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調教師

飼い犬のお戯れ

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 物音に目覚める朝
 霞む視界には青嵐の寝顔と、その向こう側から覗き込む青輝丸の姿に声を出して驚いた。慌てる俺に静かにするよう合図を送る、青輝丸は不敵な笑みを浮かべている。
 そんな目で、俺を見るな…
 布団を引っ張り傷のある下腹部を隠した。
 「隠さないの、ほら」
 「おわ!どこ触って…」いきなり握られて背中を丸める俺は布団の中に誘われ、もぞもぞ内乱。熱のこもった布団から頭だけ出して声を張り上げる。

 「何を今更。あんなに愛し合った仲じゃないか」

 イタリア製のバスローブに袖を通して、紅茶をいただく優雅な青嵐モーニング。
 ため息さえも堪える奴隷達は、青嵐の物腰から目を離さない。
 俺?ああ、俺は胡座かいて牛の乳にあやかる。
 男の搾乳なんざ目じゃない乳サイコー!といっても女には全く興味が無くて視界に入れないようにしている自分に気がつく。
 咳払い…さて「初めての感想」を俺から言わせたい様で小突かれたが、期待を裏切るようで大変申し訳ない。


 あの後、やってねぇーから(完全勝利)


 無言のまま一度だけ青嵐を見てから肩を組んで、こそこそと話す。
 「相手は腎張りの青嵐だぞ。
 プラトニックで済むわけないだろ、サイズ感の問題か?」
 「黙秘権を使います」
 「お前等だけの楽しみがあるんだな。余計な詮索はしない」
 「だから…」俺も声を抑えて青輝丸に耳打ちした。

 「キスしかしてないって中学生か!チュー学生」

 咳払いする青嵐がスポーツ新聞(エロい頁)を畳みティーカップを叩き割る勢いで置いた。
 「まだ清い関係だよ。ご心配なく」
 神妙な面持ちとは言い難い憤怒が充分に伺える一言に俺でさえ、ぞっとして青輝丸がフォローに入るのかと思いきや、さっさと逃げやがった。
 鼻で笑う、青嵐の指が離れた先に残されたアンティークのコールポートは美しい金縁の底が割れて、花模様のソーサーに紅茶が溢れていた。まるで俺の末路を物語っているような壊れ具合…だな。
 この事から青嵐様ご立腹が報じられ
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 誰のせい?
 俺のせいですけど、キスの続きはこれからのお楽しみ。
 …とか言いながら逃げ切る。
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 お前がいくら金と美貌を兼ね備えたやり手の玄人でも、全てが自分の思い通りになると思ったら大間違いだ。俺の操が欲しければ跪いて足を舐めろ。大見栄きって腕組み青嵐に向かってどや顔する俺、罰当たり?上等だ。
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