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第三章 学園惑星編
第八十九話「身に覚えた毒」
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今まで2度、あの毒蛇と戦った。その2つともこのように致命傷を負いながらも新たに得た……いや、取り戻した力を駆使して何とか倒せた。
それでも、この訓練用の魔物でこの程度なら真の意味での勝利ではない。実質相討ちなのだから。
毒が全身に回ってくる。身体が溶けるように熱い。何故か一度経験したことのあるような熱さだった。
……そうだ。俺は未来に生まれ変わる前に、亜玲澄と共にあの少女2人に殺された時に飲まされた毒に似ている。じわじわと全身に毒が回ってくる感じも、徐々に溶岩の如く熱くなって意識が保てなくなる感じも。
何もかもがあの時飲まされた毒薬に共通していた。
――ピコ、マコ。嘲笑ってるのも今のうちだ。お前らの毒ももう通用しなくなれば、お前らなんて敵でも何でも無くなるからな。
「――!」
声が聞こえる。誰の声だろうか。分からない。でも、確かに俺の名を呼ぶ声は聞こえる。
「大蛇――!!」
意識が徐々に戻っていく。身体の感覚と毒による熱を感じる。瞼が自然と動き出す。目覚めの時だ――
「うっ……」
「おい大蛇、しっかりしろ!」
白髪にネフティスの制服を着た男……亜玲澄が何故かバスルームにいた。
「お前……何で……」
「お前がぶっ倒れたって連絡来たからに決まってんだろ!? 何してたんだ!」
「すまない……少し、無茶をした……」
何とかそれだけをゆっくりと吐き出す。これ以上喋るとまた毒で身体を悪くする気がしたのでなるべく口を開かないようにする。そのままじっと、眠るように目を瞑って……
「待ってろ大蛇……今エレイナを呼んでくる!」
亜玲澄がエレイナを呼びにバスルームを飛び出した後に、俺は意識を再び失うのだった。ただ一人の少女が来てくれるまで――
それでも、この訓練用の魔物でこの程度なら真の意味での勝利ではない。実質相討ちなのだから。
毒が全身に回ってくる。身体が溶けるように熱い。何故か一度経験したことのあるような熱さだった。
……そうだ。俺は未来に生まれ変わる前に、亜玲澄と共にあの少女2人に殺された時に飲まされた毒に似ている。じわじわと全身に毒が回ってくる感じも、徐々に溶岩の如く熱くなって意識が保てなくなる感じも。
何もかもがあの時飲まされた毒薬に共通していた。
――ピコ、マコ。嘲笑ってるのも今のうちだ。お前らの毒ももう通用しなくなれば、お前らなんて敵でも何でも無くなるからな。
「――!」
声が聞こえる。誰の声だろうか。分からない。でも、確かに俺の名を呼ぶ声は聞こえる。
「大蛇――!!」
意識が徐々に戻っていく。身体の感覚と毒による熱を感じる。瞼が自然と動き出す。目覚めの時だ――
「うっ……」
「おい大蛇、しっかりしろ!」
白髪にネフティスの制服を着た男……亜玲澄が何故かバスルームにいた。
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「お前がぶっ倒れたって連絡来たからに決まってんだろ!? 何してたんだ!」
「すまない……少し、無茶をした……」
何とかそれだけをゆっくりと吐き出す。これ以上喋るとまた毒で身体を悪くする気がしたのでなるべく口を開かないようにする。そのままじっと、眠るように目を瞑って……
「待ってろ大蛇……今エレイナを呼んでくる!」
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