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私の魔王様
ルカ
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「本……ですか?」
怪訝な顔をするルカに、
私は内心慌てて、
でもそれを悟られないようにできるだけ気の抜けた声で答える。
「うん…。なんか…わたし、ヒマなんだよねぇ」
私がそういうと、ルカはにこりと微笑んだ。
「かしこまりました。それでしたら、図書室から何冊か持って参りますね」
「え!図書室があるの!?」
「ええ、ございますよ。どのような本が良いのか……絵が多いものを探してまいりましょうか」
絵本ってことか。
そうじゃなくて、もっと手っ取り早くこの世界について知ることができる本がいい。
「えっと…、できれば、私、自分で選びたいんだけど」
「かしこまりました。今日はお身体のお手入れがございますので、それでは明日、参りましょうか」
「いいの!?私、この部屋の外に出られるの?」
「えっ。もちろん」
ルカは、いまさら何言ってんだコイツ、とポカンとした表情をして、でも、すぐに、「あぁでも」といってクスリと笑う。
「ニンゲン様は、この城にきた時からずーっと魔王様の1番のお気に入りですから、いつも魔王様のお部屋で過ごしていますものね」
1番のお気に入り、ってことは、私以外にもペットはいるってことね。
で、私の呼び名がか「ニンゲン」である以上は、他のペットは人間ではない、ってことか。
「魔王様の部屋とニンゲン様の部屋の外では、私が常にお供することにはなりますが、お部屋の外に出られるのは問題ありません。部屋に閉じこもりっきりは、美容にもよくないですしね。あなた様には、とにかく美しく健康でいてもらわないと」
なんと!
私個人の部屋もあるのか!
知らなかった…。
「魔王様も今は色々と大変そうですから、今夜もしっかり癒して差し上げてください」
色々と大変、とは、どういう意味だろう。
いや、でも焦ってはいけない。
焦らす、少しずつ、情報を聞き出さなくては。
まずは、今夜。
魔王様との夜で、何か見えてくることがあるはず……!
怪訝な顔をするルカに、
私は内心慌てて、
でもそれを悟られないようにできるだけ気の抜けた声で答える。
「うん…。なんか…わたし、ヒマなんだよねぇ」
私がそういうと、ルカはにこりと微笑んだ。
「かしこまりました。それでしたら、図書室から何冊か持って参りますね」
「え!図書室があるの!?」
「ええ、ございますよ。どのような本が良いのか……絵が多いものを探してまいりましょうか」
絵本ってことか。
そうじゃなくて、もっと手っ取り早くこの世界について知ることができる本がいい。
「えっと…、できれば、私、自分で選びたいんだけど」
「かしこまりました。今日はお身体のお手入れがございますので、それでは明日、参りましょうか」
「いいの!?私、この部屋の外に出られるの?」
「えっ。もちろん」
ルカは、いまさら何言ってんだコイツ、とポカンとした表情をして、でも、すぐに、「あぁでも」といってクスリと笑う。
「ニンゲン様は、この城にきた時からずーっと魔王様の1番のお気に入りですから、いつも魔王様のお部屋で過ごしていますものね」
1番のお気に入り、ってことは、私以外にもペットはいるってことね。
で、私の呼び名がか「ニンゲン」である以上は、他のペットは人間ではない、ってことか。
「魔王様の部屋とニンゲン様の部屋の外では、私が常にお供することにはなりますが、お部屋の外に出られるのは問題ありません。部屋に閉じこもりっきりは、美容にもよくないですしね。あなた様には、とにかく美しく健康でいてもらわないと」
なんと!
私個人の部屋もあるのか!
知らなかった…。
「魔王様も今は色々と大変そうですから、今夜もしっかり癒して差し上げてください」
色々と大変、とは、どういう意味だろう。
いや、でも焦ってはいけない。
焦らす、少しずつ、情報を聞き出さなくては。
まずは、今夜。
魔王様との夜で、何か見えてくることがあるはず……!
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