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ゲゲゲのG

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 俺は大穴の中層まで来て尚、言いあぐねていた。

 魔本のしおりを見つければ、姉を生き返らせる事ができると思っているメリィに、最悪の事態を伝えていないのだ。

 ――――そう、ビャクヤとキリマルの願いを優先しなければならない事を。

 二人の子孫である(ビャクヤもキリマルの子孫)ダーク・マーターという暗黒騎士を生まれさせる為に、どうしても消え去った二人の竜騎士が必要なのだ。

 そんなもの、ニムゲイン王国から他の子孫を連れてきて、ダークを生む可能性に賭ければ良いと思うのだけど、物事はそんな簡単ではなく、繊細で、崩れかけのジェンガのようなものだそうだ。

 だったらいっそ、ダーク・マターの名前をしおりに書けば良いだろうと思い、出発前に見送りに来たビャクヤに伝えたが、それだと以前の彼と同じく、何の過去も持たない可哀想な存在になるので反対らしい。

 勿論、ビャクヤやキリマル自身が、しおりを取りに行くのはご法度で、かなりの確率で失敗するらしい。それは強大過ぎる力を持つ巨人が、ちょっと歩いただけで周囲の建物が壊れるのに似ているとの事。

「はぁ・・・」

 俺はやる気のない顔をして、鉄のおたまでインプの羽を叩き折り、マナの大穴に落とした。

「おい! オビオ! ザコ相手でも気を抜くな!」

 隣りにいるサーカが、大ムカデを【光の剣】で切り払って怒っている。

「でもさぁ・・・。メリィになんて言えばいいんだよ」

 ヒソヒソ声でサーカに伝えると、彼女も難しい顔をして黙った後に、返事をする。

「知らん! お前は全員が復活すると信じて、このマナが渦巻く大穴にやって来たのだろう? 上手くいくと思っているのならば、正直に事の全てをメリィに言ってみたらどうだ? 我らがリーダー殿?」

 皆といる時は、いつもの憎まれ口を叩くサーカ。でも、今はもう憎たらしくはない。

「勿論信じているけどさ・・・。それと結果は別だぞ」

「なら最後まで黙っているのだな。目的のために、時には仲間を欺く事も必要だろう?」

 なんとも貴族らしい返事で。

「黙っていた事が知れたら、俺、絶対に首を絞められるよ。メリィってさ、ちょっと闇が深いところがあるからな」

 以前も、俺の知らない過去の出来事が原因で、首を絞められたからな・・・。

「今は先を信じて突き進め。言えることはそれだけだ」

 迷いを見せる俺を尻目に、サーカは階段を大群で登ってくる血吸甲虫の群れを、【業火】で焼き払い、ひとまず近くから敵の気配は消えた。

「それにしても、底に魔王でも潜んでいそうなダンジョンだな。エンカウント率が半端ない」

「魔王ならヒジリ様が倒しただろう?」

 そうだった。彼が目の前の転移ゲートが気になって触ったら、ゲートから出てくる途中の魔王の体がちょん切れたんだった。

 ヒジリは魔法に関する物を無効化する代わりに魔法不可視症だから、マナの濃い存在とか魔法とかが、はっきりと見えないんだよなぁ。

 現人神の好奇心によって魔王は死に、暗黒大陸で千年間続いていた戦争は、それで終結したという。なんとも馬鹿げた話だ。

「なぁ、腹が減ったんだが」

 俺がヒジリから聞いた珍妙な武勇伝を思い出していると、トウスさんが腹を擦りながら近づいてくる。

「あ、もうそんな時間か。夕飯はサンドイッチでいいか?」

「ああ、勿論厚切りベーコンを挟んだやつだよな? ベーコン多めの野菜少なめで」

「あいよ」

 中央でマナが噴射して地上に向かう螺旋階段の要所要所で、大きな広間がある。

 俺たちは、そこを休憩場所にする事にした。

 俺が亜空間ポケットに手を突っ込んだ途端、何かが視界の端で動いた。

「ゴキブリ!」

 俺が叫ぶと、ピーターが陰に沈み、メリィとサーカが俺によじ登ってきた。

 そうまでしたくなる数のゴキブリがどこからともなく湧いて出てきたのだ。何匹かは亜空間ポケットに入っていった。中では長時間生きられないから問題ないとは思うけど・・・。

「魔法! 魔法で焼き払ってくれ! サーカ!」

「無理ぃ!」

 急に乙女になるなよ。

 ああ、そうだ! タスネさんから貰った混乱の笛を使おう!

 ――――ピヒョロロ~!

「うわぁぁぁ!!」

 纏まっていたゴキブリたちが拡散して、ウロウロしだした。一応効果はあったみたいだが、きめぇ!

「トウスさん、広範囲攻撃の薙ぎ払いを頼む! って、ぎゃあああ!」

 トウスさんはびっしりとゴキブリに集られていた。

「おい、二人共下りろ。各自で分散したゴキブリに対処しろ!」

 そう言うと、二人は渋々と俺の肩から降りて、剣やら魔法やらでゴキブリを倒していった。

「トウスさん!」

 駄目だ、気絶している。メンタルの強いトウスさんでも、こんだけ集られりゃ気絶もするわな。

「オビオ☆バイブレーション!」

 自分で言っておきながらなんだが、地球人のネーミングセンスはダサい。ヒジリ然り。

 俺は体を細かく振動させて、トウスさんに触れると、ゴキブリが秋の枯葉のごとく落ちていった。

「ふぅ、取り敢えずなんとかなったか」

 立ったまま気絶するトウスさんを抱えようとすると、どこからか現れたミノタウロスの斧の腹で叩かれ、獅子人は俺の頭を飛び越えていく。

 このままでは、トウスさんはマナの大穴に落ちる!

 こうなったら、ヒジリにあんまり使うなと言われていたナノマシンで加速するしかねぇ!

「加速!」

 飛んでいくトウスさんに追いついて、脚を掴んで穴の縁で着地する。

「あぶねぇ! 敵は一体どこから湧いてくんだよ!」

 俺は腹が立ったので、トウスさんを床に寝かすと、ミノタウロスに突進した。

 ミノタウロスもこちらの突進を察知して、斧を盾にして身構えている。

「その斧、俺の魔法のお玉に耐えられるかな?」

 俺の鉄のお玉は凄いぞ。現状を維持する固定化の魔法がかかっている。つまり絶対に汚れない。衛生的なのだ。

「ぶもおおお!!」

 ミノタウロスがいきなり首から血を吹き出して倒れた。首に浮き出る頸動脈を斬られたのだ。

「ピーターか」

 良いとこ取りのピーターめ! 影に潜んでのバックスタブは強くていいよなぁ~。

 ゴキブリはあらかた片付いたようだ。メリィの【閃光】とサーカの【業火】の連携に感謝だな。

「休む暇もねぇな」

 トウスさんが意識を取り戻して起き上がり、ぼそっと呟いた。

「ほんとだよ・・・。さっさと夕飯を取ろう」

 正直、ゴキブリのせいで食欲が失せたが、食べないと食事効果を得られない。

 俺が亜空間ポケットに手を突っ込んだ途端・・・。

 ――――ワサワサワサ・・・。

 ま、まさか!

「ずぎゃあああああ!!」

 亜空間の穴から、大量のゴキブリが飛び出してくる。

「なんで生き延びてんだ? 亜空間は閉じると真空になるんだぞ? しかも真空の中で繁殖しただと・・・?」

 惑星ヒジリのゴキブリの生命力の高さよ・・・。

「オビオ、すまん!」

 サーカが俺ごと【業火】でゴキブリを焼き払った。ひでぇ! 咄嗟にレジストしてなかったら、爆死したヒソカみたいになっていただろう。秀才サーカの魔法は魔法防御を貫通しやすいからな。

 多少、火傷はしたものの傷はすぐに回復する。こんな火傷、ゴキブリの大群に比べたらなんでもねぇわ。

「もういないだろうな?」

 俺は亜空間ポケットをゴソゴソと探る。・・・ん?

「無い!」

「何がだ?」

 ピーターがダガーを腰の鞘に収めて、怪訝そうな顔で近づいてくる。

「食材が! 肉も野菜も! ゴキブリが全部食べやがった! チキショーー!」

 料理人としてこんな屈辱はない。悔しさで下唇を噛む俺に、ピーターが更に追い打ちをかけてくる。

「じゃあ、オビオが存在する意味ねぇじゃん」

「いや、俺の存在そのものを否定するなよ! 料理人としてならわかるけど!」

「で、どうすんの? また地上に戻るのか? 今から戻ったら、キリマルに殺されるんじゃないかなぁ?」

 うるさいなぁ。ニヤニヤしやがって。お前だって殺されるんだよ!

 俺はピーターの憎たらしい顔を頭から追い出して、さっきから気づいていた事をトウスさんに尋ねてみた。

「なぁ、草木の匂いがしないか? トウスさん」

「ああ、するな。ミノタウロスの口からもするぜ?」

「こいつら、どこからやって来たんだ?」

 トウスさんは辺りをキョロキョロした後に肩を竦めた。なにせ広間には壁と床しかない。

「匂いはそこいら中に充満してて、わからん」

 俺は取り敢えず、ミノタウロスの食性を調べるために、包丁で腹を捌こうとしたが、腹筋が硬すぎて無理だった。

「おい! 私はミノタウロスなぞ食わんぞ!」

 サーカが勘違いして、俺に抗議してくる。

「食わねぇよ! ミノタウロスが何を食っているのか調べる為に、腹を開こうと思ったんだよ。食べてる物を調べりゃ、この大穴にどんな食材があるか分かるだろ?」

「そ、そうか。それならいいんだ」

 しかし、包丁が通らないとなると困ったな・・・。そうだ! キリマルに借りた金剛切りがあったんだった!

 俺は亜空間ポケットから、最初の聖魔シリーズの魔刀を取り出した。因みに天の邪鬼のようなインテリジェンス・ウェポンではない。

 金剛切りは、あっさりとミノタウロスの腹を開いた。

「ぷわっ! くせぇ!」

 ピーターが真っ先に飛び退いて、広間の隅まで行ってしまった。

「後はオビオに任せた」

 トウスさんがフレーメン反応を見せながら、ピーターの後を追うとメリィも行ってしまった。

「サーカは行かないのか?」

 嫌な仕事を任された俺の横で、サーカは耳を赤くして答える。

「オビオと一緒がいい・・・」

 胸がキュンとする。悪臭の中で。

「そ、そうか。(サーカ、んん大好きぃぃぃ)」

 取り敢えず胃を開くと、草の繊維や木の実の種、そして丸呑みにされた溶けかけのリスらしき死肉があった。

「大穴の中層からわざわざ、地上に出て食料を探しているのかな? 効率悪くない?」

 俺と一緒の時だけ、女の子らしい喋り方をしてくれるサーカに再び胸がキュンとする。悪臭の中で。

「いや、匂いからして、近くに森があると思うんだけど・・・」

 色々と考えていると、遠くからピーターの呼ぶ声が聞こえてくる。

「お~~い! ミノタウロスの腹を捌きし、間抜けなクサクサ! 隠し扉があったぞー! 先に森がある! クキキッ!」

「・・・」

 俺の苦労が一瞬で無と化した。ピーターがさっさと隠し扉を探しとけば、こんな事をしなくて済んだんだ。

 怒りでこめかみをピクピクさせる俺の肩を、サーカが軽く叩いて慰める。

「私達はダンジョン専門の冒険者じゃないから、ダンジョンに森があるという発想がないでしょ? だからこういう事もあるよ。行こう?」

「うん・・・。慰めてくれてありがとう、サーカ。(大好き)・・・うぉぉぉぉ!!」

 俺は血と脂で汚れた手をピーターに向けて、全力でダッシュした。
 
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