婚約破棄されまして(笑)

竹本 芳生

文字の大きさ
上 下
415 / 1,449
連載

元日! 25

しおりを挟む
気持ち良くてついつい二合徳利を空けてしまった……

「あー……数の子美味し~い……良い塩梅よねぇ……」

「エリーゼ、酔ってるのか?」

椅子に座ってチビチビやりながらの高級お節サイコー!とか思ってたらルークが心配そうな顔して聞いてきました。

「ちょっとだけ♡ちょっとだけだから♡」

好きな人が心配して優しく聞いてくれるって、何か良いわよね?このまま酔ってたら介抱してくれるのかな?
帯が苦しそうだな?とか言っちゃって♡キャッ♡って感じかしら?
酔ってるとはいえ、はしたないかしら?

「夜もあるんだろう?そんなに飲んだら後が保たないんじゃないか?」

「昼間、ちょっと休むから……一緒にのんびりしましょ。ね?」

「そうだな」

ちょっとだけルークがデレました。

「エリーゼ!この板わさってのは良いな!」

……カマボコにわさび乗っけて食べるのを板わさって言うのですよってお祖父さまに教えたら、いたく気に入ったのか大ハマりしてます。
そして日本酒のペースが早い!
お猪口だとチマチマ面倒臭いと言ってティーカップで飲んでます。
軽く一升越えしてますよね?酒豪ですね、お祖父さま。

「料理人達もカマボコの作り方は知ってますし、この先も作って頂きましょう。わさびは畑を山の中に作りましょう。そうすればこの先も楽しめますものね」

「そうだな!」

「お待たせ致しました!」

鼻息荒く声高らかにエミリが戻って来ました!
侍女トリオの後ろに滅茶苦茶上品な和服美女がっ!

「アナスタシア!なんて美しいんだっ!」

私達が声をあげるよりも早くお祖父さまが叫び、筋骨隆々なガチムチジジイボディが食堂入り口に瞬間移動したかのような速度で移動しました。
侍女トリオが察知して一瞬でお祖母さまから離れたのはさすがとしか言いようがないです。

「まっ!マクスウェルッ!苦しいわ!」

うわ……スッゴい抱き締めてる……

「とても良く似合ってる。アナスタシアの美しさが引き立ってる。こんなに似合ってるなら、フェリシア嬢に頼んで作って貰えば良かったな!」

「まぁ……ホホホ……お義父様、これほどのお着物は私の郷里で作らせる事は出来ませんわ。これはエリーゼだからこそのお着物ですわ」

驚いた顔で私を見たけどフッと息を吐くと、優しい笑顔になった。

「エリーゼ、良い着物をありがとう」

「いえ、お祖母さまに良く似合って良かったです」

お祖父さまの腕の中のお祖母さまが可愛くて見てる私がドキドキします。
しおりを挟む
感想 5,634

あなたにおすすめの小説

(完)妹の子供を養女にしたら・・・・・・

青空一夏
恋愛
私はダーシー・オークリー女伯爵。愛する夫との間に子供はいない。なんとかできるように努力はしてきたがどうやら私の身体に原因があるようだった。 「養女を迎えようと思うわ・・・・・・」 私の言葉に夫は私の妹のアイリスのお腹の子どもがいいと言う。私達はその産まれてきた子供を養女に迎えたが・・・・・・ 異世界中世ヨーロッパ風のゆるふわ設定。ざまぁ。魔獣がいる世界。

王侯貴族、結婚相手の条件知ってますか?

時見 靜
恋愛
病弱な妹を虐げる悪女プリシア・セノン・リューゲルト、リューゲルト公爵家の至宝マリーアン・セノン・リューゲルト姉妹の評価は真っ二つに別れていたけど、王太子の婚約者に選ばれたのは姉だった。 どうして悪評に塗れた姉が選ばれたのか、、、 その理由は今夜の夜会にて

《完結》愛する人と結婚するだけが愛じゃない

ぜらいす黒糖
恋愛
オリビアはジェームズとこのまま結婚するだろうと思っていた。 ある日、可愛がっていた後輩のマリアから「先輩と別れて下さい」とオリビアは言われた。 ジェームズに確かめようと部屋に行くと、そこにはジェームズとマリアがベッドで抱き合っていた。 ショックのあまり部屋を飛び出したオリビアだったが、気がつくと走る馬車の前を歩いていた。

悪役令嬢は毒を食べた。

桜夢 柚枝*さくらむ ゆえ
恋愛
婚約者が本当に好きだった 悪役令嬢のその後

【完結】脇役令嬢だって死にたくない

こな
恋愛
自分はただの、ヒロインとヒーローの恋愛を発展させるために呆気なく死ぬ脇役令嬢──そんな運命、納得できるわけがない。 ※ざまぁは後半

巻き戻ったから切れてみた

こもろう
恋愛
昔からの恋人を隠していた婚約者に断罪された私。気がついたら巻き戻っていたからブチ切れた! 軽~く読み飛ばし推奨です。

冤罪から逃れるために全てを捨てた。

四折 柊
恋愛
王太子の婚約者だったオリビアは冤罪をかけられ捕縛されそうになり全てを捨てて家族と逃げた。そして以前留学していた国の恩師を頼り、新しい名前と身分を手に入れ幸せに過ごす。1年が過ぎ今が幸せだからこそ思い出してしまう。捨ててきた国や自分を陥れた人達が今どうしているのかを。(視点が何度も変わります)

白い結婚はそちらが言い出したことですわ

来住野つかさ
恋愛
サリーは怒っていた。今日は幼馴染で喧嘩ばかりのスコットとの結婚式だったが、あろうことかバーティでスコットの友人たちが「白い結婚にするって言ってたよな?」「奥さんのこと色気ないとかさ」と騒ぎながら話している。スコットがその気なら喧嘩買うわよ! 白い結婚上等よ! 許せん! これから舌戦だ!!

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。