102 / 138
幽韻之志
36/法性の理
しおりを挟む
そのまま船で隅田川の波止場で降りる夜更けの喧騒。
泪町の店に辿り着く頃には、それまでの生活を忘れさせる日常を取り戻したがこんな場末で俺ひとり…子育てのイメージが全く出来ない。
布団の中で湯たんぽを引き寄せて眠る、あおちゃんの髪に朝陽が届く。
下の厨房から鍋で炊く音が聞こえた。
陽に褪せた麦色の畳に敷かれた煎餅布団。
見上げれば、板を張り合わせた天上が雨漏りの跡を滲ませる昭和の空間にあおちゃんは虹色の瞳を随所に向けて俺に抱きつく。
「ごはんの時間だ、行こう」
あおちゃんを抱いて急こう配な階段に手を付きながら降りると、カウンターの内側で丹前を羽織る科戸さんの姿に祁寒の候を感じた。
「ここは土間です。火を焚いても冷えるので、食事は上で」
丹前を脱いで俺に被せると科戸さんは手際よく食事を運んで寒くないか気遣う。
胸元のあおちゃんを見れば頬を真っ赤にして鼻水を垂らしていた。オムツが濡れて余計に寒いのか、落ち着きがない。
「あ、あの…この子まだ赤ちゃんで、朝はミルクをあげていて」
「そうでしたか」
「オムツの替えになるものがあれば…すみません、何も考えずに連れて来て」
指を吸って今にも泣きだしそうなあおちゃんが科戸さんを見つめる。
「女の子、ですか」
「はい。名前はあお、生後7か月です」
ニコッとする科戸さんが両手を伸ばすと人見知りで嫌がる。しかし世の女性とあらば全て抱擁する天性の持ち主は、赤子であろうと意図も容易く手懐けてしまう。
「たぁくん!こぉーれっ」
「たまご焼きです。おひとついかがですか」
「あーん…っ!んんんんっおいひぃーっ!!」
おにぎりを頬張り、お椀に口付け味噌汁の上澄みを吸うだけで、信じられないくらい上質な言葉で褒めてくれる。科戸さんの膝から降りないあおちゃんは子供用の着物の裾から飛び出す素足をバタつかせてお膳を蹴ってしまい湯飲みを倒す。
慌てる様子もなくあやしながら片付ける手際に…
「死ぬ前に孫の顔が見れてよかった」
俺の子じゃ…ない…事実を苦し紛れに伝える。
青嵐の娘、夜巫女の母による死産で父親は不明。
生まれて間もなく誘拐された無戸籍児を俺の一存で引き取ってしまい3歳まで育てる事を条件に預かっている。身勝手にも思える行為を「託された者を携えるのならば丞が親の努め」と説く。有難い言葉だ。
「…で、浮かれて買い物に出掛けたってワケか」
鏡の前でグルーミングする晃汰の視線が鋭い。
冬なのに浅黒い肌、少し痩せた?
「父さんが火遊びしてる間、酸素供給も儘ならないシェルターで軟禁。空爆による死者の報道は嘘じゃない。砂漠を歩いて谷を越える亡命の際に尊る父さんに俺はどれほど親孝行して来たか」
壮絶なる日々を物語る髭が反り落とされ、生気の無い眼で剃刀を逆撫でる。
晃汰は嫡男、俺は末っ子の位置付け…
あおちゃんは初孫にあたる、扱いは別格だ。
「俺には厳しいけど孫に甘いただの爺。それも女だ、我儘になるぞ」
「初孫ですから致し方ない」
「えーなに劉青、ちんちくりんの姪っ子が可愛いの?」
「いや、法性の理だよ。ひとつ…」
恩人を裏切ってはいけない
嘘をつかない
女児を犯すべからず
そして、許せ。六喩会に敷かれる鉄の掟を、今まで一度も聞いたことはなかったが教えなくても教養として既に備わる内容だ。
人権とは、生まれながらに持つ権利。幸福を追求し、思いやりの心によって守られるものだと劉青は腕を解いて俺を抱きしめる。
「奴隷達との生活は、楽しかった?」
「皆、優しくて好くしてくれたよ。感謝してる」
「其の様には見えなかったけど…」
まるで知ってたような口調が意味深で腕から逃れると髭の形を整えた晃汰に抱き留められ、唇を寄せる刹那を切り裂くあおちゃんの鳴き声。どうしたの?
「ちごぢぃいいーのぉっ!!」
背中を反らせてギャン泣きするあおちゃんは科戸さんを蹴手繰り、ちーのを要求。
激しい戦火で擦り傷ひとつ負わなかった科戸さんが0歳児にズタボロにされて怒りもしない処を見ると、甘やかし通り越して精神構造を疑ってしまう。
「ふぇえええ、ちーの…」
両手を伸ばすあおちゃんを受け止めて、お背中とんとん…子守唄をうたいながら窓際で足を踏み、揺れるリズムに体を預けた頃に話しかける。
「ここにちーのは無いよ。青輝丸のお家に行く?」
「……ないない」
「玲音も居ないね」
「えん…?」
「どこかな。俺も会いたいよ」
しゅんとして虹色の瞳から涙がポロポロこぼれ落ちる。
強く堪えて吐き出すような鳴き声に、しーっアリさんの声だと教える。人差し指を立ててくるくる回すと、ほっぺたをくすぐり笑い合う。月齢より成長が早く喃語で意思の疎通は出来る事は知っていたが、こんなに話せるようになっていたとは…
一生に一度しかない初めてのクリスマスを関東随一のドヤ街で過ごす。天国と地獄に泣き叫んだ所で、養父の俺は住所不定無職、ここが実家だ。
「御所でお祝いを…それは不運でしたね」
「はい。ここで暫く働いて、どこかふたりで暮らせる場所を探します」
「冬は店を閉めて私は本家に入ります。あなた達をここへ置くのは忍びない」
六喩会の隠処であるここは訳あり客の拠り所、夏季のみ深夜にひっそりと営業。
間借りするにも住宅としての設備が整っていない為、あおちゃんを本家で迎え入れる話になり…
あおちゃんは青の一族の生まれ
総括である科戸さんに生涯尽くすに値する人材として大切に育てられる。どんな責務を課せられようと俺は黙って見守る事しか出来ない無力さに憤りと負の感情を募らせ、言葉にならない。
「麗子は正妻の子ではありません」
妻を殺害し逃亡した際に"隠し子"としてその存在が浮上。麗子は家庭の事情で年齢を偽り六本木の高級クラブで働きながらよく当たる占い師と呼び声が高く16歳で月収1憶円を達成。最初は競馬の予想に始まり、世界各地で起こる災害を次々に言い当て、日本の犯罪史上、過去最悪といわれる無差別殺人事件について言及。
容疑者として逮捕された絶世の美女を救ったのは、父親である歌舞伎青嵐。
「よく当たる処か、場所と時間も正確に見通すことができる特別な能力でした。多くの問題を抱えた諸国の救済にあたり地球の自律神経と呼ばれた彼女にも欠点があり、自ら命を絶った可能性も視えています」
出産と同時にその能力を失い
子供に遺伝する。
「青の一門は一子相伝。親が命を賭して子に与え、授かる能力で子は親に尽くす。この連鎖に我々の関係性があり逃れることは出来ない。虹色の瞳は呪われた証拠」
まるで独り言のように呟く科戸さんに抱かれて眠る、あおちゃんの真っ白に膨れたほっぺたに晃汰の指が埋まりビクン!見たことも無い野性的な眼光で晃汰を睨みつけながら指を押し返す。
微笑む晃汰は子供が大嫌い
いつもあおちゃんを泣かせて遊んでる、意地悪な親戚のオジサン。
しかもクリスマスなのに晩ごはんが大嫌いなうどんでテンション底辺なあおちゃんの愚図りに三度目の煩い…申し訳なくてあおちゃんを抱っこしてストールを巻き、寒空の下に出た。
ここでの私服は着物
大判ストールを頭から被って、泣いてる赤ちゃんを外であやす。
俺の姿はどう見ても田舎から出てきた貧しい奉公人。病の白髪と青い瞳を隠す様に指を添えながら凍る息を弾ませる。俺には帰る所が無い。この先どうすればいいのか途方に暮れながら暗い空を見上げると塀に続く木製のドアが開いて、アルサハに招かれた。
店の裏に位置する篠峯宅は泪町の町内会長こと六喩会の雷・アルサハ二世の邸宅で見た目こそ古民家だが整えられた庭から見える大きな窓の中は暖色の明るい空間で、あおちゃんは裸足で駆け出す。
「あーしゅ?これぇ…なぁに…?」
「チキンだよ。今夜はクリスマスだからね」
「ちきんたべる!!」
確かにクリスマスっぽいけど宗教上、食事の制限があり毎日カレーばかり食べてる元祖インド人のアルサハは手掴みでチキンに噛みつく悪食キッズにも寛容な太陽神。
山羊の乳をガンガン飲み干す、あおちゃんは食欲が満たされると着物を脱いで木綿の肌着一枚で走り回り、ご近所さんから苦情が来るんじゃないかと思うほど大声ではしゃぐ。
「めりぃーくりしゅまぁーしゅ!」
手足を広げて二階から飛び降りるとアルサハは指を鳴らして風脈を操り、空中で回転しながら床の上に着地。マンションの最上階から落下したあおちゃんはこの手法で助かり、弾ける星のきらめきが宙に溶ける不思議な光景に虹色の瞳を輝かせていた。
おとぎの国にいるようなファンタジーに包まれる俺達は、羽のように温かい純白のベッドで安らぎに満たされ抱き合って眠りにつく。
それは幾千の永縁を繰り返しながら天が遍く遊星のようだと…囁く。
泪町の店に辿り着く頃には、それまでの生活を忘れさせる日常を取り戻したがこんな場末で俺ひとり…子育てのイメージが全く出来ない。
布団の中で湯たんぽを引き寄せて眠る、あおちゃんの髪に朝陽が届く。
下の厨房から鍋で炊く音が聞こえた。
陽に褪せた麦色の畳に敷かれた煎餅布団。
見上げれば、板を張り合わせた天上が雨漏りの跡を滲ませる昭和の空間にあおちゃんは虹色の瞳を随所に向けて俺に抱きつく。
「ごはんの時間だ、行こう」
あおちゃんを抱いて急こう配な階段に手を付きながら降りると、カウンターの内側で丹前を羽織る科戸さんの姿に祁寒の候を感じた。
「ここは土間です。火を焚いても冷えるので、食事は上で」
丹前を脱いで俺に被せると科戸さんは手際よく食事を運んで寒くないか気遣う。
胸元のあおちゃんを見れば頬を真っ赤にして鼻水を垂らしていた。オムツが濡れて余計に寒いのか、落ち着きがない。
「あ、あの…この子まだ赤ちゃんで、朝はミルクをあげていて」
「そうでしたか」
「オムツの替えになるものがあれば…すみません、何も考えずに連れて来て」
指を吸って今にも泣きだしそうなあおちゃんが科戸さんを見つめる。
「女の子、ですか」
「はい。名前はあお、生後7か月です」
ニコッとする科戸さんが両手を伸ばすと人見知りで嫌がる。しかし世の女性とあらば全て抱擁する天性の持ち主は、赤子であろうと意図も容易く手懐けてしまう。
「たぁくん!こぉーれっ」
「たまご焼きです。おひとついかがですか」
「あーん…っ!んんんんっおいひぃーっ!!」
おにぎりを頬張り、お椀に口付け味噌汁の上澄みを吸うだけで、信じられないくらい上質な言葉で褒めてくれる。科戸さんの膝から降りないあおちゃんは子供用の着物の裾から飛び出す素足をバタつかせてお膳を蹴ってしまい湯飲みを倒す。
慌てる様子もなくあやしながら片付ける手際に…
「死ぬ前に孫の顔が見れてよかった」
俺の子じゃ…ない…事実を苦し紛れに伝える。
青嵐の娘、夜巫女の母による死産で父親は不明。
生まれて間もなく誘拐された無戸籍児を俺の一存で引き取ってしまい3歳まで育てる事を条件に預かっている。身勝手にも思える行為を「託された者を携えるのならば丞が親の努め」と説く。有難い言葉だ。
「…で、浮かれて買い物に出掛けたってワケか」
鏡の前でグルーミングする晃汰の視線が鋭い。
冬なのに浅黒い肌、少し痩せた?
「父さんが火遊びしてる間、酸素供給も儘ならないシェルターで軟禁。空爆による死者の報道は嘘じゃない。砂漠を歩いて谷を越える亡命の際に尊る父さんに俺はどれほど親孝行して来たか」
壮絶なる日々を物語る髭が反り落とされ、生気の無い眼で剃刀を逆撫でる。
晃汰は嫡男、俺は末っ子の位置付け…
あおちゃんは初孫にあたる、扱いは別格だ。
「俺には厳しいけど孫に甘いただの爺。それも女だ、我儘になるぞ」
「初孫ですから致し方ない」
「えーなに劉青、ちんちくりんの姪っ子が可愛いの?」
「いや、法性の理だよ。ひとつ…」
恩人を裏切ってはいけない
嘘をつかない
女児を犯すべからず
そして、許せ。六喩会に敷かれる鉄の掟を、今まで一度も聞いたことはなかったが教えなくても教養として既に備わる内容だ。
人権とは、生まれながらに持つ権利。幸福を追求し、思いやりの心によって守られるものだと劉青は腕を解いて俺を抱きしめる。
「奴隷達との生活は、楽しかった?」
「皆、優しくて好くしてくれたよ。感謝してる」
「其の様には見えなかったけど…」
まるで知ってたような口調が意味深で腕から逃れると髭の形を整えた晃汰に抱き留められ、唇を寄せる刹那を切り裂くあおちゃんの鳴き声。どうしたの?
「ちごぢぃいいーのぉっ!!」
背中を反らせてギャン泣きするあおちゃんは科戸さんを蹴手繰り、ちーのを要求。
激しい戦火で擦り傷ひとつ負わなかった科戸さんが0歳児にズタボロにされて怒りもしない処を見ると、甘やかし通り越して精神構造を疑ってしまう。
「ふぇえええ、ちーの…」
両手を伸ばすあおちゃんを受け止めて、お背中とんとん…子守唄をうたいながら窓際で足を踏み、揺れるリズムに体を預けた頃に話しかける。
「ここにちーのは無いよ。青輝丸のお家に行く?」
「……ないない」
「玲音も居ないね」
「えん…?」
「どこかな。俺も会いたいよ」
しゅんとして虹色の瞳から涙がポロポロこぼれ落ちる。
強く堪えて吐き出すような鳴き声に、しーっアリさんの声だと教える。人差し指を立ててくるくる回すと、ほっぺたをくすぐり笑い合う。月齢より成長が早く喃語で意思の疎通は出来る事は知っていたが、こんなに話せるようになっていたとは…
一生に一度しかない初めてのクリスマスを関東随一のドヤ街で過ごす。天国と地獄に泣き叫んだ所で、養父の俺は住所不定無職、ここが実家だ。
「御所でお祝いを…それは不運でしたね」
「はい。ここで暫く働いて、どこかふたりで暮らせる場所を探します」
「冬は店を閉めて私は本家に入ります。あなた達をここへ置くのは忍びない」
六喩会の隠処であるここは訳あり客の拠り所、夏季のみ深夜にひっそりと営業。
間借りするにも住宅としての設備が整っていない為、あおちゃんを本家で迎え入れる話になり…
あおちゃんは青の一族の生まれ
総括である科戸さんに生涯尽くすに値する人材として大切に育てられる。どんな責務を課せられようと俺は黙って見守る事しか出来ない無力さに憤りと負の感情を募らせ、言葉にならない。
「麗子は正妻の子ではありません」
妻を殺害し逃亡した際に"隠し子"としてその存在が浮上。麗子は家庭の事情で年齢を偽り六本木の高級クラブで働きながらよく当たる占い師と呼び声が高く16歳で月収1憶円を達成。最初は競馬の予想に始まり、世界各地で起こる災害を次々に言い当て、日本の犯罪史上、過去最悪といわれる無差別殺人事件について言及。
容疑者として逮捕された絶世の美女を救ったのは、父親である歌舞伎青嵐。
「よく当たる処か、場所と時間も正確に見通すことができる特別な能力でした。多くの問題を抱えた諸国の救済にあたり地球の自律神経と呼ばれた彼女にも欠点があり、自ら命を絶った可能性も視えています」
出産と同時にその能力を失い
子供に遺伝する。
「青の一門は一子相伝。親が命を賭して子に与え、授かる能力で子は親に尽くす。この連鎖に我々の関係性があり逃れることは出来ない。虹色の瞳は呪われた証拠」
まるで独り言のように呟く科戸さんに抱かれて眠る、あおちゃんの真っ白に膨れたほっぺたに晃汰の指が埋まりビクン!見たことも無い野性的な眼光で晃汰を睨みつけながら指を押し返す。
微笑む晃汰は子供が大嫌い
いつもあおちゃんを泣かせて遊んでる、意地悪な親戚のオジサン。
しかもクリスマスなのに晩ごはんが大嫌いなうどんでテンション底辺なあおちゃんの愚図りに三度目の煩い…申し訳なくてあおちゃんを抱っこしてストールを巻き、寒空の下に出た。
ここでの私服は着物
大判ストールを頭から被って、泣いてる赤ちゃんを外であやす。
俺の姿はどう見ても田舎から出てきた貧しい奉公人。病の白髪と青い瞳を隠す様に指を添えながら凍る息を弾ませる。俺には帰る所が無い。この先どうすればいいのか途方に暮れながら暗い空を見上げると塀に続く木製のドアが開いて、アルサハに招かれた。
店の裏に位置する篠峯宅は泪町の町内会長こと六喩会の雷・アルサハ二世の邸宅で見た目こそ古民家だが整えられた庭から見える大きな窓の中は暖色の明るい空間で、あおちゃんは裸足で駆け出す。
「あーしゅ?これぇ…なぁに…?」
「チキンだよ。今夜はクリスマスだからね」
「ちきんたべる!!」
確かにクリスマスっぽいけど宗教上、食事の制限があり毎日カレーばかり食べてる元祖インド人のアルサハは手掴みでチキンに噛みつく悪食キッズにも寛容な太陽神。
山羊の乳をガンガン飲み干す、あおちゃんは食欲が満たされると着物を脱いで木綿の肌着一枚で走り回り、ご近所さんから苦情が来るんじゃないかと思うほど大声ではしゃぐ。
「めりぃーくりしゅまぁーしゅ!」
手足を広げて二階から飛び降りるとアルサハは指を鳴らして風脈を操り、空中で回転しながら床の上に着地。マンションの最上階から落下したあおちゃんはこの手法で助かり、弾ける星のきらめきが宙に溶ける不思議な光景に虹色の瞳を輝かせていた。
おとぎの国にいるようなファンタジーに包まれる俺達は、羽のように温かい純白のベッドで安らぎに満たされ抱き合って眠りにつく。
それは幾千の永縁を繰り返しながら天が遍く遊星のようだと…囁く。
0
お気に入りに追加
117
あなたにおすすめの小説



どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ある少年の体調不良について
雨水林檎
BL
皆に好かれるいつもにこやかな少年新島陽(にいじまはる)と幼馴染で親友の薬師寺優巳(やくしじまさみ)。高校に入学してしばらく陽は風邪をひいたことをきっかけにひどく体調を崩して行く……。
BLもしくはブロマンス小説。
体調不良描写があります。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる