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新天地を! 89

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「え……?」

お母様がスーパー銭湯の外観だけ見て驚いてます。
馬車から見たら確かにちょっと驚きますよね……ちょっとしたお城みたいになってますわ。
やり過ぎた……そう反省しよう。ちょっとだけ。

「馬車から見ると本当に大きいって感じますね!」

アニスよ、それは追い打ちかい?ちょっぴり傷ついちゃうわよ。

「エリーゼ……あれは……」

「スー……大型の共同浴場ですわ!」

「大型……」

侍女トリオは無言です。

「お母様、沢山お風呂はありますし休憩も取れるように色々工夫したんです。きっと楽しく過ごせますわよ!」

だってそうゆう風に作ったんですもの。お風呂入ってご飯食べてゆっくり過ごして、またお風呂入ったりとか……

「あの巨大な建物が湯浴みするための建物……」

馬車が入り口の前に止まって、降りて行きます。
大きな玄関に広々としたエントランス。無人とはいえカウンターもあって、ちょっと寂しいけどそれはいずれ解消される訳だしね。
とりあえずはカウンターにグラスを無限収納から取り出して並べ、女性陣用と男性陣用に分けておく。
無限収納のリストにはマンゴーピューレ(他のピューレもあった)があったので女性陣用のグラスに適当に入れていく。
男性陣用のグラスにはライム果汁を注いでおく。
どうやら私が使った事で需要アリと思われたのか、各種作られていた。
対応早くて助かります。

(ありがとう!ナビさん!)

〈いえ。マスターエリーゼの手を煩わせないように前もって用意出来る物は作り置くのも仕事の一つですから〉

(そう……助かるわ。えーと、ありがとう)

〈手助け出来て何よりです、マスターエリーゼ〉

長くなっちゃうからこれで止めとこ。炭酸水を出してグラスに注いでいき、魔法で冷やしておく。
勿論中身はちゃんとかき混ぜておいた。

「あら?美味しそうね」

「はい。マンゴーの炭酸水にしてみました」

そう言ってお母様にマンゴーの炭酸水を手渡す。私も手に取り一口飲んでみる。

「甘……」

思ったよりも甘くなってた。なぜか島のマンゴーはアップルマンゴーがデフォだった。しかもチビナビちゃん達が優秀なので完熟っぽいのよね……味が太陽のゲフンゲフンに良く似てるっていうね……

「美味しいわ!甘くてお母様、これ大好きだわ!」

お母様大喜びです。
いや、侍女トリオもアニスも喜んでます。やはり甘い物は格別ですね。
……デザートビュッフェとかは秘密にしておこう。
乙女の楽園だが、カロリーの事を考えたら一年に数回のパーティー的な扱いにしとかないと料理人達が過労で倒れかねないわ……
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