婚約破棄されまして(笑)

竹本 芳生

文字の大きさ
上 下
1,046 / 1,449
連載

春が来た! 106

しおりを挟む
いつものルークに戻ったのか、ちょっと冷めた紅茶をコクコクと飲み干す。

「冷めちゃったのに、良かったの?」

「喉渇いてたから丁度良かった」

「そうなの?」

「ああ。エリーゼ、ありがとう。何とか落ち着けそうだよ」

チカッと痛い視線が来ました。ノエルです。嫉妬ですかそうですか、止めて下さいよ……この小悪魔ネコめぇ……

「エリーゼ、ノエルがごめんな。ノエル、そんな目でエリーゼの事見ない」

「だってボクだって主をなぐさめたにゃっ!ボクが主のいちばんにゃっ!」

ルークの一番は絶対譲らないマンですね。いや、勝てないの分かってるから最初から勝負するつもりは無いですよ。

「ノエル。ノエルが一番だけど、エリーゼも一番なんだよ」

「いちばんがふたつなんてわからないにゃっ!」

「ノエル!ワガママはよくないにゃ!」

ここに来てタマが参戦して来ました。

「わがままじゃないにゃっ!」

「ワガママにゃ!」

うん、可愛いです。私もルークも笑顔で見てしまいました。

「主?主もへいきにゃ?」

トラジが私の所にやって来て見上げて来ます。

「平気よ。皆がいてくれて幸せよ。、ね、ルーク」

「ああ、幸せだけど喧嘩は見たくないかな?」

バチンとウインクして見せるルークはイケメン効果でキラキラしいです。

「ケンカしてないにゃっ!主!ボク、ケンカしてないにゃっ!」

ヒシッ!とルークにしがみつくノエルにタマがヤレヤレと頭を振って私を見た。

「そうね、ケンカは良くないわね。ね、タマ?」

「わかってるにゃ!いまのはちゅういにゃ!」

「そうね、注意よね」

「そうにゃ!ちゅういにゃ!」

「ちゅうい……ちゅういかにゃ?ホントかにゃ……?」

ノエルのジト目が痛いです(笑)

「ケンカじゃないなら良いけど、注意ももっと優しくな」

「もちろんにゃ!」

ルークに向かってビシッ!と敬礼するタマ。ねぇ……タマよ、一体どこで習ったのよ。聞かないけどね……

「所で妹さんだったとして、腐女子ならある意味大丈夫じゃない?」

「え?」

「反対はしないでしょ?側近との主従関係」

「あー……まぁ、そうだな」

「ん?キャスバルお兄様とレイの事だけじゃないわよね?ルーク……自分とキースの事忘れてない?」

ハッ!と私を見てバッ!と両手で顔を覆うと叫びましたよ……

「忘れてたーーっっ!」

ルーク……イキロ……
しおりを挟む
感想 5,634

あなたにおすすめの小説

(完)妹の子供を養女にしたら・・・・・・

青空一夏
恋愛
私はダーシー・オークリー女伯爵。愛する夫との間に子供はいない。なんとかできるように努力はしてきたがどうやら私の身体に原因があるようだった。 「養女を迎えようと思うわ・・・・・・」 私の言葉に夫は私の妹のアイリスのお腹の子どもがいいと言う。私達はその産まれてきた子供を養女に迎えたが・・・・・・ 異世界中世ヨーロッパ風のゆるふわ設定。ざまぁ。魔獣がいる世界。

王侯貴族、結婚相手の条件知ってますか?

時見 靜
恋愛
病弱な妹を虐げる悪女プリシア・セノン・リューゲルト、リューゲルト公爵家の至宝マリーアン・セノン・リューゲルト姉妹の評価は真っ二つに別れていたけど、王太子の婚約者に選ばれたのは姉だった。 どうして悪評に塗れた姉が選ばれたのか、、、 その理由は今夜の夜会にて

《完結》愛する人と結婚するだけが愛じゃない

ぜらいす黒糖
恋愛
オリビアはジェームズとこのまま結婚するだろうと思っていた。 ある日、可愛がっていた後輩のマリアから「先輩と別れて下さい」とオリビアは言われた。 ジェームズに確かめようと部屋に行くと、そこにはジェームズとマリアがベッドで抱き合っていた。 ショックのあまり部屋を飛び出したオリビアだったが、気がつくと走る馬車の前を歩いていた。

悪役令嬢は毒を食べた。

桜夢 柚枝*さくらむ ゆえ
恋愛
婚約者が本当に好きだった 悪役令嬢のその後

巻き戻ったから切れてみた

こもろう
恋愛
昔からの恋人を隠していた婚約者に断罪された私。気がついたら巻き戻っていたからブチ切れた! 軽~く読み飛ばし推奨です。

冤罪から逃れるために全てを捨てた。

四折 柊
恋愛
王太子の婚約者だったオリビアは冤罪をかけられ捕縛されそうになり全てを捨てて家族と逃げた。そして以前留学していた国の恩師を頼り、新しい名前と身分を手に入れ幸せに過ごす。1年が過ぎ今が幸せだからこそ思い出してしまう。捨ててきた国や自分を陥れた人達が今どうしているのかを。(視点が何度も変わります)

白い結婚はそちらが言い出したことですわ

来住野つかさ
恋愛
サリーは怒っていた。今日は幼馴染で喧嘩ばかりのスコットとの結婚式だったが、あろうことかバーティでスコットの友人たちが「白い結婚にするって言ってたよな?」「奥さんのこと色気ないとかさ」と騒ぎながら話している。スコットがその気なら喧嘩買うわよ! 白い結婚上等よ! 許せん! これから舌戦だ!!

精霊の愛し子が濡れ衣を着せられ、婚約破棄された結果

あーもんど
恋愛
「アリス!私は真実の愛に目覚めたんだ!君との婚約を白紙に戻して欲しい!」 ある日の朝、突然家に押し掛けてきた婚約者───ノア・アレクサンダー公爵令息に婚約解消を申し込まれたアリス・ベネット伯爵令嬢。 婚約解消に同意したアリスだったが、ノアに『解消理由をそちらに非があるように偽装して欲しい』と頼まれる。 当然ながら、アリスはそれを拒否。 他に女を作って、婚約解消を申し込まれただけでも屈辱なのに、そのうえ解消理由を偽装するなど有り得ない。 『そこをなんとか······』と食い下がるノアをアリスは叱咤し、屋敷から追い出した。 その数日後、アカデミーの卒業パーティーへ出席したアリスはノアと再会する。 彼の隣には想い人と思われる女性の姿が·····。 『まだ正式に婚約解消した訳でもないのに、他の女とパーティーに出席するだなんて·····』と呆れ返るアリスに、ノアは大声で叫んだ。 「アリス・ベネット伯爵令嬢!君との婚約を破棄させてもらう!婚約者が居ながら、他の男と寝た君とは結婚出来ない!」 濡れ衣を着せられたアリスはノアを冷めた目で見つめる。 ······もう我慢の限界です。この男にはほとほと愛想が尽きました。 復讐を誓ったアリスは────精霊王の名を呼んだ。 ※本作を読んでご気分を害される可能性がありますので、閲覧注意です(詳しくは感想欄の方をご参照してください) ※息抜き作品です。クオリティはそこまで高くありません。 ※本作のざまぁは物理です。社会的制裁などは特にありません。 ※hotランキング一位ありがとうございます(2020/12/01)

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。