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春が来た! 113

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「ベーコン……」

ラーラルーナ様、さすがに気が付きましたか。この世界にはベーコンなる物は存在してませんでしたからね。いや、キャスバルお兄様と一緒に帰って来たならベーコンは食べてる筈ですよね。

「ええ。燻煙小屋を敷地内に作りましたの、チーズでも卵でも魚でもウインナーでも燻製出来ましてよ」

「ゴクッ……チーズ……ウインナー……」

ふふ……酒の肴に燻製は持って来いですもんね。

「やあ!おはよう!皆揃ってるな!」

「あら、キャスバルお兄様おはようございます。いつもより少し疲れてますのね?昨夜はお疲れでしたの?」

「ああ……ちょっとな」

「ウフフ……レイも付き合わされて大変だわね」

とりあえず軽く爆弾投下して反応を見て……ってラーラルーナ様、目がギラついておりますわよ!腐女子確定ですわね!

「エリーゼ、そんな事は言わないでおくれ。俺の可愛いお姫様がそんな下世話な事を言うなんて兄は悲しいよ」

チッ!今日もシスコンフィルター強いな……ならば……

「キャス兄様……キャス兄様が悲しいなんて……私嫌われてしまったの?」

「そんな訳ないだろう!俺の可愛いお姫様を俺が嫌う訳ないだろう!愛してるよ、俺の可愛いエリーゼ!」

朝から暴走しとりますなぁ、超絶シスコン兄上は(笑)

「良かったですわ、私、キャス兄様のお姫様でいられるのね」

陥落せぇよ!超絶シスコン兄上(笑)

「勿論だよ。俺の可愛いお姫様」

あー……キャスバルお兄様のオーラが蛍光ピンクだわぁ……無駄にキラキラしい笑顔でシスコン炸裂させてますなぁ。
見て下さいよ……ラーラルーナ様のあの痛い者を見る目!私、笑いヲ抑えるのに必死ですわ。

「おはよう!キャスバルは相変わらずだな。今日もエリーゼが可愛くて仕方ないんだな」

「当たり前だろう!我が一族の至宝!我が家のお姫様なんだぞ、エリーゼは!」

うん、朝からかっ飛ばしてますね。いい加減気持ち悪いから、止めやがれキャスバルお兄様よ。

「ハハハ!兄貴は朝から元気だな!いや、俺も疲れて朝寝坊したから何にも言えないけど」

トールお兄様もかよ……どんだけだよ、お兄様達よぅ……
おかげでラーラルーナ様の目が獲物を狙う猛禽類みたいになってるわよ。
チラッ……うん、ルークは何か悟った目で朝ごはん食べてるわね。
頑張れルーク!一日は始まったばっかりよ!
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