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お願い、僕をいじめて
⑫* (第二章完結)
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いつしか痛みが甘いしびれに変わる頃、千尋の胎の中は、暖かいもので満ち満ちていた。
千尋を乗せた光也の片ももは、湯をこぼしたようにぐしょぐしょに濡れて、いく筋もの雫が糸のように流れている。
「千尋、頑張ったね……たくさん、フェロモン、ためられたね。今、楽にしてあげる、から……」
後孔から指が抜かれる。と同時に、くちなしの香りが多分にする暖かい液がこぷこぷと溢れる。
ローションだけではなく、どちらかといえば蜜液の方が多そうで、千尋は達成感のようなものを感じてほっと息を吐いた。
「……こっちも外そう、ね……」
荒ぶる息を整えながら、光也がコックリングを外してくれる。
「ぁ、んっ!」
オメガらしく小ぶりでも、千尋にとっては最大限に大きく変化していた熱芯は、いつの間にかリングが食い込んでいたらしく、外してもらうと急激に開放感が訪れた。
ふう、ふうと息を切らしながらも光也の肩から顔をずらし、視線を下に落とす。
すぐに腹の間の互いのものが目に入って、思わず喉が鳴った。
千尋の熱芯も、蜜を垂らして血管を浮き立たせているが、光也のそれは、怒り狂うように赤く腫れて反り返り、凶悪な獣のような姿をしていた。
「みっくん、これ……」
あまりの猛々しさに、思わず手が伸びて握ってしまう。
光也はうぐ、と喉でうなり、千尋を抱えている片手に力を入れた。
あっという間に景色が回転し、ベッドにうつ伏せにされる。強く腰骨を引かれ、前腕と胸だけをベッドに沈めた四つん這いになってしまう。
「あっ……!?」
とろとろに蕩けて柔らかくなった後孔に、熱い切っ先が当たった。中には入ってこないまでも、フェロモンの効果で柔らかくなった入口ははくはくと口を開け、アルファを誘う。
この熱いもので、胎の奥で燻る疼きを解放してほしい。
(入ってきて、奥に……)
千尋の望みに呼応するように、切っ先は淫らな肉輪をこじ開け、ぐぷりと潜り込もうとした。
(ああ……来る!)
期待に力が入り、シーツを握り込む。
ところが。
「……ひろっ、まだ、早ぃ、からっ」
もがくように声を出した光也は、千尋の肩に噛みついた。
「ぁうっ……!」
アルファ特有の鋭い犬歯が喰い込んだ。甘い悦楽が身体じゅうに広がり、頭がくらくらする。まるで、媚薬を塗り込めた針を打ち込まれたかのようだ。
千尋は肘を折り、上体を崩す。その間に熱塊は後孔から離れ、会陰の下に入った。
光也は千尋の太ももを寄せると、堰を切ったように乱暴に腰を打ちつけてくる。尻を叩かれているかのように、バチンバチンと尻たぷの皮膚が鳴った。
「あ、あぁっ……!」
挿入されているわけではないのに、入っているかのような錯覚を起こす。
激しく揺さぶられ、ときに太ももから外れそうなくらいに引かれたあと、ずん、と打ちつけられる。
会陰から亀頭に向かって互いのものがこすれ、えも言われぬ快感が背筋を駆け上がった。
「千尋、千尋……!」
うわ言のように千尋の名をつぶやく唇は、千尋のうなじや背中に赤い痣を残していく。
ぷつりと尖った胸の先をすり潰すようにひねられたときには、肩や首筋を強く噛まれた。
「ぁう、い、た、いたいっ……きもちいっ」
そう漏らせば後ろから頤を掴まれ、身体がつりそうなくらいに身体をひねられて、唇に噛みつかれ、舌を吸われて……。
途中たくさんの白濁を吐き出し、繰り返しシーツを汚したことは覚えている。その間、果てることを知らない光也が唇と歯でのマーキングを続け、腰を打ちつけていたことも。
でも、次第に頭が真っ白になり、気づいたら翌日の朝。
瞼を開いたらまだ光也の腕の中にいて、規則的な呼吸と胸郭の動き、そして、すっかり穏やかになった光也の寝顔に幸せを感じながら、再び千尋はぬくもりの中に意識を落とした。
千尋を乗せた光也の片ももは、湯をこぼしたようにぐしょぐしょに濡れて、いく筋もの雫が糸のように流れている。
「千尋、頑張ったね……たくさん、フェロモン、ためられたね。今、楽にしてあげる、から……」
後孔から指が抜かれる。と同時に、くちなしの香りが多分にする暖かい液がこぷこぷと溢れる。
ローションだけではなく、どちらかといえば蜜液の方が多そうで、千尋は達成感のようなものを感じてほっと息を吐いた。
「……こっちも外そう、ね……」
荒ぶる息を整えながら、光也がコックリングを外してくれる。
「ぁ、んっ!」
オメガらしく小ぶりでも、千尋にとっては最大限に大きく変化していた熱芯は、いつの間にかリングが食い込んでいたらしく、外してもらうと急激に開放感が訪れた。
ふう、ふうと息を切らしながらも光也の肩から顔をずらし、視線を下に落とす。
すぐに腹の間の互いのものが目に入って、思わず喉が鳴った。
千尋の熱芯も、蜜を垂らして血管を浮き立たせているが、光也のそれは、怒り狂うように赤く腫れて反り返り、凶悪な獣のような姿をしていた。
「みっくん、これ……」
あまりの猛々しさに、思わず手が伸びて握ってしまう。
光也はうぐ、と喉でうなり、千尋を抱えている片手に力を入れた。
あっという間に景色が回転し、ベッドにうつ伏せにされる。強く腰骨を引かれ、前腕と胸だけをベッドに沈めた四つん這いになってしまう。
「あっ……!?」
とろとろに蕩けて柔らかくなった後孔に、熱い切っ先が当たった。中には入ってこないまでも、フェロモンの効果で柔らかくなった入口ははくはくと口を開け、アルファを誘う。
この熱いもので、胎の奥で燻る疼きを解放してほしい。
(入ってきて、奥に……)
千尋の望みに呼応するように、切っ先は淫らな肉輪をこじ開け、ぐぷりと潜り込もうとした。
(ああ……来る!)
期待に力が入り、シーツを握り込む。
ところが。
「……ひろっ、まだ、早ぃ、からっ」
もがくように声を出した光也は、千尋の肩に噛みついた。
「ぁうっ……!」
アルファ特有の鋭い犬歯が喰い込んだ。甘い悦楽が身体じゅうに広がり、頭がくらくらする。まるで、媚薬を塗り込めた針を打ち込まれたかのようだ。
千尋は肘を折り、上体を崩す。その間に熱塊は後孔から離れ、会陰の下に入った。
光也は千尋の太ももを寄せると、堰を切ったように乱暴に腰を打ちつけてくる。尻を叩かれているかのように、バチンバチンと尻たぷの皮膚が鳴った。
「あ、あぁっ……!」
挿入されているわけではないのに、入っているかのような錯覚を起こす。
激しく揺さぶられ、ときに太ももから外れそうなくらいに引かれたあと、ずん、と打ちつけられる。
会陰から亀頭に向かって互いのものがこすれ、えも言われぬ快感が背筋を駆け上がった。
「千尋、千尋……!」
うわ言のように千尋の名をつぶやく唇は、千尋のうなじや背中に赤い痣を残していく。
ぷつりと尖った胸の先をすり潰すようにひねられたときには、肩や首筋を強く噛まれた。
「ぁう、い、た、いたいっ……きもちいっ」
そう漏らせば後ろから頤を掴まれ、身体がつりそうなくらいに身体をひねられて、唇に噛みつかれ、舌を吸われて……。
途中たくさんの白濁を吐き出し、繰り返しシーツを汚したことは覚えている。その間、果てることを知らない光也が唇と歯でのマーキングを続け、腰を打ちつけていたことも。
でも、次第に頭が真っ白になり、気づいたら翌日の朝。
瞼を開いたらまだ光也の腕の中にいて、規則的な呼吸と胸郭の動き、そして、すっかり穏やかになった光也の寝顔に幸せを感じながら、再び千尋はぬくもりの中に意識を落とした。
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