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春が来た! 3

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「そうね……イチゴは柔らかくてすぐに傷んでしまうわね……」

そうなのだ。まだこちらの世界ではクッション材とか無いから、輸送途中に打つかれば傷んでしまうのです。
無論、それもあって私の保存箱が……と言ったのかも知れませんが、無限収納とは違うので打つかっちゃうんですよ。

「マジックバックなら打つからないとは思うけど……」

ハッ!とお母様とお祖母さまが私を見てきました。うん!失言でした。

「エリーゼ、マジックバック作れるかしら?」

言うと思いました。

「作れます。ただし量は思ったより入りません」

作れますし、作りました。
量云々は嘘です。かなり入りますがリスク大きいんで正直に沢山入れれます!とは言えません。

「そうですね……イチゴ専用であれば幾つか作って渡せます」

少し難しいお顔になったお母様が安心したように微笑んで頷いてくれました。

「そうね。イチゴ専用の物を作って頂戴ね、イチゴ専用なら帝国に運ぶのも問題ないものね」

はい、イチゴ専用マジックバック製作依頼来ました。

「ふふ……フェリシアもエリーゼも難しいお話しは止めて楽しみましょう?」

「はい」

「ええ、そうですわねお義母様」

元はと言えばお祖母さまの発言からですよ……と言えずに微笑んでおく。
パクリとイチゴの飴がけをフォークに刺して齧り付く。うん、パリパリの薄い飴にジューシーなイチゴ美味しい。

「ああ……でも本当にこちらに来てから食事が美味しくて困ってしまうわ……」

お祖母さま?

「美味しくて困ってしまいますか?」

困ることなんてあるのかしら?
小首を傾げて眉を下げて困り顔のお祖母さま、おばあちゃんだけど滅茶苦茶可愛いです。

「だって、つい食べてしまうのよ……最近体が重く感じてきて……」

あ……それはヤバいです、お祖母さま……

「まぁ!お義母様!少し体を動かすと良いですわ!」

なぜかお母様がウキウキしながらお祖母さまに言いましたよ……ほら……お祖母さまが少し戸惑ってます。

「でも走るのは……」

お祖母さまの年齢で走るのはキケンです!

「お祖母さま!邸の中やお庭のお散歩を増やしてはどうでしょう!」

「お散歩……」

「ええ!まずは歩いて体力作りが良いと思います!」

基本!基本ですよ!まずは体力です!

「そうね。季節も良いし、少しお散歩を増やすわね」

「それが良いです!私、お祖母さまと一緒にお散歩したいです!」

お祖母さまが微笑んでます!可愛いです!
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