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事故つがいの夫が僕を離さない!
軌跡 Side理人③
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前原さんの提案のおかげで、以前よりはずっと生活しやすくなった。
前原さんが彼女ならばと諦めてくれる人が増えたらしい。また、完璧な前原さんを相手に古典的な嫌がらせをする猛者はいないから、余計な心配も不要だ。
俺たちは理想のカップルとして周囲から羨ましがられるほどになっている。
ただ困るのは、偽の恋人になって現在で約一年目の最近、前原さんが俺を本気で好きになった、と言ってくることだ。
「ねぇ、理人。私とのこと、ちゃんと考えて? 高校も同じところに行くし、きっと大学も一緒。私と理人ならずっといいパートナーでいられるわ。パパもママも理人のこと高く買ってるから、結婚だってすぐできるもの」
腕を絡めて言われて、正直俺はそれを振り払いたくなった。
俺たちはまだ中学三年生で十五歳だ。それなのに結婚? そんな先のことで一生のことを、現実的に考えられるはずがないじゃないか。
大勢から絡まれることがなくなったのに、ただひとりが……執着心と征服欲の高いアルファが、俺を雁字搦めにしようとしている。
ただ、彼女とのカムフラージュを解除してしまえば大勢からの煩わしさがまた戻ってくるのだろうか。
それならば前原さんと、高校卒業くらいまではいい関係を築いておいて、そのときに改めて考えればいいのか……。
「ん……考えとく。俺、合唱コンの委員があるからもう行くよ」
「うん! わかった。行ってらっしゃい」
考えておく、と言ったのがイエスと聞こえたのか、前原さんは隙なく整った顔に笑みを浮かべて俺を見送った。
周囲の生徒は前原さんの笑顔に見とれている。俺もそうなれれば即答できるのにと、カモフラージュでも一年付き合った彼女に感謝の感情しか持てないことに、罪悪感を感じた。
「それでは、本日より今年度の合宿コンクール実行委員会活動を開始します。よろしくお願いします。委員長を務めます──」
合唱コンクール委員長を学年主任から指名されていた俺は、同じく指名されていた副委員長と共に挨拶を終えると、各係の役割と選出についての説明を始めた。
各クラス委員の自己紹介は、係がすべて決定してからだ。
説明後、五分ほど希望の役割を考える時間を取っている間に、俺は先んじて配布し、会が始まる前に提出してもらっていた委員全員分のアンケートを確認していた。
アンケートには各クラスで決定した自由曲の曲名と、どのように魅せたいかなどを書いてもらっている。
ダンスを加えたり舞台に上がらずに歌ったりも可能だ。
俺は俺で、舞台上のモニターに映す歌詞映像を手書きでやりたいな、と思っていた。
ただ俺は字に自信がないので、代わりに見栄え良く書いてくれそうな委員はいないだろうかと、その役割をこちらから指名する形でもいいかな、など考えながらアンケート用紙をめくっていく。
そして、ある一枚のアンケート用紙に指と視線が留まった。
──三年四組、宮野天音。
綺麗な字だ。細くて儚げなのに、文字の丁寧なはね方や止め方に、意志の強さも秘められているように感じる。
こんな美しい文字を書くのはどんな女子なんだろう。この子に歌詞映像係をやってもらないだろうか。
「……あ……」
該当の席に座る生徒は、予想とは違って男子だった。
でもオメガなのだろう。色白で線が細くて、まるで野に咲く一輪の花だ。字のイメージとぴったり重なる。
俺は半ば無意識に、教卓のある位置か宮野君の席へと移動した。
「三年四組、宮野、天音君?」
俺が声をかけると、所在なげにうつむいて座っていた宮野君が顔を上げた。
驚いたのか、つぶらな瞳を大きく開いて口をぽかんと開けている。
本当に可憐な子だな、と純粋に思った。
アルファとオメガはクラスも違うし、アルファの能力が高めの俺は、オメガと近くで接しないように気をつけている。
だから告白してくる子以外のオメガの顔をきちんと見たことがなくて、それで宮野君が可愛く見えるのかも、とこのときは思っていた。
でも違った。
委員会には他にもオメガの生徒がいたが、宮野君は他の誰よりも俺の心を惹き付けた。
心配になるほど控えめで、というかいつもおどおどして端の方にいる割に、与えられた仕事だけでなく、できそうなことを自分から見つけて、黙々と作業をするひたむきな子。
他人と話すときは笑顔も言葉もぎこちないのに、お願いした歌詞カードを一枚一枚「できました」と俺に確認を求めに来て、俺が「ありがとう」と伝えると、ホッとしたように口元を綻ばせる真面目な子。
歌詞カードのことで一緒に活動したのはたった五日間だったが、俺はもっと宮野君と話したい、と思うようになった。
ただ宮野君は多分、俺に怯えている。
誰よりも俺が隣にいると居心地が悪そうで、表情が固い。話しかけるたびにいちいちビクッと肩を揺らして、言葉を噛んだりもする。
今までの俺は、必要以上に見つめられるとか話しかけられるばかりで、そんなふうな反応をされたことがなかったから戸惑った。
いや……でも俺はアルファなんだから、オメガの彼に怖いと思われても仕方がない。適度に距離を取ってあげたほうがいいだろう。
そう思ったが、とにかく歌詞カードを作る間だけでも、隣にいさせてほしい。
そんな欲が出た俺は、最後の五日目の今日、宮野君にたくさん話しかけることにした。
「いかにもアルファ」な俺と友達になりたいなんて宮野君は思わないかもしれないが、少しでもこの先の繋がりを持っていたいと思ったのだ。
だが宮野君はやっぱり俺が怖いのか、困ったように目をそらして小さな声で返答するばかりだ。
そうしていると、歌詞カードの作業は終わりに近付いた。
──もうこれで最後の曲か。
「君の隣で、か……。俺、この曲が最近の曲の中で一番好きかな」
俺は何度目かの独り言をつぶやいた。
すると、意外なことに宮野君が反応してくれる。
「……うん。素敵な歌詞だよね。僕も……す、好き。高梨くんとおんなじ、同じで」
ズキュンと来た。なにかが胸に刺さった気がした。なんだろうこれ。
いつもは俺を避けている宮野君が、俺の隣ではにかむように笑ってくれたから?
俺の隣で俺が好きなものに共感してくれたから?
──ねえ、宮野君。この気持ちはなんだろう。俺は、君の隣にまだいたいよ。
「ね、俺、持ってきてるからイヤホンで聴いてみない? 低音のところが特に響くから」
俺は通学鞄から急いで有線イヤホンを取り出した。以前はワイヤレスを持っていたが、どうやら誰かに持って行かれてしまった後から、百円ショップの有線イヤホンを使っていた。
でもそのおかげで、宮野君と隣同士で曲を聞ける。
「はい、つけるね」
「ひゃ」
宮野君の耳にイヤホンを挿入すると、彼はぷるっと細身を震わせた。いつものビクッではなくぷるっとして、高く細い声を出す。
その様子に、どうしたのか背中を羽根のようなもので撫で下ろされたような感覚が走り、下腹が熱くなった。
──なんだ、これ。なんで。
男特有の反応を、さらにその下の部分に感じる。
宮野君がオメガだから? 近くにいすぎてなんらかの影響を受けた?
「急に体に触れてごめんっ」
俺は自分を恥じて、体を引いた。
ふたりの耳からイヤホンが抜ける。
宮野君は少しの間、状況がわからないというようにぽかんとしていたが、机から床に向けてブラブラと垂れたイヤホンを拾うと、か細い声で言った。
「……聴きたい。い、一緒に」
それを聞いた瞬間、俺の全身が歓びに包まれた。反応していたそこの熱は、歓びのおかげか鎮まっていく。
「やった!」
俺は椅子の位置を直し、もう一度宮野君の耳と自分の耳にイヤホンを入れ、隣同士で「君の隣で」を聴いた。
曲が流れている間、やっぱり宮野君は身を小さくしてはいたが、最後まで隣にいてくれて、俺はとてもとても幸せな気持ちで一日を終えたのだった。
前原さんが彼女ならばと諦めてくれる人が増えたらしい。また、完璧な前原さんを相手に古典的な嫌がらせをする猛者はいないから、余計な心配も不要だ。
俺たちは理想のカップルとして周囲から羨ましがられるほどになっている。
ただ困るのは、偽の恋人になって現在で約一年目の最近、前原さんが俺を本気で好きになった、と言ってくることだ。
「ねぇ、理人。私とのこと、ちゃんと考えて? 高校も同じところに行くし、きっと大学も一緒。私と理人ならずっといいパートナーでいられるわ。パパもママも理人のこと高く買ってるから、結婚だってすぐできるもの」
腕を絡めて言われて、正直俺はそれを振り払いたくなった。
俺たちはまだ中学三年生で十五歳だ。それなのに結婚? そんな先のことで一生のことを、現実的に考えられるはずがないじゃないか。
大勢から絡まれることがなくなったのに、ただひとりが……執着心と征服欲の高いアルファが、俺を雁字搦めにしようとしている。
ただ、彼女とのカムフラージュを解除してしまえば大勢からの煩わしさがまた戻ってくるのだろうか。
それならば前原さんと、高校卒業くらいまではいい関係を築いておいて、そのときに改めて考えればいいのか……。
「ん……考えとく。俺、合唱コンの委員があるからもう行くよ」
「うん! わかった。行ってらっしゃい」
考えておく、と言ったのがイエスと聞こえたのか、前原さんは隙なく整った顔に笑みを浮かべて俺を見送った。
周囲の生徒は前原さんの笑顔に見とれている。俺もそうなれれば即答できるのにと、カモフラージュでも一年付き合った彼女に感謝の感情しか持てないことに、罪悪感を感じた。
「それでは、本日より今年度の合宿コンクール実行委員会活動を開始します。よろしくお願いします。委員長を務めます──」
合唱コンクール委員長を学年主任から指名されていた俺は、同じく指名されていた副委員長と共に挨拶を終えると、各係の役割と選出についての説明を始めた。
各クラス委員の自己紹介は、係がすべて決定してからだ。
説明後、五分ほど希望の役割を考える時間を取っている間に、俺は先んじて配布し、会が始まる前に提出してもらっていた委員全員分のアンケートを確認していた。
アンケートには各クラスで決定した自由曲の曲名と、どのように魅せたいかなどを書いてもらっている。
ダンスを加えたり舞台に上がらずに歌ったりも可能だ。
俺は俺で、舞台上のモニターに映す歌詞映像を手書きでやりたいな、と思っていた。
ただ俺は字に自信がないので、代わりに見栄え良く書いてくれそうな委員はいないだろうかと、その役割をこちらから指名する形でもいいかな、など考えながらアンケート用紙をめくっていく。
そして、ある一枚のアンケート用紙に指と視線が留まった。
──三年四組、宮野天音。
綺麗な字だ。細くて儚げなのに、文字の丁寧なはね方や止め方に、意志の強さも秘められているように感じる。
こんな美しい文字を書くのはどんな女子なんだろう。この子に歌詞映像係をやってもらないだろうか。
「……あ……」
該当の席に座る生徒は、予想とは違って男子だった。
でもオメガなのだろう。色白で線が細くて、まるで野に咲く一輪の花だ。字のイメージとぴったり重なる。
俺は半ば無意識に、教卓のある位置か宮野君の席へと移動した。
「三年四組、宮野、天音君?」
俺が声をかけると、所在なげにうつむいて座っていた宮野君が顔を上げた。
驚いたのか、つぶらな瞳を大きく開いて口をぽかんと開けている。
本当に可憐な子だな、と純粋に思った。
アルファとオメガはクラスも違うし、アルファの能力が高めの俺は、オメガと近くで接しないように気をつけている。
だから告白してくる子以外のオメガの顔をきちんと見たことがなくて、それで宮野君が可愛く見えるのかも、とこのときは思っていた。
でも違った。
委員会には他にもオメガの生徒がいたが、宮野君は他の誰よりも俺の心を惹き付けた。
心配になるほど控えめで、というかいつもおどおどして端の方にいる割に、与えられた仕事だけでなく、できそうなことを自分から見つけて、黙々と作業をするひたむきな子。
他人と話すときは笑顔も言葉もぎこちないのに、お願いした歌詞カードを一枚一枚「できました」と俺に確認を求めに来て、俺が「ありがとう」と伝えると、ホッとしたように口元を綻ばせる真面目な子。
歌詞カードのことで一緒に活動したのはたった五日間だったが、俺はもっと宮野君と話したい、と思うようになった。
ただ宮野君は多分、俺に怯えている。
誰よりも俺が隣にいると居心地が悪そうで、表情が固い。話しかけるたびにいちいちビクッと肩を揺らして、言葉を噛んだりもする。
今までの俺は、必要以上に見つめられるとか話しかけられるばかりで、そんなふうな反応をされたことがなかったから戸惑った。
いや……でも俺はアルファなんだから、オメガの彼に怖いと思われても仕方がない。適度に距離を取ってあげたほうがいいだろう。
そう思ったが、とにかく歌詞カードを作る間だけでも、隣にいさせてほしい。
そんな欲が出た俺は、最後の五日目の今日、宮野君にたくさん話しかけることにした。
「いかにもアルファ」な俺と友達になりたいなんて宮野君は思わないかもしれないが、少しでもこの先の繋がりを持っていたいと思ったのだ。
だが宮野君はやっぱり俺が怖いのか、困ったように目をそらして小さな声で返答するばかりだ。
そうしていると、歌詞カードの作業は終わりに近付いた。
──もうこれで最後の曲か。
「君の隣で、か……。俺、この曲が最近の曲の中で一番好きかな」
俺は何度目かの独り言をつぶやいた。
すると、意外なことに宮野君が反応してくれる。
「……うん。素敵な歌詞だよね。僕も……す、好き。高梨くんとおんなじ、同じで」
ズキュンと来た。なにかが胸に刺さった気がした。なんだろうこれ。
いつもは俺を避けている宮野君が、俺の隣ではにかむように笑ってくれたから?
俺の隣で俺が好きなものに共感してくれたから?
──ねえ、宮野君。この気持ちはなんだろう。俺は、君の隣にまだいたいよ。
「ね、俺、持ってきてるからイヤホンで聴いてみない? 低音のところが特に響くから」
俺は通学鞄から急いで有線イヤホンを取り出した。以前はワイヤレスを持っていたが、どうやら誰かに持って行かれてしまった後から、百円ショップの有線イヤホンを使っていた。
でもそのおかげで、宮野君と隣同士で曲を聞ける。
「はい、つけるね」
「ひゃ」
宮野君の耳にイヤホンを挿入すると、彼はぷるっと細身を震わせた。いつものビクッではなくぷるっとして、高く細い声を出す。
その様子に、どうしたのか背中を羽根のようなもので撫で下ろされたような感覚が走り、下腹が熱くなった。
──なんだ、これ。なんで。
男特有の反応を、さらにその下の部分に感じる。
宮野君がオメガだから? 近くにいすぎてなんらかの影響を受けた?
「急に体に触れてごめんっ」
俺は自分を恥じて、体を引いた。
ふたりの耳からイヤホンが抜ける。
宮野君は少しの間、状況がわからないというようにぽかんとしていたが、机から床に向けてブラブラと垂れたイヤホンを拾うと、か細い声で言った。
「……聴きたい。い、一緒に」
それを聞いた瞬間、俺の全身が歓びに包まれた。反応していたそこの熱は、歓びのおかげか鎮まっていく。
「やった!」
俺は椅子の位置を直し、もう一度宮野君の耳と自分の耳にイヤホンを入れ、隣同士で「君の隣で」を聴いた。
曲が流れている間、やっぱり宮野君は身を小さくしてはいたが、最後まで隣にいてくれて、俺はとてもとても幸せな気持ちで一日を終えたのだった。
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