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五章
アルフレッドとロイド
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「アルフレッドオオオオオ!」
手下がいるはずなのに、なぜかそのもの達に命じることなく開始と同時に襲いかかってきたロイド。以前にもこの男の攻撃は受けたことがあるのだが……
「……これが、新たなお前の魔創具か。確かに以前よりも強化されているな」
やはりと言うべきか。以前受けた時よりも一撃が重くなっていた。これは本人の技量が多少なりとも上がったこともあるだろうが、それ以上に魔創具に込められた術が変わっているからだろう。
「っ! なぜお前がそのことをっ!」
ロイドは俺が魔創具の再生成について知っていることが不思議だったようで、驚きに目を見張り、突き出していたトライデントを引いた。
「こちらも情報源がないわけではないということだ。人と人の繋がりは、立場が変わっても切れることのないものだと覚えておくと良い」
と言っても、その人との繋がりの有り難さはつい最近知ったのだがな。
俺から縁を切ったはずの知り合い達が、立場が変わった今でも以前と変わらずに接してくれている。そのおかげで、俺は魔創具の再生成について知ることができたし、今の活動でも色々と役に立っている。
「調子に乗ってんじゃねえぞ! 俺が! 今度こそ俺が勝つんだ! お前なんかに負けるわけがない!」
そう叫びながらロイドはトライデントを突き、薙ぎ、払いと泊まることなく動かしている。
……ふむ。これはどうやらそれなりに訓練をしたようだな。こいつの振るっている槍は、トライデンの家門で教えられる槍術だ。以前は家門の一員とはいえ、末端もいいところだったからろくに指導など受けられなかっただろうが、次期当主としての立場を得たことで教えてもらうことができたようだ。
いや、当然か。いくらこいつが弱いといえど、家門の技術を途絶えさせるわけにはいかないし、最低限この程度ができなければ当主として表に出すこともできないのだから、あの父が教えないわけがない。
おそらくだが、学園も休ませ、ミリオラ殿下と会うことも控えさせた上で屋敷に閉じ込めて修練させたのではないだろうか?
「才能はあったのだろう。努力もしたのだろう。熱意もあるのだろう。だが、覚悟がない」
家門の当主から全力の支援があり、一年近く使える時間があったとはいえ、ここまで習得することができるのだから、才能がないわけではないのだろう。
だが、それだけだ。
こいつの槍には、無理やり覚えさせられました、ということがありありと分かるほど覚悟が乗っていない。あるのはただ俺に対する敵意だけ。
「大義のためであろうと己の欲を満たすためであろうと、人は自身の願いを叶えた瞬間に歩みを止めることとなる。武人に必要なのは、終わらぬ願いの果てを掴もうと歩みを止めずに足掻き続ける覚悟だ。お前の武からは、その覚悟が感じられない。それほどまでにトライデンの次期当主の座は甘かったか?」
好ましいか否かを論じないのであれば、俺を蹴落としてトライデンの次期当主となるという手は、上手い方法だ。
もちろんまだまだな部分もある。少し調べれば犯罪組織の関与が判明するだろうし、俺に対する恨みや、普段の俺への態度、事故後の俺とこいつの立場など、色々なことを考えればこいつがあの事故を起こすように仕組んだ者だと分かるだろう。
だがそれでも、結果的にはこいつの策はうまくいった。俺は次期当主どころか家門から廃嫡され、こいつは一気に次期当主へと成り上がったのだから。
それを考えると、こいつは貴族としてみれば優秀だと言えるだろう。
だがこいつは、俺を排除してトライデンの当主となることを最終目標としてしまったのだろう。だからそれまでは色々と考え、努力していたというのに、当主の座を手に入れることが確実となった段階で止まってしまった。
剣の腕も策謀も人脈も、全てが大した進歩もないまま半端な状態になっている。
「ふざっ……ふざけるな! 俺は努力し続けてきたんだ! お前とは違う! 俺は、お前を追い出してから今日まで必死になって努力し続けたんだぞ!」
努力したのは本当だろう。でなければ、最低限であり、且つやらされたとはいえ一年でトライデンの技を使えるようになるわけがない。
だが、必死になって努力したわけではないはずだ。
そして、こいつが努力している間に他の者が——俺が努力しなかったわけでもない。
「そうか。だが、それは私も同じことだ。追い出された日からも鍛えることはやめなかった。たとえトライデントを握ることができずとも、惨めに死んでなるものかと鍛えてきた。自分だけが前に進んでいると思うのは傲慢というものだ」
トライデントをなくしてしまった俺は、トライデントがなくとも以前と同じように……それ以上に戦えるように鍛えてきた。決して同じ場所で立ち止まっていたわけではない。
「それに、そもそもの出発点が違う。お前は俺を追い出してから今日まで鍛えたと言ったが、たかが二年にも満たない短い間でしかないだろう? 私は、次期当主となるべく幼少の頃から鍛え続けた。それは自身の願いのためであったのだから努力をしたのだと言いふらすつもりはない。だが、鍛錬の量を比べるのであれば、お前は私の足元にも及ばないことを理解しておけ」
元々の努力も才能も、俺の方が上だったのだ。同時期に努力をし出したとして、多少ロイドの方が大きく成長したとしても、結果を比べれば結局は俺の方が上になるのは当たり前のことだ。こいつはそれを考慮していない。
おそらくは自分は頑張っているのだからすごいんだ、勝てるんだ、と愚かな思い込みでもしていたのだろう。
「ぐあっ!」
カラン、と音を立ててトライデントがロイドの手から離れた。
所詮こんなものだ。魔創具がトライデントかどうかなど関係ない。
「くそっ! まだ負けちゃいねえ! やれ!」
武器を落としても決定打を貰わなければまだ負けじゃない、とでも考えているのか? であればその考え自体は間違いではないが、だからと言って他人に命じて勝負に割り込ませるのはいかがなものかと思うがな。
今までなんの手出しもしてこなかったのですっかり忘れていたが、その言葉で俺たちのことを囲っていた者が一斉に襲いかかってきた。
だが……なんだか人数が少なくなっているか? まあ、どうせ他の参加者から襲われでもしたのだろう。
そんなロイドの手下達は、どこか迷いつつも勢いのままに武器を振るってきた。
ある者は斧を叩きつけるように振り下ろし、別のある者は波打った両刃の剣を横薙ぎに。
何人もの敵が同時に攻撃を仕掛けてくるが、この程度では問題にならない。
振り下ろしてきた斧は少し刃の横を叩けば軌道が逸れ、薙ぎ払われた剣は手元を叩いてやれば取り落とした。短剣を投げてきた者はその短剣を受け止めて投げ返し、槍を突いてきた者はその槍を絡め取ってやった。
そうして武器を奪ったところで一撃を入れて意識を刈り取っていく。しかし……
「死ね! アルフレッド!」
手下達がやられているというのに一向に気にすることなく、ロイドは俺の背後から拾い直したトライデントを突き出してきた。
その一撃は、背後からの奇襲ということもあり、一般人であれば喰らっていただろうし、避けたとしても怪我を負っていたことだろう。
だが、俺は単なる一般人ではなく、武の道を進んだことがある者だ。この程度の攻撃、容易く避けることができる。
そして、それは俺だけではなくこの場にいる他の者達もそうだろう。もし仮にこの攻撃を受けるのが俺ではなく他の誰かだったとしても、この場にいる者達は同じように容易く凌ぐことができるはずだ。
「殺しにかかるつもりで攻撃するのは良いとしよう。だが、本当に殺すつもりであれば、叫ばずに奇襲を仕掛けるべきだ。それから……」
背後から突き出されたトライデントを受け流し、くるりと反転させて持ち直した槍を使い、石突でロイドの鼻頭を突いた。
それによってロイドは動きを止め……
「う……うあああああっ!」
突然叫び出しながら石突とはいえ槍を突きつけられているにも関わらずそのまま前進してきた。
そのあまりにも無謀な行動に一瞬驚きを感じたが、体は反射的に動き、すぐに前進してきたロイドの頭を打ち据えた。
「仮にも武人であるのならば、素直に負けを認めよ。足掻くなとは言わん。だが、見苦しい真似をするな。お前の醜態によってトライデンの名が傷つくことを理解せよ、愚か者」
再びトライデントを手放し、地面に倒れ伏したロイドへと言葉を投げかける。
……正直なところ、ここまでする義理はないのだがな。こんなことをいちいち話さずとも、普通に意識を刈り取ってそれでしまいとすればいい。
それを理解しながらもこうして言葉をかけるのは、こいつがトライデンの次期当主だから。
廃嫡はされても、トライデンという家そのものには愛着がある。それをむざむざと衰退の道を歩ませたくはなかったのだ。
だから、少しでも可能性があるのならと思い、反省を促すべく言葉をかけている。
だが、やはり意味のないことなのだろうな。俺が何を言ったところでこの男には響くことなく、ただ反発心だけが強くなっていく。
それを証明するように、今も地面に倒れながら俺を睨みつけている。
「なんで俺は這いつくばってなくちゃいけない。なんでお前に見下されなくちゃいけない。なんでだ。俺とお前の何が違う! 裏ギルドの奴らを雇ってお前を襲わせたってのに、なんでお前はこんなところにいるんだ! なんでまだ俺のことを見下ろしてるんだよ!」
「言動には気をつけた方が良いと思うぞ。ここでの声は、聞こうと思えば誰でも聞けるのだからな」
「……くそおおおっ!」
そんなロイドの嘆きに頓着することなく他に残っている参加者達と戦っていき……
『これにて予選第5回戦の勝者が決まりました! 本戦進出は、傭兵アルフです! 当初の下馬評を破っての堂々たる勝利。彼の本戦での活躍に期待しましょう!』
俺は予選を勝ち抜くことができた。
手下がいるはずなのに、なぜかそのもの達に命じることなく開始と同時に襲いかかってきたロイド。以前にもこの男の攻撃は受けたことがあるのだが……
「……これが、新たなお前の魔創具か。確かに以前よりも強化されているな」
やはりと言うべきか。以前受けた時よりも一撃が重くなっていた。これは本人の技量が多少なりとも上がったこともあるだろうが、それ以上に魔創具に込められた術が変わっているからだろう。
「っ! なぜお前がそのことをっ!」
ロイドは俺が魔創具の再生成について知っていることが不思議だったようで、驚きに目を見張り、突き出していたトライデントを引いた。
「こちらも情報源がないわけではないということだ。人と人の繋がりは、立場が変わっても切れることのないものだと覚えておくと良い」
と言っても、その人との繋がりの有り難さはつい最近知ったのだがな。
俺から縁を切ったはずの知り合い達が、立場が変わった今でも以前と変わらずに接してくれている。そのおかげで、俺は魔創具の再生成について知ることができたし、今の活動でも色々と役に立っている。
「調子に乗ってんじゃねえぞ! 俺が! 今度こそ俺が勝つんだ! お前なんかに負けるわけがない!」
そう叫びながらロイドはトライデントを突き、薙ぎ、払いと泊まることなく動かしている。
……ふむ。これはどうやらそれなりに訓練をしたようだな。こいつの振るっている槍は、トライデンの家門で教えられる槍術だ。以前は家門の一員とはいえ、末端もいいところだったからろくに指導など受けられなかっただろうが、次期当主としての立場を得たことで教えてもらうことができたようだ。
いや、当然か。いくらこいつが弱いといえど、家門の技術を途絶えさせるわけにはいかないし、最低限この程度ができなければ当主として表に出すこともできないのだから、あの父が教えないわけがない。
おそらくだが、学園も休ませ、ミリオラ殿下と会うことも控えさせた上で屋敷に閉じ込めて修練させたのではないだろうか?
「才能はあったのだろう。努力もしたのだろう。熱意もあるのだろう。だが、覚悟がない」
家門の当主から全力の支援があり、一年近く使える時間があったとはいえ、ここまで習得することができるのだから、才能がないわけではないのだろう。
だが、それだけだ。
こいつの槍には、無理やり覚えさせられました、ということがありありと分かるほど覚悟が乗っていない。あるのはただ俺に対する敵意だけ。
「大義のためであろうと己の欲を満たすためであろうと、人は自身の願いを叶えた瞬間に歩みを止めることとなる。武人に必要なのは、終わらぬ願いの果てを掴もうと歩みを止めずに足掻き続ける覚悟だ。お前の武からは、その覚悟が感じられない。それほどまでにトライデンの次期当主の座は甘かったか?」
好ましいか否かを論じないのであれば、俺を蹴落としてトライデンの次期当主となるという手は、上手い方法だ。
もちろんまだまだな部分もある。少し調べれば犯罪組織の関与が判明するだろうし、俺に対する恨みや、普段の俺への態度、事故後の俺とこいつの立場など、色々なことを考えればこいつがあの事故を起こすように仕組んだ者だと分かるだろう。
だがそれでも、結果的にはこいつの策はうまくいった。俺は次期当主どころか家門から廃嫡され、こいつは一気に次期当主へと成り上がったのだから。
それを考えると、こいつは貴族としてみれば優秀だと言えるだろう。
だがこいつは、俺を排除してトライデンの当主となることを最終目標としてしまったのだろう。だからそれまでは色々と考え、努力していたというのに、当主の座を手に入れることが確実となった段階で止まってしまった。
剣の腕も策謀も人脈も、全てが大した進歩もないまま半端な状態になっている。
「ふざっ……ふざけるな! 俺は努力し続けてきたんだ! お前とは違う! 俺は、お前を追い出してから今日まで必死になって努力し続けたんだぞ!」
努力したのは本当だろう。でなければ、最低限であり、且つやらされたとはいえ一年でトライデンの技を使えるようになるわけがない。
だが、必死になって努力したわけではないはずだ。
そして、こいつが努力している間に他の者が——俺が努力しなかったわけでもない。
「そうか。だが、それは私も同じことだ。追い出された日からも鍛えることはやめなかった。たとえトライデントを握ることができずとも、惨めに死んでなるものかと鍛えてきた。自分だけが前に進んでいると思うのは傲慢というものだ」
トライデントをなくしてしまった俺は、トライデントがなくとも以前と同じように……それ以上に戦えるように鍛えてきた。決して同じ場所で立ち止まっていたわけではない。
「それに、そもそもの出発点が違う。お前は俺を追い出してから今日まで鍛えたと言ったが、たかが二年にも満たない短い間でしかないだろう? 私は、次期当主となるべく幼少の頃から鍛え続けた。それは自身の願いのためであったのだから努力をしたのだと言いふらすつもりはない。だが、鍛錬の量を比べるのであれば、お前は私の足元にも及ばないことを理解しておけ」
元々の努力も才能も、俺の方が上だったのだ。同時期に努力をし出したとして、多少ロイドの方が大きく成長したとしても、結果を比べれば結局は俺の方が上になるのは当たり前のことだ。こいつはそれを考慮していない。
おそらくは自分は頑張っているのだからすごいんだ、勝てるんだ、と愚かな思い込みでもしていたのだろう。
「ぐあっ!」
カラン、と音を立ててトライデントがロイドの手から離れた。
所詮こんなものだ。魔創具がトライデントかどうかなど関係ない。
「くそっ! まだ負けちゃいねえ! やれ!」
武器を落としても決定打を貰わなければまだ負けじゃない、とでも考えているのか? であればその考え自体は間違いではないが、だからと言って他人に命じて勝負に割り込ませるのはいかがなものかと思うがな。
今までなんの手出しもしてこなかったのですっかり忘れていたが、その言葉で俺たちのことを囲っていた者が一斉に襲いかかってきた。
だが……なんだか人数が少なくなっているか? まあ、どうせ他の参加者から襲われでもしたのだろう。
そんなロイドの手下達は、どこか迷いつつも勢いのままに武器を振るってきた。
ある者は斧を叩きつけるように振り下ろし、別のある者は波打った両刃の剣を横薙ぎに。
何人もの敵が同時に攻撃を仕掛けてくるが、この程度では問題にならない。
振り下ろしてきた斧は少し刃の横を叩けば軌道が逸れ、薙ぎ払われた剣は手元を叩いてやれば取り落とした。短剣を投げてきた者はその短剣を受け止めて投げ返し、槍を突いてきた者はその槍を絡め取ってやった。
そうして武器を奪ったところで一撃を入れて意識を刈り取っていく。しかし……
「死ね! アルフレッド!」
手下達がやられているというのに一向に気にすることなく、ロイドは俺の背後から拾い直したトライデントを突き出してきた。
その一撃は、背後からの奇襲ということもあり、一般人であれば喰らっていただろうし、避けたとしても怪我を負っていたことだろう。
だが、俺は単なる一般人ではなく、武の道を進んだことがある者だ。この程度の攻撃、容易く避けることができる。
そして、それは俺だけではなくこの場にいる他の者達もそうだろう。もし仮にこの攻撃を受けるのが俺ではなく他の誰かだったとしても、この場にいる者達は同じように容易く凌ぐことができるはずだ。
「殺しにかかるつもりで攻撃するのは良いとしよう。だが、本当に殺すつもりであれば、叫ばずに奇襲を仕掛けるべきだ。それから……」
背後から突き出されたトライデントを受け流し、くるりと反転させて持ち直した槍を使い、石突でロイドの鼻頭を突いた。
それによってロイドは動きを止め……
「う……うあああああっ!」
突然叫び出しながら石突とはいえ槍を突きつけられているにも関わらずそのまま前進してきた。
そのあまりにも無謀な行動に一瞬驚きを感じたが、体は反射的に動き、すぐに前進してきたロイドの頭を打ち据えた。
「仮にも武人であるのならば、素直に負けを認めよ。足掻くなとは言わん。だが、見苦しい真似をするな。お前の醜態によってトライデンの名が傷つくことを理解せよ、愚か者」
再びトライデントを手放し、地面に倒れ伏したロイドへと言葉を投げかける。
……正直なところ、ここまでする義理はないのだがな。こんなことをいちいち話さずとも、普通に意識を刈り取ってそれでしまいとすればいい。
それを理解しながらもこうして言葉をかけるのは、こいつがトライデンの次期当主だから。
廃嫡はされても、トライデンという家そのものには愛着がある。それをむざむざと衰退の道を歩ませたくはなかったのだ。
だから、少しでも可能性があるのならと思い、反省を促すべく言葉をかけている。
だが、やはり意味のないことなのだろうな。俺が何を言ったところでこの男には響くことなく、ただ反発心だけが強くなっていく。
それを証明するように、今も地面に倒れながら俺を睨みつけている。
「なんで俺は這いつくばってなくちゃいけない。なんでお前に見下されなくちゃいけない。なんでだ。俺とお前の何が違う! 裏ギルドの奴らを雇ってお前を襲わせたってのに、なんでお前はこんなところにいるんだ! なんでまだ俺のことを見下ろしてるんだよ!」
「言動には気をつけた方が良いと思うぞ。ここでの声は、聞こうと思えば誰でも聞けるのだからな」
「……くそおおおっ!」
そんなロイドの嘆きに頓着することなく他に残っている参加者達と戦っていき……
『これにて予選第5回戦の勝者が決まりました! 本戦進出は、傭兵アルフです! 当初の下馬評を破っての堂々たる勝利。彼の本戦での活躍に期待しましょう!』
俺は予選を勝ち抜くことができた。
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