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幽韻之志
13/違順の境に在りし虚仮の一心
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夕食を済ませたら、明るいうちに湯浴みの支度を。
二階の床に新聞紙を敷いて、裸になり、バケツ一杯分の水で体を拭う。
雫が下に向かってまっすぐに流れ落ちない俺の身体はGoogleアースで見る地表の様、サウジアラビアの様に斑模様に黒ずみを浮かべ、潰れた毛穴が点々と続いてる。
一般的な暴行と違い、折檻アドバイザーの青輝丸から受ける拷問は刺激的で苦しいばかり。
裂傷においては熱いと感じた後に脈打って痛みが追いついて来る。内臓が被弾する手法も数多く経験したが、壊れた組織が元に戻る過程が一番痛い。
小康状態で自発的に呼吸ができなくなれば、酸素吸入器のガス圧を上げられ、心拍数とは裏腹に安堵した途端に息を吹き返すよう弄ぶ。青輝丸はご機嫌で…
「ただいま。昌宗…居る?上かな」
劉青の声に回想を解かれ、手ぬぐいを絞る。
「洗いものしてるから、そこで待ってて。終わったら行く」
「実家から着物を持ってきたから、合わせてみてよ」
格子の隙間から俺を見るなり、口元に指を揃えて笑う。
「お背中、流しましょうか」
冗談っぽく言いながら風呂敷の結び目を解いて見せた。
「僕のお下がりだけど袖は通してない物だから安心して、作務衣もあるよ」
「さむえ?あぁ、長物じゃないやつか」
「昌宗が下着を付けないと聞いたので」
「え?着物は下着を履かないんじゃ…」
「もっと身だしなみを気にした方がいいよ。着衣の乱れは性的な主張として捉える人もいるからね。男同士でも、肌は見せない方がいい」
そう言って、肌襦袢を広げて肩に掛ける。
「忠興が驚くわけだ。自分と並んで寝ることに抵抗が無いばかりか、着物の裾から…忠興ああ見えて年寄りだから、あまり刺激しないでね?」
二人しか居ないのに声を聳てる劉青の顔が近い。
いつもは自分から近寄らないのに…まさか俺が裸だから?いよいよ変な気でも起こしたか。息を止めていたが苦しくて顔を背けると、窓を開けてくれた。
夜風が真っ白な俺の髪を撫でる、酸素がうまい。
「ふぅ……いや、下着の替わりにステテコ履くのが野暮ったくてな」
「着流しは長襦袢を、肌着でも構いません」
「Tシャツでもいいの?」
「作務衣の紐はこうして結ぶと解けにくいよ」
紐を指に掛けたら親指を擦り合わせて抜き取り、片紐を引くと結び目が出来る。
あ、これ…青嵐が…言いかけてすぐ、唇を結び誤魔化して見せた。
「どうしたの?」
「着流し、だと…俺…痩せてて、下っ腹で帯を上手く結べないんだ」
「もう少し細い帯がいいのかも」
「それにひとりで着られないんだ。合わせ?女とか死んだ人がどっち前?よくわかんなくて、科戸さんに毎朝着せて貰ってる。晃汰には…」
唇に指を立てると、劉青も同じ仕草をして不意に指を絡めてきた。
肩から腕にかけて痺れるような感覚に力が入らず、劉青の胸に倒れると、懐かしい香りがして胸が高鳴る。
いや、動悸か?これ…いつか劉青が言ってた。
頭がクラクラする、恋してる…みたいに。
「ここでの生活は、寂しくない?」
まるで青嵐に話しかけられている感覚になり、素早く袂を握って顔を突き上げる。
「父さんは君のことを見限ったりはしないよ」
「俺みたいなクズ、要らねぇだろ」
劉青の返事を遮るようにして、言葉を吐き出す。
隷属は皆、綺麗で…生きてる宝石みたいだ。
でも俺は、俺なんか、身体が一枚皮になってる所ひとつない醜悪。
何も出来ないし
恥ずかしくて
死にたいのに、死ねない。どうしたらいいのか?
誰にも聞けない。
「青輝丸に随分と可愛がられたようだね」
「俺が居なければ青嵐を独り占めにできるのに、出来の悪い弟分に取られて悔しかったんだろう。青嵐は依代だ、どうして…」
そんな奴を愛せるのか。
あの瞳に囚われたら降伏どころか殺意に満たされて噛みつきたくなるのに、他を凌ぎ倒してまで青嵐が欲しくなるのか?俺には全く理解が出来ない。
「あんな男のどこがいいのか」
軽蔑するように吐き捨てた言葉に、劉青は微笑みながら俺の白い前髪を指で直す。
「髪が真っ白だね。いつから?」
「さぁ…俺の親父も30代で白髪だったから、遺伝かもな」
「睫毛も白いから老化じゃなさそう。ほら…」
「触んなって!誰かに見られたら誤解されるだろ」
「泣いてた癖に…」
また、笑われるのが恥ずかしくてバケツの水を勢いよくシンクに流す。
背後に立って下半身のぶら付いた所を握る、劉青なのに青嵐みたいに「好き」だと言われたら、拒否するより速く反応する。クソ……やめろ、その触り方は息が……あ、声が出た。
「……若いね」
そのまま押し倒されて、手を付きながら"いわゆる"淫らな行為に耽る暗がりには雄同士の欲情しかなくて、死にたくなかったら逃げないといけないのに、男って本当にダメだな。
風呂敷から伸びる帯を手繰り寄せ、劉青を誘い込むように足の間に挟むと帯を首に掛けて素早く引きながら起き上がり、片足を畳みに滑らせて劉青を背負い投げた。
毒が入ってると解っていても、皿まで舐める。
俺は、バカな犬じゃねぇーんだよ。
床に倒れる劉青と科戸さんの視線がぶつかる。
その後、大目玉を食らったわけだが…
「この節操無し、とめきに愛撫するとは何事ですか!」
「だってしたくなっちゃったン…」
「とめきは大切な授かり者です。万が一、命を落とすようなことがあったらあなた達どう責任を取るつもりですか」
「複数形になってるけど…俺も?」
物凄い剣幕なのに全く通じないバカ息子2匹
晃汰においてはカップ麺にお湯を注いでフタを閉じた後、醤油が食べたかったのにシーフードじゃんこれって呟いてる。劉青は本格焼酎を水みたいに飲んで「記憶にございません」の一点張り。
今回のことは俺が加害者で、劉青に怪我がなくてよかったね!と、肩をすくめて話に割り込み事なきを得たが、湯浴みは危険との判断で晃汰の住んでるマンションで風呂を借りることになった。
「劉青は実家住まいだけど、俺は病院の裏に在るマンションに住んでる」
「そう…なんだ、知らなかった」
「指名手配されてる父親と同居は、無理。それより早く風呂上りに一発…」
「一杯ね!ノンアルだったら付き合うよ」
わざと大声で掻き消して待望の風呂にありつく。
それじゃあ行ってきますと洗面器にタオルと石けん箱を入れて外に出ると、科戸さんが暖簾を潜り天竺にそれと気が付かせる。科戸さんが見ていてくれたら安心だ。
あそこの角まで走り切って、それから…
小さな石けんをカタカタ鳴らして
息を弾ませる俺は、不意の出来事に立ち止まる。
一瞬、車に轢かれたような強い衝撃を受けた。
辺りには、俺一人しか居ない。
下腹部に火が付いたような熱が重く広がり、股間を流れる何か…漏らしたような感覚…すぐに手で押さえたが視線を下げた時、それが血液だと分かった。
痛くはない。何だ、これ…どんどん脚を伝って流れ落ちる。
自分の力では止められなくて、身体が左に寄れて、地面に座り込んだ。
科戸さんが俺の名前を叫びながら飛び込んで来る。
「あ、ああ…」息が声になるだけで返事ができない。
近くに居るのに遠く感じて、話し声がゆっくりと…だけど時間の流れは猛スピードで感じる逆転する視界と、呼吸をするだけで吹き上がる夥しい出血の量に 銃 撃 された?やっと理解が追いつく。
胸が悪くてが痞える苦しさから、自分の力で身体を横に起こすと潰したレバーのような血液が大量に吐き出され、全身から汗が吹き出し、手が震えて思うように動かない。
「とめき、私の声が聞こえますか」
腹部を強く手で押さえられ、込み上げる悪寒と口から真っ赤な泡を吹きこぼす。腕に布を巻かれるまでの数分間で出血性ショックに陥るほど臓器にダメージを受けた俺は科戸さんに抱かれながら、ぶら下げた指から血の気を失う。
死ぬと思うのは何度目か、だけど…
痛みより、止められない喪失感に漂いながら、乾いた鉄の匂いに目を閉じた。
二階の床に新聞紙を敷いて、裸になり、バケツ一杯分の水で体を拭う。
雫が下に向かってまっすぐに流れ落ちない俺の身体はGoogleアースで見る地表の様、サウジアラビアの様に斑模様に黒ずみを浮かべ、潰れた毛穴が点々と続いてる。
一般的な暴行と違い、折檻アドバイザーの青輝丸から受ける拷問は刺激的で苦しいばかり。
裂傷においては熱いと感じた後に脈打って痛みが追いついて来る。内臓が被弾する手法も数多く経験したが、壊れた組織が元に戻る過程が一番痛い。
小康状態で自発的に呼吸ができなくなれば、酸素吸入器のガス圧を上げられ、心拍数とは裏腹に安堵した途端に息を吹き返すよう弄ぶ。青輝丸はご機嫌で…
「ただいま。昌宗…居る?上かな」
劉青の声に回想を解かれ、手ぬぐいを絞る。
「洗いものしてるから、そこで待ってて。終わったら行く」
「実家から着物を持ってきたから、合わせてみてよ」
格子の隙間から俺を見るなり、口元に指を揃えて笑う。
「お背中、流しましょうか」
冗談っぽく言いながら風呂敷の結び目を解いて見せた。
「僕のお下がりだけど袖は通してない物だから安心して、作務衣もあるよ」
「さむえ?あぁ、長物じゃないやつか」
「昌宗が下着を付けないと聞いたので」
「え?着物は下着を履かないんじゃ…」
「もっと身だしなみを気にした方がいいよ。着衣の乱れは性的な主張として捉える人もいるからね。男同士でも、肌は見せない方がいい」
そう言って、肌襦袢を広げて肩に掛ける。
「忠興が驚くわけだ。自分と並んで寝ることに抵抗が無いばかりか、着物の裾から…忠興ああ見えて年寄りだから、あまり刺激しないでね?」
二人しか居ないのに声を聳てる劉青の顔が近い。
いつもは自分から近寄らないのに…まさか俺が裸だから?いよいよ変な気でも起こしたか。息を止めていたが苦しくて顔を背けると、窓を開けてくれた。
夜風が真っ白な俺の髪を撫でる、酸素がうまい。
「ふぅ……いや、下着の替わりにステテコ履くのが野暮ったくてな」
「着流しは長襦袢を、肌着でも構いません」
「Tシャツでもいいの?」
「作務衣の紐はこうして結ぶと解けにくいよ」
紐を指に掛けたら親指を擦り合わせて抜き取り、片紐を引くと結び目が出来る。
あ、これ…青嵐が…言いかけてすぐ、唇を結び誤魔化して見せた。
「どうしたの?」
「着流し、だと…俺…痩せてて、下っ腹で帯を上手く結べないんだ」
「もう少し細い帯がいいのかも」
「それにひとりで着られないんだ。合わせ?女とか死んだ人がどっち前?よくわかんなくて、科戸さんに毎朝着せて貰ってる。晃汰には…」
唇に指を立てると、劉青も同じ仕草をして不意に指を絡めてきた。
肩から腕にかけて痺れるような感覚に力が入らず、劉青の胸に倒れると、懐かしい香りがして胸が高鳴る。
いや、動悸か?これ…いつか劉青が言ってた。
頭がクラクラする、恋してる…みたいに。
「ここでの生活は、寂しくない?」
まるで青嵐に話しかけられている感覚になり、素早く袂を握って顔を突き上げる。
「父さんは君のことを見限ったりはしないよ」
「俺みたいなクズ、要らねぇだろ」
劉青の返事を遮るようにして、言葉を吐き出す。
隷属は皆、綺麗で…生きてる宝石みたいだ。
でも俺は、俺なんか、身体が一枚皮になってる所ひとつない醜悪。
何も出来ないし
恥ずかしくて
死にたいのに、死ねない。どうしたらいいのか?
誰にも聞けない。
「青輝丸に随分と可愛がられたようだね」
「俺が居なければ青嵐を独り占めにできるのに、出来の悪い弟分に取られて悔しかったんだろう。青嵐は依代だ、どうして…」
そんな奴を愛せるのか。
あの瞳に囚われたら降伏どころか殺意に満たされて噛みつきたくなるのに、他を凌ぎ倒してまで青嵐が欲しくなるのか?俺には全く理解が出来ない。
「あんな男のどこがいいのか」
軽蔑するように吐き捨てた言葉に、劉青は微笑みながら俺の白い前髪を指で直す。
「髪が真っ白だね。いつから?」
「さぁ…俺の親父も30代で白髪だったから、遺伝かもな」
「睫毛も白いから老化じゃなさそう。ほら…」
「触んなって!誰かに見られたら誤解されるだろ」
「泣いてた癖に…」
また、笑われるのが恥ずかしくてバケツの水を勢いよくシンクに流す。
背後に立って下半身のぶら付いた所を握る、劉青なのに青嵐みたいに「好き」だと言われたら、拒否するより速く反応する。クソ……やめろ、その触り方は息が……あ、声が出た。
「……若いね」
そのまま押し倒されて、手を付きながら"いわゆる"淫らな行為に耽る暗がりには雄同士の欲情しかなくて、死にたくなかったら逃げないといけないのに、男って本当にダメだな。
風呂敷から伸びる帯を手繰り寄せ、劉青を誘い込むように足の間に挟むと帯を首に掛けて素早く引きながら起き上がり、片足を畳みに滑らせて劉青を背負い投げた。
毒が入ってると解っていても、皿まで舐める。
俺は、バカな犬じゃねぇーんだよ。
床に倒れる劉青と科戸さんの視線がぶつかる。
その後、大目玉を食らったわけだが…
「この節操無し、とめきに愛撫するとは何事ですか!」
「だってしたくなっちゃったン…」
「とめきは大切な授かり者です。万が一、命を落とすようなことがあったらあなた達どう責任を取るつもりですか」
「複数形になってるけど…俺も?」
物凄い剣幕なのに全く通じないバカ息子2匹
晃汰においてはカップ麺にお湯を注いでフタを閉じた後、醤油が食べたかったのにシーフードじゃんこれって呟いてる。劉青は本格焼酎を水みたいに飲んで「記憶にございません」の一点張り。
今回のことは俺が加害者で、劉青に怪我がなくてよかったね!と、肩をすくめて話に割り込み事なきを得たが、湯浴みは危険との判断で晃汰の住んでるマンションで風呂を借りることになった。
「劉青は実家住まいだけど、俺は病院の裏に在るマンションに住んでる」
「そう…なんだ、知らなかった」
「指名手配されてる父親と同居は、無理。それより早く風呂上りに一発…」
「一杯ね!ノンアルだったら付き合うよ」
わざと大声で掻き消して待望の風呂にありつく。
それじゃあ行ってきますと洗面器にタオルと石けん箱を入れて外に出ると、科戸さんが暖簾を潜り天竺にそれと気が付かせる。科戸さんが見ていてくれたら安心だ。
あそこの角まで走り切って、それから…
小さな石けんをカタカタ鳴らして
息を弾ませる俺は、不意の出来事に立ち止まる。
一瞬、車に轢かれたような強い衝撃を受けた。
辺りには、俺一人しか居ない。
下腹部に火が付いたような熱が重く広がり、股間を流れる何か…漏らしたような感覚…すぐに手で押さえたが視線を下げた時、それが血液だと分かった。
痛くはない。何だ、これ…どんどん脚を伝って流れ落ちる。
自分の力では止められなくて、身体が左に寄れて、地面に座り込んだ。
科戸さんが俺の名前を叫びながら飛び込んで来る。
「あ、ああ…」息が声になるだけで返事ができない。
近くに居るのに遠く感じて、話し声がゆっくりと…だけど時間の流れは猛スピードで感じる逆転する視界と、呼吸をするだけで吹き上がる夥しい出血の量に 銃 撃 された?やっと理解が追いつく。
胸が悪くてが痞える苦しさから、自分の力で身体を横に起こすと潰したレバーのような血液が大量に吐き出され、全身から汗が吹き出し、手が震えて思うように動かない。
「とめき、私の声が聞こえますか」
腹部を強く手で押さえられ、込み上げる悪寒と口から真っ赤な泡を吹きこぼす。腕に布を巻かれるまでの数分間で出血性ショックに陥るほど臓器にダメージを受けた俺は科戸さんに抱かれながら、ぶら下げた指から血の気を失う。
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