意識革命

秋鮭の哀しみ。

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意識革命

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意識革命は、ふとした瞬間に起こる。




それは何気ない日常の中のほんの1秒にも満たない時間のなかで。




例えば、私があの子に抱きついたとして。



いつも通りに「やめて!」と言われたとして。



普段だったら笑いながら「ごめん」といってその話は終わるだろう。



しかし、意識革命が起こるとその瞬間に「何かが違う」と感じるのだ。



本気で受けとり、反省する。



相手がそのあと笑って話しかけてくれても、いつもとは違く感じる。



あの子とはどうやって接していたか。どのような会話をしていたか。これをいって嫌われたらどうしよう。この話にあの子は興味を持ってくれるのか。



などと、相手の顔色ばかりを伺ってしまう。



いつもと変わらない何気ない日常。その中で起こる意識革命は、その日常に亀裂を入れる。



何がきっかけかだなんてわからない。



わからないからこそ、恐ろしい。



自分が今まで信じていたものに、絶対だと思っていたものに、裏切られたかのような。





人生がここで変わってしまうのかはわからない。しかし、心の奥底にある「常識」が変わってしまった以上、物事への捉え方は変わるだろう。



唐突な意識革命は、混乱を生む。意識革命をした後で、自分が混乱しないためには、あらゆる可能性を想像した方がいいと私は思う。



もしも、あの子を嫌いになったら。

もしも、私がこんな考えをしていたら。

もしも、あの人がこんな風になっていたら。


なにも、人間関係だけのことではない。自分が「常識」だと感じていたものがいつもと違うと感じることだってあるだろう。



その時には、ゆっくりと考えてほしい。

自分の中で意識革命が起きる前と後では何が違うのか。なぜ、意識革命が起こったのか。

そして、理由が導き出せた時に、君はまた一歩、人生という道を進むだろう。



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