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№6 食事処猫の寝床亭① エルカのお礼とユウの食事
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うっそうと生い茂る森の中からユウとエルカが抜け出ると、森から少し離れたところに周りを木の柵で囲まれた。村とも呼べないほどの小さな集落の姿が二人の目に入ってくる。
その姿を目に留めるなり、エルカはユウの傍を離れて、集落の中にある質素な木で作られた食事処猫の寝床亭という猫の絵の描かれた看板を掲げた一軒の食堂を見つけると、そこを目指して勢いよく駆け出していた。
エルカは食堂の扉まで駆け寄ると、勢いよく木で出来た木製の扉を開け放ち、店の中でこれから出すであろう料理の仕込みをしている自分の母親の姿を見つけると、目に涙を一杯溢れさせながら、勢いよく飛びついていったのだった。
「ママ―ッ」
「どうしたんだいエルカ? いきなり飛びついてきたりなんかして?」
エルカの母親は、いきなり泣きながら自分に飛びついてきた娘を落ち着かせようと、優しくエルカの頭を撫でながら問いただした。
「実はね……」
母親に事情を聞かれたエルカは、今日自分の身に何が起こったのかを話し始めた。
母親に頼まれた料理に使うハーブを森に取りに行った帰り道、怪物たちに見つかったこと。
そしてその怪物たちに自分が襲われたこと。そしてその怪物たちからこの銀髪の少女が、自分を助けてくれたことをエルカは母親に説明した。
「そんなことがあったのかい? まったく、だからあれほど森の奥へはいっちゃだめだと、口を酸っぱくして何度も言っておいただろうにっ」
エルカの母親はふぅと心底呆れたようにため息をついた後、自分の言うことを聞かずに森の奥深くへハーブを取りにいき、恐ろしい目にあった娘を叱り付ける。
「ごめんなさい」
母親に雷を落とされたエルカは、両目に涙をためながら俯いてしまう。
「ったく、しかたのない子だねぇ」
言いながらもエルカの母親は、自分に叱られて今にも泣き出しそうになっている娘であるエルカの身体を優しく抱きしめてやる。
そしてエルカが落ち着いた頃合いを見計らって、娘を助けてくれたと思われるユウに視線を向ける。
「それはそうと、娘のエルカが世話になったみたいだね。ありがとうよ」
「問題ない。そんなことより」
じーっとユウは自分のお腹を押さえながら、エルカを見つめる。
ユウの視線を受けて、エルカは何かを思い出したのか、母親を見つめながら言葉を吐き出した。
「あっうん。でねママ、助けてもらったお礼にね。おねえちゃんにお昼ごはんご馳走したいんだけど」
「なに当たり前のこと聞いてるんだいこの子は? 娘の命の恩人なんだ。飯でも何でも食わせてやるよっ」
料理屋の女主人らしくエルカに豪快に笑いかけながら、乱暴に娘の頭を撫で回す。
母親に頭を撫で回されたおかげで、髪の毛がぼさぼさになったというのに、エルカは妙に嬉しそうな表情を浮かべながら、「うん♪」と元気よく返事を返したのだった。
「それはそうとエルカ。あんたも食べるだろ?」
「うん♪ エルカももうお腹ペコペコッ♪」
「なら、森に行って汚れただろうし、エルカは店の裏にある水桶で顔を洗ってから着替えておいで」
「うん♪」
エルカは母親に言われるがままに、何とか服の下に隠し無事だったハーブを母親に渡した後、母親である女将の言いつけどおりに、店の裏手にある水桶で顔を洗って着替えにいった。
「それから、あんたは飯が出来るまでそこらの椅子に座ってなっ」
エルカが店の裏手に消えるなり、ユウにも声がかけられると、ユウは手近な木の椅子に腰を下ろした。
そして店の裏手で顔を洗って、奥の部屋でシックなブラウン色のワンピースに着替えてきたエルカが、ユウの隣の椅子に座り木製のテーブルに両手で頬杖をつき、そこに頭を乗せながら足をばたつかせて満面の笑みでユウに話しかけた。
「ママの料理ほんっと~においしいんだからっほっぺた落ちちゃうよ♪」
「ほっぺたが落ちる……」
エルカの言葉に、ユウは思わず両のほっぺに触れて、深刻そうな表情を浮かべながら呟く。
「それは困る」
「いや、別にほんとうに頬が落ちるわけではないぞい」
「わかってるから黙る」
ゲスと剣を床板に向け思い切り叩きつける。
叩きつけられた剣は、「ふご」とくぐもった声を上げた。
「? おねえちゃん。誰としゃべってるの?」
自分たち以外にお店には誰もいないというのに、誰かとしゃべっているようなユウの言葉を聞いて、エルカが不思議そうな顔をしながら問いかけてくる。
「なんでもない」
「そう?」
エルカがいぶかしげに首を傾げる。
「そんなことより飯」
「そんなことってひど……」
剣が抗議の声を上げるも、ギロリ。と腹が減って気が立っているユウに殺気のこもった視線を向けられたために「ひっ」という小さな悲鳴を残すと、それきり剣の声は聞こえなくなった。
そして、いつものように殺気と舌先三寸で小言を言う剣をやり込めたのち、ユウはもう辛抱たまらないといった感じに一言呟いた。
「ご飯」
「あっうん。ママーご飯まだ~?」
エルカは独り言を発していたユウを見て、頭に疑問符を浮かべながらも、自分の母親が料理を作っている厨房に向かって声をかける。
「もう少しだよっもうちょっと待ってな」
厨房から鍋を振りながら、エルカの母親であるこの店の女将が声をかけてくる。
程なくして料理屋に似合った威勢のいい声が厨房から聞こえてくる。
「エルカっできたよっ持っていきなっ」
「は~い。ママ」
返事を返すなりエルカは、母親のいる厨房から差し出された木でできたトレイに乗せられた料理を両手で受け取ると、そのままユウの座っている木製のテーブルの上へと並べていった。
テーブルに運ばれてきた料理の数々は、どこぞの高級レストランのように、豪華絢爛というわけではなかったが、ユウから見たら十二分に魅力的な素朴な感じの品々だった。
しかも今のユウにとって嬉しいことが一つだけあった。
その料理の量である。
普段この料理屋が、肉体労働をしている人たちを相手にしているからかどうなのかはわからないが、その量たるやかなりの大盛り、てんこ盛り状態だったからだ。
次々と運ばれてくるかぐわしい香りを発する料理の数々を目の前にして、ユウは思わずゴクリと喉を鳴らし、右手にナイフを、左手にフォークを持つと、数ヶ月ぶりの上等な飯に我知らず涎を垂らしていた。
「くち、くち。口元」
と、ユウは剣に指摘されて、思わず垂れていた涎を手の甲でぬぐった。
「そんなにあたしの料理が待ち遠しかったのかい?」
「ん、天下一の料理」
目を輝かせながらユウが答える。
「そうかいそうかい。嬉しいこと言ってくれるねぇ。そんなに楽しみにしてたんならじゃんじゃん持ってくるから、死ぬほど食べてきなっ」
女将がユウに満面の笑みを浮かべて笑いかけてくる。
女将の言葉にコクリとユウが頷いて、肉食獣が待ちわびた念願の獲物を目の前にしたときのように、爛々と目を輝かせながら返事を返した。
「死ぬほど、食う」
「って、そう言うとマジでお前さんは死ぬほど食うからの。ほどほどにじゃぞ? ほどほどに」
剣がユウにしか聞こえないような小声で囁いた。
「わかってる」
「ほんとじゃぞ?」
「うるさい。黙らないと溶鉱炉で溶かす」
いちいち姑や小姑のように、自分の食事の邪魔をするように小言を言ってくる剣に向かって、ユウが本気の殺気を向けると、剣はコクコクと頷いたような気配をさせた後、その場から完全に気配を消したのだった。
そして女将の作った料理を全て運び終えて、ユウの隣の椅子に座ったエルカがユウに声をかける。
「おねえちゃん。ママの料理食べよ♪」
「さ、食いたいだけ食ってきな!」
女将に言われるやいなや、それを合図に待ってましたとばかりにユウが、華奢な見た目とは裏腹に、ガツガツガツガツといった豪快な食べっぷりで、テーブルの上に並べられた料理に貪りついていった。
「どうおねえちゃん。おいしいでしょ? ママの料理」
コクコクコク。ズゾゾゾゾ~~よほどお腹が空いていたのか、ユウはその小さな身体のどこに入るのか、テーブルの上に所狭しと並べられた数々の料理を、瞬く間に胃袋に収めていったのだった。
「いい食べっぷりだねぇ。これで男の子だったらエルカのお婿さんに欲しいぐらいだよ♪」
ユウの食べっぷりを見た女将が、がっはっはっと豪快に笑ったのだった。
その姿を目に留めるなり、エルカはユウの傍を離れて、集落の中にある質素な木で作られた食事処猫の寝床亭という猫の絵の描かれた看板を掲げた一軒の食堂を見つけると、そこを目指して勢いよく駆け出していた。
エルカは食堂の扉まで駆け寄ると、勢いよく木で出来た木製の扉を開け放ち、店の中でこれから出すであろう料理の仕込みをしている自分の母親の姿を見つけると、目に涙を一杯溢れさせながら、勢いよく飛びついていったのだった。
「ママ―ッ」
「どうしたんだいエルカ? いきなり飛びついてきたりなんかして?」
エルカの母親は、いきなり泣きながら自分に飛びついてきた娘を落ち着かせようと、優しくエルカの頭を撫でながら問いただした。
「実はね……」
母親に事情を聞かれたエルカは、今日自分の身に何が起こったのかを話し始めた。
母親に頼まれた料理に使うハーブを森に取りに行った帰り道、怪物たちに見つかったこと。
そしてその怪物たちに自分が襲われたこと。そしてその怪物たちからこの銀髪の少女が、自分を助けてくれたことをエルカは母親に説明した。
「そんなことがあったのかい? まったく、だからあれほど森の奥へはいっちゃだめだと、口を酸っぱくして何度も言っておいただろうにっ」
エルカの母親はふぅと心底呆れたようにため息をついた後、自分の言うことを聞かずに森の奥深くへハーブを取りにいき、恐ろしい目にあった娘を叱り付ける。
「ごめんなさい」
母親に雷を落とされたエルカは、両目に涙をためながら俯いてしまう。
「ったく、しかたのない子だねぇ」
言いながらもエルカの母親は、自分に叱られて今にも泣き出しそうになっている娘であるエルカの身体を優しく抱きしめてやる。
そしてエルカが落ち着いた頃合いを見計らって、娘を助けてくれたと思われるユウに視線を向ける。
「それはそうと、娘のエルカが世話になったみたいだね。ありがとうよ」
「問題ない。そんなことより」
じーっとユウは自分のお腹を押さえながら、エルカを見つめる。
ユウの視線を受けて、エルカは何かを思い出したのか、母親を見つめながら言葉を吐き出した。
「あっうん。でねママ、助けてもらったお礼にね。おねえちゃんにお昼ごはんご馳走したいんだけど」
「なに当たり前のこと聞いてるんだいこの子は? 娘の命の恩人なんだ。飯でも何でも食わせてやるよっ」
料理屋の女主人らしくエルカに豪快に笑いかけながら、乱暴に娘の頭を撫で回す。
母親に頭を撫で回されたおかげで、髪の毛がぼさぼさになったというのに、エルカは妙に嬉しそうな表情を浮かべながら、「うん♪」と元気よく返事を返したのだった。
「それはそうとエルカ。あんたも食べるだろ?」
「うん♪ エルカももうお腹ペコペコッ♪」
「なら、森に行って汚れただろうし、エルカは店の裏にある水桶で顔を洗ってから着替えておいで」
「うん♪」
エルカは母親に言われるがままに、何とか服の下に隠し無事だったハーブを母親に渡した後、母親である女将の言いつけどおりに、店の裏手にある水桶で顔を洗って着替えにいった。
「それから、あんたは飯が出来るまでそこらの椅子に座ってなっ」
エルカが店の裏手に消えるなり、ユウにも声がかけられると、ユウは手近な木の椅子に腰を下ろした。
そして店の裏手で顔を洗って、奥の部屋でシックなブラウン色のワンピースに着替えてきたエルカが、ユウの隣の椅子に座り木製のテーブルに両手で頬杖をつき、そこに頭を乗せながら足をばたつかせて満面の笑みでユウに話しかけた。
「ママの料理ほんっと~においしいんだからっほっぺた落ちちゃうよ♪」
「ほっぺたが落ちる……」
エルカの言葉に、ユウは思わず両のほっぺに触れて、深刻そうな表情を浮かべながら呟く。
「それは困る」
「いや、別にほんとうに頬が落ちるわけではないぞい」
「わかってるから黙る」
ゲスと剣を床板に向け思い切り叩きつける。
叩きつけられた剣は、「ふご」とくぐもった声を上げた。
「? おねえちゃん。誰としゃべってるの?」
自分たち以外にお店には誰もいないというのに、誰かとしゃべっているようなユウの言葉を聞いて、エルカが不思議そうな顔をしながら問いかけてくる。
「なんでもない」
「そう?」
エルカがいぶかしげに首を傾げる。
「そんなことより飯」
「そんなことってひど……」
剣が抗議の声を上げるも、ギロリ。と腹が減って気が立っているユウに殺気のこもった視線を向けられたために「ひっ」という小さな悲鳴を残すと、それきり剣の声は聞こえなくなった。
そして、いつものように殺気と舌先三寸で小言を言う剣をやり込めたのち、ユウはもう辛抱たまらないといった感じに一言呟いた。
「ご飯」
「あっうん。ママーご飯まだ~?」
エルカは独り言を発していたユウを見て、頭に疑問符を浮かべながらも、自分の母親が料理を作っている厨房に向かって声をかける。
「もう少しだよっもうちょっと待ってな」
厨房から鍋を振りながら、エルカの母親であるこの店の女将が声をかけてくる。
程なくして料理屋に似合った威勢のいい声が厨房から聞こえてくる。
「エルカっできたよっ持っていきなっ」
「は~い。ママ」
返事を返すなりエルカは、母親のいる厨房から差し出された木でできたトレイに乗せられた料理を両手で受け取ると、そのままユウの座っている木製のテーブルの上へと並べていった。
テーブルに運ばれてきた料理の数々は、どこぞの高級レストランのように、豪華絢爛というわけではなかったが、ユウから見たら十二分に魅力的な素朴な感じの品々だった。
しかも今のユウにとって嬉しいことが一つだけあった。
その料理の量である。
普段この料理屋が、肉体労働をしている人たちを相手にしているからかどうなのかはわからないが、その量たるやかなりの大盛り、てんこ盛り状態だったからだ。
次々と運ばれてくるかぐわしい香りを発する料理の数々を目の前にして、ユウは思わずゴクリと喉を鳴らし、右手にナイフを、左手にフォークを持つと、数ヶ月ぶりの上等な飯に我知らず涎を垂らしていた。
「くち、くち。口元」
と、ユウは剣に指摘されて、思わず垂れていた涎を手の甲でぬぐった。
「そんなにあたしの料理が待ち遠しかったのかい?」
「ん、天下一の料理」
目を輝かせながらユウが答える。
「そうかいそうかい。嬉しいこと言ってくれるねぇ。そんなに楽しみにしてたんならじゃんじゃん持ってくるから、死ぬほど食べてきなっ」
女将がユウに満面の笑みを浮かべて笑いかけてくる。
女将の言葉にコクリとユウが頷いて、肉食獣が待ちわびた念願の獲物を目の前にしたときのように、爛々と目を輝かせながら返事を返した。
「死ぬほど、食う」
「って、そう言うとマジでお前さんは死ぬほど食うからの。ほどほどにじゃぞ? ほどほどに」
剣がユウにしか聞こえないような小声で囁いた。
「わかってる」
「ほんとじゃぞ?」
「うるさい。黙らないと溶鉱炉で溶かす」
いちいち姑や小姑のように、自分の食事の邪魔をするように小言を言ってくる剣に向かって、ユウが本気の殺気を向けると、剣はコクコクと頷いたような気配をさせた後、その場から完全に気配を消したのだった。
そして女将の作った料理を全て運び終えて、ユウの隣の椅子に座ったエルカがユウに声をかける。
「おねえちゃん。ママの料理食べよ♪」
「さ、食いたいだけ食ってきな!」
女将に言われるやいなや、それを合図に待ってましたとばかりにユウが、華奢な見た目とは裏腹に、ガツガツガツガツといった豪快な食べっぷりで、テーブルの上に並べられた料理に貪りついていった。
「どうおねえちゃん。おいしいでしょ? ママの料理」
コクコクコク。ズゾゾゾゾ~~よほどお腹が空いていたのか、ユウはその小さな身体のどこに入るのか、テーブルの上に所狭しと並べられた数々の料理を、瞬く間に胃袋に収めていったのだった。
「いい食べっぷりだねぇ。これで男の子だったらエルカのお婿さんに欲しいぐらいだよ♪」
ユウの食べっぷりを見た女将が、がっはっはっと豪快に笑ったのだった。
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