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侯爵令嬢、ヒロインと話す
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夜会から数日経ち、私とエリーはログレス様からの召集で王城に訪れていた。
「急に呼び出したりして、一体何でしょうか。」
エリーがログレス様と対峙した瞬間に疑問を投げかける。
こんな急な呼び出し、何かあったのかと思わざるを得ない。もしかして、こんな早くに修羅場が訪れるの!?
ヒロインに一目惚れをして劇的な恋に落ちたんだ、みたいな感じ!?
ダメよ! そんなの私が許さない!!
物語同様、小さい頃からエリーはログレス様を慕っている。だから、私がジゼル様の恋を成就させることと並行して、エリーの恋も応援するのだ!!
だから、こんなにすぐログレス様がヒロインとの恋を宣言するなんて、そんなのジゼル様もエリーも幸せになれないんだ!
ふんすっと私は意気込む。
(この時、レアは急に顔つきを変えたので、エライザとログレスは何を急にとおかしな顔で彼女を見ていた)
「実はロアネ・エイミッシュ嬢の件なのだが。」
そら来た! と私は多少絶望を含んだ顔をしてしまう。
「夜会でログレス様がぶつかってしまったご令嬢ですね。」
「あぁ、詫びのドレスを送ろうと思い今日呼んだのだが、なにぶん若い女性に流行りのドレスなど俺にはわからん。だから2人に選んで貰おうと思ってな。」
エライザは、そんなの若い侍従に選ばせればいいだろ! と内心毒づいた。
そんなエライザの心内など他所に、私は良かった~! と嬉しさが溢れた顔をして、ホッとしていた。
「隣の部屋にエイミッシュ嬢を待たせている、頼んでも良いか?」
「ええ、勿論。」
エリーがニコリと笑うが、私には苛立ちを含んだ笑みにしか見えなかった。
「では、頼む。」
ログレス様は、その笑みに少しも気づかずにいつも通り淡々と要件のみ伝えて部屋を出て行った。
ログレス様はいつもそうで、何か要件があって会う際は余談など少しもせずに要件のみ伝えて去っていく。
その淡々とした様子に、世の女性はとてもクールだと感じ慕う者が多い。
そして、恋愛により王妃になる機会があるため、そうした誰もが彼の懐に入る隙を狙っているのだ。
「とんだ面倒ごとを押し付けられたわ。」
エリーはそう呟いて腕を組む。
彼女は公爵家の娘であり、王族指定のログレス様の婚約者である。暇な訳がない。
そして何より……これ、私は必要だったのだろうか?
実は私も暇ではない。
侯爵家の末の娘なので、時間に余裕がありそうに思われるが、実は日頃仕事をしている。
私はとても珍しい「対話トーク」というスキル持ちで、これは通常言葉の通じない異種族……例えば、魔物や動物たちと対話をすることが出来る。
これにより、協力関係を結ぶことや不用意な争いを避けることが出来るのだ。
そのスキルを使い、私は戦闘能力は無いので基本的には動物との対話をすることが多い。
まぁ、仕事の話もまた後日。
私とエリーは隣の部屋へ移動した。
「あ、あの、本日はわざわざありがとうございます!」
部屋に入った瞬間に、ロアネ嬢は頭を下げて挨拶をした。間近で見ると、可愛さがより鮮明にわかる。
「気にしないで頂戴。先日もお会いしましたけれど、私はエライザ・ノグワールと申します。」
エリーが丁寧にロアネ嬢に挨拶をした。
「初めまして、私はレアルチア・オールクラウドと申します。ログレス様やエライザとは友人なの、よろしくお願いしますね。」
私がニコリと笑いかけると、ロアネ嬢はドギマギとしながらもニコリと笑いかけてくれた。
可愛い。
「改めまして、私はロアネ・エイミッシュと申します。」
「学校では一度もお見かけしませんでしたけれど、どこのクラスにいらっしゃったの?」
エリーがロアネ嬢に質問をする。
確かに、9年間という長い学校生活で学年が違うとはいえ一度も見たことがないなんて珍しいにも程がある。
「隣国の学校のが近くそちらに通っていましたので、見かけたことがなくて当然です。王都に住んでいるわけではなく、離れたところにある屋敷に住んでいますので。」
「ということは、エイミッシュ家の爵位は辺境伯? 珍しいわね。」
それは見たことがないはずだ。
しかし、夜会デビューは自国で行わなければならないので、こちらに来たのね。
友人が少なく心細かったであろう。
そして、辺境伯は領土が大きく爵位も侯爵に次ぐ。
しかし、大抵田舎領であるため王都では馬鹿にする人もいるだろう、特にプライドの高い貴族たちは。
「さて、ロアネ嬢はどんなドレスがお好みなのかしら?」
エリーが今日の本題に入る。
部屋の中にはズラリとドレスが揃っていた。
さすが王族、規模が違う。
「本当に、お詫びの品なんて要らないんです。そう殿下にも申し上げたのですが受け入れて貰えず……あれは私の不注意なのですから!」
ロアネ嬢はそう強く訴えながらもどんどん小さくなっていく。
きっと、ロアネ嬢にとってはこの王城の一室にいることが萎縮してしまう程の事件なのだろう。
「良いのよ、貰えるものは貰っておけば。」
ロアネ嬢の様子を見ずに早々とドレス選びをしながら、そう吐き捨てるエリー。
たぶん、彼女はどれが似合うかというより一番高い値段のドレスを探している。
そういう女なのだ、彼女は。
そして、この状況で再び私って必要? という気持ちになった。
「あの、でも……。」
「これは、ログレス様の誠意よ。素直に受け取りましょう?」
ね、と私がロアネ嬢に近寄りニコリと笑いかけると、微笑を浮かべながら「はい」と答えた。
「これなんかどうかしら?」
持ってきたドレスを見て私は絶句してしまった。
淡いブルーの色合いは素敵だが、ゴテゴテに着いた宝石が目に痛い。
なるほど、ログレス様はこれを見越したのね。
「待って、エリー。流石にそれはどうかと思うわ。」
「あら、どうして? 着ないのならば売り飛ばせばいいのよ。」
王族に貰ったドレスを売り飛ばせる訳ないだろ!!
エリーはたまに感覚がズレている。
それは、彼女がログレス様と……引いては王族の人々と仲が良いから思いつくことであって。
一般の人たちがそんなことを出来る訳がない。
現に、ロアネ嬢は何も言うことが出来ず、どうしようと目が泳いでいる。
「色合い……色合いは素敵よね! ロアネ嬢!」
私が助け舟を出すように聞くと、ロアネ嬢は勢いよく頷いた。
それを見て、私は瞬時に「これの方が似合うんじゃない!?」と同じ色合いの宝石が一箇所に付いているドレスを選んだ。
そもそも萎縮している彼女が豪華なものを選べるものか、これくらいがきっと気持ち的にも丁度いいだろう。
「はい! それが良いです!」
半ば無理矢理、ロアネ嬢はそう言った。
欲しくないとも言えず、これが良いとも言えず、かと言ってエリーの選んだドレスは流石にデザイン的にも値段的にも厳しい。
となると、私が選んだものがちょうど良かった。
「あらそう、ロアネ嬢がそれで良いならいいと思うわ。」
エリーがドレスを戻して、ロアネ嬢に言った。
本当にひやひやさせる。
「選んで頂き、ありがとうございます。」
ロアネ嬢は感謝を述べ再びお辞儀をする。
ドレスは部屋にいた侍従に渡して、ロアネ嬢の家に届けさせるように伝えた。
「それから、宜しければ私のことはロアネとお呼びください。」
ヒロインを呼び捨て出来るだと!?
その事象に私はとてつもなくテンションが上がった。
「じゃあ、私のことはレアと呼んで下さい!!!」
私が身を乗り出して言うので、ロアネは少し引き気味にコクリと頷いた。
あぁ、いけない。私の悪い癖だわ。
「……エリーと呼んでも良いわよ。」
エリーは少しぶっきらぼうに言う。
私たちの言葉にロアネは今日一番の笑顔を浮かべた。
可愛い。
「王都に知り合いがいなかったのでとても嬉しいです! また夜会でお会いしたら、声をお掛けしてもよろしいでしょうか?」
「ええ、勿論!」
ロアネの言葉に私は直ぐに答える。
隣にいるエリーはなんだか不服そうだった。
あぁ、ヒロインと仲良くなれたなんて、よりジゼル様とヒロインの間柄を親密にさせるキューピッドとなり得る可能性が高まったのね!
その後、ロアネ嬢は屋敷まで遠いため早々に城を出た。
私とエリーが2人になってもエリーは相変わらず不機嫌だった。
「何をそんなに不機嫌になっているの? エリー。もしかして、私がロアネと親しくしてるからヤキモチ妬いちゃったの~?」
私がからかうように冗談を言うと、エリーは顔をカーッと真っ赤にした。
「そうよ! 悪い?」
そう言い放って、ふんっとエリーは顔を背けた。
ええええ! なに!?
めちゃくちゃ可愛いじゃないの!!!
「バカだなぁ、私の親友はエリー1人だよ。」
「……あっそう。」
凄くツンデレなエリーに対して、可愛い親友だなと少しキュンとしたレアなのだった。
「急に呼び出したりして、一体何でしょうか。」
エリーがログレス様と対峙した瞬間に疑問を投げかける。
こんな急な呼び出し、何かあったのかと思わざるを得ない。もしかして、こんな早くに修羅場が訪れるの!?
ヒロインに一目惚れをして劇的な恋に落ちたんだ、みたいな感じ!?
ダメよ! そんなの私が許さない!!
物語同様、小さい頃からエリーはログレス様を慕っている。だから、私がジゼル様の恋を成就させることと並行して、エリーの恋も応援するのだ!!
だから、こんなにすぐログレス様がヒロインとの恋を宣言するなんて、そんなのジゼル様もエリーも幸せになれないんだ!
ふんすっと私は意気込む。
(この時、レアは急に顔つきを変えたので、エライザとログレスは何を急にとおかしな顔で彼女を見ていた)
「実はロアネ・エイミッシュ嬢の件なのだが。」
そら来た! と私は多少絶望を含んだ顔をしてしまう。
「夜会でログレス様がぶつかってしまったご令嬢ですね。」
「あぁ、詫びのドレスを送ろうと思い今日呼んだのだが、なにぶん若い女性に流行りのドレスなど俺にはわからん。だから2人に選んで貰おうと思ってな。」
エライザは、そんなの若い侍従に選ばせればいいだろ! と内心毒づいた。
そんなエライザの心内など他所に、私は良かった~! と嬉しさが溢れた顔をして、ホッとしていた。
「隣の部屋にエイミッシュ嬢を待たせている、頼んでも良いか?」
「ええ、勿論。」
エリーがニコリと笑うが、私には苛立ちを含んだ笑みにしか見えなかった。
「では、頼む。」
ログレス様は、その笑みに少しも気づかずにいつも通り淡々と要件のみ伝えて部屋を出て行った。
ログレス様はいつもそうで、何か要件があって会う際は余談など少しもせずに要件のみ伝えて去っていく。
その淡々とした様子に、世の女性はとてもクールだと感じ慕う者が多い。
そして、恋愛により王妃になる機会があるため、そうした誰もが彼の懐に入る隙を狙っているのだ。
「とんだ面倒ごとを押し付けられたわ。」
エリーはそう呟いて腕を組む。
彼女は公爵家の娘であり、王族指定のログレス様の婚約者である。暇な訳がない。
そして何より……これ、私は必要だったのだろうか?
実は私も暇ではない。
侯爵家の末の娘なので、時間に余裕がありそうに思われるが、実は日頃仕事をしている。
私はとても珍しい「対話トーク」というスキル持ちで、これは通常言葉の通じない異種族……例えば、魔物や動物たちと対話をすることが出来る。
これにより、協力関係を結ぶことや不用意な争いを避けることが出来るのだ。
そのスキルを使い、私は戦闘能力は無いので基本的には動物との対話をすることが多い。
まぁ、仕事の話もまた後日。
私とエリーは隣の部屋へ移動した。
「あ、あの、本日はわざわざありがとうございます!」
部屋に入った瞬間に、ロアネ嬢は頭を下げて挨拶をした。間近で見ると、可愛さがより鮮明にわかる。
「気にしないで頂戴。先日もお会いしましたけれど、私はエライザ・ノグワールと申します。」
エリーが丁寧にロアネ嬢に挨拶をした。
「初めまして、私はレアルチア・オールクラウドと申します。ログレス様やエライザとは友人なの、よろしくお願いしますね。」
私がニコリと笑いかけると、ロアネ嬢はドギマギとしながらもニコリと笑いかけてくれた。
可愛い。
「改めまして、私はロアネ・エイミッシュと申します。」
「学校では一度もお見かけしませんでしたけれど、どこのクラスにいらっしゃったの?」
エリーがロアネ嬢に質問をする。
確かに、9年間という長い学校生活で学年が違うとはいえ一度も見たことがないなんて珍しいにも程がある。
「隣国の学校のが近くそちらに通っていましたので、見かけたことがなくて当然です。王都に住んでいるわけではなく、離れたところにある屋敷に住んでいますので。」
「ということは、エイミッシュ家の爵位は辺境伯? 珍しいわね。」
それは見たことがないはずだ。
しかし、夜会デビューは自国で行わなければならないので、こちらに来たのね。
友人が少なく心細かったであろう。
そして、辺境伯は領土が大きく爵位も侯爵に次ぐ。
しかし、大抵田舎領であるため王都では馬鹿にする人もいるだろう、特にプライドの高い貴族たちは。
「さて、ロアネ嬢はどんなドレスがお好みなのかしら?」
エリーが今日の本題に入る。
部屋の中にはズラリとドレスが揃っていた。
さすが王族、規模が違う。
「本当に、お詫びの品なんて要らないんです。そう殿下にも申し上げたのですが受け入れて貰えず……あれは私の不注意なのですから!」
ロアネ嬢はそう強く訴えながらもどんどん小さくなっていく。
きっと、ロアネ嬢にとってはこの王城の一室にいることが萎縮してしまう程の事件なのだろう。
「良いのよ、貰えるものは貰っておけば。」
ロアネ嬢の様子を見ずに早々とドレス選びをしながら、そう吐き捨てるエリー。
たぶん、彼女はどれが似合うかというより一番高い値段のドレスを探している。
そういう女なのだ、彼女は。
そして、この状況で再び私って必要? という気持ちになった。
「あの、でも……。」
「これは、ログレス様の誠意よ。素直に受け取りましょう?」
ね、と私がロアネ嬢に近寄りニコリと笑いかけると、微笑を浮かべながら「はい」と答えた。
「これなんかどうかしら?」
持ってきたドレスを見て私は絶句してしまった。
淡いブルーの色合いは素敵だが、ゴテゴテに着いた宝石が目に痛い。
なるほど、ログレス様はこれを見越したのね。
「待って、エリー。流石にそれはどうかと思うわ。」
「あら、どうして? 着ないのならば売り飛ばせばいいのよ。」
王族に貰ったドレスを売り飛ばせる訳ないだろ!!
エリーはたまに感覚がズレている。
それは、彼女がログレス様と……引いては王族の人々と仲が良いから思いつくことであって。
一般の人たちがそんなことを出来る訳がない。
現に、ロアネ嬢は何も言うことが出来ず、どうしようと目が泳いでいる。
「色合い……色合いは素敵よね! ロアネ嬢!」
私が助け舟を出すように聞くと、ロアネ嬢は勢いよく頷いた。
それを見て、私は瞬時に「これの方が似合うんじゃない!?」と同じ色合いの宝石が一箇所に付いているドレスを選んだ。
そもそも萎縮している彼女が豪華なものを選べるものか、これくらいがきっと気持ち的にも丁度いいだろう。
「はい! それが良いです!」
半ば無理矢理、ロアネ嬢はそう言った。
欲しくないとも言えず、これが良いとも言えず、かと言ってエリーの選んだドレスは流石にデザイン的にも値段的にも厳しい。
となると、私が選んだものがちょうど良かった。
「あらそう、ロアネ嬢がそれで良いならいいと思うわ。」
エリーがドレスを戻して、ロアネ嬢に言った。
本当にひやひやさせる。
「選んで頂き、ありがとうございます。」
ロアネ嬢は感謝を述べ再びお辞儀をする。
ドレスは部屋にいた侍従に渡して、ロアネ嬢の家に届けさせるように伝えた。
「それから、宜しければ私のことはロアネとお呼びください。」
ヒロインを呼び捨て出来るだと!?
その事象に私はとてつもなくテンションが上がった。
「じゃあ、私のことはレアと呼んで下さい!!!」
私が身を乗り出して言うので、ロアネは少し引き気味にコクリと頷いた。
あぁ、いけない。私の悪い癖だわ。
「……エリーと呼んでも良いわよ。」
エリーは少しぶっきらぼうに言う。
私たちの言葉にロアネは今日一番の笑顔を浮かべた。
可愛い。
「王都に知り合いがいなかったのでとても嬉しいです! また夜会でお会いしたら、声をお掛けしてもよろしいでしょうか?」
「ええ、勿論!」
ロアネの言葉に私は直ぐに答える。
隣にいるエリーはなんだか不服そうだった。
あぁ、ヒロインと仲良くなれたなんて、よりジゼル様とヒロインの間柄を親密にさせるキューピッドとなり得る可能性が高まったのね!
その後、ロアネ嬢は屋敷まで遠いため早々に城を出た。
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「何をそんなに不機嫌になっているの? エリー。もしかして、私がロアネと親しくしてるからヤキモチ妬いちゃったの~?」
私がからかうように冗談を言うと、エリーは顔をカーッと真っ赤にした。
「そうよ! 悪い?」
そう言い放って、ふんっとエリーは顔を背けた。
ええええ! なに!?
めちゃくちゃ可愛いじゃないの!!!
「バカだなぁ、私の親友はエリー1人だよ。」
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