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春が来た! 114

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「そうだ。ラーラルーナ嬢、今日は母上とエリーゼが色々するみたいだが仲良くなってくれると嬉しい。母上、よろしくお願いしますよ」

わぁ……爽やかな笑顔で何か言ったわぁ……私じゃなくて、ラーラルーナ様に言う所がなぁ……

「ええ。よろしくお願いしますわ、エリーゼ様。シュバルツバルト侯爵夫人」

……ラーラルーナ様、そつが無いわね。

「あら、私の事はお母様と呼んで良いのよ」

お母様は普通の笑顔で言ったから、多分本当に大丈夫かな。

「お義母様……ですか……」

「ええ。だって貴女は私の娘になるんですもの」

お母様の笑顔はまだまだ普通。まだ問題は発生してない。ラーラルーナ様、ガンバ!

「ではお言葉に甘えて、お義母様と呼ばせて頂きますわ」

「フフッ……娘が二人になったみたいで新鮮ね、そう思わない?ハインリッヒ」

「ああ、そうだな。我が家に新しい花が増えるのは良い事だよ、フェリシア」

今日のお父様は朝から渋格好いい。お母様とのイチャつきのおかげか?

「クロワッサンは焼き立てだから温かい内がお薦めだぞ。……ラーラルーナ嬢」

「えっ?ええ、クロワッサン……」

ルーク……それフラグって言うヤツじゃないのかしら?ほら、ラーラルーナ様が何で知ってるの?って顔してるわよ。

「クロワッサン……こちらにはあるのね……」

手に取って端をもいで口に入れた瞬間のラーラルーナ様……ドチャクソ可愛かった!フニャッと顔が綻んで、モグモグとクロワッサンを食べてる姿!癒されるわぁ!
横目でルークを見たら、やっぱり可愛いモノを見る目でラーラルーナ様を見てました。

「美味しい……バターたっぷりでサクサク……」

「良かったわ!私もねクロワッサン好きなの、食パンもデニッシュも好きなのよ。食べたいパンがあったら言ってね!他にも食べたい料理とかもリクエストがあれば教えて頂戴、可能な限り応えるわ!」

「ホホホ……エリーゼったら、そんなにラーラルーナ嬢と仲良くなりたいの?」

「はいっ!」

だってルークの前世の妹かも知れないんですもの、真剣です!

「ありがとうございます……こちらに来て、美味しい食事ばかりで……かえりたくなくなってしまいますわ……」

あ……うん、口に合わないって言うより調理法が未発達だと辛いよね。私も辛くてやらかしちゃったもん……
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