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慌ただしい日々 19
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ハフゥ……と大きく息を吐いて背もたれに体を預けて目を閉じる。
杏の濃縮された甘みが残る口腔内に杏のタルトも季節になったら良いかも知れないと思いをはせる。
「俺にとっては杏は慣れ親しんだおやつだけど、シュバルツバルトの黄桃みたいに作付けしてなかったから食べれるのはそれなりに立場のある者だけだったって知ったのは割と後になってからだったな」
「そう。私は生産に携わってたから定期的に送られてきて、最終的には鳥に与えてたわね」
「……あの島で繁殖してる青い綺麗なソラとルリだっけ?あの二羽か?」
「そうよ。ん……?何かあったのかしら?」
「ああ。俺が目に着くところにいるとやって来て何かを訴えるから、チビナビ達に聞いたらご飯が欲しいって言われてさ。鳥の餌なら虫とかかな?とか思ってたんだけど、餌は何が良いんだって聞いたらエリーゼから果物みたいなの貰ってた、あれが食べたいって聞いてさ。果物みたいでエリーゼときたから、ひょっとして黄桃のドライかと思って収納から出して手のひらに乗せて出したら凄い勢いで啄んでさ……見た目を裏切る鳴き声で飛び去ったけど、それから度々やって来て餌を強請られてさ。そろそろ在庫も心許なくなってきたから分けて欲しいんだけど」
あー……あの子達ったら、私が島にあんまり行かないからルークにおねだりしたのね。
まあ、でも仲が良くなるなら良しとしましょ。
「樽単位で収納してあるから好きなだけ渡すわよ。でもそのうち島暮らしするから私からあげても良いんだけど……」
チラッ……うん、ルークが複雑そうな顔になりました。
「えーと……一緒にあげる?」
パァッと笑顔になりました。分かりやすいって良いですね!
「一緒にやろう!で、俺達も仲が良いってアピールしよう!」
アピール……?ああ、だいたいいつも一緒だものね。あの二羽。
「一緒に餌やりってデートっぽくて良いよな!」
「デート……デート!」
今、気が付きました!貴族だからって訳じゃないけど、いわゆるデートとかしてません。
一緒に旅はしたけど、デートって……
「島の改造頑張ったから、島のあちこち行って楽しむ事が出来るから一緒に出かけような!」
……え?その為に頑張ってたの?キュン♡なんですけど!
ルークったら……ルークったら……大好きぃぃぃ!
杏の濃縮された甘みが残る口腔内に杏のタルトも季節になったら良いかも知れないと思いをはせる。
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「そう。私は生産に携わってたから定期的に送られてきて、最終的には鳥に与えてたわね」
「……あの島で繁殖してる青い綺麗なソラとルリだっけ?あの二羽か?」
「そうよ。ん……?何かあったのかしら?」
「ああ。俺が目に着くところにいるとやって来て何かを訴えるから、チビナビ達に聞いたらご飯が欲しいって言われてさ。鳥の餌なら虫とかかな?とか思ってたんだけど、餌は何が良いんだって聞いたらエリーゼから果物みたいなの貰ってた、あれが食べたいって聞いてさ。果物みたいでエリーゼときたから、ひょっとして黄桃のドライかと思って収納から出して手のひらに乗せて出したら凄い勢いで啄んでさ……見た目を裏切る鳴き声で飛び去ったけど、それから度々やって来て餌を強請られてさ。そろそろ在庫も心許なくなってきたから分けて欲しいんだけど」
あー……あの子達ったら、私が島にあんまり行かないからルークにおねだりしたのね。
まあ、でも仲が良くなるなら良しとしましょ。
「樽単位で収納してあるから好きなだけ渡すわよ。でもそのうち島暮らしするから私からあげても良いんだけど……」
チラッ……うん、ルークが複雑そうな顔になりました。
「えーと……一緒にあげる?」
パァッと笑顔になりました。分かりやすいって良いですね!
「一緒にやろう!で、俺達も仲が良いってアピールしよう!」
アピール……?ああ、だいたいいつも一緒だものね。あの二羽。
「一緒に餌やりってデートっぽくて良いよな!」
「デート……デート!」
今、気が付きました!貴族だからって訳じゃないけど、いわゆるデートとかしてません。
一緒に旅はしたけど、デートって……
「島の改造頑張ったから、島のあちこち行って楽しむ事が出来るから一緒に出かけような!」
……え?その為に頑張ってたの?キュン♡なんですけど!
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