173 / 291
両思いの告白
しおりを挟む
目が覚めると、俺は草原の中に咲き誇る花を見ていた。
いや、よく見るとそれは絵だった。天井に描かれた幸せの園(地球)は、オーガやドワーフが死ぬと、そこに魂が運ばれると言われているが、地球のマザーコンピューターがそのような話をしたことはない。
なぜ、オーガ達はそこまでして地球に理想を描くのか?
「どこだここは? 確か俺は、無理やり鎧を一式を着せられて・・・」
俺は自分の体をまず確かめる。寝間着にしては豪華過ぎるダブレットとズボン。オーガ用に仕立て上げられた物だ。
牢屋に転送された時に失った右腕は治っている。これは超回復力を持つナノマシンの働きを思えば、想定内だ。ただ全身に纏わりつく倦怠感はなんだ?
「オビオ!」
俺の横からサーカの声が聞こえる。
「うわ!」
近い! 近い! 顔が近い! なんで俺の横でサーカが添い寝してんだ? え? 事後? とうとうヤッてしまったのか?
サーカは俺の上に乗っかってきて、ヤンデレ風美少女みたいな顔でじっと見つめてくる。
そして顔が段々近づいてくる。こえぇ。怖いって・・・。
「チュッ!」
チュッ! って言いながら、頬にキスしてくる女、初めて見たわ。
そのまま俺を抱きしめ、耳元で囁いた。
「心配したんだから。私はオビオが死んだと思って、ずっと泣いてたんだよ?」
「それは、サーカがダーレに殺された時の俺もそうだったよ」
「嬉しい。オビオ、大好き! 生きててくれて、ありがとう!」
うはぁ! 人生初の告白だ!
・・・あぁ、これは夢だな。紛うことなき夢オチだ。
サーカがこんなに可愛くて素直なはずがない。なんなら『俺の知ってるサーカがこんなに可愛いはずがない』っていう題名の小説を2ページぐらいは書ける自信がある。
たったの2ページか~~い!
自分の脳内で自身にツッコんでおいた。さぁ夢から覚めろ、俺。
だが、いつまで経っても暗転しない。暗転して、ここはまだカクイ司祭の地下牢でしたってオチにならない。おかしい。
どうせ夢なら、俺も告白しとこ。
「俺もサーカの事が大好きだよ。綺麗なストロベリーブロンドの髪も、汗の匂いも、ジト目も」
「嬉しいけど、汗の匂いとかジト目は褒めてな~い~」
うへぇ! めっちゃ甘えてくるやん! サーカは俺のほっぺをツンツン・・・。いやドリドリ虫のように、指先でドリドリグリグリしてくる。いててて。
「あ! ごめんなさい! オビオ、痛かった?」
慌ててサーカは俺の頬を撫でてくる。あぁ、痛いって事は、これは夢じゃないんだ。幸せ。
「ううん、これぐらいカクイ司祭に飲まされた変な劇薬とか、呪いの装備に比べたら大した事ないよ」
「・・・。ごめんね、直ぐに助けられなくて。私、オビオが殺されたと勘違いして、魔力暴走を起こしてたの。それでピーターに気絶させられて・・・」
魔力暴走って確か、魔法が下手な奴とか、初心者が極稀に起こすやつだよな? 感情の昂ぶりでも起こすのか。勉強になった。
「ところで皆は?」
俺がそう尋ねると、外から野太い声が拡声器でも使ってるのかってくらい、大きな声で聞こえてきた。
「・・・敵を前にして、ワシは一歩も引かず、千切っては投げ、投げては千切り! いや、大胆なる鉄球にそのような事はできんか。少し誇張し過ぎましたかな? グハハハ!」
「あの声はどこかで聞いた事が。確か闘技場だったかな・・・」
俺が思い出そうとしていると、サーカが教えてくれた。
「ムダン・ムダン侯爵が、カクイ司祭の審問の場で、自分の武勇伝を語っているみたいね」
俺は目を丸くして驚いた。
って事は俺の救出に、ムダン侯爵が動いたって事だろ? なんでだ?
「話がよくわからないな・・・」
怠い体を起こして、体を引きずるようにして歩き、俺は窓辺に立った。
「まだ寝ていないと・・・」
サーカが心配そうにして、後からついて来る。
窓の下は割と小さめの広間になっており、無駄な装飾はなく、上座にシュラス国王が座っている。
国王に対するように、カクイが両手を後ろ手に縛られて立っている。何らかの魔法対策がされているのか、カクイ司祭の口を塞ぐような物は何も付いていない。俺はカクイ司祭の四角い後頭部を見ながら、まだ武勇伝を語るムダン侯爵の薄くなった頭頂部も見ていた。
「髭はターンAガンダ○みたいに立派なのに、髪が少し寂しいな・・・」
「プフー。ククク!」
部屋のドア付近で、誰かが陰気に笑ったので、サーカが振り返る。
「ステコ殿!」
赤と金色の刺繍のある近衛兵の制服を着たステコ・ワンドリッターが、開いた扉をノックしてズカズカと入ってきた。
「今のは聞かなかった事にしておく。さて、目覚めたならば、君もあの法廷に立ってくれたまえ。何せ上位鑑定の指輪は君にしか使えないのでな」
「???」
俺の意識がない間、何があったんだ?
「これ・・・」
サーカは俺に、戦士の指輪と上位鑑定の指輪を渡した。ん? サーカの顔が曇っている。
なにか、あったんだ。きっと良くない何かが・・・。
「で、大胆なる鉄球卿は情けなくも、カクイの契約した悪魔に斬り殺されたと?」
身を乗り出し、興奮して話を聞いていたシュラス国王は、落胆して椅子に深く座り直した。
それから「ん?」っと言って、王は瞳を上にやり、小さな人差し指も上に向けた。
「では、なぜ貴殿はここにおる」
「その話は・・・。大魔法使いビャクヤ殿に聞いて下さい、陛下」
ムダンが手を叩くと、タキシードを着たビャクヤが大扉から現れ、シルクハットを脱いで手に持ち、前に進むとシュラス国王に丁寧にお辞儀をした。
「ご機嫌麗しゅう、陛下。樹族の生まれた地の、偉大なるシュラス・アルケディア国王陛下にお会い出来て光栄です。おっと、申し遅れました。吾輩の名はビャクヤ・ウィンです。どこかの道化師と、同じ名字である事はご容赦下さい」
ビャクヤの冗談に笑ったのは、シュラスだけであった。
この場にいる諸侯貴族は、どこかの道化師に辛酸を嘗めさせられているので、苦い顔をするばかりだ。
「ハハハ! だが発音がおかしいな。共通語に帝国訛りがある」
この小さな王は鋭い、とビャクヤは一瞬焦る。もし【完璧なる変装】を使っていなければ、自分がナンベル・ウィンの孫である事がばれていたかもしれない。そうなれば、キリマルが喜々として影から飛び出して、敵対者を斬り殺していただろう。
「出身は、ニムゲイン王国です。たまたまツィガル帝国に、訛りが似ているのでしょう」
ニムゲイン王国の名を聞いて、数人のウィザードがざわめいた。【遠目】の魔法で、国としての存在は知っているが、内情には誰も詳しくないのだ。探求者たるウィザード達はビャクヤに質問をしたくて、ウズウズしているが、国王の前でそれは不敬な事なのでじっと我慢している。
「ニ、ニムゲイン? 知っとるか? リューロック」
自分が座る椅子の右側に立つ、王の盾リューロック・ウォールは微動だにせず答えた。
「名前ぐらいしか知りませぬ。陛下。が、どこぞの島国だとウィザードから聞いたことがあります」
「そうか・・・。で、そのムニムニ王国から何故やって来たのだ?」
「ニムゲイン王国です、陛下。吾輩は悪魔を追ってやってきました」
「ほう? では、暗黒大陸のデーモンバスターみたいなもんかの?」
「いえ、ただのメイジです。契約中の悪魔が逃げ出したので追っておりました。人修羅キリマルはご存知でしょうか? 陛下」
ただのメイジが、今日の裁判に参加している闇魔女イグナと同じ色のオーラを纏うものかと、シュラスは心の中で思う。
「勿論知っておる。今や知らぬ者がいないほど有名になった、バトルコック団が退治した悪魔であろう? その戦い、菜の花騎士団は添え物のようだったと聞いている」
この冗談には各侯爵も大笑いした。この自虐ネタに笑っていないのは、リューロックだけだった。
「で、その悪魔が何だというのかね?」
「それは吾輩の悪魔でもあるのです、陛下」
そう言った途端、場の空気が凍りついた。
「ほう?」
シュラスの目が据わる。
ここが、魔法無効化空間だと知っていても、貴族たちはワンドを構え、ビャクヤに対して敵意を剥き出しにした。
いや、よく見るとそれは絵だった。天井に描かれた幸せの園(地球)は、オーガやドワーフが死ぬと、そこに魂が運ばれると言われているが、地球のマザーコンピューターがそのような話をしたことはない。
なぜ、オーガ達はそこまでして地球に理想を描くのか?
「どこだここは? 確か俺は、無理やり鎧を一式を着せられて・・・」
俺は自分の体をまず確かめる。寝間着にしては豪華過ぎるダブレットとズボン。オーガ用に仕立て上げられた物だ。
牢屋に転送された時に失った右腕は治っている。これは超回復力を持つナノマシンの働きを思えば、想定内だ。ただ全身に纏わりつく倦怠感はなんだ?
「オビオ!」
俺の横からサーカの声が聞こえる。
「うわ!」
近い! 近い! 顔が近い! なんで俺の横でサーカが添い寝してんだ? え? 事後? とうとうヤッてしまったのか?
サーカは俺の上に乗っかってきて、ヤンデレ風美少女みたいな顔でじっと見つめてくる。
そして顔が段々近づいてくる。こえぇ。怖いって・・・。
「チュッ!」
チュッ! って言いながら、頬にキスしてくる女、初めて見たわ。
そのまま俺を抱きしめ、耳元で囁いた。
「心配したんだから。私はオビオが死んだと思って、ずっと泣いてたんだよ?」
「それは、サーカがダーレに殺された時の俺もそうだったよ」
「嬉しい。オビオ、大好き! 生きててくれて、ありがとう!」
うはぁ! 人生初の告白だ!
・・・あぁ、これは夢だな。紛うことなき夢オチだ。
サーカがこんなに可愛くて素直なはずがない。なんなら『俺の知ってるサーカがこんなに可愛いはずがない』っていう題名の小説を2ページぐらいは書ける自信がある。
たったの2ページか~~い!
自分の脳内で自身にツッコんでおいた。さぁ夢から覚めろ、俺。
だが、いつまで経っても暗転しない。暗転して、ここはまだカクイ司祭の地下牢でしたってオチにならない。おかしい。
どうせ夢なら、俺も告白しとこ。
「俺もサーカの事が大好きだよ。綺麗なストロベリーブロンドの髪も、汗の匂いも、ジト目も」
「嬉しいけど、汗の匂いとかジト目は褒めてな~い~」
うへぇ! めっちゃ甘えてくるやん! サーカは俺のほっぺをツンツン・・・。いやドリドリ虫のように、指先でドリドリグリグリしてくる。いててて。
「あ! ごめんなさい! オビオ、痛かった?」
慌ててサーカは俺の頬を撫でてくる。あぁ、痛いって事は、これは夢じゃないんだ。幸せ。
「ううん、これぐらいカクイ司祭に飲まされた変な劇薬とか、呪いの装備に比べたら大した事ないよ」
「・・・。ごめんね、直ぐに助けられなくて。私、オビオが殺されたと勘違いして、魔力暴走を起こしてたの。それでピーターに気絶させられて・・・」
魔力暴走って確か、魔法が下手な奴とか、初心者が極稀に起こすやつだよな? 感情の昂ぶりでも起こすのか。勉強になった。
「ところで皆は?」
俺がそう尋ねると、外から野太い声が拡声器でも使ってるのかってくらい、大きな声で聞こえてきた。
「・・・敵を前にして、ワシは一歩も引かず、千切っては投げ、投げては千切り! いや、大胆なる鉄球にそのような事はできんか。少し誇張し過ぎましたかな? グハハハ!」
「あの声はどこかで聞いた事が。確か闘技場だったかな・・・」
俺が思い出そうとしていると、サーカが教えてくれた。
「ムダン・ムダン侯爵が、カクイ司祭の審問の場で、自分の武勇伝を語っているみたいね」
俺は目を丸くして驚いた。
って事は俺の救出に、ムダン侯爵が動いたって事だろ? なんでだ?
「話がよくわからないな・・・」
怠い体を起こして、体を引きずるようにして歩き、俺は窓辺に立った。
「まだ寝ていないと・・・」
サーカが心配そうにして、後からついて来る。
窓の下は割と小さめの広間になっており、無駄な装飾はなく、上座にシュラス国王が座っている。
国王に対するように、カクイが両手を後ろ手に縛られて立っている。何らかの魔法対策がされているのか、カクイ司祭の口を塞ぐような物は何も付いていない。俺はカクイ司祭の四角い後頭部を見ながら、まだ武勇伝を語るムダン侯爵の薄くなった頭頂部も見ていた。
「髭はターンAガンダ○みたいに立派なのに、髪が少し寂しいな・・・」
「プフー。ククク!」
部屋のドア付近で、誰かが陰気に笑ったので、サーカが振り返る。
「ステコ殿!」
赤と金色の刺繍のある近衛兵の制服を着たステコ・ワンドリッターが、開いた扉をノックしてズカズカと入ってきた。
「今のは聞かなかった事にしておく。さて、目覚めたならば、君もあの法廷に立ってくれたまえ。何せ上位鑑定の指輪は君にしか使えないのでな」
「???」
俺の意識がない間、何があったんだ?
「これ・・・」
サーカは俺に、戦士の指輪と上位鑑定の指輪を渡した。ん? サーカの顔が曇っている。
なにか、あったんだ。きっと良くない何かが・・・。
「で、大胆なる鉄球卿は情けなくも、カクイの契約した悪魔に斬り殺されたと?」
身を乗り出し、興奮して話を聞いていたシュラス国王は、落胆して椅子に深く座り直した。
それから「ん?」っと言って、王は瞳を上にやり、小さな人差し指も上に向けた。
「では、なぜ貴殿はここにおる」
「その話は・・・。大魔法使いビャクヤ殿に聞いて下さい、陛下」
ムダンが手を叩くと、タキシードを着たビャクヤが大扉から現れ、シルクハットを脱いで手に持ち、前に進むとシュラス国王に丁寧にお辞儀をした。
「ご機嫌麗しゅう、陛下。樹族の生まれた地の、偉大なるシュラス・アルケディア国王陛下にお会い出来て光栄です。おっと、申し遅れました。吾輩の名はビャクヤ・ウィンです。どこかの道化師と、同じ名字である事はご容赦下さい」
ビャクヤの冗談に笑ったのは、シュラスだけであった。
この場にいる諸侯貴族は、どこかの道化師に辛酸を嘗めさせられているので、苦い顔をするばかりだ。
「ハハハ! だが発音がおかしいな。共通語に帝国訛りがある」
この小さな王は鋭い、とビャクヤは一瞬焦る。もし【完璧なる変装】を使っていなければ、自分がナンベル・ウィンの孫である事がばれていたかもしれない。そうなれば、キリマルが喜々として影から飛び出して、敵対者を斬り殺していただろう。
「出身は、ニムゲイン王国です。たまたまツィガル帝国に、訛りが似ているのでしょう」
ニムゲイン王国の名を聞いて、数人のウィザードがざわめいた。【遠目】の魔法で、国としての存在は知っているが、内情には誰も詳しくないのだ。探求者たるウィザード達はビャクヤに質問をしたくて、ウズウズしているが、国王の前でそれは不敬な事なのでじっと我慢している。
「ニ、ニムゲイン? 知っとるか? リューロック」
自分が座る椅子の右側に立つ、王の盾リューロック・ウォールは微動だにせず答えた。
「名前ぐらいしか知りませぬ。陛下。が、どこぞの島国だとウィザードから聞いたことがあります」
「そうか・・・。で、そのムニムニ王国から何故やって来たのだ?」
「ニムゲイン王国です、陛下。吾輩は悪魔を追ってやってきました」
「ほう? では、暗黒大陸のデーモンバスターみたいなもんかの?」
「いえ、ただのメイジです。契約中の悪魔が逃げ出したので追っておりました。人修羅キリマルはご存知でしょうか? 陛下」
ただのメイジが、今日の裁判に参加している闇魔女イグナと同じ色のオーラを纏うものかと、シュラスは心の中で思う。
「勿論知っておる。今や知らぬ者がいないほど有名になった、バトルコック団が退治した悪魔であろう? その戦い、菜の花騎士団は添え物のようだったと聞いている」
この冗談には各侯爵も大笑いした。この自虐ネタに笑っていないのは、リューロックだけだった。
「で、その悪魔が何だというのかね?」
「それは吾輩の悪魔でもあるのです、陛下」
そう言った途端、場の空気が凍りついた。
「ほう?」
シュラスの目が据わる。
ここが、魔法無効化空間だと知っていても、貴族たちはワンドを構え、ビャクヤに対して敵意を剥き出しにした。
0
お気に入りに追加
74
あなたにおすすめの小説
俺だけ永久リジェネな件 〜パーティーを追放されたポーション生成師の俺、ポーションがぶ飲みで得た無限回復スキルを何故かみんなに狙われてます!〜
早見羽流
ファンタジー
ポーション生成師のリックは、回復魔法使いのアリシアがパーティーに加入したことで、役たたずだと追放されてしまう。
食い物に困って余ったポーションを飲みまくっていたら、気づくとHPが自動で回復する「リジェネレーション」というユニークスキルを発現した!
しかし、そんな便利なスキルが放っておかれるわけもなく、はぐれ者の魔女、孤高の天才幼女、マッドサイエンティスト、魔女狩り集団、最強の仮面騎士、深窓の令嬢、王族、謎の巨乳魔術師、エルフetc、ヤバい奴らに狙われることに……。挙句の果てには人助けのために、危険な組織と対決することになって……?
「俺はただ平和に暮らしたいだけなんだぁぁぁぁぁ!!!」
そんなリックの叫びも虚しく、王国中を巻き込んだ動乱に巻き込まれていく。
無双あり、ざまぁあり、ハーレムあり、戦闘あり、友情も恋愛もありのドタバタファンタジー!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。


調子に乗りすぎて処刑されてしまった悪役貴族のやり直し自制生活 〜ただし自制できるとは言っていない〜
EAT
ファンタジー
「どうしてこうなった?」
優れた血統、高貴な家柄、天賦の才能────生まれときから勝ち組の人生により調子に乗りまくっていた侯爵家嫡男クレイム・ブラッドレイは殺された。
傍から見ればそれは当然の報いであり、殺されて当然な悪逆非道の限りを彼は尽くしてきた。しかし、彼はなぜ自分が殺されなければならないのか理解できなかった。そして、死ぬ間際にてその答えにたどり着く。簡単な話だ………信頼し、友と思っていた人間に騙されていたのである。
そうして誰もにも助けてもらえずに彼は一生を終えた。意識が薄れゆく最中でクレイムは思う。「願うことならば今度の人生は平穏に過ごしたい」と「決して調子に乗らず、謙虚に慎ましく穏やかな自制生活を送ろう」と。
次に目が覚めればまた新しい人生が始まると思っていたクレイムであったが、目覚めてみればそれは10年前の少年時代であった。
最初はどういうことか理解が追いつかなかったが、また同じ未来を繰り返すのかと絶望さえしたが、同時にそれはクレイムにとって悪い話ではなかった。「同じ轍は踏まない。今度は全てを投げ出して平穏なスローライフを送るんだ!」と目標を定め、もう一度人生をやり直すことを決意する。
しかし、運命がそれを許さない。
一度目の人生では考えられないほどの苦難と試練が真人間へと更生したクレイムに次々と降りかかる。果たしてクレイムは本当にのんびり平穏なスローライフを遅れるのだろうか?
※他サイトにも掲載中

のほほん異世界暮らし
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。
それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。

せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います
霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。
得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。
しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。
傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。
基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。
が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる