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第二章 勇者召喚
すみれ色の重装騎士
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金属が擦れる独特の不協和音を垂れ流している彼女は獣人のミミ。
その音は雇用契約の二重ブレスレットだ。雇用主が亡くなっても実質いい値らしく、気に入ってもいるから外す気はないという。
獣人はこの国に限り人間以下とされ、人の下で雇用されるが、隣国の自国より給金が良く出稼ぎが多い。
ミミも給金は仕送りし、必要最低限の持ち金で生活していた所で腐森牛騒動。主は地元の名士で現場にいた人達に後のことは任せて追いかけて来た。
「ふぉいでれすね、ふおものれふね、れまえぅおっごフッ!」
「っぅわ!」
「……飲み込んでから話せよ」
離れてついて来たものの村に入り、一度断ったのに、向かいの軒先から凄い目つきでガン見してるのを見かねたライバは食事に誘った。
この村は町に近い規模で、戦時中の兵も増えて稼ぎ時だと露店も出て活気がある。
「あっ、んぐ。ごめんなさい!」
「……良く食べるね君」
「えっ、こえくあいはらはひふれふよ」
「え?」
ライバは聞き取れなかったが、気になるよけ損ねた野菜を苦笑顔で払い落とした。
聞こえたのは多分、腹八分。空腹だったとはいえ良く食べる。大盛り定食三種目に突入していた。
『誘った手前支払いは気にしないで食べたらいい』と言ったライバはテーブル下で財布の中を確認しているんだけどな。
着の身着のまま追い掛けて来たミミは、なフードを脱ぐと大きな耳に髪も全体メッシュというか斑らで、どう見ても三毛猫だ。
俺の不躾な視線に気が付き、ンッがっぐっぐと何某さんのような嚥下をした。
「ぷはっ。田舎は獣人少なくて視線がイタイから被ってるの」
「……そうか」
「食べないならコレもらっていーですか!」
「ああ」
定食で頼んだが、やはり肉しか食う気がしない。偏食甚だしい。プラム類似の果実だけ取り、プーが寝てるポーチに放り込む。
モゾモゾと動きが伝わるから起きてはいるらしい。暗いから居心地が良いんだろう。
ガツガツ食べるミミを恐々とみるライバを横に、食堂の窓越しにみる村は、通り過ぎてきた村より確実に兵が増えていた。今まで見なかった重装騎兵も十数人。負傷した離脱兵もチラホラいる。
戦地に近付いていると実感する。
「負け戦について聞きたいんだが」
「関わる気ないだろ」
「参戦しない意味でな」
ふーん?と口の端をあげたライバは自称元偵察部。要するに斥候だ。敵状視察することは候補したとはいえ、それだけの能力があるし状況を把握できているということだ。
情報を訊くにはうってつけ。教えてくれるなら、ここまで来たら聞いておいて損はない。
「魔国軍の方が強いもん。人が魔獣と魔力持ちに敵うわけないでしょー」
「それは俺も気付いた」
ついさっきだけどな。
「まあ聞けよ、戦争には規定条件等がある。どちらも偵察と間諜は決められた人数を使い敵とバレたら捕虜にする。定期報告し合い、捕虜の差異があればまた補充を送り込める。不確かな情報戦が先ずありきなんだ」
「ほほう」
「へえー」
「これが七と六師部だ。魔国は六で罪人を使う。任務外の事をしていれば確認時点で殺害も許可されている。人間側もそうだろう」
「それ聞いたことあるよ!」
「……はあ」
それがあの少女?行動結果わかってて起用で処刑してる気がしてゲンナリした。
「そして五師部が兵だ。これは元々騎士軍人と希望者だけが参戦する。衝突地区は予め各国三ヶ所用意。戦地が近くなればその領地界隈の担当が出兵。初戦は平均的になるよう戦闘力調整。負けて後退、勝てば陣が進む。そして人間側は二ヶ所目で小競り合い防衛中。近々大規模戦闘に入るが気圧されてる所だ」
「決められた枠で戦争か」
「家屋と人的被害の膨大な損失に辟易して、いつからかこうなったらしい」
「まあ、そこは、……なあ」
侵略して破壊の限り暴虐無人と思ってたからな。
『弱い奴に合わせるってなんで?』と言い切る知ってる魔王と比べたらかなりマシだ。
聞いてる分には面白いんだけどこれは現実。とばっちりは避けるべきだ。
「まあ、盤上ゲームとは言い得て妙だな」
「でもね、魔族って血が騒ぐと暴走する種族が絶対出るって。形式通りいかないから人間側がリスクが高いって主が言ってたよ?」
ミミはデザートをつつく。亡き主を思い出したのかネコ耳をパタパタッとして噯気をひとつ。食い溜めはひと段落したようだ。
「拠点戦闘以外領主のいる土地は代表戦だ。どうやるかは知らん。最後は城。一般家屋はスルー。移動中多少一悶着あるけど、ざっとこんな感じだ」
なんか忘れてる。メインだ。
「どこに勇者が必要なんだ。全戦か」
「城かな。相手の城に到達した時点でトップを守る個人二、三、四師が戦うのが最終戦。勇者は二師だろ多分。それはどの時で違う。因みにこの国の城は再々壊されてると聞く」
「何とも意外な。それで城が新しく見えたのか。他の隣接する国は?侵略戦争なんだろ」
ライバもミミも肩を竦めた。
「不思議なことに魔国に対するはココが代表国だ。歴史書でも読めば経緯が知れるが、何せ高価で城保管だし口伝もない。生粋の軍人しか知らん」
「代表?なんだそりゃ」
聞けば聞くほど奥がある。サラッと流さないとキリがない話だった。
「他は資金援助なの。なんでかは私も知らないけど。人間って変だよね。軍人さんが戦争してるけど、規定があるし行かなくていい知らない大丈夫って、安全だって思ってる人多いの。私は流れ弾はやだし、やっぱり故郷に帰りたいですー」
俺は他人事にはそうだろなと共感しつつ、フムフム聞き入り呑気なランチタイムになっていた。
「あのですね」
「何だ」
「デザートあとふたつ頼んでいいですか!」
「まだ食うのか!」
「……おぉ。食え食え」
「やったあーっ!」
食えるなら食えば良いと思い答えたが、ライバはガクリと項垂れた。例え大盛り定食四膳平らげてもだ。万国共通デザートは別腹である。
ランチを終えて別行動になった。ミミが手ぶら過ぎることに『女性なら必要な物多いだろう』と買い出しだ。財布の中身を心配してたのに。エルフは魔族でも気遣える魔族のようだ。
俺も所持金がある。しかもマジックアイテムもどきコートもある。ギルドも使えるし収入の心配もない。
「買い物か」
先ず本屋で地図を入手。言葉が通じるのに字が違うのは転生補正か!とツッコミつつ、プーのマントと上下の服をひとつ。無くて困るのは水だ。水筒になる皮袋を数個に果物、肉の塊、珍しい茶葉。魔狼に戻った際それらをまとめておける大袋等買ってはひとつずつ見られない所でコートの内側に放り込んだ。
村の入り口に立ち、地図を眺めては旅程速度を予測して唸る。
待ち受ける難関は山越え。戦地が谷の向こうで防衛が破れたら次は山の麓。これに負ければ城攻め。山に行くまでに防衛戦が崩れないことを祈るしかない。変な飛び火さえ回避可能できれば先に進める。
鎧の音が村の中から近づき背後で止まったことに嫌な予感しかしないが、ライバとミミの到着を待つ。
「そこの御仁。少し良いか」
ハスキーな声に嫌々振り向けば重装騎士の鎧は薄いすみれ色の珍しさに目がいく。その後ろには二人銀色鎧が付き従う。
ルネサンス調で飾彫りが美しく、金色もふんだんに使われた細身で軽量そうな鎧だ。光が反射して眩しさに思わず目を細める。
村の中にいた騎士は兜を脱いでいたのに、フルフェイス完全武装の姿に不安しかない。
ずいと眼前に差し出した紙は似顔絵の俺。
「勇者と見受ける。間違いないか」
「間違いだ」
かえって怪しい即答。反射だから仕方がない。新聞の存在をすっかり忘れていた。
「ふん?絵師を褒めたいくらいだが?」
「……そら似だろ」
「確かめるか?」
騎士は腕を上げ、背負う長剣のグリップを握ると背後の二人は数歩後退した。
「勇者だとして勝てるのか」
力量でも確かめたいのかと聞いてみた。
「無理だな」
「じゃあそういうことで」
何だ。訳がわからん。そんじゃナビエルフを探しに村に入ろうと数歩進んで立ち止まり指をついっと指し示し声を張り上げた。
「あっ!勇者!」
「は?」
「??」
不意を突かれ、その方向を見る騎士達。
俺、ダッシュ。
逃げるが勝ちだ。
「おい!?」
「待て!」
「追えっ!!」
クソ!面倒クサイぞ!
その音は雇用契約の二重ブレスレットだ。雇用主が亡くなっても実質いい値らしく、気に入ってもいるから外す気はないという。
獣人はこの国に限り人間以下とされ、人の下で雇用されるが、隣国の自国より給金が良く出稼ぎが多い。
ミミも給金は仕送りし、必要最低限の持ち金で生活していた所で腐森牛騒動。主は地元の名士で現場にいた人達に後のことは任せて追いかけて来た。
「ふぉいでれすね、ふおものれふね、れまえぅおっごフッ!」
「っぅわ!」
「……飲み込んでから話せよ」
離れてついて来たものの村に入り、一度断ったのに、向かいの軒先から凄い目つきでガン見してるのを見かねたライバは食事に誘った。
この村は町に近い規模で、戦時中の兵も増えて稼ぎ時だと露店も出て活気がある。
「あっ、んぐ。ごめんなさい!」
「……良く食べるね君」
「えっ、こえくあいはらはひふれふよ」
「え?」
ライバは聞き取れなかったが、気になるよけ損ねた野菜を苦笑顔で払い落とした。
聞こえたのは多分、腹八分。空腹だったとはいえ良く食べる。大盛り定食三種目に突入していた。
『誘った手前支払いは気にしないで食べたらいい』と言ったライバはテーブル下で財布の中を確認しているんだけどな。
着の身着のまま追い掛けて来たミミは、なフードを脱ぐと大きな耳に髪も全体メッシュというか斑らで、どう見ても三毛猫だ。
俺の不躾な視線に気が付き、ンッがっぐっぐと何某さんのような嚥下をした。
「ぷはっ。田舎は獣人少なくて視線がイタイから被ってるの」
「……そうか」
「食べないならコレもらっていーですか!」
「ああ」
定食で頼んだが、やはり肉しか食う気がしない。偏食甚だしい。プラム類似の果実だけ取り、プーが寝てるポーチに放り込む。
モゾモゾと動きが伝わるから起きてはいるらしい。暗いから居心地が良いんだろう。
ガツガツ食べるミミを恐々とみるライバを横に、食堂の窓越しにみる村は、通り過ぎてきた村より確実に兵が増えていた。今まで見なかった重装騎兵も十数人。負傷した離脱兵もチラホラいる。
戦地に近付いていると実感する。
「負け戦について聞きたいんだが」
「関わる気ないだろ」
「参戦しない意味でな」
ふーん?と口の端をあげたライバは自称元偵察部。要するに斥候だ。敵状視察することは候補したとはいえ、それだけの能力があるし状況を把握できているということだ。
情報を訊くにはうってつけ。教えてくれるなら、ここまで来たら聞いておいて損はない。
「魔国軍の方が強いもん。人が魔獣と魔力持ちに敵うわけないでしょー」
「それは俺も気付いた」
ついさっきだけどな。
「まあ聞けよ、戦争には規定条件等がある。どちらも偵察と間諜は決められた人数を使い敵とバレたら捕虜にする。定期報告し合い、捕虜の差異があればまた補充を送り込める。不確かな情報戦が先ずありきなんだ」
「ほほう」
「へえー」
「これが七と六師部だ。魔国は六で罪人を使う。任務外の事をしていれば確認時点で殺害も許可されている。人間側もそうだろう」
「それ聞いたことあるよ!」
「……はあ」
それがあの少女?行動結果わかってて起用で処刑してる気がしてゲンナリした。
「そして五師部が兵だ。これは元々騎士軍人と希望者だけが参戦する。衝突地区は予め各国三ヶ所用意。戦地が近くなればその領地界隈の担当が出兵。初戦は平均的になるよう戦闘力調整。負けて後退、勝てば陣が進む。そして人間側は二ヶ所目で小競り合い防衛中。近々大規模戦闘に入るが気圧されてる所だ」
「決められた枠で戦争か」
「家屋と人的被害の膨大な損失に辟易して、いつからかこうなったらしい」
「まあ、そこは、……なあ」
侵略して破壊の限り暴虐無人と思ってたからな。
『弱い奴に合わせるってなんで?』と言い切る知ってる魔王と比べたらかなりマシだ。
聞いてる分には面白いんだけどこれは現実。とばっちりは避けるべきだ。
「まあ、盤上ゲームとは言い得て妙だな」
「でもね、魔族って血が騒ぐと暴走する種族が絶対出るって。形式通りいかないから人間側がリスクが高いって主が言ってたよ?」
ミミはデザートをつつく。亡き主を思い出したのかネコ耳をパタパタッとして噯気をひとつ。食い溜めはひと段落したようだ。
「拠点戦闘以外領主のいる土地は代表戦だ。どうやるかは知らん。最後は城。一般家屋はスルー。移動中多少一悶着あるけど、ざっとこんな感じだ」
なんか忘れてる。メインだ。
「どこに勇者が必要なんだ。全戦か」
「城かな。相手の城に到達した時点でトップを守る個人二、三、四師が戦うのが最終戦。勇者は二師だろ多分。それはどの時で違う。因みにこの国の城は再々壊されてると聞く」
「何とも意外な。それで城が新しく見えたのか。他の隣接する国は?侵略戦争なんだろ」
ライバもミミも肩を竦めた。
「不思議なことに魔国に対するはココが代表国だ。歴史書でも読めば経緯が知れるが、何せ高価で城保管だし口伝もない。生粋の軍人しか知らん」
「代表?なんだそりゃ」
聞けば聞くほど奥がある。サラッと流さないとキリがない話だった。
「他は資金援助なの。なんでかは私も知らないけど。人間って変だよね。軍人さんが戦争してるけど、規定があるし行かなくていい知らない大丈夫って、安全だって思ってる人多いの。私は流れ弾はやだし、やっぱり故郷に帰りたいですー」
俺は他人事にはそうだろなと共感しつつ、フムフム聞き入り呑気なランチタイムになっていた。
「あのですね」
「何だ」
「デザートあとふたつ頼んでいいですか!」
「まだ食うのか!」
「……おぉ。食え食え」
「やったあーっ!」
食えるなら食えば良いと思い答えたが、ライバはガクリと項垂れた。例え大盛り定食四膳平らげてもだ。万国共通デザートは別腹である。
ランチを終えて別行動になった。ミミが手ぶら過ぎることに『女性なら必要な物多いだろう』と買い出しだ。財布の中身を心配してたのに。エルフは魔族でも気遣える魔族のようだ。
俺も所持金がある。しかもマジックアイテムもどきコートもある。ギルドも使えるし収入の心配もない。
「買い物か」
先ず本屋で地図を入手。言葉が通じるのに字が違うのは転生補正か!とツッコミつつ、プーのマントと上下の服をひとつ。無くて困るのは水だ。水筒になる皮袋を数個に果物、肉の塊、珍しい茶葉。魔狼に戻った際それらをまとめておける大袋等買ってはひとつずつ見られない所でコートの内側に放り込んだ。
村の入り口に立ち、地図を眺めては旅程速度を予測して唸る。
待ち受ける難関は山越え。戦地が谷の向こうで防衛が破れたら次は山の麓。これに負ければ城攻め。山に行くまでに防衛戦が崩れないことを祈るしかない。変な飛び火さえ回避可能できれば先に進める。
鎧の音が村の中から近づき背後で止まったことに嫌な予感しかしないが、ライバとミミの到着を待つ。
「そこの御仁。少し良いか」
ハスキーな声に嫌々振り向けば重装騎士の鎧は薄いすみれ色の珍しさに目がいく。その後ろには二人銀色鎧が付き従う。
ルネサンス調で飾彫りが美しく、金色もふんだんに使われた細身で軽量そうな鎧だ。光が反射して眩しさに思わず目を細める。
村の中にいた騎士は兜を脱いでいたのに、フルフェイス完全武装の姿に不安しかない。
ずいと眼前に差し出した紙は似顔絵の俺。
「勇者と見受ける。間違いないか」
「間違いだ」
かえって怪しい即答。反射だから仕方がない。新聞の存在をすっかり忘れていた。
「ふん?絵師を褒めたいくらいだが?」
「……そら似だろ」
「確かめるか?」
騎士は腕を上げ、背負う長剣のグリップを握ると背後の二人は数歩後退した。
「勇者だとして勝てるのか」
力量でも確かめたいのかと聞いてみた。
「無理だな」
「じゃあそういうことで」
何だ。訳がわからん。そんじゃナビエルフを探しに村に入ろうと数歩進んで立ち止まり指をついっと指し示し声を張り上げた。
「あっ!勇者!」
「は?」
「??」
不意を突かれ、その方向を見る騎士達。
俺、ダッシュ。
逃げるが勝ちだ。
「おい!?」
「待て!」
「追えっ!!」
クソ!面倒クサイぞ!
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