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地下墓地と謎の道化師 2
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扉を開けると部屋の中は血生臭くて、五感が優れている俺にとって地獄のような場所だった。
俺は目の前の光景に思わず、吐き気を催す。
「オエッ!」
地球じゃこんな光景は絶対目にする事はない。うず高く積まれた生々しい死体は、恐らくではあるが異世界の人間のもので地走り族や樹族ではないのは確かだ。
「おやぁ・・・。こんなに沢山のレッサーオーガをどこから集めてきたのですかぁ?」
ナンさんはいつも飄々としている。こんな状況では全く動じていない。
振り返ったローブ姿の男は落ちくぼんだ眼窩の奥で光る赤い目で俺たちを睨み付ける。
「何用だ。私は今、異世界の戦場から遺体を集めて戻って来たところなのだ。これを材料に賢者の石を作っている」
そもそもお前も人間・・・、いや元人間だろ?異世界人なんじゃないのか?果たして話が通じる相手だろうか?セオリー通りにいけば、「ケヒヒー!縄張りから出て行くがよい!死体となってなぁ!」的な事を言って襲い掛かってくるはずだ。
「賢者の石を探しに来たら、隠し扉を発見したので入っただけだよ」
「そうか。いくらで買う?」
以外にもまともだった。肩透かしを食らってずっこけるも、何やってんだこいつって顔をまた皆にされた。
「相場ってあるの?」
俺は恥ずかしさを誤魔化すためにさっさと値段を聞いた。
「大きさにもよるが、握りこぶし大で銀貨一枚だ」
「思ったよりも安いな」
「仕入れ値ってのはそんなもんじゃないのか?それを粉にして売れば更に利益を生む。私とて人間をやめてなければ今頃は自分の世界で商売をしていたかもしれない」
リッチってやつか?確か悪魔と契約して強大な力を手に入れる代わり人じゃなくなるんだよな。
俺は銀貨一枚を亜空間ポケットから取り出すと、骨と皮だけの男に手渡した。男もテーブルにあった賢者の石を無造作に掴んで渡してきた。
「ありがと(上位鑑定の指輪で視たが石は本物だ。この人は白か)」
「どういたしまして」
リッチはアンデッドではないのか、メリィは成仏させようとはしないし敵対行動もしない。アンデッドは全てこの世から消し去るべきという考えの持ち主だから、やはりこの目の前の男はアンデッドではないのだ。さっきから部屋の片隅を見ている。
「どうした?メリィ。帰るぞ?(死体の匂いで鼻がひん曲がりそうだ)」
「あそこに女の子の霊が座っているよぉ。成仏させてあげないと」
8歳くらいの人間の女の子が部屋の隅で膝を抱えて座っている。がりがりにやせ細っているので俺はなんだか胸が苦しくなった。
「どうした?こんなところで」
「どうやら母親の死体についてきた子供の霊のようだ。害はないから放置していたが」
テーブルで本を見ながら何かの実験を始めたリッチは背中を見せたままとそう言った。
「お母さんを探しているの?」
「うん。それにお腹が空いて動けないの」
幽霊ってお腹すくのか?いや死の間際までこの子は飢えていたんだ。俺はそっと子供の幽霊に触れてみた。デイジーさんの時のように情景が浮かんでくる。
混沌とする街から逃げ出そうとする母と子。どうやら戦争で暴徒と化した兵士が火を付けたり略奪をしたりしているようだ。必死になって逃げるも母親とはぐれて探し回っているうちに飢えて死んだようだ。この子は誰にも助けを求めず、食べ物を盗んだりもせず、何日も母親を探していたんだ。くそ、泣ける。
というか俺は泣いていた。
「また泣いているのか、オビオは。指輪の力で情報を読み取るのは構わんが、相手に共感するのは止めろ」
サーカは冷たくそう言うが、やっぱ可哀想なものは可哀想だ。こんな小さな子が戦争に巻き込まれて死んでいくんだぞ!
「キリマルのような殺人鬼は何度でも蘇れるのに、こんな幼い子が母親とはぐれて死んでいくなんて理不尽だ」
「仕方がないだろう。何がどうなるかなんて運命の神次第だ。一々同情していたら限りがない」
奥でヤンスさんがくしゃみをした。確かにここはくしゃみが出そうなほど悪臭が酷いもんな。トウスさんなんてさっきからずっと黙っている。獣人って鼻が良さそうに見えるし。
「母親の霊はいそうか?メリィ」
「ううん。もうあの世に行ったのだと思う」
「そっか・・・。お母さんはもうあの世に向かったってさ。急いで追いかけてみたら?」
しかし女の子は首を振るばかりだ。
「もう一歩も歩けないの」
確か幽霊ってのは死んだ時の状態のまま同じ時を繰り返す残留思念だ。本当はただのデータなんだ。オカルト好きの田中はこのデータがないとリセットされて生まれ変わる事がないと言ってた。
この子がこの世に残る原因は母親と飢えによる苦しみ。母親の心配はないと思う。成仏さえできれば出会えると俺の勘が言っている。
「お兄ちゃんさ、料理人だから何か作ってあげるよ。ここは料理を作るには不衛生だから外に出よう」
俺は抱けるかどうか解らないが女の子を抱き上げてみた。するとすんなりと抱けたが、冷たい冷気が体を凍らせる。
「うぶぶ。寒い」
なんでただのデータのはずの幽霊を触ると寒いのだろうか。負の質量の粒子で構成されているから?なんかそんな事も田中は言ってたな。田中元気かな・・・。
「幽霊に触れて寒いで済んでるのは世界でも多分お前くらいだな、オビオ」
ピーターが変な奴という顔で俺を見ている。そこは褒めろよ!
「オビオ君は優しいねぇ、キュッキュ」
ナンさんが涙をハンカチで拭きながら俺の肩を撫でた。本当は頭を撫でたいのだろうけど。
「小生も孤児院兼学校を運営していましてね。子供ってのはほんと可愛いですよ。時々巣立った子供たちが元気な姿を見せてくれると小生も嬉しくなるんです」
暗殺者にしては良い人じゃないか。人の命を奪う職業の人が若い命を育てるってのはなんか奇妙に思える。
俺は部屋から出ると幽霊の女の子を下ろした。
「でもぉ、どうやって幽霊に食べ物を与えるのぉ?」
う~んう~んと腕を組んで考えるメリィ、萌え。地走り族は仕草が可愛いのでずるい。
「俺に良い案がある。幽霊は憑依できるだろ?だから女の子を誰かに憑依させて食べてもらう。そしたら生前のように味を感じられるだろ?」
「だ、誰がそんな役引き受けるんだよ。寒くて死ぬんじゃないのか?」
ピーターは俺を選ぶなよという視線を送ってきた。
「そうだな、年齢的にも(自称)11歳のピーターが一番近いし、ピーターに決定!」
「ええええ!死ぬよ!僕死んじゃうよ!幽霊に命を削られて死んじゃう!」
「そうなのか?メリィ」
「ううん、憑依なら凍える事はないよぉ。憑依された人見た事あるものぉ」
「だそうだ。頼んだぞ、ピーター君」
「ええええ!」
ヒヒヒ。絶望に跪け!自称11歳!本当は地走り族が成人認定される15歳に近いくせに!嘘ばっかりついてっからだぞ!
「なんだかピーター君、可哀想ですねぇ。小生が代わりましょうか?」
「い、いや遠慮しときます。ナンさんのキャラで女の子のリアクションされたらキツイからさ・・・」
「そぅお?」
既に女の子っぽい反応!
「じゃ、じゃあさ、あの小さいお兄さんに入ってみて。入り方わかる?」
うん、と女の子は頷いてスーッとピーターに近づいていった。
「やだよ!怖いよ!やっぱり嫌だ!わぁぁぁ!」
ピーターは怖気づいてサーカの後ろに隠れてスカートの上から滅茶苦茶高速で尻を揉んでいる。
「おい!」
怒ろうと振り返ったサーカにうっかりと幽霊の女の子が入ってしまった。
「あ!」
俺は思わず声を上げる。
「やった!僕は運がいいぞ!」
一瞬ピーター以外のメンバー間で、これどうしようかと視線を交わしたが、まぁいいかという雰囲気になったので俺は料理の準備を始めた。
俺は目の前の光景に思わず、吐き気を催す。
「オエッ!」
地球じゃこんな光景は絶対目にする事はない。うず高く積まれた生々しい死体は、恐らくではあるが異世界の人間のもので地走り族や樹族ではないのは確かだ。
「おやぁ・・・。こんなに沢山のレッサーオーガをどこから集めてきたのですかぁ?」
ナンさんはいつも飄々としている。こんな状況では全く動じていない。
振り返ったローブ姿の男は落ちくぼんだ眼窩の奥で光る赤い目で俺たちを睨み付ける。
「何用だ。私は今、異世界の戦場から遺体を集めて戻って来たところなのだ。これを材料に賢者の石を作っている」
そもそもお前も人間・・・、いや元人間だろ?異世界人なんじゃないのか?果たして話が通じる相手だろうか?セオリー通りにいけば、「ケヒヒー!縄張りから出て行くがよい!死体となってなぁ!」的な事を言って襲い掛かってくるはずだ。
「賢者の石を探しに来たら、隠し扉を発見したので入っただけだよ」
「そうか。いくらで買う?」
以外にもまともだった。肩透かしを食らってずっこけるも、何やってんだこいつって顔をまた皆にされた。
「相場ってあるの?」
俺は恥ずかしさを誤魔化すためにさっさと値段を聞いた。
「大きさにもよるが、握りこぶし大で銀貨一枚だ」
「思ったよりも安いな」
「仕入れ値ってのはそんなもんじゃないのか?それを粉にして売れば更に利益を生む。私とて人間をやめてなければ今頃は自分の世界で商売をしていたかもしれない」
リッチってやつか?確か悪魔と契約して強大な力を手に入れる代わり人じゃなくなるんだよな。
俺は銀貨一枚を亜空間ポケットから取り出すと、骨と皮だけの男に手渡した。男もテーブルにあった賢者の石を無造作に掴んで渡してきた。
「ありがと(上位鑑定の指輪で視たが石は本物だ。この人は白か)」
「どういたしまして」
リッチはアンデッドではないのか、メリィは成仏させようとはしないし敵対行動もしない。アンデッドは全てこの世から消し去るべきという考えの持ち主だから、やはりこの目の前の男はアンデッドではないのだ。さっきから部屋の片隅を見ている。
「どうした?メリィ。帰るぞ?(死体の匂いで鼻がひん曲がりそうだ)」
「あそこに女の子の霊が座っているよぉ。成仏させてあげないと」
8歳くらいの人間の女の子が部屋の隅で膝を抱えて座っている。がりがりにやせ細っているので俺はなんだか胸が苦しくなった。
「どうした?こんなところで」
「どうやら母親の死体についてきた子供の霊のようだ。害はないから放置していたが」
テーブルで本を見ながら何かの実験を始めたリッチは背中を見せたままとそう言った。
「お母さんを探しているの?」
「うん。それにお腹が空いて動けないの」
幽霊ってお腹すくのか?いや死の間際までこの子は飢えていたんだ。俺はそっと子供の幽霊に触れてみた。デイジーさんの時のように情景が浮かんでくる。
混沌とする街から逃げ出そうとする母と子。どうやら戦争で暴徒と化した兵士が火を付けたり略奪をしたりしているようだ。必死になって逃げるも母親とはぐれて探し回っているうちに飢えて死んだようだ。この子は誰にも助けを求めず、食べ物を盗んだりもせず、何日も母親を探していたんだ。くそ、泣ける。
というか俺は泣いていた。
「また泣いているのか、オビオは。指輪の力で情報を読み取るのは構わんが、相手に共感するのは止めろ」
サーカは冷たくそう言うが、やっぱ可哀想なものは可哀想だ。こんな小さな子が戦争に巻き込まれて死んでいくんだぞ!
「キリマルのような殺人鬼は何度でも蘇れるのに、こんな幼い子が母親とはぐれて死んでいくなんて理不尽だ」
「仕方がないだろう。何がどうなるかなんて運命の神次第だ。一々同情していたら限りがない」
奥でヤンスさんがくしゃみをした。確かにここはくしゃみが出そうなほど悪臭が酷いもんな。トウスさんなんてさっきからずっと黙っている。獣人って鼻が良さそうに見えるし。
「母親の霊はいそうか?メリィ」
「ううん。もうあの世に行ったのだと思う」
「そっか・・・。お母さんはもうあの世に向かったってさ。急いで追いかけてみたら?」
しかし女の子は首を振るばかりだ。
「もう一歩も歩けないの」
確か幽霊ってのは死んだ時の状態のまま同じ時を繰り返す残留思念だ。本当はただのデータなんだ。オカルト好きの田中はこのデータがないとリセットされて生まれ変わる事がないと言ってた。
この子がこの世に残る原因は母親と飢えによる苦しみ。母親の心配はないと思う。成仏さえできれば出会えると俺の勘が言っている。
「お兄ちゃんさ、料理人だから何か作ってあげるよ。ここは料理を作るには不衛生だから外に出よう」
俺は抱けるかどうか解らないが女の子を抱き上げてみた。するとすんなりと抱けたが、冷たい冷気が体を凍らせる。
「うぶぶ。寒い」
なんでただのデータのはずの幽霊を触ると寒いのだろうか。負の質量の粒子で構成されているから?なんかそんな事も田中は言ってたな。田中元気かな・・・。
「幽霊に触れて寒いで済んでるのは世界でも多分お前くらいだな、オビオ」
ピーターが変な奴という顔で俺を見ている。そこは褒めろよ!
「オビオ君は優しいねぇ、キュッキュ」
ナンさんが涙をハンカチで拭きながら俺の肩を撫でた。本当は頭を撫でたいのだろうけど。
「小生も孤児院兼学校を運営していましてね。子供ってのはほんと可愛いですよ。時々巣立った子供たちが元気な姿を見せてくれると小生も嬉しくなるんです」
暗殺者にしては良い人じゃないか。人の命を奪う職業の人が若い命を育てるってのはなんか奇妙に思える。
俺は部屋から出ると幽霊の女の子を下ろした。
「でもぉ、どうやって幽霊に食べ物を与えるのぉ?」
う~んう~んと腕を組んで考えるメリィ、萌え。地走り族は仕草が可愛いのでずるい。
「俺に良い案がある。幽霊は憑依できるだろ?だから女の子を誰かに憑依させて食べてもらう。そしたら生前のように味を感じられるだろ?」
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「そうなのか?メリィ」
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「だそうだ。頼んだぞ、ピーター君」
「ええええ!」
ヒヒヒ。絶望に跪け!自称11歳!本当は地走り族が成人認定される15歳に近いくせに!嘘ばっかりついてっからだぞ!
「なんだかピーター君、可哀想ですねぇ。小生が代わりましょうか?」
「い、いや遠慮しときます。ナンさんのキャラで女の子のリアクションされたらキツイからさ・・・」
「そぅお?」
既に女の子っぽい反応!
「じゃ、じゃあさ、あの小さいお兄さんに入ってみて。入り方わかる?」
うん、と女の子は頷いてスーッとピーターに近づいていった。
「やだよ!怖いよ!やっぱり嫌だ!わぁぁぁ!」
ピーターは怖気づいてサーカの後ろに隠れてスカートの上から滅茶苦茶高速で尻を揉んでいる。
「おい!」
怒ろうと振り返ったサーカにうっかりと幽霊の女の子が入ってしまった。
「あ!」
俺は思わず声を上げる。
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