婚約破棄されまして(笑)

連載

新しい日々 28

「そうか、ノエルもルチルもありがとうな」

ルークが一安心した。良かったね、ルーク。
ここで昼メロみたいな展開されたら、ちょっと泣けると思ってた。だってノエルってその辺が昼メロのヒロインみたいなノリあるから心配してたのよね。
でも何となく違和感を感じるのは何故かしら？ノエルとルチルがコソコソ喋ってるのよね。
耳打ちしながら小声だから、全く聞こえないんですけどね（笑）
見てるだけなら可愛い見た目のおかげで微笑ましいの一言に尽きるのだけど。
ん？ノエルがルークをジットリ見つめたわ！

「ご主人、キースからご主人のニオイがするにゃ！ただならぬかんけいにゃ？」

匂い！嗅覚の違いがストレートに繰り出された！

「にっ……ノエル……」

「ふつうつがいからするニオイにゃ、でもボクはしってるにゃ！ここのヒトはオスどうしでもつがいみたいのコトしてるにゃ！ご主人とキースはオスどうしのつがいにゃ？」

ストレート過ぎて、ドコに突っ込んで良いのか分からない！
ルークも困ってる（笑）キースはキョトンだ！

「あ、あー……うん。そうだな、本当の番になるのはエリーゼだけどオスどうし……男の番はキースだな」

「ふしぎピカ！ご主人はオスとメスのつがいをもてるピカ？」

子供の無邪気な疑問の如くだ。うん、でもそうだね不思議だよね。

「うん、ルチル……とノエル。余所はメスの番しか持たないのが普通だけど、私の住むこの辺はオスの番を持てる人達がいるの。今までもオスの番を持ってる人達がいたけど、あの人達の殆どはメスの番も持ってるのよ」

雷に打たれたかのようにノエルとルチルが止まった。あ！でもノエルがすぐに復活した！

「しらなかったにゃ……でもわかったにゃ……キースがオスのつがいでタマにゃのご主人がメスのつがいにゃ！わかったにゃ！ボク、ちゃんとわかったにゃ！ルチル、わかったにゃ？」

「わかったピカ……おどろいたピカ……でもご主人のじゃまはしないピカ！」

二匹共何か決意したかのように、またコソコソと話し合ってる。

「ご主人！ご主人がつがいとするときはちゃんといってほしいにゃ！ボクたちはちゃんとじゃましないようにするにゃ！」

「ピカ！」

……うん、割り切り早いね。

「あ……ああ、うん。そうか、ありがとう」

「だいじょうぶにゃ！キースもあんしんするにゃ！キースはご主人のつぎにえらいにゃ！ボクはちゃんとできるにゃ！」

「ピッカァ！」

まさかの動物的超縦社会のルールが発動！群れ社会の基本ルール、順番は決まってるんや！って事か！凄いね！