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新しい日々 87

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「ふふっエリーゼは眠たくなるとちょっと目がトロンとして可愛くなるわよね」

お母様……嬉しそうに言わないで下さい。恥ずかしいです。

「そうですね!エリーゼは眠たくなると可愛さが増して!」

……キャスバルお兄様もお母様に張り合わないで!

「何を言ってる、エリーゼはいつでも可愛い。ただ眠たくなると可愛さに磨きがかかる」

ちょっ!お父様まで!

「良かったねエリーゼ、俺もエリーゼはいつでも可愛いと思ってるけど眠たくなると無防備になって可愛さしか感じないんだよね」

フギャアァァァ!トールお兄様までぇ!何なの、もう!

「後、半年もせん内にここにルークが混じるのか……俺の可愛い娘を……」

お父様!不穏!不穏です!私の婚姻納得したんじゃないの?

「ホホホ……娘が可愛いならその程度許すのが親心でしてよ。自分のお気持ちを一番にして娘の望む幸せを壊すなんて……ねぇ?」

ひぃあぁぁぁ!お母様、最後のねぇの所でお母様の暗黒面がっ!ほら、お父様だけじゃなくてお兄様達もブルッてますよ!お母様、気を取り直してぇ!私もオッカナイですから!

「まぁ!オホホホホ!」

!!天の助けか!お祖母さまの笑い声がっ!

「ハインリッヒ、貴方何バカな事を言ってるの?お相手は確かな方だし、文句一つ付ける事も出来ないのにエリーゼの幸せを踏みにじるなんて……父親失格ですわよ。全く、今が花の盛りと言わんばかりのエリーゼが婚姻しないでいつすると言うのです。私達だって、いつどうなったっておかしくない年なのよ、せめてエリーゼの華々しい姿を見せようという気持ちも無いのかしら?」

お祖母さま、さすがです!でもちょっと聞きたくない単語も入ってました。いつまでもお元気でいて欲しいので、やめて下さい。

「そうだぞ。俺達からしても初めての姫だ、そこらの木っ端貴族が腰を抜かす位の華々しい婚姻式をしてやる位の気構えでいなくてどうする?全くウジウジと……」

お祖父さま、ちょっとお父様に当たりが厳しいですね。でも木っ端貴族って……強めのワードですわよ……

「お義父様、お義母様。もっと言って下さい、まだ反対するなんて思ってもみませんでしたわ」

あっ!お母様の暗黒面が消えました。一安心です!本当に怖いし、夢に見そうなんで暗黒面は出さないで欲しいです。
いえ、お母様が私を思っての事だって分かっても怖いものは怖いんです……
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