婚約破棄されまして(笑)

竹本 芳生

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new world 55

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「ま、何はともあれ契約出来そうならやってみないとね!」

そう言ってから分からないなりに両手を上げて魔力を放出する。
途端に上空に集まってくる風の精霊達。

「私と契約を結んでくださーい!」

って叫んだら龍がやって来ました。まさかの龍です。巨大です。
青白い鱗と白いフワフワの羽根?二本の真っ白い角、小さな四つ足。
どこからどう見ても龍でした。それがフワリと私の目の前にやって来ました。
他の精霊達は上空で待機してます。

「妾では嫌かえ?」

まさかの素敵ボイス(女性)でした。

「全然OKです!よろしくお願いします!」

言った途端、額に龍の鼻先かなぁ?何か当たりました。
ホワンと温かく感じるとスッと離れて行きました。

「うむ、この姿では都合が悪いの」

と言うと白い煙が出たかなー?と思ったら、目の前に白髪(フワフワのミディアムロング)で水色の膝丈フレアワンピースの美少女が立ってました!

「可愛い!」

「ふふ……褒められたの。これからよろしくの、主様よ」

「私こそよろしくね!」

「での、主様。妾に名前を付けて欲しいのじゃ」

ここでも語尾にじゃが来た。
名前かぁ……このかわい子ちゃんに簡単ネームはマズい!あー……でも浮かばない!えーと……風の精霊の名前って言うとシルフとかシルフィードとか?その辺だよね。

「シルフィーで!」

「ありがとうございます主様。私の事はシルフィーと呼んで下さい」

「うん!よろしくねシルフィー!」

よし!これで私のミッションは済んだ!後はルークだな。とルークを見たら困惑した顔で固まってました。

「ルーク?」

「ハッ!俺は一体……大きな龍が来たと思ったけど、美少女が来たんだな。良かったなエリーゼ」

「うん、ルーク。大きな龍が来たのは間違ってないから。その龍が美少女シルフィーちゃんだから」

言った途端、その場で崩れ落ちました。
そんな風にしても美少女シルフィーちゃんはあげませんよ!とっとと頑張って契約しなさいよ(笑)

「ウッウッ……俺……俺にも可愛いの来て貰うんだ……」

何とか立ち上がって両手を上げて魔力を放出。寄って来たのはヒレのキレイな青いベタみたいな金魚みたいな精霊でした。

「良かったね。可愛いの来たわよ」

「確かに可愛い……じゃあ、俺と契約してくれるかな?」

フヨフヨと空中和泳いで来たベタがルークの額にキスするとピカッと光りました。
どうやら契約成立の様です。
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