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元日! 11

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どうせならルークとお揃い感のあるやつが良いな♪
ルークは黒々しく纏めよう!で、私も黒いショールにって毛皮(謎素材)に毛織りと幾つかおるなぁ……

「うーん……ルークがマフラーだから毛織りのショールにしようっと」

黒のルークのマフラーと私のショールを出して、今日履く草履を出す。
冬だしね、カバー付きが良いと思うのよ。寒いからね。
ルークは黒いカバー付き、私は臙脂色じゃなくて紺色にしておこうっと。
カバーがあると無いとじゃ違うものね。
それにしても、このカバー……謎の皮素材……
まぁ、あったかければ良いのよね。

「ん?草履の下にニャンコ用の履き物がある……」

でも草履はって、ブーツだわ。それなら違和感も無いし安心ね。
えーと……タマとトラジは黒のブーツでノエルは白のブーツをチョイスしてっと。

「これで良いかな」

フゥと溜息をつく。
まだ姿見の前にへばり付いてゴニョゴニョしてるカワイコちゃん達はどうやらお互いを褒めてるようだ。
何て心温まるんだ……カワユス……

「エリーゼ様、お待たせ致しました!」

アニスがシンシアとソニアを連れてやって来ました。
振り返って二人を見たら、目を見開いて固まりましたよ。
えー……何で?

「こ……れは……凄いですね。ここまで上等な物は初めてです」

「本当……天蚕糸……凄い……」

あ、お振り袖に驚いたのね。ビックリした。

「二人共ありがとう。こちらがルーク用の着物と羽織と小物、草履もです。で、こちらがノエル用でこちらがルチル用です。ルーク達の着付け、お願いします」

二人が頷き合い音も立てずにルーク達の着物を手に取ります。

「お任せ下さい。支度が出来ましたらこちらにもう一度お伺い致します」

シンシアが丁寧に頭を下げるとソニアも頭を下げた。
二人してお着物を持って部屋から出て行く後ろ姿を見送る。

残された小さな黒いブーツ二足。
タマとトラジのブーツ。
履かせないとね。

「タマ、トラジ。履き物があるからおいで」

「にゃにゃっ!はいにゃ!」

「はきもの?なんにゃ?」

「アニス、手伝ってね」

「勿論です」

タマをヒョイと抱き抱え黒いブーツを履かせる。
アニスはトラジにブーツを履かせてる。
履かせ終わり降ろして自分の草履を履く。
新品な筈だけど皮ヵ柔らかいおかげで全く痛くありません。
ショールを手に持って居間へと歩いて行く。
姿見は別に寝室だけにしかない訳じゃない。
それこそドレス等がある前世で言うところのウォークインクローゼットにもあるし、居間にもあるし扉の近くにもあります。
令嬢たるもの常に身嗜みには気を付けてナンボなのです。
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