上 下
561 / 1,397
連載

新しい日々 68

しおりを挟む
帰りは何事も無くおうちに帰りました!え?犬どもですか?勿論、ちゃんとお仕事しましたよ。彼等は何と言っても護衛が本分ですからね。

「帰りは順調だったな」

領都に突入して駆け足から速歩になった途端、トールお兄様が爽やかに話し掛けて来ました。
まぁ、聞きたい事も話したい事もそれなりにあるかなー?とは思いますけど。

「そうですね」

無難な返ししか出来ません。何故って?スラ道まだ大きいまんまなんです。
しかも王冠のごとくちょこんとピカ太郎が鎮座してる訳ですよ。
明らかに魔物にしか見えないスラ道が頭?とにかく天辺に可愛く見えるピカ太郎を座らせちゃってるんですよ、画ずらがイタイ!

「エリーゼ、あれはいつになったら小さくなるんだ?」

トールお兄様め!私が聞きたいです!

「分かりません。消化すれば小さくなるんじゃないんですか?」

これ以外の答えは導き出せません。
ちなみにスラ道は跳ねてません。這ってるのが近いと思うんですけど、地面に接してる部分を見ると波打ってるんで蛇的な感じなのかカタツムリ的な感じなのかとしか……大きいだけに大迫力です。スラ道の下部だけは。

「そうか……注目の的だな」

「ソウデスネ……」

ええ、ええ!分かってますよ!行きは小さかったスラ道がピカ太郎乗っけてユキに乗っかって行く姿は可愛かったでしょうよ!今は巨大化して道行く領都民が驚いてますもんね!私だって巨大化も驚いたし、あんな攻撃もビックリでしたし!
後ろをチラリと振り返ってカワイコちゃん達を見て、やっぱり大きいまんまのスラ道にガッカリする。
何と言うか、意気揚々とはこの事か?と思うほどスラ道は元気いっぱい自信満々な雰囲気です。むしろ、上に乗っかってるピカ太郎のちょっと死んでる目の方が気になります。
……良く見てみよう!……ブルブル高速で震えてるピカ太郎!かなり小刻みです!こんなの前世で見た!アレだ!問答無用で上に乗った人間をブルブルさせる運動アンドダイエットの機械!アレに乗った人間みたいな揺れだ!……って……え?十分以上時間経ってるから……ヤダ!ピカ太郎、ダイエット!じゃない、揺れ過ぎて意識朦朧としてんじゃないの?
いや、でもスラ道はピカ太郎をガッチリホールドしてるから落ちないし、良いのかしら?

「とにかく、トールお兄様!早くおうちに帰りましょう!」

「おう!」

キントンの速度がちょっとだけ上がったので、チョロギーも速度を上げました。
トールお兄様とフレイが仲良く先導する姿を追いかけました。気分的にですよ。
速歩早いバージョンです。
しおりを挟む
感想 5,613

あなたにおすすめの小説

もう終わってますわ

こもろう
恋愛
聖女ローラとばかり親しく付き合うの婚約者メルヴィン王子。 爪弾きにされた令嬢エメラインは覚悟を決めて立ち上がる。

婚約破棄 ~家名を名乗らなかっただけ

青の雀
恋愛
シルヴィアは、隣国での留学を終え5年ぶりに生まれ故郷の祖国へ帰ってきた。 今夜、王宮で開かれる自身の婚約披露パーティに出席するためである。 婚約者とは、一度も会っていない親同士が決めた婚約である。 その婚約者と会うなり「家名を名乗らない平民女とは、婚約破棄だ。」と言い渡されてしまう。 実は、シルヴィアは王女殿下であったのだ。

初めまして婚約者様

まる
恋愛
「まあ!貴方が私の婚約者でしたのね!」 緊迫する場での明るいのんびりとした声。 その言葉を聞いてある一点に非難の視線が集中する。 ○○○○○○○○○○ ※物語の背景はふんわりしています。スルッと読んでいただければ幸いです。 目を止めて読んで下さった方、お気に入り、しおりの登録ありがとう御座いました!少しでも楽しんで読んでいただけたなら幸いです(^人^)

私を侮辱する婚約者は早急に婚約破棄をしましょう。

しげむろ ゆうき
恋愛
私の婚約者は編入してきた男爵令嬢とあっという間に仲良くなり、私を侮辱しはじめたのだ。 だから、私は両親に相談して婚約を解消しようとしたのだが……。

わたしを捨てた騎士様の末路

夜桜
恋愛
 令嬢エレナは、騎士フレンと婚約を交わしていた。  ある日、フレンはエレナに婚約破棄を言い渡す。その意外な理由にエレナは冷静に対処した。フレンの行動は全て筒抜けだったのだ。 ※連載

(完)妹の子供を養女にしたら・・・・・・

青空一夏
恋愛
私はダーシー・オークリー女伯爵。愛する夫との間に子供はいない。なんとかできるように努力はしてきたがどうやら私の身体に原因があるようだった。 「養女を迎えようと思うわ・・・・・・」 私の言葉に夫は私の妹のアイリスのお腹の子どもがいいと言う。私達はその産まれてきた子供を養女に迎えたが・・・・・・ 異世界中世ヨーロッパ風のゆるふわ設定。ざまぁ。魔獣がいる世界。

【完結】私は死んだ。だからわたしは笑うことにした。

彩華(あやはな)
恋愛
最後に見たのは恋人の手をとる婚約者の姿。私はそれを見ながら階段から落ちた。 目を覚ましたわたしは変わった。見舞いにも来ない両親にー。婚約者にもー。わたしは私の為に彼らをやり込める。わたしは・・・私の為に、笑う。

【完結】私は側妃ですか? だったら婚約破棄します

hikari
恋愛
レガローグ王国の王太子、アンドリューに突如として「側妃にする」と言われたキャサリン。一緒にいたのはアトキンス男爵令嬢のイザベラだった。 キャサリンは婚約破棄を告げ、護衛のエドワードと侍女のエスターと共に実家へと帰る。そして、魔法使いに弟子入りする。 その後、モナール帝国がレガローグに侵攻する話が上がる。実はエドワードはモナール帝国のスパイだった。後に、エドワードはモナール帝国の第一皇子ヴァレンティンを紹介する。 ※ざまあの回には★がついています。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。