望んで酷い女になったわけじゃない!

mugi

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「先輩好きです」


「ありがとう」


私は先輩に毎日のように好きと伝えた。
多い時は1日5回は言っていたであろう。



「先輩、付き合ってください」


「おれ今好きな人いるんだよね」



そう伝えられたのも1回や2回ではない、LINEで何回も聞いたその言葉。
酷く胸が締め付けられた



「それでも好きなんです。」


「ありがとね」



いつもにこにこしている先輩、別に顔が好みだったわけじゃない、私の好みと先輩はむしろ正反対だ。
なのに、



「どうしてこんなに好きなの」


「はいはい、花咲はいつも先輩の話ばっかりだね」


「だって、好きなんだもん」


「わかったわかった、で、なにか進展あったの?」


「特に、手を握られたくらい」


「やっぱそこ止まりかぁ」



彼女は私の小学校の頃からの友人、沙也加さやかだ。彼女にならどんな話でもできる、そんな友人だ。


教室で先輩の惚気話をここまで聞いてくれるのは彼女くらい、私はそんな彼女を信用して話をしていた。


「先輩のこと好きすぎる、いいなぁ、先輩に好かれてる人は」


「その人可愛いの?」


「知らない、顔見た事ないもん」


「同じ学校じゃないもんね」


そう、先輩の好きな人は同じ学校の人では無いのだ。
これで叶わないくらい可愛かったら諦めがつくのに。

室内でもセーターにブレザーを着込んで私は毎日のように深いため息をついた。
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