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番外編
クラウスの激重執着愛の日々①(本編「巣」より)※
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エルフィーが俺の服で巣作りをしていたのを知った俺は、溢れる愛情を止められず、エルフィーの身体を求めた。
「んっ……今日はもう、無理だって言ったのに……」
そう言いながらも、エルフィーの可愛らしい性器は熱を持つ芯となり、つるりとした露頭の小さな口からは、朝露を思わせる蜜が生まれている。
この雫さえ愛しい。エルフィーは可愛すぎる。いや、可愛くない要素がひとつもないから当たり前なのだが。
「すまない。可愛い君を見ては我慢できない。十年間、君への思いを募らせた俺に慈悲をくれ」
いつか俺だけを映してほしいと切望したエメラルドの湖を見つめると、そっと瞼を閉じてしまう。
もう少し俺を映していてほしい。が、エルフィーは俺の頬を包み、瞼に口付けを落とした。
ほわりとした暖かさが瞳の奥にまで伝わる。
頭の隅に澱となって残っていた、無理につがいを解かれたときの映像がほろほろと崩れ、塵になって流れていった。
「エルフィー、君はその花びらのような手のひらからだけでなく、唇からも魔法が使えるのか」
「花びら!? へ? ……あっ」
昨日何度も交わったのに、俺という男は性懲りもない。
帰還してから、記憶障害の芝居のためにエルフィーの顔をまともに見ることができなかったから、どうしても自制が効かない。
俺は、肩に乗せていた愛しい彼の足を下ろし、膝頭に手を添えて大きく開かせた。髪色と同じ薄桃色の茂みに、一輪の花のように咲いて身を揺らす可愛らしいエルフィーの分身を、手折らぬように優しく包む。
「ぁあん。クラウス」
きゅ、と少し力を入れて握るだけで、エルフィーは驚いた子ウサギのように身体を跳ねさせた。
俺の手で感じながら、俺の名を呼んでくれている……。
いつもフェリックスの名を呼んでいた甘い声に、欲望を刺激された。やはり俺は、エルフィーに対しては堪え性がない。
「ふぁ……! や、クラウス、そんなところ…!」
「すまない、エルフィー。君の全てを喰らいつくしたい」
エルフィーの花のような熱芯を、根元から先まですべて口の中に迎え入れる。
じゅぼっと音を立て、絞るように吸い上げれば、エルフィーはまた、子ウサギのように身体を跳ねさせた。
「いぁ、あっ。だめ、くらうす、だめぇ」
声が一段と甘い。
俺は昨日、確信したことがひとつある。
「エルフィーの駄目、は感じている証拠だな」
「はっ? なに言っ……あ、あぁあ! だめ、だめ、だめぇ。くらうす、それきもちい、から、だめぇ!」
真珠のようにきらめく頬と首、肩まで真っ赤に染めて、エメラルドの湖面を揺らすエルフィーはこの世の者とは思えない可愛らしさだ。そして淫ら。なんと目に毒か。
「君の感じる様を見ていたくてこうしたのに、目に毒過ぎる」
「な……お前はまたなに言って……ぁ、ああん!」
俺はエルフィーの腰を降ろして、ベッドに敷き詰めた俺の衣類の上に丁寧に置いた。ヒートではないのに、蕾からたくさんの愛液がしたたっている。
どうか俺の服を、君の愛液まみれにしてくれ。
「ひゃ、ああっ、くらうす……! んんんっ」
熱芯をもう一度口の中で包み、甘い飴を転がすように茎を舐る。ちぢれには舌を当てこすり、段差には歯をひっかけて甘噛みした。
喉にエルフィーの蜜が流れてくる。エルフィーのフェロモンと同じ、甘酸っぱいカシスの味と香り。もっと味わいたくて、俺は口を窄めて先まで一気に吸い上げた。
「あぁぁぁぁ!」
エルフィーが大きく弓なりになる。口の端からも蜜を垂らしながら目を見開いて、その直後、もっと甘くて温かいぬめりを俺の口に放った。
エルフィーがびくびくと震えている間にそれを呑み下す。どんな美酒よりも芳醇なそれは、俺の体内に入り心も満たしていく。
「ぅ……、そん、なの……飲んじゃやだ……」
俺の衣類の上で、赤子のように丸まるエルフィー。腰はまだ揺れている。
「エルフィーは俺のすべてだ。エルフィーが俺で感じて出してくれたものは。すべて俺が引きうけよう」
目の端に滲んだ涙を吸いながら背や腰を撫でた。すべらかな肌はまた、彼への思慕を募らせる。
「エルフィー、愛してる」
目尻に置いた唇を頬に、耳朶に、顎に移す。震える肩にも、そして首筋にも。
……つがいの、しるし。俺がエルフィーにつけた、一生涯の愛の誓い。
最初の刻印は消えてしまったが、昨日、番を結び直すとき、一度目よりもさらに深く強く歯を喰いこませた。
わざと首筋にかかるように、服で隠しきれず、誰が見てもエルフィーにはつがいがいるのだとわかるように。
「んっ……今日はもう、無理だって言ったのに……」
そう言いながらも、エルフィーの可愛らしい性器は熱を持つ芯となり、つるりとした露頭の小さな口からは、朝露を思わせる蜜が生まれている。
この雫さえ愛しい。エルフィーは可愛すぎる。いや、可愛くない要素がひとつもないから当たり前なのだが。
「すまない。可愛い君を見ては我慢できない。十年間、君への思いを募らせた俺に慈悲をくれ」
いつか俺だけを映してほしいと切望したエメラルドの湖を見つめると、そっと瞼を閉じてしまう。
もう少し俺を映していてほしい。が、エルフィーは俺の頬を包み、瞼に口付けを落とした。
ほわりとした暖かさが瞳の奥にまで伝わる。
頭の隅に澱となって残っていた、無理につがいを解かれたときの映像がほろほろと崩れ、塵になって流れていった。
「エルフィー、君はその花びらのような手のひらからだけでなく、唇からも魔法が使えるのか」
「花びら!? へ? ……あっ」
昨日何度も交わったのに、俺という男は性懲りもない。
帰還してから、記憶障害の芝居のためにエルフィーの顔をまともに見ることができなかったから、どうしても自制が効かない。
俺は、肩に乗せていた愛しい彼の足を下ろし、膝頭に手を添えて大きく開かせた。髪色と同じ薄桃色の茂みに、一輪の花のように咲いて身を揺らす可愛らしいエルフィーの分身を、手折らぬように優しく包む。
「ぁあん。クラウス」
きゅ、と少し力を入れて握るだけで、エルフィーは驚いた子ウサギのように身体を跳ねさせた。
俺の手で感じながら、俺の名を呼んでくれている……。
いつもフェリックスの名を呼んでいた甘い声に、欲望を刺激された。やはり俺は、エルフィーに対しては堪え性がない。
「ふぁ……! や、クラウス、そんなところ…!」
「すまない、エルフィー。君の全てを喰らいつくしたい」
エルフィーの花のような熱芯を、根元から先まですべて口の中に迎え入れる。
じゅぼっと音を立て、絞るように吸い上げれば、エルフィーはまた、子ウサギのように身体を跳ねさせた。
「いぁ、あっ。だめ、くらうす、だめぇ」
声が一段と甘い。
俺は昨日、確信したことがひとつある。
「エルフィーの駄目、は感じている証拠だな」
「はっ? なに言っ……あ、あぁあ! だめ、だめ、だめぇ。くらうす、それきもちい、から、だめぇ!」
真珠のようにきらめく頬と首、肩まで真っ赤に染めて、エメラルドの湖面を揺らすエルフィーはこの世の者とは思えない可愛らしさだ。そして淫ら。なんと目に毒か。
「君の感じる様を見ていたくてこうしたのに、目に毒過ぎる」
「な……お前はまたなに言って……ぁ、ああん!」
俺はエルフィーの腰を降ろして、ベッドに敷き詰めた俺の衣類の上に丁寧に置いた。ヒートではないのに、蕾からたくさんの愛液がしたたっている。
どうか俺の服を、君の愛液まみれにしてくれ。
「ひゃ、ああっ、くらうす……! んんんっ」
熱芯をもう一度口の中で包み、甘い飴を転がすように茎を舐る。ちぢれには舌を当てこすり、段差には歯をひっかけて甘噛みした。
喉にエルフィーの蜜が流れてくる。エルフィーのフェロモンと同じ、甘酸っぱいカシスの味と香り。もっと味わいたくて、俺は口を窄めて先まで一気に吸い上げた。
「あぁぁぁぁ!」
エルフィーが大きく弓なりになる。口の端からも蜜を垂らしながら目を見開いて、その直後、もっと甘くて温かいぬめりを俺の口に放った。
エルフィーがびくびくと震えている間にそれを呑み下す。どんな美酒よりも芳醇なそれは、俺の体内に入り心も満たしていく。
「ぅ……、そん、なの……飲んじゃやだ……」
俺の衣類の上で、赤子のように丸まるエルフィー。腰はまだ揺れている。
「エルフィーは俺のすべてだ。エルフィーが俺で感じて出してくれたものは。すべて俺が引きうけよう」
目の端に滲んだ涙を吸いながら背や腰を撫でた。すべらかな肌はまた、彼への思慕を募らせる。
「エルフィー、愛してる」
目尻に置いた唇を頬に、耳朶に、顎に移す。震える肩にも、そして首筋にも。
……つがいの、しるし。俺がエルフィーにつけた、一生涯の愛の誓い。
最初の刻印は消えてしまったが、昨日、番を結び直すとき、一度目よりもさらに深く強く歯を喰いこませた。
わざと首筋にかかるように、服で隠しきれず、誰が見てもエルフィーにはつがいがいるのだとわかるように。
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