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第2章
きっと隠しキャラだ
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襲われた次の日。
私は、もう一度ラスターナ城に戻ることを決意した。
一人も捕まえなかった、なんてことはありえない。
だから、私は戻って私を殺そうとした人にいろいろと聞こうと思ったのだ。
誰に指示されたのか、が一番気になるところだが・・・他にも聞きたいことは山ほどある。
「ね、姉様?まだ、怒ってる・・・?」
エルミナが朝食の時間に恐る恐る聞いてくる。
昨日、帰ったすぐ後にこっぴどく叱ってやった。
そしたら、エルミナは涙目になって謝ってきた。
はは、必死だったね。
まぁ、何をしても妹ってもんは可愛いものだね。
ほら、ルーザは既に私の身長を越えまして、更に最近はすぐに生意気なこと言うもので。
立派な魔王への道のりが遠ざかっていくような近づいてるような・・・?
なんだか良くわからない。
「もう怒ってないわよ。でも、次は無いからね?」
私はニコッと笑って答える。
そうすると、エルミナは一瞬ビクッとした。
けれど、私が怒っていないことを実感するとエルミナの顔が笑顔に変わった。
「エルミナ姉さんも、あんなことしなきゃ良かったのにね。僕はちゃんと止めたよ?」
私は、隣の席に座っている守りに入ったルーザのほっぺを片手でガッと掴む。
その時、丁度口に食べ物を入れていて少量ゴフッと吐き出した。
それが私の手にかかるが、汚いとは思わない。
どれだけ小さい頃から面倒を見ていると思っているんだい?
「守りに入るな。止めたその後は知らん振りしてたんだろうが。」
私がギロッとにらむと、ルーザは罰の悪そうな顔をした。
「ちゃんと止めなかったあんたも同罪。
今回は見逃す。分かった?」
そういうと、凄い勢いでコクコクとうなずくので、掴んでいた手が必然的に離れた。
驚異的な顔振りだな。
私は、ハンカチで自分の手をぬぐう。
流石にそのままにはしませんよ?
「そうだ、姉様!!!今日、ラスターナ城に行くんですよね!?」
「連れてかない。」
「!?」
心底驚いた、という表情をする。
どうして私が了承すると思ったのだろうか。
「なんでですか!なんでですかぁ・・・。」
「そんなに会いたい人がいるの?」
「いや、それは・・・。」
わかりやすすぎる、というね。
そうか、大変だな。
だったら、なおさら連れて行くわけにはいかん!
そいつの顔が見てみたい!
見てやる、絶対見てやる。探してやる。
「アルフ姉さん、ナイス判断!」
ルーザがぐっと親指を立てた。
もしかして・・・そんなに最低なやつなのか!?
基本どうでもいい精神のルーザが批判するほどなのか!?
それは、大変だな。
即刻どうにかしなければ!
その前に・・・私を殺そうとした暗殺者に会わなくっちゃ、ね?
「じゃ、行ってきます」
しっかりとご飯を食べ終えてから転移魔法を使う。
そうすると、城のちょうど中庭に出た。
さて、どこで尋問してるのかなー?
そう思ってフラフラと城の中を探る。
出会った人に、どこで尋問してますか?なんて聞いたりしてみる。
いや、凄い顔されましたけども。
しかし、ちゃんと知ってる人もいまして。
ホントになんだよこいつって目で見られましたけども。
「開けた瞬間に殺されかけたらどうしよう。」
ひぃ、怖い。
こんなとこで死にたくないっ!!!
が、ここで開けないとしょうがない、しょうがないっ!!
バンッと扉を開ける。
「た、たのもぉおおおおおお・・・お?」
血が流れている。
どういうことだろう?
リュリエスとディズがいる。
その奥だ。
目を凝らして覗き込む。
そこには、顔にぐるぐると黒い包帯を巻いた銀髪の男が、腹から血を流していた。
私はバッと近づいていく。
「ア、アル!?」
「アルフさんっ!?」
ディズとリュリエスが驚きの声をあげる。
この人が死んだら何も得られんっ!
こんなとこで、殺させてたまるかっ!
「リュリエス!この人のこと治せる!?」
「で、でも・・・」
「良いから治す!それでも天才魔導士かっ!!!」
私が、そう怒鳴るとリュリエスは「はい・・・」と小さく返事をし治療をはじめた。
「アルッ!なんでそいつのこと助けるの!?っていうか、何でここにいるの!?」
「この人が死んだら大事なことが聞けなくなるし、聞きたいことがあったから来たの。それだけだよ。」
ディズが顔をむっとさせる。
「でも、アルのこと殺そうとしたんだよ?」
「知ってる。」
「じゃあ、そんなやつ死んだって・・・」
私は、ディズの頬をぐにっとつねる。
「い、いひゃいよ。」
「あんたに、人の死を決める権利など無い。」
私が手を放すと、ディズは痛そうに顔を歪めて頬をさする。
なんと珍しい光景だろう。
そして、私がこの暗殺者に殺される権利だって無いわ!!!
ちくしょう、絶対に指示したやつ許さないからな。
今は、私利私欲で動いてますけど何か!?
いっつも人の為になんて動けないわ!
ってか、本気で殺されそうになったのに許せるわけがない。
はは、無理無理無理!!!
むしろ、その逆だよね?一生許すか!!!
「アル・・・でも・・・アルがまた傷ついたらどうしようって・・・。
僕、あの時わかってたのに、アルがいるってわかってたのに、きっと危ないめに会うって予測してたのに、助けられなかったんだ。」
わかってたのか、ソレはいかんと思う。
ソレはちゃんと助けるべきだと、私は思う。
ディズがきゅっと私のことを抱きしめる。
「ごめん、ごめん。これからは、僕がちゃんと守るから!」
「うん、ありがと。」
「だから、だから・・・。」
ディズが私から離れてジッとこっちを見てくる。
「あいつのことは諦めてくれない?」
「それとこれとは、話が別です。」
「ええ!?」
何で私が了承すると思ったんだ。
ディズはとてもしょんぼりとした顔になる。
やばい、犬耳としっぽが見え・・・いや幻覚か!?
私もまさか、遂に狂ってしまったのか?
私は、つい手をディズの頭へ伸ばしてしまう。
そして、よしよしと頭をなでる。
ディズが不思議そうな顔をして私を見る。私は、それに対してニッコリと笑いかけた。
そしたら、ディズが、ディズが・・・
笑った。
いや、違うんだ。いつもみたいな笑みじゃなくて。
心の底から、笑った。
その顔は今までの笑顔で一番綺麗で、かっこよくて、つい胸がキュンとなって・・・ってまてまて!!!
これは、違う、違うんだ!!!
これは、つり橋効果だ!!!
しかし、初めて見るその笑顔に酷く安心感を得られた。
「えっと、いい雰囲気なところで悪いんだけど・・・一応処置は終わったよ。」
リュリエスが申し訳なさそうにこっちを見て言った。
いや、良いんだ。むしろグッジョブだ。
「空いた部屋を一つ貸してくれるとありがたいんだけど・・・。」
-------------------------------
リュリエスは魔導所に報告へ行き、ディズはやらなくてはならない仕事が出来たそうで、そちらへ行った。
だから、現在この部屋には私と銀髪暗殺者の二人。
正直に言おう。
今、すっごくすっごく殴りたい!!!
だって、憎き人が目の前にいるのよ?
・・・まぁ、別に殴らないけれど。
「ってか、この包帯邪魔じゃない?」
寝てるときまで包帯ぐるぐるって。
私は、そう思って顔の包帯をとった。
そして気づく、美形だと。
銀色の髪に合うほどの白い肌。
まつげはとても長く、鼻もスラッとしてる。
唇も薄すぎず厚すぎなくて丁度いい。
外国の方だ。
北の国とか、そこらへんだと思う。
まて、ここまでの美形はまさか・・・
隠しキャラか!?
いやいやいや、考えすぎか?
「う、うぅ・・・。」
暗殺者は少し唸りながら目を覚ます。
「あ、目が覚めた?」
私がそう答えると、暗殺者と目があう。
暗殺者はギッと私をにらんだ。
「お前、なぜここにいる!!!
俺は死んだはずじゃ・・・。」
「一命は取り留めさせていただきました。」
「な!?何を余計なことしてくれてんだ!最強の俺様が死に切れねぇなんて、かっこ悪いだろうが!」
俺様か、俺様かぁ・・・。
王道すぎるわ!!!
なんだ、この隠しキャラ決定感。
やだ、こんなやつが隠しキャラなんて嫌だ!
「って、あれ・・・無い?」
暗殺者は顔をこするように手で触り、何かが無いことに戸惑う。
「包帯、とったのか?」
「だって邪魔でしょ?」
暗殺者は、うわぁあああああと叫んでベットの中に潜りこみ顔をうずめる。
私は「何だ?」と思い、布団の中をのぞこうとする。
「こ、こっち見んな!」
暗殺者は顔を真っ赤にしている。
なんだそれ、顔見られるのやだってなんだそれ。
なぜ、お前は隠しキャラになったんだい?メインキャラになってたらディズと張るくらいの人気を誇れそうだぞ?
「ホントなんなんだ。
えっと、あー・・・名前は?」
名前を呼ぼうとして名を知らないことに気づいた。
「ロ、ロジェ・グレイネス。」
「グレイネスさん・・・ね。」
グレイネスさんは顔の上半分、つまり目までを出して私を見る。
「その呼び方は嫌いだ。」
「え?」
「嫌いだと言ったんだ。だから、ロジェでいい。」
なんだ、この命令口調は。
顔を見せたくないと言って照れておいて(本当に照れているのかは定かではない)命令するだなんて。
お前のキャラはなんだ!
ツンデレとは、また違うジャンルじゃないか!?
「俺様が許可してるんだぞ。」
「私のこと殺そうとしていて何様だ、この野郎!」
ついイラッとして病人を殴ってしまった。
いや、これは仕方のないことだと思う。
しかし、やっぱり確信した。
こいつ、隠しキャラだッ!!!
私は、もう一度ラスターナ城に戻ることを決意した。
一人も捕まえなかった、なんてことはありえない。
だから、私は戻って私を殺そうとした人にいろいろと聞こうと思ったのだ。
誰に指示されたのか、が一番気になるところだが・・・他にも聞きたいことは山ほどある。
「ね、姉様?まだ、怒ってる・・・?」
エルミナが朝食の時間に恐る恐る聞いてくる。
昨日、帰ったすぐ後にこっぴどく叱ってやった。
そしたら、エルミナは涙目になって謝ってきた。
はは、必死だったね。
まぁ、何をしても妹ってもんは可愛いものだね。
ほら、ルーザは既に私の身長を越えまして、更に最近はすぐに生意気なこと言うもので。
立派な魔王への道のりが遠ざかっていくような近づいてるような・・・?
なんだか良くわからない。
「もう怒ってないわよ。でも、次は無いからね?」
私はニコッと笑って答える。
そうすると、エルミナは一瞬ビクッとした。
けれど、私が怒っていないことを実感するとエルミナの顔が笑顔に変わった。
「エルミナ姉さんも、あんなことしなきゃ良かったのにね。僕はちゃんと止めたよ?」
私は、隣の席に座っている守りに入ったルーザのほっぺを片手でガッと掴む。
その時、丁度口に食べ物を入れていて少量ゴフッと吐き出した。
それが私の手にかかるが、汚いとは思わない。
どれだけ小さい頃から面倒を見ていると思っているんだい?
「守りに入るな。止めたその後は知らん振りしてたんだろうが。」
私がギロッとにらむと、ルーザは罰の悪そうな顔をした。
「ちゃんと止めなかったあんたも同罪。
今回は見逃す。分かった?」
そういうと、凄い勢いでコクコクとうなずくので、掴んでいた手が必然的に離れた。
驚異的な顔振りだな。
私は、ハンカチで自分の手をぬぐう。
流石にそのままにはしませんよ?
「そうだ、姉様!!!今日、ラスターナ城に行くんですよね!?」
「連れてかない。」
「!?」
心底驚いた、という表情をする。
どうして私が了承すると思ったのだろうか。
「なんでですか!なんでですかぁ・・・。」
「そんなに会いたい人がいるの?」
「いや、それは・・・。」
わかりやすすぎる、というね。
そうか、大変だな。
だったら、なおさら連れて行くわけにはいかん!
そいつの顔が見てみたい!
見てやる、絶対見てやる。探してやる。
「アルフ姉さん、ナイス判断!」
ルーザがぐっと親指を立てた。
もしかして・・・そんなに最低なやつなのか!?
基本どうでもいい精神のルーザが批判するほどなのか!?
それは、大変だな。
即刻どうにかしなければ!
その前に・・・私を殺そうとした暗殺者に会わなくっちゃ、ね?
「じゃ、行ってきます」
しっかりとご飯を食べ終えてから転移魔法を使う。
そうすると、城のちょうど中庭に出た。
さて、どこで尋問してるのかなー?
そう思ってフラフラと城の中を探る。
出会った人に、どこで尋問してますか?なんて聞いたりしてみる。
いや、凄い顔されましたけども。
しかし、ちゃんと知ってる人もいまして。
ホントになんだよこいつって目で見られましたけども。
「開けた瞬間に殺されかけたらどうしよう。」
ひぃ、怖い。
こんなとこで死にたくないっ!!!
が、ここで開けないとしょうがない、しょうがないっ!!
バンッと扉を開ける。
「た、たのもぉおおおおおお・・・お?」
血が流れている。
どういうことだろう?
リュリエスとディズがいる。
その奥だ。
目を凝らして覗き込む。
そこには、顔にぐるぐると黒い包帯を巻いた銀髪の男が、腹から血を流していた。
私はバッと近づいていく。
「ア、アル!?」
「アルフさんっ!?」
ディズとリュリエスが驚きの声をあげる。
この人が死んだら何も得られんっ!
こんなとこで、殺させてたまるかっ!
「リュリエス!この人のこと治せる!?」
「で、でも・・・」
「良いから治す!それでも天才魔導士かっ!!!」
私が、そう怒鳴るとリュリエスは「はい・・・」と小さく返事をし治療をはじめた。
「アルッ!なんでそいつのこと助けるの!?っていうか、何でここにいるの!?」
「この人が死んだら大事なことが聞けなくなるし、聞きたいことがあったから来たの。それだけだよ。」
ディズが顔をむっとさせる。
「でも、アルのこと殺そうとしたんだよ?」
「知ってる。」
「じゃあ、そんなやつ死んだって・・・」
私は、ディズの頬をぐにっとつねる。
「い、いひゃいよ。」
「あんたに、人の死を決める権利など無い。」
私が手を放すと、ディズは痛そうに顔を歪めて頬をさする。
なんと珍しい光景だろう。
そして、私がこの暗殺者に殺される権利だって無いわ!!!
ちくしょう、絶対に指示したやつ許さないからな。
今は、私利私欲で動いてますけど何か!?
いっつも人の為になんて動けないわ!
ってか、本気で殺されそうになったのに許せるわけがない。
はは、無理無理無理!!!
むしろ、その逆だよね?一生許すか!!!
「アル・・・でも・・・アルがまた傷ついたらどうしようって・・・。
僕、あの時わかってたのに、アルがいるってわかってたのに、きっと危ないめに会うって予測してたのに、助けられなかったんだ。」
わかってたのか、ソレはいかんと思う。
ソレはちゃんと助けるべきだと、私は思う。
ディズがきゅっと私のことを抱きしめる。
「ごめん、ごめん。これからは、僕がちゃんと守るから!」
「うん、ありがと。」
「だから、だから・・・。」
ディズが私から離れてジッとこっちを見てくる。
「あいつのことは諦めてくれない?」
「それとこれとは、話が別です。」
「ええ!?」
何で私が了承すると思ったんだ。
ディズはとてもしょんぼりとした顔になる。
やばい、犬耳としっぽが見え・・・いや幻覚か!?
私もまさか、遂に狂ってしまったのか?
私は、つい手をディズの頭へ伸ばしてしまう。
そして、よしよしと頭をなでる。
ディズが不思議そうな顔をして私を見る。私は、それに対してニッコリと笑いかけた。
そしたら、ディズが、ディズが・・・
笑った。
いや、違うんだ。いつもみたいな笑みじゃなくて。
心の底から、笑った。
その顔は今までの笑顔で一番綺麗で、かっこよくて、つい胸がキュンとなって・・・ってまてまて!!!
これは、違う、違うんだ!!!
これは、つり橋効果だ!!!
しかし、初めて見るその笑顔に酷く安心感を得られた。
「えっと、いい雰囲気なところで悪いんだけど・・・一応処置は終わったよ。」
リュリエスが申し訳なさそうにこっちを見て言った。
いや、良いんだ。むしろグッジョブだ。
「空いた部屋を一つ貸してくれるとありがたいんだけど・・・。」
-------------------------------
リュリエスは魔導所に報告へ行き、ディズはやらなくてはならない仕事が出来たそうで、そちらへ行った。
だから、現在この部屋には私と銀髪暗殺者の二人。
正直に言おう。
今、すっごくすっごく殴りたい!!!
だって、憎き人が目の前にいるのよ?
・・・まぁ、別に殴らないけれど。
「ってか、この包帯邪魔じゃない?」
寝てるときまで包帯ぐるぐるって。
私は、そう思って顔の包帯をとった。
そして気づく、美形だと。
銀色の髪に合うほどの白い肌。
まつげはとても長く、鼻もスラッとしてる。
唇も薄すぎず厚すぎなくて丁度いい。
外国の方だ。
北の国とか、そこらへんだと思う。
まて、ここまでの美形はまさか・・・
隠しキャラか!?
いやいやいや、考えすぎか?
「う、うぅ・・・。」
暗殺者は少し唸りながら目を覚ます。
「あ、目が覚めた?」
私がそう答えると、暗殺者と目があう。
暗殺者はギッと私をにらんだ。
「お前、なぜここにいる!!!
俺は死んだはずじゃ・・・。」
「一命は取り留めさせていただきました。」
「な!?何を余計なことしてくれてんだ!最強の俺様が死に切れねぇなんて、かっこ悪いだろうが!」
俺様か、俺様かぁ・・・。
王道すぎるわ!!!
なんだ、この隠しキャラ決定感。
やだ、こんなやつが隠しキャラなんて嫌だ!
「って、あれ・・・無い?」
暗殺者は顔をこするように手で触り、何かが無いことに戸惑う。
「包帯、とったのか?」
「だって邪魔でしょ?」
暗殺者は、うわぁあああああと叫んでベットの中に潜りこみ顔をうずめる。
私は「何だ?」と思い、布団の中をのぞこうとする。
「こ、こっち見んな!」
暗殺者は顔を真っ赤にしている。
なんだそれ、顔見られるのやだってなんだそれ。
なぜ、お前は隠しキャラになったんだい?メインキャラになってたらディズと張るくらいの人気を誇れそうだぞ?
「ホントなんなんだ。
えっと、あー・・・名前は?」
名前を呼ぼうとして名を知らないことに気づいた。
「ロ、ロジェ・グレイネス。」
「グレイネスさん・・・ね。」
グレイネスさんは顔の上半分、つまり目までを出して私を見る。
「その呼び方は嫌いだ。」
「え?」
「嫌いだと言ったんだ。だから、ロジェでいい。」
なんだ、この命令口調は。
顔を見せたくないと言って照れておいて(本当に照れているのかは定かではない)命令するだなんて。
お前のキャラはなんだ!
ツンデレとは、また違うジャンルじゃないか!?
「俺様が許可してるんだぞ。」
「私のこと殺そうとしていて何様だ、この野郎!」
ついイラッとして病人を殴ってしまった。
いや、これは仕方のないことだと思う。
しかし、やっぱり確信した。
こいつ、隠しキャラだッ!!!
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