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第三章 学園惑星編
第八十一話「癒えぬ痛み」
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――くそが。あの一撃だけでこの俺の身体に穴開けるなんてどんな怪物なんだ。あいつは間違いなく元ネフティス総長レベル……それも歴代最強のな。
てか、今の総長があいつより強かったら逆に怖いぜ……
「おーい、そこの君~、大丈夫か~い?」
ゆったりとした声が亜玲澄の耳を通る。しかし、あまりの痛みで首を振ることさえ出来ない。
「今治すからね~。そのままいてね~」
このまま回復魔法をかけられ、極楽な気分になってるうちに傷が塞がる……と思ったその時、グサリと肌に直接激痛が襲った。
「―――――――!!!!!!!!!」
言葉ではとても言い表せられない程の声量で亜玲澄は絶叫した。それはもう、痛いのレベルを超越していた。
「はいは~い、痛くないよ~」
こいつ……この痛みの半端なさを知らないだろうによくそんな事を簡単に言うぜ……!
しかし、傷が塞がっていくのを身に感じたのも確か。あまりに乱暴な治癒方法さえ除けば完璧だったろうに。
「あ、ごめ~ん、麻酔打つの忘れてた~。てへへ~っ」
うん、ふざけるな。マジでふざけるのも大概にしやがれこの無能医者が。姿見えねぇけど。
――この目で直接会った時には一発殴ってやる。
「はっ――」
気づけばベッドの中にいた。誰かがここまで連れてきたのだろう。まさかあのゆったり女が……いや、そんなわけねぇな。
「それにしても痛てぇなあの野郎め……」
穴は塞がってるとはいえ、痛みが消えたわけでは無い。改めて麻酔の凄さに驚いてしまう。
今だに痛む腹部を抑えていると、ドアが開く音が聞こえた。恐らく亜玲澄を治したと思われる女性が入ってきた。
「あ、治ってる~。無事で良かった……?」
「おい……何麻酔うち忘れてんだてめええええええ!!!!!」
その口調を聞いてすぐに痛みを忘れ、無意識に女性の目の前まで飛んでは思い切り顔面目掛けて殴りかかる。だが、女性は突風の如く亜玲澄の殴りを避ける。
「も~、初対面の人に対してすることかな~?」
「は? 初対面で麻酔打ち忘れたまま注射打つなんてどんな医者ヅラしてんだゴラ!!」
「ちょっと~、君怖いよ~」
まずい、いくら麻酔を打ち忘れたとはいえこれ以上は勘弁だ。もう一人の俺を止めなければ。
「おい……もうやめろ」
『くそっ、どけ! こいつには一発殴んねぇと気が済まねぇんだよ!!』
「気持ちは分かるが抑えろ! 俺を治したのは彼女であることには変わらないだろ!」
太陽神の怒りを沈めるべく、意識を切らずに両足を踏ん張って抑える。そんな姿を見た女性はふと不思議そうな顔をしていた。
「あれ……何してるんだろ~?」
『おい離せ! やっぱこいつ自覚してねぇ! 殴らせろ! 頭蓋骨が粉々になるまで殴ってやる!!』
「だからやめろって言ってるだろおお!!」
――はぁ、二重人格は強力でありながらも厄介だ。扱いが難しい。自我を保つのも大変だ。
「あ、あの~、大丈夫~?」
「あ、お、お気になさらずに……」
しかし、この学園でこれ以上二重人格の事を知らされたらかなり厄介事になる可能性がある。何とか誤魔化さなければならないのも大変だ。最悪知っていてもあの先生だろう……
まだ残る激痛に腹を抑えながら、亜玲澄はベッドに戻っていった。
てか、今の総長があいつより強かったら逆に怖いぜ……
「おーい、そこの君~、大丈夫か~い?」
ゆったりとした声が亜玲澄の耳を通る。しかし、あまりの痛みで首を振ることさえ出来ない。
「今治すからね~。そのままいてね~」
このまま回復魔法をかけられ、極楽な気分になってるうちに傷が塞がる……と思ったその時、グサリと肌に直接激痛が襲った。
「―――――――!!!!!!!!!」
言葉ではとても言い表せられない程の声量で亜玲澄は絶叫した。それはもう、痛いのレベルを超越していた。
「はいは~い、痛くないよ~」
こいつ……この痛みの半端なさを知らないだろうによくそんな事を簡単に言うぜ……!
しかし、傷が塞がっていくのを身に感じたのも確か。あまりに乱暴な治癒方法さえ除けば完璧だったろうに。
「あ、ごめ~ん、麻酔打つの忘れてた~。てへへ~っ」
うん、ふざけるな。マジでふざけるのも大概にしやがれこの無能医者が。姿見えねぇけど。
――この目で直接会った時には一発殴ってやる。
「はっ――」
気づけばベッドの中にいた。誰かがここまで連れてきたのだろう。まさかあのゆったり女が……いや、そんなわけねぇな。
「それにしても痛てぇなあの野郎め……」
穴は塞がってるとはいえ、痛みが消えたわけでは無い。改めて麻酔の凄さに驚いてしまう。
今だに痛む腹部を抑えていると、ドアが開く音が聞こえた。恐らく亜玲澄を治したと思われる女性が入ってきた。
「あ、治ってる~。無事で良かった……?」
「おい……何麻酔うち忘れてんだてめええええええ!!!!!」
その口調を聞いてすぐに痛みを忘れ、無意識に女性の目の前まで飛んでは思い切り顔面目掛けて殴りかかる。だが、女性は突風の如く亜玲澄の殴りを避ける。
「も~、初対面の人に対してすることかな~?」
「は? 初対面で麻酔打ち忘れたまま注射打つなんてどんな医者ヅラしてんだゴラ!!」
「ちょっと~、君怖いよ~」
まずい、いくら麻酔を打ち忘れたとはいえこれ以上は勘弁だ。もう一人の俺を止めなければ。
「おい……もうやめろ」
『くそっ、どけ! こいつには一発殴んねぇと気が済まねぇんだよ!!』
「気持ちは分かるが抑えろ! 俺を治したのは彼女であることには変わらないだろ!」
太陽神の怒りを沈めるべく、意識を切らずに両足を踏ん張って抑える。そんな姿を見た女性はふと不思議そうな顔をしていた。
「あれ……何してるんだろ~?」
『おい離せ! やっぱこいつ自覚してねぇ! 殴らせろ! 頭蓋骨が粉々になるまで殴ってやる!!』
「だからやめろって言ってるだろおお!!」
――はぁ、二重人格は強力でありながらも厄介だ。扱いが難しい。自我を保つのも大変だ。
「あ、あの~、大丈夫~?」
「あ、お、お気になさらずに……」
しかし、この学園でこれ以上二重人格の事を知らされたらかなり厄介事になる可能性がある。何とか誤魔化さなければならないのも大変だ。最悪知っていてもあの先生だろう……
まだ残る激痛に腹を抑えながら、亜玲澄はベッドに戻っていった。
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