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元日! 24
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幾つかの着物がピックアップされてるけど、色柄の説明文の感じから錦絵柄(刺繍有)黒地金唐草(袋帯)のセットに決める。
「お祖母さまに似合いそうなお着物がありましたわ。後で着付けてみますか?」
少しずつ摘まんで楽しんでいたお祖母さまがフワリと微笑む。
そんなお祖母さまの笑顔を見たお祖父さまがポワーンと頬を染めて、見た事が無い位優しいお顔になった。
「あら、そうね……まだこちらで過ごすのでしょう?だったら着替えましょうか」
「あら!でしたら私の侍女達に着付けさせますわ。エリーゼ、一式あるかしら?」
チラッと壁際に控えてた執事長に視線を送ったお母様。
音も立てずに消える執事長。
「一式……ですか?」
リストには着付け基本セット一式分が何セットもあります。
「お呼びだと伺いましたが」
出た!侍女トリオ!
「ええ、お義母様の着付けをして頂戴」
「畏まりました。お着物は……」
立ち上がってお母様の近くへ移動する。
だって侍女トリオはお母様の側にいるんですもの。
「今、出しますね」
錦絵柄で刺繍有って説明付いてたけど、膝下は刺繍が凄そうな一品……いえ逸品でした。
受け取ったエミリの顔がちょっと引き攣ってます。
いえ、チラッと見た分ですけどね。
袋帯も黒地に金糸で唐草模様だけど、花も咲いてて華やか。
「帯揚げと帯締めに帯留め……差し色どうしたら……」
悩む……これは難しい気がする……
「そうねぇ……深紫はどうかしら?真紅や朱色も良いかしら?お義母様は何色がお好きですか?」
ポンポンと着付け基本セットを出してシンシアに出す。
「紫が良いかしら?」
「エリーゼ、深紫で揃えましょう」
「はいっ!」
一等濃い紫色で揃えてく。
帯留めだけ白が混じったようなアメジストの牡丹みたいな彫りの物を選びました!
全体的に煌びやかだけど上品で高貴な雰囲気です!
「素敵ねぇ」
「ええ、本当……後はお飾りだけど、どうしようかしら?」
んー……
「黒塗りの螺鈿細工の櫛と大ぶりの簪はどうでしょう?」
「そうね、揃いの櫛と簪なら纏まるわね」
出して見て驚きました。
黒い漆塗りの櫛と簪は螺鈿細工されてるどけじゃなくて、ポイントなのか黒真珠が付いてました。
「なんて綺麗……」
お祖母さまがホゥ……と溜息を漏らした。
サッと草履と足袋ソックスをソニアに渡しておく。
「さ、お義母様。着付けて来て下さい」
「お祖母さまもお着物着て下さるなんて!嬉しいです!」
「では行って来るわね」
イソイソと侍女トリオと共に食堂から出て行った。
お祖母さま!嬉しそうだったなぁ……
「お祖母さまに似合いそうなお着物がありましたわ。後で着付けてみますか?」
少しずつ摘まんで楽しんでいたお祖母さまがフワリと微笑む。
そんなお祖母さまの笑顔を見たお祖父さまがポワーンと頬を染めて、見た事が無い位優しいお顔になった。
「あら、そうね……まだこちらで過ごすのでしょう?だったら着替えましょうか」
「あら!でしたら私の侍女達に着付けさせますわ。エリーゼ、一式あるかしら?」
チラッと壁際に控えてた執事長に視線を送ったお母様。
音も立てずに消える執事長。
「一式……ですか?」
リストには着付け基本セット一式分が何セットもあります。
「お呼びだと伺いましたが」
出た!侍女トリオ!
「ええ、お義母様の着付けをして頂戴」
「畏まりました。お着物は……」
立ち上がってお母様の近くへ移動する。
だって侍女トリオはお母様の側にいるんですもの。
「今、出しますね」
錦絵柄で刺繍有って説明付いてたけど、膝下は刺繍が凄そうな一品……いえ逸品でした。
受け取ったエミリの顔がちょっと引き攣ってます。
いえ、チラッと見た分ですけどね。
袋帯も黒地に金糸で唐草模様だけど、花も咲いてて華やか。
「帯揚げと帯締めに帯留め……差し色どうしたら……」
悩む……これは難しい気がする……
「そうねぇ……深紫はどうかしら?真紅や朱色も良いかしら?お義母様は何色がお好きですか?」
ポンポンと着付け基本セットを出してシンシアに出す。
「紫が良いかしら?」
「エリーゼ、深紫で揃えましょう」
「はいっ!」
一等濃い紫色で揃えてく。
帯留めだけ白が混じったようなアメジストの牡丹みたいな彫りの物を選びました!
全体的に煌びやかだけど上品で高貴な雰囲気です!
「素敵ねぇ」
「ええ、本当……後はお飾りだけど、どうしようかしら?」
んー……
「黒塗りの螺鈿細工の櫛と大ぶりの簪はどうでしょう?」
「そうね、揃いの櫛と簪なら纏まるわね」
出して見て驚きました。
黒い漆塗りの櫛と簪は螺鈿細工されてるどけじゃなくて、ポイントなのか黒真珠が付いてました。
「なんて綺麗……」
お祖母さまがホゥ……と溜息を漏らした。
サッと草履と足袋ソックスをソニアに渡しておく。
「さ、お義母様。着付けて来て下さい」
「お祖母さまもお着物着て下さるなんて!嬉しいです!」
「では行って来るわね」
イソイソと侍女トリオと共に食堂から出て行った。
お祖母さま!嬉しそうだったなぁ……
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