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青の星 青の星戦域⑫ 決戦ダークスター対レヴァティーン艦隊① ジーンの反発とレイラの説得
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「レイラか!?」
エリスが声を上げると、まるで図ったようなタイミングで旗艦レヴァティーンから小型戦艦ナノグリフに通信が入り、旗艦レヴァティーン艦長であるレイラの姿が、小型戦艦ナノグリフの中央部の3Ⅾモニターに映し出されて声が流される。
「時空間ワープ中に、先ほどの話は傍受し聞かせてもらった。青の星改め、魔王に浸食された黒の星、ダークスターのコアを破壊しビッグバンを引き起こす役目。我々が引き受けよう」
「レヴァティーンの惑星破壊砲か。だが奴も警戒している。コアの護りは半端ではない。いくらレヴァティーンといえど、たった一隻で何ができる?」
「そんなことはエリスティア。お前に言われずともわかっている。魔王相手にわたしがたった一隻の戦艦で乗り込んでくると思うか?」
エリスに向かって自信に満ちた笑みを向けると、まるでそれを合図にしたかのように、レヴァティーン艦隊所属の戦艦や巡洋艦などが次々とジャンプアウトしてきたのだった。
「いつの間に」
エリスたちが驚きの表情を浮かべていると、レイラの副官が答える。
「エリスティア様が魔王通追跡任務に就いた直後に、艦長がすぐさま無傷のレヴァティーン艦隊を再編成して追いかけたんです」
「細かいことはい」
「はっすみません艦長」
レイラに叱責された副官は、敬礼をして自分の仕事に戻っていった。
その後レイラは、エリスたちの方を向き直り口を開く。
「そういうわけでだエリスティア。あとは我々に任せて、お前たちの小隊は安全な宙域まで後退しろ」
「あん? ざけんなよレイラ! 誰が魔王を見つけてここまで追い詰めたと思っていやがる! ここでおいしいとこだけおまえらにやってっおめおめ引き下がれるわけねえだろうが!」
レイラの自分勝手な物言いに、ジーンが声を荒げて激昂する。
もちろんジーンも『組織』に所属している以上。レヴァティーン艦隊総司令官であり、自分の上官であるレイラの命令には、従わなくてはならないのはわかっていた。
それは組織という機能を効率的に動かすために必要なことだからだ。
特に命をかけた軍のような組織の規律は、絶対に守らなくてはならない。それは人血の身勝手が組織の全体を危険にさらすことになりかねないからだ。
ジーンもそのことは重々承知していた。
承知していてなおレイラの命令を自らの意思で拒否したのだ。
組織に所属している以上。これは厳罰を科せられてもおかしくない規律違反であった。
だが、今の今まで命がけで魔王とやり合っていた意地や自らの手で仲間の仇を討てる機会が目の前に転がってきているのだ。ここは相手がジーンでなくとも引き下がれなかっただろう。
ジーンの物凄い剣幕にレイラと共に、映像通信を目にしていた乗組員たちが少し怯えた顔を見せる。
もちろん旗艦レヴァティーンの乗組員は、大半が数多の戦場を潜り抜けてきた歴戦の猛者だった。
だが所詮乗組員は乗組員でしかなく。命がけの戦場を経験しているとはいえ、それは遠く比較的安全な巨大な戦艦の中から戦場と戦闘を経験してきただけで、実際に自分の足で命がけの戦場に立ち、また戦場の空気を、現場の空気を味わったことのない戦艦の乗組員たちだ。実際に数多の戦場を単独。もしくはエリスやニーナと隊を組みながら駆け抜けてきたジーンの迫力に圧倒されても仕方ないだろう。だが、さすがというか、元々エリスやジーン。ニーナと同じように戦場を駆け抜けた経験のあるレイラは、歴戦のヴァルキリーであるジーンの迫力にも全く気をされずに言葉を返した。
「『引き下がれない』と言われてもな。それが当初エリスティアに私が与えた任務だったはずだがな。魔王を見つけ私に報告した。もしくは魔王の存在を我々が感知し所在を確認した時点で、お前たちの任務はとうに終わりを告げている」
「確かにそうかもしれねえけどよ! 俺たちがどんな思いでここまで来たと思っていやがる!」
ジーンがレイラの物言いに食って掛かっていると、エリスができの悪い子供を叱りつけるようにぴしゃりと言い放つ。
「いい加減にしろジーン」
「エリスッ」
ジーンが自分を止めに来たエリスに不満げな声を上げる。
「残念だがレイラの言う通り、我々の任務は魔王の追跡であって魔王の撃退ではない」
「確かにそうかもしれねえけどよ。ここまで来て引き下がれるかよ!」
「引き下がれる引き下がれないの問題ではない。これは上官であるレイラの命令だ。我々は『星の護り手』に身を置くものとして、組織の規律を守るためにも、上官の命令には従わなくてはならない」
モニター越しにエリスの発言を聞いていたレイラが口を開いた。
「その通りだエリスティア。お前はよく現状を分かっているようだな」
レイラはモニター越しに一人納得したように頷いていた。
「まぁいい。とにかくだ。エリスティア小隊は後方に下がっていろ。これはお前たちの上官であり、レヴァティーン艦隊総司令官であるレイラ・クレメンスの命令だ」
「了解した」
「エリスッ」
エリスがレイラの命令に了承の意を示したために、ジーンが非難の声を上げるが、表情一つ変えず、エリスはジーンの非難の声を完全に無視していつもの冷静なっ口調で答える。
「ジーン。馴染みとは言えレイラはレヴァティーン艦隊総司令官だ。私たちが命令に逆らえる道理はない」
「理屈じゃわかってっけどよっそれじゃ俺の魂が納得しねえんだよ!」
エリスばかりでなくジーンとも昔なじみであり、また彼女の性格をよく知っていたレイラは、ふう仕方ないなと言った感じに、ため息交じりにジーンを納得させるために再度口を開く。
「エリスティアは現状をよく理解しているようだが、お前はあまり理解していないようだからな。私がはっきり言ってやろう」
「あん?」
「現状、無理な攻撃によるオーバーヒートを起こし、主砲はおろかエネルギーシールドすらまともに張れなくなったナノグリフでは足手まといだと言っているのだ」
「てめぇっだから何だってんだ! 主砲なんて撃てなくてもなぁ」
ジーンが売り言葉に買い言葉で食って掛かるが、レイラは冷静に切り返す。
「戦場で、主砲も撃てず、シールドも張れず、小回りも聞かない小型戦艦に何ができる? 的になるのがおちだ。違うか? ジーン」
「ぐっ」
ジーンが的を得たレイラの言葉に、苦虫をかみつぶしたような顔をしながら、ぐうの音も出ずに押し黙っていると、ジーンを説得する好機と見たのか、レイラがここぞとばかりに畳みかけてくる。
「それに、だ。仮に戦艦のオーバーヒートが修繕したとしても、所詮剥き出しになっているダークスターのコアすら撃ち砕けなかった小型戦艦であるナノグリフでは、魔王に決定的な打撃を与えうるだけの火力もあるまい」
「くっ」
大火にレイラの言う通り、船が全快したとして、所詮小型戦艦に過ぎないナノグリフに単独で、魔王に致命的ダメージを与えることはおろか、かすり傷一つ負わすことができないだろう。そして、ダークスターのコアを破壊してビッグバンを起こさせるにしてもだ。ナノグリフは一度失敗している。それは明らかに小型戦艦ゆえの火力不足が原因であることは明らかだった。
そのため先の戦闘で、そのことをいやというほど自覚することになったジーンがレイラに言葉を返すことができるはずもなった。
「そういうことだ」
ポンッと、エリスがジーンの肩を軽く叩いた。
「ちっ」
ジーンは頭では納得していても、心が納得がいかないのか、舌打ちをして自分の座席にドカッと乱暴に腰かけ押し黙る。
「ではエリスティア。艦が回復するまでのしばらくの間。後方で我々の戦いの高みの見物でもしていろ」
「ああ、そうさせてもらおう」
エリスが返事を返すと、小型戦艦ナノグリフのブリッヂ中央にある3Ⅾモニターの映像通信回線が切られる。
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「時空間ワープ中に、先ほどの話は傍受し聞かせてもらった。青の星改め、魔王に浸食された黒の星、ダークスターのコアを破壊しビッグバンを引き起こす役目。我々が引き受けよう」
「レヴァティーンの惑星破壊砲か。だが奴も警戒している。コアの護りは半端ではない。いくらレヴァティーンといえど、たった一隻で何ができる?」
「そんなことはエリスティア。お前に言われずともわかっている。魔王相手にわたしがたった一隻の戦艦で乗り込んでくると思うか?」
エリスに向かって自信に満ちた笑みを向けると、まるでそれを合図にしたかのように、レヴァティーン艦隊所属の戦艦や巡洋艦などが次々とジャンプアウトしてきたのだった。
「いつの間に」
エリスたちが驚きの表情を浮かべていると、レイラの副官が答える。
「エリスティア様が魔王通追跡任務に就いた直後に、艦長がすぐさま無傷のレヴァティーン艦隊を再編成して追いかけたんです」
「細かいことはい」
「はっすみません艦長」
レイラに叱責された副官は、敬礼をして自分の仕事に戻っていった。
その後レイラは、エリスたちの方を向き直り口を開く。
「そういうわけでだエリスティア。あとは我々に任せて、お前たちの小隊は安全な宙域まで後退しろ」
「あん? ざけんなよレイラ! 誰が魔王を見つけてここまで追い詰めたと思っていやがる! ここでおいしいとこだけおまえらにやってっおめおめ引き下がれるわけねえだろうが!」
レイラの自分勝手な物言いに、ジーンが声を荒げて激昂する。
もちろんジーンも『組織』に所属している以上。レヴァティーン艦隊総司令官であり、自分の上官であるレイラの命令には、従わなくてはならないのはわかっていた。
それは組織という機能を効率的に動かすために必要なことだからだ。
特に命をかけた軍のような組織の規律は、絶対に守らなくてはならない。それは人血の身勝手が組織の全体を危険にさらすことになりかねないからだ。
ジーンもそのことは重々承知していた。
承知していてなおレイラの命令を自らの意思で拒否したのだ。
組織に所属している以上。これは厳罰を科せられてもおかしくない規律違反であった。
だが、今の今まで命がけで魔王とやり合っていた意地や自らの手で仲間の仇を討てる機会が目の前に転がってきているのだ。ここは相手がジーンでなくとも引き下がれなかっただろう。
ジーンの物凄い剣幕にレイラと共に、映像通信を目にしていた乗組員たちが少し怯えた顔を見せる。
もちろん旗艦レヴァティーンの乗組員は、大半が数多の戦場を潜り抜けてきた歴戦の猛者だった。
だが所詮乗組員は乗組員でしかなく。命がけの戦場を経験しているとはいえ、それは遠く比較的安全な巨大な戦艦の中から戦場と戦闘を経験してきただけで、実際に自分の足で命がけの戦場に立ち、また戦場の空気を、現場の空気を味わったことのない戦艦の乗組員たちだ。実際に数多の戦場を単独。もしくはエリスやニーナと隊を組みながら駆け抜けてきたジーンの迫力に圧倒されても仕方ないだろう。だが、さすがというか、元々エリスやジーン。ニーナと同じように戦場を駆け抜けた経験のあるレイラは、歴戦のヴァルキリーであるジーンの迫力にも全く気をされずに言葉を返した。
「『引き下がれない』と言われてもな。それが当初エリスティアに私が与えた任務だったはずだがな。魔王を見つけ私に報告した。もしくは魔王の存在を我々が感知し所在を確認した時点で、お前たちの任務はとうに終わりを告げている」
「確かにそうかもしれねえけどよ! 俺たちがどんな思いでここまで来たと思っていやがる!」
ジーンがレイラの物言いに食って掛かっていると、エリスができの悪い子供を叱りつけるようにぴしゃりと言い放つ。
「いい加減にしろジーン」
「エリスッ」
ジーンが自分を止めに来たエリスに不満げな声を上げる。
「残念だがレイラの言う通り、我々の任務は魔王の追跡であって魔王の撃退ではない」
「確かにそうかもしれねえけどよ。ここまで来て引き下がれるかよ!」
「引き下がれる引き下がれないの問題ではない。これは上官であるレイラの命令だ。我々は『星の護り手』に身を置くものとして、組織の規律を守るためにも、上官の命令には従わなくてはならない」
モニター越しにエリスの発言を聞いていたレイラが口を開いた。
「その通りだエリスティア。お前はよく現状を分かっているようだな」
レイラはモニター越しに一人納得したように頷いていた。
「まぁいい。とにかくだ。エリスティア小隊は後方に下がっていろ。これはお前たちの上官であり、レヴァティーン艦隊総司令官であるレイラ・クレメンスの命令だ」
「了解した」
「エリスッ」
エリスがレイラの命令に了承の意を示したために、ジーンが非難の声を上げるが、表情一つ変えず、エリスはジーンの非難の声を完全に無視していつもの冷静なっ口調で答える。
「ジーン。馴染みとは言えレイラはレヴァティーン艦隊総司令官だ。私たちが命令に逆らえる道理はない」
「理屈じゃわかってっけどよっそれじゃ俺の魂が納得しねえんだよ!」
エリスばかりでなくジーンとも昔なじみであり、また彼女の性格をよく知っていたレイラは、ふう仕方ないなと言った感じに、ため息交じりにジーンを納得させるために再度口を開く。
「エリスティアは現状をよく理解しているようだが、お前はあまり理解していないようだからな。私がはっきり言ってやろう」
「あん?」
「現状、無理な攻撃によるオーバーヒートを起こし、主砲はおろかエネルギーシールドすらまともに張れなくなったナノグリフでは足手まといだと言っているのだ」
「てめぇっだから何だってんだ! 主砲なんて撃てなくてもなぁ」
ジーンが売り言葉に買い言葉で食って掛かるが、レイラは冷静に切り返す。
「戦場で、主砲も撃てず、シールドも張れず、小回りも聞かない小型戦艦に何ができる? 的になるのがおちだ。違うか? ジーン」
「ぐっ」
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「くっ」
大火にレイラの言う通り、船が全快したとして、所詮小型戦艦に過ぎないナノグリフに単独で、魔王に致命的ダメージを与えることはおろか、かすり傷一つ負わすことができないだろう。そして、ダークスターのコアを破壊してビッグバンを起こさせるにしてもだ。ナノグリフは一度失敗している。それは明らかに小型戦艦ゆえの火力不足が原因であることは明らかだった。
そのため先の戦闘で、そのことをいやというほど自覚することになったジーンがレイラに言葉を返すことができるはずもなった。
「そういうことだ」
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「ちっ」
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「ではエリスティア。艦が回復するまでのしばらくの間。後方で我々の戦いの高みの見物でもしていろ」
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