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3章
ヴォルク:呆気ない試合
しおりを挟む「んなわけないだろ。馬鹿いってんじゃあないよ」
「ただ単に、中に入ると面倒なんで主催者が来るのを待ってたんですよ。さっさと始めてください。こちらはあなたと違って暇してるわけではないんですから」
「俺は暇だけどな。特にやることもねえし、お遊び気分だぞ」
そんなことを言ったのが間違いだったんだろうな。特に考えての発言じゃなかったんだが、それがいけなかった。
「お遊びとはまた呑気なことを言っているな。そのようなことを言っている余裕など、今の貴様にあるのかね? んん?」
婆さんと眼鏡の言葉は無視したってのに、なぜか俺の言葉にだけ食ってかかってきやがった。
顔近づけてくんなよ、くせえんだから。
「きめえから近づくなや、クソザコオーク」
「き、っさま。またしても私のことをオークと呼んだなっ!」
「嫌なら痩せろよ。ダイエット方法を教えてやろうか? それとも——ダイエットに付き合ってやろうか?」
「ぬ、ぐぐぐ……」
俺がそう言いながら腰に差していた剣に手を置くと、それ以上は何も言えなくなったのか、オグルは従者——じゃねえな。奴隷の腹を殴ってから乱暴にドアを開けて部屋の中へと入っていった。
「さて、そんじゃあ俺たちも入るとすっか」
オグルの入っていった部屋の中に俺たちも入っていくと、そこには予想通りの人物が予想通りの状態でこっちを見ていた。つまりはアイザックが女侍らせて酒飲んでたわけだ。
「よおよお、黒剣。今日は面白え見せもん期待してんぜえ?」
「ああ、期待してろ。多分お前の予想を裏切った結果になると思うからな」
「……ちっ。たかが『農家』のガキが勝てるわけねえだろうが」
俺が何にも堪えた様子がないのが気に入らないのか、この脳筋は忌々しげにしながら俺のことを睨みつけてきた。
……最近は特にでかい争いがなかったからかも知んねえけど、ちっとばかし調子に乗ってんなこいつ。
「そうやって天職だけで判断するような頭してっからいつまで経っても俺に勝てねえんだよ。『二番手』のアイザック」
「——てめえ、ぶっ殺されてえのか?」
「殺されたくはねえなぁ」
指の骨をボキボキと慣らしているアイザックに対して俺は腰の剣に手を伸ばす。
この場で戦えばちったあ時間かかるかもしんねえが、まず負けることはねえだろ。
「これ、お前ら落ち着かないかい。今日はあんたらの『遊び』の場じゃないんだよ。私たちまで巻き込まないどくれ」
だが、俺たちが戦いを始める前に婆さんが声を割り込ませたことで、俺たちの間にあった空気が霧散した。
「せいぜいてめえのガキがやられるのを楽しませてもらうぜ」
そして脳筋のアイザックは乱暴にさっきまで座っていた椅子に座り直すと、負け惜しみのようにそれだけ言って俺から視線を外した。
「だからあいつは……まあいいや。めんどくせえ」
あいつについてなんか言うのもめんどくせえし、この脳筋と話すのもめんどくせえから特に反論することもなく話をそこで終わらせた。
「で? そろそろ始めませんか? こうして五人全員揃ったわけですし、舞台の上にはすでに二人いるみたいですよ」
「ふんっ。言われるまでもないわ。始めてやるから座っていろ」
眼鏡がオグルに向かって笑みを向けながら話しかけたのだが、返ってきた言葉は明らかにエドワルドのことを見下している傲慢なものだった。
「……黒剣。今すぐアレを殺す気はありませんか?」
「そうすっとその後がめんどくせえから嫌だ。お前らが受け持ってくれるってんなら……」
「あたしゃ嫌だよ」
「……はぁ。仕方ありませんか」
こいつを殺したいのは同感だが、そうすると中央区がなくなって北とつながることになるんだよ。そうなるとぜってえ争いが起こることになる。
誰かが中央もまとめる、もしくは変わる人材を出すことができるならいいが、そんなことをすればそこの脳筋が黙っちゃいない。絶対に中央区を盗りに行くし、他の地区にも攻め込んでくる。
それがわかってるからこそ、誰もこの無能な豚を殺そうとはしない。
「私は中央区の支配をしている王、オグル・ロードだ。今日は我が息子の決闘を行うわけだが、対戦相手は東のボスであるヴォルクの息子だ。彼は『農家』という恵まれない天職であるにも関わらず今回の決闘を受けた勇敢な少年だ。皆、彼がどのようにして足掻くのか楽しんで観るといい」
開始の前置きとしてオグルが何か話し始めたんだが、それを聞いた瞬間に眉を顰めざるを得なかった。
ヴェスナーの天職が『農家』だってのはまだ五帝なんかの一部にしか知られてなかったはずだってのに、こいつはそれをバラしやがった。
天職ってのはバレればそれだけで不利になるもんだ。何をやってくるのかわかるんだから当然だな。
ただ、天職ごとにできることが変わるもんだから、特定の仕事につこうとした際には天職をばらす必要がある。それは仕方のねえことだが、それでも知った相手はそれを無闇に他人にいいふらさないのが礼儀だ。天職を教えるってのは一番わかりやすい信用の証だからな。
だから普通は他人の転職を知ったとしても、必要最低限活用するだけでこんなふうに言いふらすようなことはしない。
他人の天職をばらす行為ってのがどれほど嫌われてるのか、それをこいつは知らないのか? いや、知っているが理解してないんだろうな、馬鹿だし。
会場の様子を確認してみると、〝俺〟の息子が『農家』だってことでもざわついてる感じだが、同時にそれをバラしたオグルにも何事かの言葉を向けているようだ。
ここは犯罪者の街。ルールや法律なんてクソ喰らえって場所だが、それだけにルール以外の信用や信頼ってのが大事になってくるのんだ。そんなところで他人の天職をバラすようなことをしたら、まあそうなるだろうな。
「随分とまあ、みっともない演説だねぇ。たかが知れるってもんだよ」
「この街にもルールはなくてもマナーはあるのですがね」
「まあいいんじゃねえの? こんだけ驕ってんのに負けたら面白えだろうし」
ただ、バレたところで問題ないんだろうな、あいつの場合は。
もちろん襲ってくるやつは増えるだろうし、面倒なことも起こるだろう。
が、ヴェスナーなら襲われたとしてもよっぽど不意をつかれねえ限りは問題ねえってのがわかってるだけに、むしろ『農家』に負けた『槍士』として話が広まった時のことが楽しみになってくる。
「それから、今回の決闘は公平を期すために武器の使用に制限をかける。具体的にはこちらで用意した刃引きした武器を使ってもらう。その中のものであれば好きに使って構わないが、自前の武器の使用は禁止だ。仮にも東のボスの息子なのでな。死んでもらっては敵わんのだよ。だが、それ以外にルールはないのでな。あたりどころが悪ければしんでしまうかもしれないが、その場合は事故として処理させてもらうが、その時は恨むでないぞ?」
「どうぞご自由に。正直なところそいつじゃ勝てねえと思ってっから、まあ殺されないように適当なところで切り上げろよ、って感じなんだわ。そいつを殺したら殺したで、そん時はそん時だ」
「はははっ。流石は『黒剣』ヴォルク。自身の子であっても厳しいものだな。いや、義理の子であったか」
義理の家族だなんてこの街じゃ半分以上がそうだろうに、何言ってんだこいつは。今の発言がどれほど敵を作ったのか理解してんのか?
それにまあ、ヴェスナーが俺の実子じゃなくてよかったとは思ってる。俺に似たら可哀想だしな。
「さて、それではお手並み拝見といこうではないか」
そんなわけで決闘が始まったもんだが、最初に仕掛けたのはちびオークの方だった。だが、ありゃあ仕掛けたってよりは仕掛けさせられたって感じだな。周りの見えてねえ顔してらぁな。
「「「「……」」」」
「ぶふっ! おーおー、綺麗に決まったなぁ。いやあ、ありゃ楽しそうだわ……ククッ」
その結果は突っ込んでいったちびオークが転んでヴェスナーがそこに蹴りを入れたという、なんとも笑える結果になった。
俺以外の四人は目を見開いて舞台を見たり、呆れたように冷めた視線を向けていたりと分かれてるが、総じて今の出来事に驚いてる感じだ。
「随分と、まあ、なんだね」
「あっけないというよりも、話になっていませんね。そもそも同じ舞台に立つだけの格が揃っていない」
婆さんと眼鏡が呆れたような視線で舞台を見たまま興味深そうにつぶやいたんだが、その直後、脳筋のアイザックが酒の瓶を壁に投げつけて立ち上がった。
「チッ! おい、どういうことだよああん? 俺は黒剣の息子の無様な姿を見せるっつーからきてやったんだぞ? てめえ、話がちげえんじゃねえのか、こりゃあよ」
「ま、待て! 今のは、今のは違う!」
予想通りっつか、まあ予想通りなんだが、やっぱあいつは俺にマウントを取るためにここにきたのか。でも、だろうなって感想しかねえな。じゃねえとあいつがこんなところまで出向くなんてこともねえだろうし。
その怒りのままに殴られるとでも思ったんだろう、オグルは必死になって違うと弁明しているが、それで止まるようなやつかね、あいつは。
「き、貴様! 卑怯だぞ!」
と、そこで何を思ったのかオグルは拡声器を起動させて舞台にいるヴェスナーへと叫んだ。
『えー? なんだってー? 卑怯―? 俺のどこが卑怯だっていうんだよー?』
「全てだ! なんだそれは! いくつもの武器を用意し、そのように使うだなどと、卑怯以外になにがある!」
『いやいや、こんなん卑怯でもなんでもないだろ。ルールに則ってるし、相手も認めたことだ。それにやろうと思えばそいつだって俺と同じことができたはずだろ? ——この短剣と違って』
「な、なにを——」
『この短剣、それからこっちの剣もだけど、俺がよく使う武器を調べたんだろうけど、随分と脆く作ってあるよな? 叩いてみると——ほらこの通り』
明らかに馬鹿にした様子で話しているヴェスナーは、地面に落ちていた剣と斧を拾うと斧の刃に剣を叩きつけた。
すると、叩きつけた剣は呆気なく折れ、刃は音を立てて地面に落ちた。
『なあ、普通刃引きしてあるとはいえ鉄製の武器がこんな簡単に砕けるもんか?』
斧と剣が打ち合えば剣が折れんのも道理ではあるが、流石にありゃあおかしいだろ。そもそも刃引きしてるとでは、ガキの力で折れるもんでもねえ。つまりはあの剣には細工が施してあったってことになる。
「細工をした上で負けたってのかい」
「恥の上塗りとはこのことですかね」
その場にいる四人から嘲りの視線を受けてオグルは顔を真っ赤にしているが、細工した言葉事実みてえだから弁明も何もできないでいる。
『そもそも勘違いしてるようだけどさ。これって決闘って言ってるけど、貴族のお行儀のいい勝負じゃないだろ。決闘って言っても場所や立場でルールが変わるように、この街にもそれ専用のルールってもんがある。今回のこの決闘は他人の力を借りずに一対一で戦う。あとは武器の制限だな。だが、それ以外のルールなんてねえんだよ。なんでもあり。まさにこの街を体現したような勝負。それがこの決闘だ。あんた自身そう言ってたじゃないか。多少の卑怯やズルをしたところで、そんなのは見破れなかったやつが悪くて、引っかかったやつが悪い。それだけの話だろ? 弱けりゃ負ける。負けた方が悪い。そんなのは当たり前のことだ。あんた仮にもボス名乗ってんのに、そんなことも理解してなかったのか? おいおいやめてくれよ。そんなんでこの街のボスの一人を名乗るって? お前、この街に住んでる俺たちを馬鹿にしてねえか?』
そうヴェスナーが言うと、それまでは多少なりともあったであろうあいつへの嘲り侮りの声は消え、オグルの批判が叫ばれ始めた。
今のはなかなかうめえな。『この街の住人』と『ヴェスナー』を繋げることで、ヴェスナーはこの街の一員として潜り込むことができた。
この街の奴らは我が強ぇからな。俺らだったらともかく、オグルみてえな小物が相手じゃ反感を買うのも当然の話だ。
共通の敵を作り——この場合は街の住民を馬鹿にしてるとも取れる行動をしたオグルだな。で、そこに火をつけることで注意をそっちに持っていき、自分はその火を囲んでる奴らの中に紛れる、か。教えたことではあるが、こうもうまくやるとは思っちゃいなかったぜ。
「なんともまあ、この街にふさわしい子供だねえ。さすがはあんたの息子ってだけあるね」
「ですが、それだけに惜しいですね。あれが『農家』でさえなければ、もっと平和だったのでしょうし」
「平和なんてなあ、この街と程遠いもんだろうに何言ってんだよ。それに、あいつはあれで良かったんだよ」
だってあいつの『農家』には誰も勝てねえだろうからな。ただの戦闘系の天職じゃそうはならなかっただろうよ。
「っと、どうやら起きるみてえだぞ」
さて、次はどう笑わせてくれるもんかね
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