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タイムマシン製造計画(完成

タイムマシンは出来るその20水子の霊は宇宙人だった。

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ラップのどこかで重力が発生するとラップが凹むね。
重力がドンドン大きくなるとラップの凹みがドンドン深くなって、ラップの角度もドンドン急になってくるね。

光は重力のない水平のままのラップの上を進む時も、重力によって角度のついたラップの上を進む時も同じ速度なんだけど、深さと言うものが観測もできない2次元の人から凹んだラップの上を進む光を見ると、光が縦方向に進んでいる分は観測することができず、横方向に進んでいる分しか観測できないから光が遅くなっているように見えるわけだね。

ここまではいいね。

そこで重力がもっともっと大きくなるとラップの凹みももっともっと大きくなって凹みの表面の角度ももっともっと急角度になるね。
さらに重力が極限まで大きくなるとラップの凹みは極限まで深くなって、凹みの角度は限りなく垂直に近くなっていくね。
極限まで垂直に近くなったラップの表面を進む光はその速度のほぼすべてを縦方向の移動に使うことになって、横方向への進む速度は極限までゼロに近くなるわけだね。
つまり光が極限ラップ部分を通過するには無限に時間がかるんだ。通過することができないわけではなくて通過するのに無限の時間がかかるわけだよ。だから極限ラップ=ブラックホールから光が出てくることを観測するには無限の時間を待たなくてはならないんだ。つまり光がブラックホールから出てくるところを観測することは出来ないんだ。光は遅くなったりせずにいつもと同じ速度でラップの表面を進んでいるにもかかわらずね。

これがオレが考えた宇宙でのブラックホールだよ。

そこで極限重力で極限まで凹んだラップにもうちょっとだけ重力を加えてみるよ。
極限重力を超える究極重力がラップの上に発生したらどうなるかと言うと、ラップの凹みが垂直になってしまうんだ。
ラップの凹みが垂直になるとどうなるかと言うと、まず光が横方向に進む速度がゼロになるよ、垂直の壁を上っているだけになるからね。
そしてこの垂直の壁はビッグバンであり、タイムマシンでありワープであり宇宙人でもあるんだ。

ラップの凹みが垂直になったとき、その底はどうなっているかと言うと究極に小さくなっているんだ。
ここからは2次元の表現をラップから水面に戻すよ。その方が分かりやすいからね、オレの中では。

オレの宇宙では素粒子をコインに例えていたよね。そしてコインがいくつかくっついて原子を作っていたよね。そして原子がいっぱいくっついて石とかになってそれが地球や月と言った星を作っていたわけだけど、ブラックホールの底はとっても狭いからね、そういったものはどんどん縮んでしまうんだけど、コインとコインがくっついてたらそれ以上近寄ることは出来ないよね。
じゃあどうなっているかと言うと、実は素粒子と言うのはパーソナルスペースがとても広いんだ。コイン=素粒子が隣り合ってくっついているように見えて実は北海道の富良野における隣の家くらい離れているんだ。だから気合を入れればもっともっと近寄ることができるんだ。
そんなパーソナルスペースがアホほど広い素粒子も極限ブラックホールでは肩を寄せ合うくらい近寄るんだけど、それが究極ブラックホールになると完全に重なってしまうんだ。
つまり横に並んでいたコインが上下に重なってしまうんだ。百億兆万個くっついて地球を作っていたコインも重なって1枚のコインになってしまうんだ。そんなに重なったら厚さがとんでもないことになってブラックホールからはみ出そうな気もするけど2次元だから厚さは無いからね。

そんな百億兆万個のコインが重なって1枚のコインになるとどうなるかと言うと、超粒子が当たって沈んでしまうんだ。

二つ以上くっついたコインは超粒子が当たっても斜めになることができないから水面から消えてコイン波になることができずに、その代わりに重力波を発生させていたわけだけれども、究極ブラックホールの底にある百億兆万個のコインは重なってたった1枚のコインになってしまったから超粒子がぶつかっても斜めになることもないから水面から沈んでしまうわけだね。

でね、普通の素粒子が超粒子に弾き飛ばされた時はコイン波を発生させていたけど、この究極コインが超粒子に弾かれてもコイン波は発生しないんだ。なぜかと言ったらコイン波が伝わる水面自体がなくなってしまっているからだよ。
究極ブラックホールの壁は垂直だね。ということは、宇宙全体が素粒子1個分のたった一点まで縮んでいるってことになるからだね。
究極ブラックホールの底に出来た究極コインは宇宙全ての素粒子(コイン)が集まった文字通りの究極のコインなんだ。

そして超粒子に弾き飛ばされた究極コインはドンドンドンドン沈んでいくんだ。
宇宙一個分が集まって出来た究極コインはどこまでもどこまでも沈んでいくよ。
そして究極コインは沈んで沈んで行って、最後には時間と空間の底、何も存在しない底に到達するんだ。時間も空間も超粒子も届かないからそれ以上沈んで行くことが無い場所、そこが0次元になるんだ。
究極コインが到達して0次元になった場所で何が起きるかと言うと、ビッグバンが起きるんだ。

宇宙の全てが詰まった究極コインは0次元でビッグバンを起こし再び宇宙を作り始めるんだ。
 
でも、もしかしたら底に着く前に別の水面に引っかかってしまうかもしれないね。
そうなるとその水面でビッグバンを起こすことになるんだけど、まあ水面は無限にあるから別の水面から今いる水面にビッグバンコインが飛んでくる可能性は無限に低いんだ。
つまりオレの目の前でいきなりビッグバンが起こる可能性は限りなくゼロだよ。

よし、ビッグバンはこれでいいね。

次はタイムマシンだね。
タイムトラベルと言うのは今いる水面から別の水面に行くことなんだけど、今のところマーティーのままじゃ水面間の移動は無理だよね。
じゃあどうするかと言うとマーティーを究極重力で究極マーティーコインにしてしまえばいいんだ。
あとはマーティーコインに超粒子が当たる角度や強さをどうにかして調整すれば1955年でも2015年でも1885年でも好きなところにタイムトラベル出来るね。

でも究極重力で究極マーティーコインを作ったとしても、1955年の水面に到着した瞬間にもとの究極マーティーコインがポンッとマーティーに戻るなんてちょっと都合が良すぎるよね。おそらくマーティーコインは1955年の水面に到着した瞬間にそれほどビッグじゃないバンされるだろうね。
だからもうちょっと上手い方法を考えようね。

マーティーコインを寸分の狂いもなく1955年の水面に弾き飛ばすには超粒子を上手いことぶつける必要があったね。
つまり超粒子の動きを操作する必要があるわけだね。

0次元から1次元から2次元から3次元から4次元はもちろん、それより上の存在しうる全ての高次元まで自由に移動する超粒子の動きを操作することなんてできるのかって思うだろうけど実はできるんだ。

なぜなら出来ないと話が進まないからね。それにここはオレが考えた宇宙で超粒子もオレが考えた物だからね。
相対性理論ではすごく早く走れば未来に行けて、光より早く走ったら過去にも行けそうだったのにアインシュタくんが光より早く進むのはルールで禁止っス!とか言い始めたからタイムトラベルはダメになったけど、オレが考えた宇宙でオレが考えた超粒子をオレがどう扱おうと自由だからね。

だから超粒子を自由自在に操作してタイムトラベルをしてみるよ。

おさらいすると、水面に浮かんだコインを沈めて他の水面に行くこと、それがタイムトラベルだよね。
そして、2枚くっついているコインに超粒子がぶつかっても2次元のコインは斜めになったりすることがないから水面下に沈むことはないし、超粒子にはコイン同士の結合を解除するパワーはないね。
だから2枚以上くっついているコインに超粒子がぶつかってもコインは沈まないからコイン波も発生しない。その代わりに重力を発生させていたね。

ということは2枚のコインに超粒子を同時にぶつけてあげればいいんだ。
2枚のコインそれぞれに超粒子を、同じタイミングで同じ角度で同じ力でぶつけれあげればいいんだ。

完全無欠のタイミングと角度とパワーを完璧極致に揃えて発射した超粒子を2枚のコインにぶつければ、2枚のコインは水平のまま水面下に沈むわけだよ。つまりタイムトラベルができるわけだよ。

そしてマーティーくんを1955年に送るにはマーティーくんを構成する全ての素粒子に1955年に行ける分だけ同じタイミングで同じ角度で同じパワーで超粒子をぶつけてあげるだけでいいんだ。
簡単だね。

タイムマシンは出来たから最後はワープだよ。

実は、これはもうできているんだ。
マーティーくんを構成する全ての素粒子に同時に同角度で同力の超粒子をぶつけることでマーティーくんは水面下に沈むことで無事にタイムトラベル出来たね。

この時に、マーティーくんは水面下に沈んでいくと同時にマーティーコイン波となって水面を進んでいっているんだ。
1個のコインに超粒子が当たって水面下に沈むと水面にはコイン波が発生したように、マーティーくんが水面下に沈むと水面にはマーティーコイン波が発生するからだよ。

ただ、1個だけのコインから生まれたコイン波は観測するだけでコインに戻ったけど、マーティーコイン波をマーティーくんに戻すためには、マーティーくんを構成していた全ての素粒子分のコイン波を同時に観測する必要があるんだ。マーティーくんの小指の爪だけ観測して残りは飛んで行った、なんてことは起こらないんだ。つまりマーティーくん全体を同時に観測できるような専用の受信機的な物が必要になるんだ。

だからマーティーコイン波が地球から飛び出して遥か彼方の宇宙のどこかでマーティーくんとして復活するためにはそこに受信機が設置してある必要があるんだ。
そんなの無理じゃんって思うかもしれないけど、受信機は既に宇宙のありとあらゆるところに設置されているはずなんだ。
なぜかと言うと、このワープシステムはオレが考えたこの宇宙で普遍的なシステムであり、その受信機はこの宇宙を移動するうえで必要最低限な装置であり、この宇宙に存在するどんな文明であってもどんな宇宙人であっても同じ素粒子で構成されているならその仕組みは同じだからだよ。

そしてこのワープシステムは宇宙のどこに行くとしても一瞬で行くことができるんだ。なぜならマーティーくんは水面下に沈んでタイムトラベルをすると同時に水面をマーティーコイン波として進んでいるからだよ。

マーティーコイン波が百万光年の距離を進んで受信機にヒットしたとするね。当然マーティーコイン波となっているマーティーくんの時間は進んでいないし成長もしないから、マーティーくんは自身は発進したと同時に到着している気分だからね。まあ周りの世界は百万年たっているわけだけど、このレベルに達した文明には時間と言う概念はほとんど無意味になっているはずだから一瞬でワープできていることになるんだ。

そんなわけで今この瞬間にもオレの肩の上にM78星雲から飛んできたウルトラマンコイン波が来ているだろうし、イスカンダルからスターシャコイン波が飛んできているはずななんだ。
ただ地球にはまだコイン波受信機が無いから今のところ彼らはただの水子の霊なんだ。







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