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事故つがいの夫は僕を愛さない
夫の告白 ①
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***
「彼とは三日前に出会ったんだ」
左腕の手当てが終わった後、理人は話を始めた。
真鍋さんは外に出ていようかと言ったけれど、理人が一緒に聞いていてくれと言い、理人はソファで、僕と真鍋さんはその対面の丸椅子に並んで座っている。
「まさか運命のつがいに会うなんて思っていなかったから、これはできればある程度の形になってから伝えようと思っていたんだけど……俺、ニか月ほど前から夜間の予備試験スクールに通っていてね」
「よび、しけん、スクール?」
僕が首をかしげると、真鍋さんが教えてくれた。
「弁護士の試験対策の学校だ」
「弁護士の? 理人、また弁護士を目指していたの?」
「ああ。一度は諦めたけど、その……天音、俺が弁護士を諦めたこと、自分が悪いみたいに思ってただろう? それを払拭したかったんだ。もちろんまだこの年だから、やれることはやろう、って思ってたのは前提にあるけど」
それでここ最近帰りが遅くなっていたこと、人付き合いが増えたのも、スクールの知り合いと情報交換をするようになっていたからなんだと話す。
「ただ、やっぱり費用が高くてね。父さんに相談して援助してもらっているんだ。……不甲斐ないだろ? 天音に言えば今より仕事を増やして協力するとか言い出しそうで、でもそれだけは絶対に嫌で。それもあってタイミングを見計らっていたんだ」
きまり悪そうに目を伏せ、理人は続ける。
やっぱり僕なんかの助けは必要ないってことなんだね……僕も目線を床に向けた。
「それで……彼は三日前に新しい事務員として、スクールに現れたんだ。一目見て、運命のつがいだってわかった」
話の核心に胸がどきんと跳ねる。ここから先を聞くのは怖かった。
「彼も同じで、吸い寄せられるように俺の元に来て、フェロモンを匂い立たせた。運命のつがいは特別だという意味を、身をもって知ったよ。他になにも目に入らず、考えられず、意思に関係なく、全身が相手を求めてやまない強い衝動があった」
――ああ、やっぱり理人と彼とは「運命のつがい」なんだ。
わかっていたことでも、理人の口から突きつけられると胸が押し潰されそうになる。息を吸うのもやっとだ。
でも、逃げては駄目だ。泣いては駄目だ。ちゃんと、受け入れなくちゃ。
「うん……。僕、おとついの夜、理人が帰って来なかった日、外で抱き合う二人を見たんだ。だから本能で求め合うっていうのかな、それを目の当たりにしたから、よくわかるよ」
なんとか顔を上げて言うと、理人はハッとした様子で目を見開いた。
目が合ってしまい、涙がこらえ切れなくなる。それでも目を指でこすって涙を止めると、真鍋さんが励ますように肩に手を置いてくれた。
「家に送った日、高梨君はそのことで体調を悪くしたから送ったんだよ」
「……そう、だったのか……ごめん、天音、俺……!」
理人の顔が青ざめて、歪んでいく。
「謝らないで。理人は今までずっと僕に謝ってきた。事故つがいになった日から五年間、いつも罪悪感を持って僕に優しくしてくれたじゃないか。だから、もういいんだ。僕が彼と今日話をしたのも、聞いたんでしょう?」
「……彼と、天音が話を?」
理人は知らされていなかったようで、小さく首を振る。
あんなに高揚して「話をする」と言っていた彼なのに、どうしたんだろう。いや……ふたりが顔を合わせれば、そんなことよりもお互いを求める気持ちでいっぱいになるのかもしれない。
それが、運命のつがいなんだろうから。
僕は自分に「落ち着いて」と言い聞かせてから、カラカラの口を開いた。
「うん……今日ね、僕、保健所に行ったんだ。つがい解消薬の給付のことを聞きに」
「……つがい、解消……?」
理人は僕が自ら行動するとは思っていなかったのだろう。驚くよりも茫然と声をこぼすと、そこから先の言葉は出ないようだった。
「それで、保健所へ行った帰りに彼に出会った。彼も理人と……」
言葉に詰まる。
泣くな。ちゃんと話を続けるんだ。
「理人と、一緒になりたいからって、薬について調べに来たんだって。それで、あの、つがい解消の薬を買うお金を出してもいいって、そこまで言ってくれてたよ。甘えるわけにはいかないけど、彼が理人と早くつがいたいのがよくわかった。理人も同じだよね。だから、だから僕……」
言葉を途切れさせないよう一生懸命に話してみるけれど、「理人と別れるよ」だけがどうしても言えない。息が上がって、せっかく止めた涙が溢れ出てくる。
苦しかった。胸も喉にも、重い石を詰め込まれているみたいだった。
「……っごめん。理人から、言って。終わりの言葉は、理人から……」
「待って天音、違うんだ、そうじゃない」
理人の声が僕の声にかぶってくる。
けれど僕の耳は自分の心臓の音がうるさく響いて、理人の言葉がちゃんと聞こえない。
僕は言いかけた言葉を続ける。
「理人から、終わりにして」
「高梨君、待て。旦那の話を最後まで聞いてやれ。多分、ていうか……君らは圧倒的に会話が足りてないと思う!」
今度は真鍋さんが声をかぶせて、背を撫でてくれる。
その手の温かさに、ふと冷静になれた。
僕たちには会話が足りない……それは間違いなかった。理人は僕と必要以上の話をしないから。
けれど最後までって、これ以上なにを聞けと言うの? 理人は彼を特別だと、求めてやまないとはっきりと言ったのに。
言い当てられてもどうにもできない僕は一瞬身を縮めるけれど、理人はまた話し始めた。
「……今日は彼と話してないから、二人が会ったことは知らなかった。スクールが始まる直前に入って、終わったらすぐに出たんだ。近くにいると意思を奪われてしまうから……彼のことは、俺は今でも動揺していて、どう天音に伝えていいかわからなかった。自分が一番混乱してるのに、天音にどう言えばいいんだって。決して隠そうと思ってたわけじゃないんだ」
理人が懸命に訴えているのが伝わる。
そして、混乱する気持ちもわかる。僕が反対の立場ならもっと混乱していたはずだ。
けれどだからといって苦しくて悲しい感情を昇華できるはずもなく、それでも結局は彼と生きていこうとしているんでしょう? と思う自分がいて、なにも言葉を返せない。
すると、真鍋さんが代弁するように言ってくれた。
「……まぁ、そうだよな。まだ会って三日? 動揺する気持ちは理解できる。ただな、ふたりが抱き合う場面を見てしまった高梨君の気持ちも、理解できるよな?」
「ごめんっ……」
まるで地の底で呻くかのように、理人はくぐもった声を出す。
それから、うつむいて額を手で覆い、逡巡するようにしばらく黙った。
「……まだ言葉がまとまらないけど、知っているのならありのまま話す。……俺は確かにあの夜、運命に抗えずに彼と抱き合い、キスをして、そのまま彼と歩き出した。どこに向かっていたのか自分でもわからない。ラット状態だったんだ。彼のこと以外考えられなかった。多分、二人きりになれる場所を無意識に探していたんだと思う」
「嫌……嫌だ。その先は聞きたくない。やめて!」
二人きりになれる場所、彼のフェロモンをたくさん纏って帰ってきたあの夜の理人。
それって、二人は身体で愛を交わし合ったと言っているんでしょう?
僕はうつむいて首を振り、耳を塞いだ。
真鍋さんが「高梨くん」と小さく言って僕の肩に手を置く。そのとき同時に、理人がソファから立ち上がった。
「やめない。聞いて。彼と俺は、その先はなにもない!」
僕の前まで足を進めた理人は、耳を塞ぐ僕の両手を持つと、耳から離させてそう言った。
「……え……?」
「彼とは三日前に出会ったんだ」
左腕の手当てが終わった後、理人は話を始めた。
真鍋さんは外に出ていようかと言ったけれど、理人が一緒に聞いていてくれと言い、理人はソファで、僕と真鍋さんはその対面の丸椅子に並んで座っている。
「まさか運命のつがいに会うなんて思っていなかったから、これはできればある程度の形になってから伝えようと思っていたんだけど……俺、ニか月ほど前から夜間の予備試験スクールに通っていてね」
「よび、しけん、スクール?」
僕が首をかしげると、真鍋さんが教えてくれた。
「弁護士の試験対策の学校だ」
「弁護士の? 理人、また弁護士を目指していたの?」
「ああ。一度は諦めたけど、その……天音、俺が弁護士を諦めたこと、自分が悪いみたいに思ってただろう? それを払拭したかったんだ。もちろんまだこの年だから、やれることはやろう、って思ってたのは前提にあるけど」
それでここ最近帰りが遅くなっていたこと、人付き合いが増えたのも、スクールの知り合いと情報交換をするようになっていたからなんだと話す。
「ただ、やっぱり費用が高くてね。父さんに相談して援助してもらっているんだ。……不甲斐ないだろ? 天音に言えば今より仕事を増やして協力するとか言い出しそうで、でもそれだけは絶対に嫌で。それもあってタイミングを見計らっていたんだ」
きまり悪そうに目を伏せ、理人は続ける。
やっぱり僕なんかの助けは必要ないってことなんだね……僕も目線を床に向けた。
「それで……彼は三日前に新しい事務員として、スクールに現れたんだ。一目見て、運命のつがいだってわかった」
話の核心に胸がどきんと跳ねる。ここから先を聞くのは怖かった。
「彼も同じで、吸い寄せられるように俺の元に来て、フェロモンを匂い立たせた。運命のつがいは特別だという意味を、身をもって知ったよ。他になにも目に入らず、考えられず、意思に関係なく、全身が相手を求めてやまない強い衝動があった」
――ああ、やっぱり理人と彼とは「運命のつがい」なんだ。
わかっていたことでも、理人の口から突きつけられると胸が押し潰されそうになる。息を吸うのもやっとだ。
でも、逃げては駄目だ。泣いては駄目だ。ちゃんと、受け入れなくちゃ。
「うん……。僕、おとついの夜、理人が帰って来なかった日、外で抱き合う二人を見たんだ。だから本能で求め合うっていうのかな、それを目の当たりにしたから、よくわかるよ」
なんとか顔を上げて言うと、理人はハッとした様子で目を見開いた。
目が合ってしまい、涙がこらえ切れなくなる。それでも目を指でこすって涙を止めると、真鍋さんが励ますように肩に手を置いてくれた。
「家に送った日、高梨君はそのことで体調を悪くしたから送ったんだよ」
「……そう、だったのか……ごめん、天音、俺……!」
理人の顔が青ざめて、歪んでいく。
「謝らないで。理人は今までずっと僕に謝ってきた。事故つがいになった日から五年間、いつも罪悪感を持って僕に優しくしてくれたじゃないか。だから、もういいんだ。僕が彼と今日話をしたのも、聞いたんでしょう?」
「……彼と、天音が話を?」
理人は知らされていなかったようで、小さく首を振る。
あんなに高揚して「話をする」と言っていた彼なのに、どうしたんだろう。いや……ふたりが顔を合わせれば、そんなことよりもお互いを求める気持ちでいっぱいになるのかもしれない。
それが、運命のつがいなんだろうから。
僕は自分に「落ち着いて」と言い聞かせてから、カラカラの口を開いた。
「うん……今日ね、僕、保健所に行ったんだ。つがい解消薬の給付のことを聞きに」
「……つがい、解消……?」
理人は僕が自ら行動するとは思っていなかったのだろう。驚くよりも茫然と声をこぼすと、そこから先の言葉は出ないようだった。
「それで、保健所へ行った帰りに彼に出会った。彼も理人と……」
言葉に詰まる。
泣くな。ちゃんと話を続けるんだ。
「理人と、一緒になりたいからって、薬について調べに来たんだって。それで、あの、つがい解消の薬を買うお金を出してもいいって、そこまで言ってくれてたよ。甘えるわけにはいかないけど、彼が理人と早くつがいたいのがよくわかった。理人も同じだよね。だから、だから僕……」
言葉を途切れさせないよう一生懸命に話してみるけれど、「理人と別れるよ」だけがどうしても言えない。息が上がって、せっかく止めた涙が溢れ出てくる。
苦しかった。胸も喉にも、重い石を詰め込まれているみたいだった。
「……っごめん。理人から、言って。終わりの言葉は、理人から……」
「待って天音、違うんだ、そうじゃない」
理人の声が僕の声にかぶってくる。
けれど僕の耳は自分の心臓の音がうるさく響いて、理人の言葉がちゃんと聞こえない。
僕は言いかけた言葉を続ける。
「理人から、終わりにして」
「高梨君、待て。旦那の話を最後まで聞いてやれ。多分、ていうか……君らは圧倒的に会話が足りてないと思う!」
今度は真鍋さんが声をかぶせて、背を撫でてくれる。
その手の温かさに、ふと冷静になれた。
僕たちには会話が足りない……それは間違いなかった。理人は僕と必要以上の話をしないから。
けれど最後までって、これ以上なにを聞けと言うの? 理人は彼を特別だと、求めてやまないとはっきりと言ったのに。
言い当てられてもどうにもできない僕は一瞬身を縮めるけれど、理人はまた話し始めた。
「……今日は彼と話してないから、二人が会ったことは知らなかった。スクールが始まる直前に入って、終わったらすぐに出たんだ。近くにいると意思を奪われてしまうから……彼のことは、俺は今でも動揺していて、どう天音に伝えていいかわからなかった。自分が一番混乱してるのに、天音にどう言えばいいんだって。決して隠そうと思ってたわけじゃないんだ」
理人が懸命に訴えているのが伝わる。
そして、混乱する気持ちもわかる。僕が反対の立場ならもっと混乱していたはずだ。
けれどだからといって苦しくて悲しい感情を昇華できるはずもなく、それでも結局は彼と生きていこうとしているんでしょう? と思う自分がいて、なにも言葉を返せない。
すると、真鍋さんが代弁するように言ってくれた。
「……まぁ、そうだよな。まだ会って三日? 動揺する気持ちは理解できる。ただな、ふたりが抱き合う場面を見てしまった高梨君の気持ちも、理解できるよな?」
「ごめんっ……」
まるで地の底で呻くかのように、理人はくぐもった声を出す。
それから、うつむいて額を手で覆い、逡巡するようにしばらく黙った。
「……まだ言葉がまとまらないけど、知っているのならありのまま話す。……俺は確かにあの夜、運命に抗えずに彼と抱き合い、キスをして、そのまま彼と歩き出した。どこに向かっていたのか自分でもわからない。ラット状態だったんだ。彼のこと以外考えられなかった。多分、二人きりになれる場所を無意識に探していたんだと思う」
「嫌……嫌だ。その先は聞きたくない。やめて!」
二人きりになれる場所、彼のフェロモンをたくさん纏って帰ってきたあの夜の理人。
それって、二人は身体で愛を交わし合ったと言っているんでしょう?
僕はうつむいて首を振り、耳を塞いだ。
真鍋さんが「高梨くん」と小さく言って僕の肩に手を置く。そのとき同時に、理人がソファから立ち上がった。
「やめない。聞いて。彼と俺は、その先はなにもない!」
僕の前まで足を進めた理人は、耳を塞ぐ僕の両手を持つと、耳から離させてそう言った。
「……え……?」
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