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カズン家の復興
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「その条件、悪くないだろう」
ビキニアーマーを纏うには、貧相だと言い切れる体つきの魔王は、椅子から立ち上がってスープを飲み干した。
それから口を腕で拭って、幼児のようなお腹を摩る。
「元より、我らの目的は城の安全が最優先。安全が約束されるのであれば、その条件、飲んでやってもいい。このカボチャのスープを飲み干すが如く。(ククク、仕えたふりをしながら情報を確保し、いつかお前たちを支配してやる)」
しょうもな。なんか悪だくみしてそうな顔してんなぁ。まぁいいか。
「フェル様! それでは死んでいった仲間に顔向けができません!」
蜘蛛の悪魔が顔についたスープを布で拭って、また余計な事を言う。もっかい「そい!」する必要があるな。
「悪魔は死なん。恐らくだが、ゴズキやメズキ、その他の仲間たちも、こちらの世界の魔界に転生しているはずだ。実力があれば、いずれ物質界に戻ってくるだろう」
そういやフラックが言ってたな。魔界での試合で上位になれば、召喚されやすくなったり、マナの濃い場所に具現化できたりと。そのシステムは異界の悪魔も同じなんだな。
「で、誰と契約をすればいいんだ?」
野良の悪魔は誰とでも契約できる。召喚士のように召喚して契約という面倒臭さがない。
「私が契約しよう!」
入り口の扉のほうから声がする。誰だ? 逆光を背にするシルエットは太っちょだ。
「ほう、来ていたのか。ガノダ」
ステコさんの視線を追って、謎の樹族を見る。あぁ、ムダンさんとこの息子か。三男坊だか四男坊の。なんで、この人が契約を申し出たのだろうか?
「失礼だが、ガノダ様。どうして貴方が悪魔を使役するのだ? ムダン領には武芸に優れた人材が沢山いるだろう? 今更悪魔の力は必要ないはず」
それはずるい。漁夫の利だぞ、とサーカは遠回しに言っているのだ。悪魔の軍勢を手懐ければ、武功も上げやすい。それをかっさらおうとするガノダさんは、確かに厚かましい。
サーカの意図を汲み取ったガノダさんは一瞬驚いて、それでも尚、笑顔で返事をする。
「シニシ母上から聞いてはおらんのか、サーカ。私はカズン家の婿養子としてやって来たのだ。父上の命令でな」
正常な状態ではないサーカの母親から、まともな情報を得られるわけないだろ。婿養子だって?! じゃあ、サーカは・・・。
「それは・・・。実質、ムダン領に吸収されるようなものではないか! なぜそんな大事なことを、ムダン卿は直接教えてくれなかったのだ!」
サーカのいう事は最もだ。それに俺だってサーカを取られたくない。
「そうだそうだ! それに今の領主はサーカだぞ! 結婚をするなら、互いの同意が必要だろ!」
俺の言葉に、ガノダさんは「何言ってんだこいつ」って顔をしているのが腹立つ。更に抗議しようとすると、ステコさんが、それを制した。
「オビオ。貴様はメルヘンの国からでも来たのか? 貴族の結婚に当人同士の意思など関係ない。さらに言えば恋愛感情も必要ない」
愛のない結婚こそ意味がねぇだろ! そんな事、はい、そうですかつって飲み込めるか!
ガノダさんにサーカを取られまいと抗議しようとしたが、魔王フェルが「はぁ」と大きなため息をついて注目を集めた。
「約束しよう。我らはこの城に敵対した軍勢が押し寄せるような害が及ばない限り、貴様らに攻撃を仕掛けたりはしない。契約主が決まったらまた来てくれないか? こちらに関係ないイザコザは他所でやってくれ」
気だるそうにフェルが指を鳴らすと、俺たちはいつの間にか城外に出ていた。
何とも言えない沈黙が暫く続く。
ようやくステコさんが口を開いた。
「いいか、バトルコック団のオビオ。樹族国の一柱を担うムダン卿の言葉に逆らえるのは、国王陛下ぐらいだ。余計な事を考えるなよ。破談の画策なぞ、もってのほかだ」
「ステコの言う通り。それに私は父上の大事な部下を失っているのだ。これぐらいの見返りがないと納得がいかん」
大貴族の息子たちは、馬上から俺を一瞥すると、馬の腹を蹴って去って行った。ついでに不動聖山も項垂れながら村に帰っていく。それとは対照的に地走り族たちは興奮冷めやらぬ状態で、辺りをうろうろしている。
「そんな・・・」
これが貴族の力・・・。一介の料理人に有無を言わさない圧倒的な威圧感。
もしサーカを取られたくなければ、俺はムダン卿の騎士団を相手にしなくてはならないだろう。幾らドラゴンに変身できるとはいえ、圧倒的な人数の前で、どれくらい持ちこたえられるだろうか? いや、死ぬ気でいけば多分勝てる。
しかし、そうなると俺は結局、樹族国と敵対するようなもんだ。最悪、樹族国と繋がりの深い現人神が出張ってくるかもしれない。ヒジリとウメボシ相手に勝てるわけがない。というか、カプリコンからのビームで消し炭となるだろう。
無力な自分に腹が立って、地面を拳で叩こうかと思ったが、やっぱり止めてサーカを見る。
「サーカはどうする気だ? ガノダと結婚するのか?」
「・・・」
と、急に訊かれてもすぐに答えなんて出ないよな。彼女は目を伏せて何も言わない。
俺もヒジリのように、貴族の間で上手く立ち回っていたら、こんな事になっていなかったかもしれない。
「貴族には貴族のやり方があるのだ、オビオ」
ようやく声を絞り出したサーカは、相変わらず俺の目をみてくれない。
どうも嫌な予感がする。カズン家再興の為動いてきたサーカだ。自分の意思を押し殺して、ガノダと・・・。
ビキニアーマーを纏うには、貧相だと言い切れる体つきの魔王は、椅子から立ち上がってスープを飲み干した。
それから口を腕で拭って、幼児のようなお腹を摩る。
「元より、我らの目的は城の安全が最優先。安全が約束されるのであれば、その条件、飲んでやってもいい。このカボチャのスープを飲み干すが如く。(ククク、仕えたふりをしながら情報を確保し、いつかお前たちを支配してやる)」
しょうもな。なんか悪だくみしてそうな顔してんなぁ。まぁいいか。
「フェル様! それでは死んでいった仲間に顔向けができません!」
蜘蛛の悪魔が顔についたスープを布で拭って、また余計な事を言う。もっかい「そい!」する必要があるな。
「悪魔は死なん。恐らくだが、ゴズキやメズキ、その他の仲間たちも、こちらの世界の魔界に転生しているはずだ。実力があれば、いずれ物質界に戻ってくるだろう」
そういやフラックが言ってたな。魔界での試合で上位になれば、召喚されやすくなったり、マナの濃い場所に具現化できたりと。そのシステムは異界の悪魔も同じなんだな。
「で、誰と契約をすればいいんだ?」
野良の悪魔は誰とでも契約できる。召喚士のように召喚して契約という面倒臭さがない。
「私が契約しよう!」
入り口の扉のほうから声がする。誰だ? 逆光を背にするシルエットは太っちょだ。
「ほう、来ていたのか。ガノダ」
ステコさんの視線を追って、謎の樹族を見る。あぁ、ムダンさんとこの息子か。三男坊だか四男坊の。なんで、この人が契約を申し出たのだろうか?
「失礼だが、ガノダ様。どうして貴方が悪魔を使役するのだ? ムダン領には武芸に優れた人材が沢山いるだろう? 今更悪魔の力は必要ないはず」
それはずるい。漁夫の利だぞ、とサーカは遠回しに言っているのだ。悪魔の軍勢を手懐ければ、武功も上げやすい。それをかっさらおうとするガノダさんは、確かに厚かましい。
サーカの意図を汲み取ったガノダさんは一瞬驚いて、それでも尚、笑顔で返事をする。
「シニシ母上から聞いてはおらんのか、サーカ。私はカズン家の婿養子としてやって来たのだ。父上の命令でな」
正常な状態ではないサーカの母親から、まともな情報を得られるわけないだろ。婿養子だって?! じゃあ、サーカは・・・。
「それは・・・。実質、ムダン領に吸収されるようなものではないか! なぜそんな大事なことを、ムダン卿は直接教えてくれなかったのだ!」
サーカのいう事は最もだ。それに俺だってサーカを取られたくない。
「そうだそうだ! それに今の領主はサーカだぞ! 結婚をするなら、互いの同意が必要だろ!」
俺の言葉に、ガノダさんは「何言ってんだこいつ」って顔をしているのが腹立つ。更に抗議しようとすると、ステコさんが、それを制した。
「オビオ。貴様はメルヘンの国からでも来たのか? 貴族の結婚に当人同士の意思など関係ない。さらに言えば恋愛感情も必要ない」
愛のない結婚こそ意味がねぇだろ! そんな事、はい、そうですかつって飲み込めるか!
ガノダさんにサーカを取られまいと抗議しようとしたが、魔王フェルが「はぁ」と大きなため息をついて注目を集めた。
「約束しよう。我らはこの城に敵対した軍勢が押し寄せるような害が及ばない限り、貴様らに攻撃を仕掛けたりはしない。契約主が決まったらまた来てくれないか? こちらに関係ないイザコザは他所でやってくれ」
気だるそうにフェルが指を鳴らすと、俺たちはいつの間にか城外に出ていた。
何とも言えない沈黙が暫く続く。
ようやくステコさんが口を開いた。
「いいか、バトルコック団のオビオ。樹族国の一柱を担うムダン卿の言葉に逆らえるのは、国王陛下ぐらいだ。余計な事を考えるなよ。破談の画策なぞ、もってのほかだ」
「ステコの言う通り。それに私は父上の大事な部下を失っているのだ。これぐらいの見返りがないと納得がいかん」
大貴族の息子たちは、馬上から俺を一瞥すると、馬の腹を蹴って去って行った。ついでに不動聖山も項垂れながら村に帰っていく。それとは対照的に地走り族たちは興奮冷めやらぬ状態で、辺りをうろうろしている。
「そんな・・・」
これが貴族の力・・・。一介の料理人に有無を言わさない圧倒的な威圧感。
もしサーカを取られたくなければ、俺はムダン卿の騎士団を相手にしなくてはならないだろう。幾らドラゴンに変身できるとはいえ、圧倒的な人数の前で、どれくらい持ちこたえられるだろうか? いや、死ぬ気でいけば多分勝てる。
しかし、そうなると俺は結局、樹族国と敵対するようなもんだ。最悪、樹族国と繋がりの深い現人神が出張ってくるかもしれない。ヒジリとウメボシ相手に勝てるわけがない。というか、カプリコンからのビームで消し炭となるだろう。
無力な自分に腹が立って、地面を拳で叩こうかと思ったが、やっぱり止めてサーカを見る。
「サーカはどうする気だ? ガノダと結婚するのか?」
「・・・」
と、急に訊かれてもすぐに答えなんて出ないよな。彼女は目を伏せて何も言わない。
俺もヒジリのように、貴族の間で上手く立ち回っていたら、こんな事になっていなかったかもしれない。
「貴族には貴族のやり方があるのだ、オビオ」
ようやく声を絞り出したサーカは、相変わらず俺の目をみてくれない。
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