婚約破棄されまして(笑)

竹本 芳生

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春が来た! 150

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ルークは我がシュバルツバルト侯爵家の仕立ての略正装で立ってました。
ルークの横にはトールお兄様が、そのよにはお父様が立ってます。
お出迎えの立ち位置はお母様が来てから決まるのかしら?

「エリーゼ様、私はあちらにいますね」

そうアニスに声を掛けられ、見渡せばお父様やトールお兄様の側近達がいる所にキースもいて……うん、上級使用人ばかりで固まってるわね。
まあ、それで良いと思うけど。

「ルーク、良く似合ってるわ」

所々に私の色の色石を使ったブローチやピンを使ってて、ちょっと気恥ずかしいです。

「エリーゼも良く似合ってる。いつも綺麗だって思ってるけど、今着てるドレスもお飾りも本当に良く似合ってる」

あら?強調してるわね。これは、ひょっとして……

「ねぇ……これってルークが?」

「ああ……他にも発注したんだが、森の妖精みたいで素敵だ」

か……顔が熱い……何でサラッと恥ずかしげもなく言えるのよ……イケメンめ……

「るっ……ルークだって皇子様みたいで素敵よ」

「うん。元々皇子だから間違ってないけど、忘れてた?」

「忘れてないけど、いつもはホラ、皇子様らしくないから」

「じゃあ、何だと?」

「仕事の出来るイケメン」

「なる程。でも後九日で晴れて夫婦になるって、ちゃんと分かってる?」

「わっ分かってます!」

うう……改めて言われると恥ずか死ねる……あと九日……どうしよう……私、ちゃんと出来るかしら?

「待たせたわね。後は誰が来てないのかしら?」

お母様の登場です!声に圧を感じます!

「あら?キャスバルとラーラルーナ嬢がまだ来てないのね。キャスバルの所は少し離れているけど、トールが来ている以上まだ来れないなんて……」

お母様の目が怖いです!

「お母様!お客様達は今、どの辺りでしょう!」

誤魔化せる?どうにか気を逸らさないと!
お母様は小首を傾げ目をちろりと動かす。

「まだ領都の中程にいるわ。思ったよりも隊列が長いから遅いのね……って……大婆様……」

ん?大婆様?誰の事かしら?

「まだ少し掛かるから慌てなくて良くてよ……そうね、色々見ている様ね……」

お母様の目が何だか……こう……拗ねてる様な何かしら?何か複雑な感じがするけど……

「待たせましたか?」

「大丈……夫……よ?」

お母様だけじゃありません、私も目が点になってます。
だってキャスバルお兄様、ラーラルーナ様をお姫様抱っこして立ってるんですもの。
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