そこをサクヤが改造した。
つまるところ俺は、魔術が使えるようになってるわけだ。
面白そうなら試す。これは俺の信条の一つだ
だが、魔術に関しては創造した能力のうちの一つ
『智ノ書』と『アシスト』を使って調べてはみたが、
多くは知ることができなかった。
『智ノ書』の能力は文字通り多くの智慧を有している本みたいなものだ。
だが創ってみたものの、創造の能力と"調べる"ことに関しては相性が悪い。
なんせ知っていることしか創ることができないからな。
だが使いようはある。
"何でも"は記せないが、今できる行動の選択くらいは示してくれる
俺の複製思考みたいなものだしな
(なぜか、『智ノ書』にサクヤから聞いた知識は反映されなかった。)
とにかく、今回はサクヤに聞いたことを参考に試すとしよう。
サクヤによると魔術は、炎、水、風、岩、光の五元素で成り立っているらしい。
五大元素といえば火、水、地、風、空、が思い浮かんだんだがな。
自然現象と魔術は根本的に違う部分があるらしい。
さっきまでの五元素は、魔術の世界での常識的な部分で本来魔術とは、
八元素で成り立つものらしい。
それが、炎、水、風、岩、光、闇、空、他。
魔術は、これらを根本として、組み立てていく。
ここまでの話を聞く限り、おそらく自然現象と魔術では干渉している部分、文字通り"次元"が違うのだろう
あの世界に住んでいるものは皆、「炎はこんな見た目だなー」程度の認識で魔術を使っているそうだ。
これは、発展した部分が違う世界だからだろうか?
だが、よく思い返してしてみると、元の世界(科学の世界)でも同じようなことはあった気がする。
それを専業にしている人以外は仕組みを知らずなんとなくで使う
俺には到底共感できない話ではあったが、これと同じような部分がこの世界でもあるようだ
っとここまでがサクヤに聞いた魔術の基本だ。
ここからは、独自の仮説と推察をたて、実際にやってみるしかない。
最高に面白そうだ。
どっちかというと能力創りよりも、こっちの方が性に合ってる。
――おそらく魔術の組み立ては、科学に基づく法則をどれだけ知っているかがカギになってくる。
まあ、"創造"の組み立てと似てはいるが、一つにまとめる創造とは違って、
そこからいくつもの物に瞬時に枝分かれさせていかなければならない。
難易度的には、魔術の方が簡単だが、奥が深いって感じだ。
まずは一番仕組みが分かりやすい、炎で試してみるか。
炎の仕組みに、魔力を混ぜて組み立てていく。
魔力を意図して循環させる感覚は、どこかまだ先があるように思えた。
だが今はただ出力させる。
手に魔力を集める、発動のプロセスを口で発する。
「『火球』『回転』」
すると、手の平から炎の玉が生成された。
「けっこー応用が利きそうだな。『分裂』『展開』『炎弾』」
先ほどのプロセスに法則を三つ加えた。
すると、イメージ通り体の周りを
"回転した"炎の球体が浮いた状態で待機している。
「おー魔術が文明として発展するわけだ、すごく応用が利く。」
「あ゛ーでももう少し効率的にできそうだな。」
とりあえず、先ほど生成した炎の弾はそのまま射出した。
もう少し理論を立ててから再度調整をしてみよう。
ここからは、時が止まっているうちに、と様々なことを試していった。
魔術の独自理論を立てて試したり、結界術とやらを試してみたり、創造の能力の拡張をしてみたり‥‥
思うと研究が半分くらい占めてた気がするが・・
とにかく時間を忘れて没頭した。
――ふと『アシスト』の画面を見るとそこには"45,804時間15分20秒"と表示されていた・・
地上にいるってことは、成功したってことか。
『衝撃操作』は地面にぶつかるまでの時間を考慮して、創造した能力だ。
発動条件を限定することで、体感時間を引き延ばした。
初めての能力行使にしてはうまく扱えたな
「・・にしてもここどこだろうな。」
サクヤに魔術の世界を立体図にしたものを見せてはもらったが、あくまでも"全体図"だ。
詳しい地理までは聞いていない。
「見た感じは周りは森だらけ。先行き不透明で進むのもいいが、まずは‥‥」
能力がどこまで造れるのか試してみたい
せっかく能力をもらったんだ、これをしない手はないだろう。
「まあそれに‥‥この世界は、話を聞いた感じ何もなしで生き残れるとは思えない。」
不老不死に近い体ではあるらしいが・・
「目的半ばで捕えられたりしたら、たまったもんじゃないからなー」
手っ取り早くこの能力で創造れる範囲を知るために
創造する能力は決めてある。
それは、時間操作系の能力。
未来に行くってだけならこの能力ならできるとは思うが、
止める、戻るってのはかなり難しい。
俺自身、理論は立てたが、まだ実現はできていない‥‥
手っ取り早く、この能力でできる範囲を知るにはこれが最適だろう。
「まあ今回は、止めるだけだが。」
今過去に戻っても、未来へ行っても意味がないしな。
「一応時を進めたりとかもできる能力に統一はする。
さっきの能力創造で大体内容は思っていた通りだった。必要な情報(知識)が多ければ多いほど"枷"が少ない。」
「統一して創造った方が、制限数に触れないで済むしな。」
この能力には一日に創れる制限数がある。
現時点では、一日で約五つ創造することができる。
「そんじゃあ創造るか。」
一つ一つ知識を能力に当てはめて、組み上げていく。
今回は創造る時間が多くある。
丁寧に創り上げていく‥‥
「不完全だとワンチャン死ぬかもしれないしな‥‥」
時を止めたりするってのはそれだけ危険ってことだ。
まあそれでも音や熱、光の動作。様々な問題をクリアして俺は理論を作った。
この能力の性質上、理論が分からなければ創造ることはできない。
次元の多重性を利用した時間停止。
並行世界の軸と線を利用した時間遡行。
体感時間を極限まで短くし、人間の無意識を利用した未来遡行。
この理論で足りなかった莫大なエネルギーは能力で補填される
‥‥全てを組み立て終えると同時に
初めて創造した時の感覚が全身を駆け巡った。
「――まあ、これで完成しただろ」
"リスト"を確認してみたが、能力はしっかりと記されていた。
言い忘れていたが能力は、言葉として発することで、
神に届き使用することができるらしい。
まあ、要するに
能力を使うたびに"あいつ"があの水晶から俺を観察するってことだ。
何ともいい趣味をしている
「とにかく、まずは試してみるか‥‥能力『時間操作』『停止』」
能力発動と同時に、あたりから3秒ほど色がなくなった
ここまでは想定通りだ。
「本当に時間が止まっているのか確かめるには‥‥」
そういうと俺は、下に落ちていた石を軽く投げた。
すると一瞬ノイズがはしり、石は宙に浮いたまま止まった
「おーホントに時間止まってんだな。
ここまでできるエネルギーの補填と、即座に造り出せる性能ほんとにどうなってんだろうな?」
「いつか研究してみるか。」
まあ、ここからが本番だ。
俺はこの能力をもらった時ある疑問を抱いた
それは、制限にある一日というのは実際の時間経過のことなのか。
はたまた体内時間での一日なのか。
普通なら実際の時間経過だと思うだろうが、果たして"サクヤは時間が止まっている中"で動けるのだろうか。
まあ十中八九、神はこの能力の効果を受けず、動けるだろう。
となればだ。この能力を与えた神は時間停止の影響を受けない。
その神の時間の感じ方は"体内時間"によるものだとなる。
同じく、俺は時が止まっている中で動くことができ、その時間の感じ方は"体内感覚"に依存している。
とにかく試してみる価値はあるだろう。
ひとまず今日の制限である五つの能力を消化しないとな
そう考えた俺は、創造ろうと思っていた能力を
残りの制限分、
『空間固定』
『シールド』
『アシスト』
この三つを造った。
空間固定は空中に浮いたり、宙に物を置いたりできそうで便利だから。
シールドは安全対策。
アシストは、コンピュータの能力版
まあ簡単に言うとそんな感じだな。
とりあえずこれで、時が止まっている状態でも、能力の創造はできることが解かった。
「これでますます、仮説の可能性が上がったなー。」
ここからは、まあ考え事でもしながら体内感覚で一日待つしかない。
実証できないからな。
時を止めているんだ、時間は有り余っている。
それに、『アシスト』で体内時間は可視化される。
「まあ気長にやっていこう。」
――約二十四時間後
「っと結構時間たったかな。」
没頭しすぎて、(アシストの)タイマー見るのを忘れてた。
「うわ!もう二十四時間すぎてんな。」
とりあえず試すか。
これでできたらかなりの収穫だ。
おそらくこの時間停止状態の中、
動けるものは少なくとも、この世界にはいないだろう。
"ほぼ"無限に力を蓄えることができる。
「能力創造:『探索』。」
「設定、範囲指定。周囲半径五キロ」
能力の発動と同時に、
定点カメラを覗いているような視界が見え始めた。
「うっし!仮説は正しかったな。」
これで、時が止まっている間も能力が使えることが立証されたな。
「本当に理解さえしていれば、等価交換とはいえどなんでも創造れるんだなー」
「これで、満足するまで時間を気にせず研きゅ・・いや力を培うことができるな。」
俺が殺さなければいけない神シナツは確証はないが、
この"世界"と同様の時間経過が起こる場所にいるはずだ。
おそらくこの能力の影響は受けるだろう。
それに、これからその"保険"も創るしな。
「とりあえず、魔術ってやつも試してみるか。」
「一番気になっていたしな。」
"魔術"なんてものがなかった世界から来た俺にとって、これはとても興味深い。
サクヤに聞いた話ではあるが、
俺の体は、生まれてすぐは死にかけだったそうだ。
そこから俺が無意識的に、
魔力を循環させていたことによって、今の肉体になっているらしい。
だが、それでも魔力を出力する機能は他の人と同じく
進化の過程で衰えていたため、そこをサクヤが改造した。
つまるところ俺は、魔術が使えるようになってるわけだ。
面白そうなら試す。これは俺の信条の一つだ
だが、魔術に関しては創造した能力のうちの一つ
『智ノ書』と『アシスト』を使って調べてはみたが、
多くは知ることができなかった。
『智ノ書』の能力は文字通り多くの智慧を有している本みたいなものだ。
だが創ってみたものの、創造の能力と"調べる"ことに関しては相性が悪い。
なんせ知っていることしか創ることができないからな。
だが使いようはある。
"何でも"は記せないが、今できる行動の選択くらいは示してくれる
俺の複製思考みたいなものだしな
(なぜか、『智ノ書』にサクヤから聞いた知識は反映されなかった。)
とにかく、今回はサクヤに聞いたことを参考に試すとしよう。
サクヤによると魔術は、炎、水、風、岩、光の五元素で成り立っているらしい。
五大元素といえば火、水、地、風、空、が思い浮かんだんだがな。
自然現象と魔術は根本的に違う部分があるらしい。
さっきまでの五元素は、魔術の世界での常識的な部分で本来魔術とは、
八元素で成り立つものらしい。
それが、炎、水、風、岩、光、闇、空、他。
魔術は、これらを根本として、組み立てていく。
ここまでの話を聞く限り、おそらく自然現象と魔術では干渉している部分、文字通り"次元"が違うのだろう
あの世界に住んでいるものは皆、「炎はこんな見た目だなー」程度の認識で魔術を使っているそうだ。
これは、発展した部分が違う世界だからだろうか?
だが、よく思い返してしてみると、元の世界(科学の世界)でも同じようなことはあった気がする。
それを専業にしている人以外は仕組みを知らずなんとなくで使う
俺には到底共感できない話ではあったが、これと同じような部分がこの世界でもあるようだ
っとここまでがサクヤに聞いた魔術の基本だ。
ここからは、独自の仮説と推察をたて、実際にやってみるしかない。
最高に面白そうだ。
どっちかというと能力創りよりも、こっちの方が性に合ってる。
――おそらく魔術の組み立ては、科学に基づく法則をどれだけ知っているかがカギになってくる。
まあ、"創造"の組み立てと似てはいるが、一つにまとめる創造とは違って、
そこからいくつもの物に瞬時に枝分かれさせていかなければならない。
難易度的には、魔術の方が簡単だが、奥が深いって感じだ。
まずは一番仕組みが分かりやすい、炎で試してみるか。
炎の仕組みに、魔力を混ぜて組み立てていく。
魔力を意図して循環させる感覚は、どこかまだ先があるように思えた。
だが今はただ出力させる。
手に魔力を集める、発動のプロセスを口で発する。
「『火球』『回転』」
すると、手の平から炎の玉が生成された。
「けっこー応用が利きそうだな。『分裂』『展開』『炎弾』」
先ほどのプロセスに法則を三つ加えた。
すると、イメージ通り体の周りを
"回転した"炎の球体が浮いた状態で待機している。
「おー魔術が文明として発展するわけだ、すごく応用が利く。」
「あ゛ーでももう少し効率的にできそうだな。」
とりあえず、先ほど生成した炎の弾はそのまま射出した。
もう少し理論を立ててから再度調整をしてみよう。
ここからは、時が止まっているうちに、と様々なことを試していった。
魔術の独自理論を立てて試したり、結界術とやらを試してみたり、創造の能力の拡張をしてみたり‥‥
思うと研究が半分くらい占めてた気がするが・・
とにかく時間を忘れて没頭した。
――ふと『アシスト』の画面を見るとそこには"45,804時間15分20秒"と表示されていた・・
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