望んで酷い女になったわけじゃない!

mugi

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「先輩!お疲れ様です!」


「おー、ありがとう」


笑顔で返事をしてくれる先輩、私はそんな先輩の笑顔に心惹かれた。


先輩と出会ったのはまだ暑い夏のこと、私が別の部活のマネージャーをやっていた時だった。


「森山、今日テニスどうだったよ」


「やめてくださいよ先輩」



私の所属していた部活の3年生の先輩、彼と親しい仲なのか私の知らない先輩と話していた


信号待ちをしていて、3年の先輩と話す先輩はどうやら私のひとつ上の2年生の森山先輩というらしい


「森山先輩って言うんですね、はじめまして、1年の花咲です。」


「あぁ、よろしく」



真っ黒に焼けたその先輩は、帽子をかぶっていて顔はよく見えなかったが、笑顔が素敵だった。


可愛い先輩、その印象しか無かった。



「LINE交換しませんか?」


「え、いいよ」



いきなりの交換の申し込み、快く了承してくれた先輩はLINEでの挨拶を終え、そのまま関わりは途切れてしまった。


そして半年後、私は縁の切れかかっていた森山先輩と再び関わることになる。
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